【場面別】英語での交渉で役立つフレーズを紹介!交渉の重要なポイントも解説

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ビジネス英語に慣れてくると、もしかしたら英語での交渉を任されることもあるかもしれません。今回は英語での交渉で役立つフレーズを場面ごとに紹介します。

交渉の基本的な流れや、交渉の場で押さえておきたい英語圏ならではの表現も合わせて確認しますので、「英語での交渉を任されて不安!」「事前に本で英語での交渉について勉強したけどわかりにくい……」といった人はぜひチェックしてください。

英語での交渉の重要なポイント

「交渉」とは英語で言うとnegotiation(動詞「交渉する」はnegotiate)です。お互いの主張や利益がぶつかった場合、どちらか一方の意見を通せばもう片方が不利になります。交渉はこうした不平等な関係性や契約を防ぐために行われます。

英語の交渉で押さえておくべき重要なポイントや、主な流れは以下の通りです。

・相手の希望と条件を把握する。
・自分の希望と条件を伝える。
・曖昧な部分を残さず確認する。
・双方にとってよい妥協点を目指して交渉をまとめる。

交渉はあくまでも双方が合意できる妥協点を探すための場です。お互いの落としどころを探りながら話を進めることはネイティブスピーカー同士でも簡単なことではないでしょう。

ここでは、ポイントを押さえながら、双方ができるだけよく進められる交渉の流れと使えるフレーズを紹介します。

交渉で役立つ英語フレーズ

それでは交渉の大まかなプロセスをたどりながら、それぞれの場面で役立つフレーズを紹介します。

交渉前の場を雑談で温めるとき

いきなり交渉に入る前に、まずはあいさつや軽い雑談で肩慣らしをしましょう。本題に入る前のこうした雑談を「アイスブレイク(ice break)」と言います。天気や共通の知人など、あたり障りのないテーマがおすすめです。逆に、場の空気を悪くする危険性がある宗教や政治の話題は避けましょう。

Nice weather today. (今日は天気がいいですね。)

How did you come to know Mr. Peterson? (ピーターソンさんとはどこでお知り合いになったのですか?)

雑談で場が温まったら会議を始めましょう。ここで主導権を握ることで交渉がスムーズに進むケースもあります。相手の出方次第ですが、ひるむことなくイニシアチブを握りに行くことも時として大事になるでしょう。

We’ll be discussing 〜 today. (今日は~について話しましょう。)

The topic of today’s discussion is the contract details for next season. (本日の議題は来季の契約内容についてです。)

We have some concerns about 〜. (我々は〜についていくつかの懸念があります。)

”the topic of ~”(という議題)や“concerns” (懸念)といったキーフレーズを活用し、これから何を交渉・議論するかを最初に明確にしましょう。“we would like to talk about~” (~について話したいと思います)から話し始めることもおすすめです。

自分の主張・条件を伝えるとき

交渉が始まったら、まず自分や自社の主張や条件を伝えます。このとき、提案や希望の形で述べるよう意識しましょう。「~したい、それ以外は譲る気はない」というかたくなな姿勢は、交渉がまとまらない原因になります。文頭において、“Ideally,〜” (理想としては)や“We would prefer” (~だと望ましいです。)など、言葉を和らげるフレーズを冒頭に置くといいでしょう。

We would prefer that the terms of the contract for the next season be ~. (我々としては、来季の契約条件は~だと望ましいです。)

Ideally, we would like to set the consultant’s fee for the next season at ~. (理想としては、来季のコンサルタント報酬は~ドルに設定したいです。)

逆に、こちらから提案する場合は内容を簡潔にまとめましょう。長々と利益を述べても相手が聞き飽きてしまうので、なるべくシンプルな表現が望ましいです。

We would like to propose the following. (私どもは今回以下のような提案します。)

Let me first talk about our intention. (まずは我々の意図についてお話いたします。)

提案内容に具体的な数値や実績が盛り込んであると、相手も提案のメリットやデメリットを客観的に判断しやすいでしょう。数字が膨大になってしまったり、議論点が多くあったりする場合は、事前にメールなどで情報を共有しておくことも有効です。

Of the issues we shared in advance, let’s discuss these three points in particular today. (事前に共有した課題点のうち、本日は特にこの3点について話し合いましょう。)

相手の主張・条件を聞くとき

こちら側の主張をある程度述べたら、次は相手にバトンを渡します。日本語の交渉と同様、相手が話している最中に頻繁に割り込むことは避けましょう。質問は話がひと段落してからまとめて伝えます。

ただし、議論の最中に見過ごせないポイントがあればためらわずに声を上げましょう。相手の英語が早すぎて聞き取れなかった場合も同様です。交渉の場ではわからないまま進めてしまうことが最も危険です。怖がったり恥ずかしがったりせずに、堂々と聞き返しましょう。

Excuse me, but could you please speak a little slower? (恐れ入りますが、すこしゆっくりしゃべっていただけますか。)

Sorry, could you please repeat the condition part of what you said earlier? (すみません、さきほどの条件部分をもう1度お話しいただけますか。)

Let me check with you once about that. (そちらについて1度確認させてください。)

また、万が一相手の主張や条件に明らかな間違いがあった場合は、面と向かって指摘することは避けましょう。“perhaps”(おそらく)や“I wonder~” (もしかしたら)などのフレーズを使うことで、相手の気分を害することなくそれとなくミスを確認できます。

Regarding the number of people contracted for next season, there may be a discrepancy in our understanding. (来季の契約人数ですが、もしかしたらこちらの認識と相違があるかもしれません。)

曖昧な部分を具体的に確認するとき

相手の主張を聞くときとも共通しますが、曖昧な部分があったままでは満足のいく合意に至ることは難しいでしょう。不安な部分や、「あれ?」と感じた部分があれば条件のすり合わせの前に確認しましょう。

Should I tell you again about the terms of the contract? (契約条項についてもう1度お伝えした方がよろしいでしょうか。)

Sorry if I missed it, but are you sure the contract is for 3 months? (聞き逃していたらすみません、契約期間は3ヶ月でお間違えないでしょうか。)

また、チームで交渉に参加すると、メンバーによって英語の理解力に差があるかもしれません。「自分はわかるから大丈夫」と先走らず、メンバー内で理解が共通しているかどうか確かめてから、不安な部分を明確にしましょう。ただし相手が日本語を理解できない場合、日本語でこそこそと話をしている姿は見ていてあまりいい気分がしません。相手に一言断ってから話し始めましょう。

Just to be sure, I would like to confirm what you just said with a team member in Japanese, if that is all right. (念のためチームメンバーと今の内容を日本語で確認いたしますが、よろしいでしょうか。)

交渉の際に英語を使うか日本語を使うか決まっていない場合、雑談の段階で明確にします。ただし、最初から日本語を前提として話を進めないよう注意しましょう。あいさつの直後に“Do you speak Japanese?” と尋ねてしまうと、相手は「この担当者は十分な英語能力がないのでは」と考えてしまいます。対等な立場で交渉を進めるには基本的には英語、もし相手から希望や許可あった場合にだけ日本語を使いましょう。

相手の条件に合意するとき

相手の条件を確かめ、問題がなければ合意に至ります。相手を安心させるためにも「合意します。」という意志ははっきり伝えましょう。

We will gladly accept your offer under those conditions. (その条件であれば喜んでお引き受けいたします。)

There is no problem with your content. (そちらの内容で問題ありません。)

ただ、条件次第ではその場で答えることは難しいかもしれません。1度会社に持ち帰って検討する場合、以下のように伝えましょう。

I will take it back with me and discuss it internally. (1度持ち帰って社内で検討いたします。)

We can agree on the main points, but I would like to respond back to this one point. (大筋は合意が取れるのですが、この1点だけ折り返し回答いたします。)

交渉は相手だけでなく自分が所属するチームや会社の意向も重要になります。即決して後々問題になる可能性があるなら、1回持ち帰って社内で検討してから返答することも大切です。

相手に譲歩するとき

自分と相手の条件を整理しても、そのままでは合意に至らず平行線になるかもしれません。こうした場合、こちらから譲歩すると相手の心証がよくなり、今後の関係がよくなる可能性もあります。

“If you have concerns” (ご不安があるのでしたら)や“in-between”(中間の)、 “take the middle” (間を取って)などは譲歩の際に使いやすいフレーズでしょう。交渉をスムーズに進めるには、合意に踏み切れない相手の気持ちを汲み、こちらから可能な限り配慮することも重要です。

If you have concerns, how about a trial for the first three months? (ご不安があるのでしたら、最初の3ヶ月はトライアルという形ではいかがでしょうか。)

How about a fee of 〜 in-between? (間をとって~という報酬金ですといかがでしょうか。)

If you~の文を使い、「相手が○○したらこちらも○○する」と譲歩することも有効な手段です。ここでも、具体的な数字を盛り込めば相手も損得の計算がしやすくなります。また、あとで譲歩する可能性を考え、主張を述べるタイミングで「本来より少し厳しい条件」を提示してもいいでしょう。

If you sign 100 contracts at once, we will give you a 20% discount on the fee. (もし1度に100件契約していただければ、料金を20%お安くします。)

If you are willing to pay in a lump sum, we will accept your terms. (一括払いでお支払いいただけるなら、条件を飲ませていただきます。)

相手の条件を拒否するとき

条件を繰り返し確認してもどうしても折り合いがつかない場合もあるでしょう。こうしたときは思い切って「今の条件では合意は難しい」と相手に伝えます。相手側にもまだ譲歩する余地があるかもしれません。拒否するときも単に“No”ではなく、相手の気持ちに配慮した言い方をしましょう。

I’m sorry, but these terms are difficult to accept. (残念ですが、この条件だと合意は難しいです。)

I understand your position. However, it will be difficult to reach an agreement as it is. (あなたの立場はわかります。ただ、このままだと合意は難しいでしょう。)

交渉がヒートアップする中で、意図せぬ言葉で相手を傷つけてしまうこともあるかもしれません。自分が「やってしまった!」と気づいたらすぐにフォローを入れましょう。ただし、謝罪は日本語と同じノリでやりすぎると「この人は十分な能力がないのではないか」と疑われる原因になります。申し訳ない気持ちを伝えつつも、謝りすぎないようにしましょう。

I might have sounded pointy earlier, but it is to arrive at a better agreement. (今までの発言はとがった言い方に聞こえたかもしれませんが、よりよい合意にたどり着くためです。)

交渉決裂しそうな際に妥協点を模索するとき

譲歩を繰り返してもどうしても折り合いがつかず、交渉が決裂しそうになった場合もまだ望みはあるかもしれません。妥協点を模索する際は、“if you could ~ to see one’s way to” (あなたに~してもらえれば見通しがつく)や“If you would be willing to accept” (もし~を受け入れてくれるなら)などの譲歩したフレーズで「何をすれば同意できるか」を明確にしましょう。

If you could sign five contracts here, we see our way to a good prospect for delivery. (ここで5件契約していただければ、納品の目処が立ちます。)

If you would be willing to accept $20,000, I can promise you a contract for next year and beyond. (もし2万ドルで受け入れてくださるなら、来年以降の契約も約束できます。)

妥協点をうまく模索するには、すでに決まった部分とまだ決まっていない部分を切り離すことも肝心です。議論するポイントが明確になれば、相手もまた気持ちを切り替えて内容を検討できるでしょう。

Let’s briefly summarize the parts of the agreement that have been decided so far. (合意内容について、今までに決まった部分をまとめましょう。)

Let’s keep discussing the price a little longer. (価格の面はもう少し話し合いを続けましょう。)

妥協点を探すことは日本人同士の交渉でも難しい部分です。英語力に自信がある人でも、一筋縄ではいかない部分でしょう。だからこそ、毅然とした態度が重要です。こちらが非ネイティブで英語を話す難しさがあることは相手も理解しているはずです。妥協点の模索には堂々と臨みましょう。

最後に交渉の内容をまとめるとき

交渉の結果がまとまったら、最後に口頭で確認しましょう。合意内容はのちほどメールや書類などの文面でも忘れずに共有します。また、万が一確認漏れがあればここでしっかりと押さえます。

Let’s review the details of the agreement. (合意内容について確認しましょう。)

Let’s make sure again of the details. (細かい点を改めて確かめましょう。)

交渉がまとまったら最後にお礼のあいさつをし、議論を終えます。今後の関係を健全に保つためにも、相手に「今日はいい話し合いだった」と感じてもらえるよう努めましょう。

I am glad we were able to come to a good agreement today. (今日はいい合意に至れてよかったです。)

Thank you for your continued support. (今後ともどうぞよろしくお願いいたします。)

交渉で使う英語フレーズを学んだら

英語での交渉は条件の確認→すり合わせ→合意の流れで進みます。ここでは、純粋な語学力だけでなく相手を納得させられるだけの会話力も大切です。ネイティブスピーカーにも通用する会話力を得るためには、実際に英語話者と話しながら練習することが1番です。

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