英語の勉強の効果的な進め方 ｜背伸びしない勉強を始めよう

英語の勉強を始めようとしている多くの方は、三日坊主になってしまったり、1週間続かなかったりと過去に挫折してしまった経験があるかもしれません。この記事では、楽しく英語勉強を継続するための「背伸びしない」始め方、「長続きさせるポイント」、「おすすめのアプリやサイト」などを交えて紹介しています。子どもから大人まで、英語の勉強が楽しくないな、と感じている人も、楽しみながら学習しましょう。

継続するためには背伸びは厳禁！

英語学習において、継続は何よりも重要です。毎日コツコツと勉強することで英語力は着実に磨かれていきますが、多くの人が「三日坊主」という落とし穴にはまりがちです。この落とし穴をクリアし、英語学習を自然な習慣として定着させるためには、初期段階で「背伸びをしない」ことが非常に大切になります。

忘却曲線を理解して効率的に復習する

人間は、学んだことを時間とともに忘れてしまう『忘却曲線』という特性を持っています。この忘却曲線を意識し、適切なタイミングでの復習を計画に組み込むことで、学習内容の定着率を飛躍的に高めることができます。例えば、覚えた単語やフレーズは、数日後、1週間後、1ヶ月後といったスパンで繰り返し復習することで、長期記憶に残りやすくなります。

目標で背伸びしない

英語の勉強を始める上で目標設定は重要ですが、高すぎる目標は挫折につながる可能性があります。最終目標だけでなく、1ヶ月後や2ヶ月後といった直近の具体的な目標を立てることで、達成感を味わいながら継続できます。

英語学習には、継続することが重要です。モチベーションが維持できない時には、「ゴールを達成してさらに飛躍する！モチベーションを保つ方法はこれだ！」、「英語学習のモチベーションをどう維持する？効果的な3つの方法」、「小学生が英語嫌いになる前に。モチベーションを下げない英語学習の始め方」を読んで、英語学習を維持しましょう。

背伸びをしない英語の勉強のポイント

英語学習を成功させるために、「背伸びをしない」とは、自分のレベルやペースに合った方法で始めることです。そうすることで、無理なく学習を継続し、着実に英語力を伸ばすことができます。ここでは、具体的なポイントをいくつかご紹介します。

参考書やテキストで背伸びしない

自分のレベルよりも高い教材を選んでしまうと、難しくてやる気が低下し、三日坊主につながりやすくなります。ライバルや英語が堪能な人と同じ教材に挑戦しても、自分の興味や現状に合っていないと、きちんと理解できずにやる気がうせてしまうことがあります。少し簡単だと感じるくらいの教材から始めることで、「わかる」「できる」という楽しさと達成感を感じ、継続させることが大切です。

ビジネスパーソンだからといって、いきなり英字新聞やBBCニュースを選ぶ必要はありません。子供向けの英語アニメなども日常英語表現が豊富で、理解しやすくおすすめです。

勉強時間で背伸びしない

初日から長時間勉強しようとすると疲れてしまい、3日以上続かないことがあります。まずは「1日10分の勉強」から始めましょう。10分であれば無理なく続けられ、もう少しやりたいという気持ちも生まれやすくなります。NHKラジオ「英会話タイムトライアル」では、10分で学習できますので、活用してみることもできます。

また、過去には「スキマ時間を使って毎日続ける英語学習、「3分」で何ができる？」という記事もありますので、一読してみてください。

自分の発音を背伸びしない　

オンライン英会話などで自分の発音が気になり話すことに抵抗を感じるかもしれません。ネイティブのような発音を目指すより、まずはとにかく話すことを意識しましょう。講師はあなたの意図を理解してくれるはずです。

一人で頑張らない

英語の勉強は一人で抱え込まず、同じ境遇の人やコーチ、先生と一緒に並走することが大切です。つらい気持ちを吐き出せる相手がいれば、モチベーションを維持しやすくなります。

勉強環境を背伸びしない

「机に向かわなければ」「静かな場所でなければ」と堅苦しく考えすぎると、継続の妨げになることがあります。通勤時間に英語ラジオを聞いたり、スキマ時間にニュースアプリを開いたりするなど、日常生活の一部に気軽に取り入れることで習慣化しやすくなります。

分厚い参考書で背伸びしない

英語の勉強を「勉強」と捉えすぎず、「遊び」と捉えてスタートするのも効果的です。好きな海外ドラマを英語音声で見たり、海外Youtuberのチャンネルで好きな動画を見たりするなど、分厚い参考書がなくても継続できる方法はたくさんあります。

英語力向上のための効果的な勉強法

英語学習において、効率的な勉強法は、目標達成への近道となります。単語力や文法力の基礎固めから始めてからアウトプットしましょう。具体的なポイントは２つです。

自分の弱点を知る

英語力を向上させるためには、まず自分の弱点を正確に把握することが重要です。英検、TOEICなどの過去問やオンラインのレベル診断テストを受けて、どの部分が足りないのか把握してみましょう。過去問を受けると、リスニング、スピーキング、リーディング、ライティングのどのスキルが特に弱いのか、また、語彙力、文法力、発音のどの基礎が不足しているのかを明確にできます。自分の弱点を特定することで、効果的な学習計画を立てることができます。

弱点に合わせた英語力の強化　

自分の弱点を把握したら、そこを重点的に強化する学習を行いましょう。例えば、単語力や文法力の不足は、英語が聞き取れない、話せない大きな原因です。リスニングやスピーキングの集中強化の前に、まずは基礎的な単語力や文法力の底上げがおすすめです。また、英語のアクセントや発音のルールを体系的に学ぶことも、リスニング力向上や自信を持って話すために非常に効果的です。

そのほかに、近年注目されている学習法の一つに『インド式英語勉強法』があります。これは、基本的な文法や単語を徹底的に反復練習し、正確な英語の基礎を固めることを重視するアプローチです。シンプルながらも、着実に英語力を積み上げたい方には特に有効な方法と言えるでしょう。もう少し詳しく知りたい人は、「「たった3つの動詞」で英語が話し始められる！インド式英語学習法とは？」を読んでみてください。

知識をつける具体的な方法で悩んでしまったら、3つの記事を参考にしてみましょう。

「英語の基礎的な単語力を身につけるなら中学英語から。最初に覚えるべき単語集」

「英検4級によく出る英単語や数を紹介！一覧表やおすすめ単語帳も」

「英文法が苦手なひと必見！無料教材を使った効果的な英文法やり直し学習法」

自分に合ったレベルの教材を選ぶ　

先ほど述べた「参考書やテキストで背伸びしない」という具体例は、自分の英語力を把握し、レベルの教材を選ぶことが重要です。難しすぎる教材では「どこがわからないのかわからない」状態になり、勉強効率が低下してしまいます。簡単なものから始めて、徐々にレベルアップしていくのが効率的です。

資格取得だけでなく、単語力、語彙力をつけるためには、「英検各級の単語レベルをチェック！効率的に語彙力を付ける方法とおすすめの単語教材5選」を読んでおくのがおすすめ。

リスニング力向上のための効果的な勉強法

リスニングが苦手と感じる方でも、効果的な勉強法を実践することで着実に力をつけることができます。下記の述べるポイントを詳しく見ていきましょう。

YouTubeを活用する

YouTubeは、好きなトピックの動画を気軽に楽しみながら英語力を鍛えられるツールです。英語字幕を付けて、ネイティブの表情やジェスチャー、スピードなども学ぶことで、スピーキング力アップにもつながります。

聞き流しや、YouTubeを楽しむだけでなく、実例を交えて紹介している「YouTubeを使った英語学習！具体的にどうやって活用すればいい？」は、中級者からのおすすめの勉強法です。他にも、「You Tubeの英語学習でネイティブに近づこう！おすすめ20選」を参考にしてみてくださいね。

英語字幕がある洋画・海外ドラマを観る　

興味のある洋画や海外ドラマを英語字幕付きで観るのがおすすめです。音声と字幕から同時に情報を得ることで、聞き取れない部分を目で確認でき、楽しく勉強できます。

実際にどうすれば英語力が付くかを詳しく紹介している「洋画や海外ドラマで英語学習を楽しむ３つのコツ」は、必読です。

またどのようなドラマや映画がいいのか悩んだら「洋画や海外ドラマ好きにはたまらない！英語学習に適したライターおすすめNetflix作品」を読んでみましょう。

アプリを活用する

英語中級者には、ポッドキャストや英語のニュース、ドキュメンタリーなどを積極的に活用し、多様なアクセントや話し方に触れることをお勧めします。中級からの英語力アップには、上級者への壁を感じてしまうので、すき間時間に聞けるものを活用しましょう。

英会話カフェや国際交流イベントを利用する　

英会話カフェや国際交流イベントに参加し、英語で会話する機会を増やすこともリスニング力をあげるために効果的です。実際の会話の中で生きた英語を学ぶことができ、記憶にも定着しやすくなります。

国際交流に興味がある人は、「東京都主催の「外国人おもてなし語学ボランティア」って知ってる？」で参考にしてみましょう。他には、「英会話できるミートアップってなに？外国人との出会いが見つかるミートアップの活用法」もあります。

リーディング力をつける効果的な秘訣

リーディング力を向上させるためには、まず「スラスラ読める」ことを目標にしましょう。読み返しをせず、単語も流れるように文頭から順を追って理解していくのが理想です。

まずは中学の時に使った教科書、参考書など単純な英語が記載された英文だと、きっとスラスラ読めるはずです。難しい文章から始めようとせず、読める英文をたくさん読んでみましょう。何度も繰り返すうちに、スムーズに読むクセが付いてきます。

文章を詳細まで丁寧に読み込む

まず最初は、英語の文章を1文1文丁寧にじっくり読こと、「精読」をしましょう。テスト勉強では、「わからない単語は飛ばして読むのが良い」とよくいわれますが、精読は知らない単語や慣用句と出会うことを目的としています。ここでは、「わからない」を見つけることが大切です

声に出して文章を読む

声に出して読む「音読」という勉強法は、精読と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。音読の目的は、単語のスペルと音を繋げるクセ付けや、単語への理解力を高めて英語のリズム・文章構造を体感することにあります。「頑張って勉強しているのに伸び悩んでいる」という人は、ぜひ何度も繰り返し音読してみてください。

できるだけ多く幅広い英文を読む

多くの文章を読む勉強法、つまり「多読」をしましょう。リーディングが苦手な人は心理的な負担を感じるかもしれませんが、自分にとって簡単な文章を選ぶだけで構いません。できるだけ多くの英文を読んで、英語のまますばやく内容を理解するクセをつけることが目的です。内容がつまらなかったら途中でやめてもいいというくらい、気軽な気持ちで英文を読みましょう。

スピーキングを力をつける効果的なポイント

スピーキング力を楽しく伸ばすためには、完璧を目指しすぎず、積極的に話す機会を作ることが大切です。オンライン英会話や言語交換アプリを活用して、ネイティブスピーカーと話す練習を重ねるのが効果的です。また、英語での独り言や、シャドーイングなどを通じて、発音やイントネーションを意識的に練習するのも良いでしょう。間違いを恐れずにアウトプットを繰り返すことで、自信を持って英語を話せるようになります。

英語を話す・聞く機会を増やす　

参考書だけでなく、実際に英語を話したり聞いたりする機会を増やすことが実力アップに有効ですます。英会話講師との会話では、自分のレベルに合わせたレッスンを受けられ、効率よく英語の理解を深めることができます。忙しい人には、オンライン英会話で、効率よく勉強できます。講師とマンツーマンなので、間違えても優しく教えてくれます。

オーバーラッピングをする

聞こえてくる英語の音声に重ねて同時に音読する勉強法です。音声スクリプトを見ながらネイティブの発音を聞いてオーバーラッピングすることで、英語のリズム感やスピード感に慣れ、理解を深めることができます。

ディクテーションをする

聞いた音声を一字一句正確に書き取る練習方法です。どこが聞き取れていないのかを把握でき、「大枠は理解できるが詳細が把握できない」という方におすすめです。

シャドーイングをする

聞こえてくる音声を真似しながら少し遅れて発音する練習方法です。音声を忠実に再現するように練習を重ねることで、より自然な英語を発音する力が身に付き、リスニングの理解力アップにもつながります。

モノマネで発音を練習する

口の使い方や開け方、発音のリズムなどを、実際に話している人の動画を見ながら大げさに真似て練習するのが効果的です。発音の仕方がわかると、他の人の話している内容も理解できるようになります。

英語力が総合的に上がるライティング勉強ポイント

英語のライティング力を上達させる勉強法のポイントです。

（初級者）

・書くことを習慣化にしよう

（初級～中級）

・好きな文章を書き写して、音読しよう

（全レベル向け）

・書きっぱなしで終わらず、フィードバックをもらおう

・わからなかった表現は日本語で残す、単語を変えて表現の幅を広げよう

・短い英語の文章やエッセイなどを日本語にしてみよう

書くことを習慣化にしよう

英語ライティングの学習を始めたばかりの初級者にとって、最も重要なのは「書くこと」を習慣化することです。最初から完璧な文章を書こうとする必要は全くありません。まずは、毎日少しずつでも良いので、英語で何かを書く時間を作ることから始めましょう。例えば、短い日記を英語でつけてみるのは非常に効果的です。その日あった出来事や感じたこと、考えたことなどを、知っている単語や簡単な文法を使って表現してみましょう。「I went to the park today. It was sunny. I saw a dog.」といった簡単な文章でも構いません。

英語学習初心者には、「英語学習を独学で効率よくマスターしよう」の記事を参考に学習してみましょう。

好きな文章を書き写す、音読しよう

英語ライティング力をさらに向上させるためには、質の良い英語」に触れ、それを模倣することが非常に有効です。これは、単に文章をコピーするだけでなく、その文章の構造、使われている語彙、表現のニュアンス、文法を書き写すことで、新たな疑問点や表現力が広がります。

書き写す資料は、英語のニュース記事、興味のある分野のブログ記事、好きな洋書の抜粋、TED Talksのスクリプトなど、何でも構いません。重要なのは、自分が「こんな英語を書きたい」と感じる文章を選ぶことです。書き写す際には、ただ目で追うのではなく、一語一句、句読点に至るまで丁寧に書き写しましょう。このプロセスを通じて、普段自分では思いつかないような洗練された表現や、自然な英語の言い回しが自然と身につきます。例えば、接続詞の使い方、前置詞の選択、効果的な形容詞や副詞の配置など、細かなニュアンスの違いを体感できるようになります。

書きっぱなしで終わらず、フィードバックをもらおう

フィードバックを得ることで、文法やスペルの誤りだけでなく、より自然な言い回し、適切な語彙選択、論理的な文章構成など、自分一人では決して気づけなかった改善点を発見できます。例えば、オンライン英会話の講師に添削を依頼したり、英語学習に特化したウェブサイトやアプリの添削サービスを利用したり、あるいはネイティブスピーカーの友人や知人に読んでもらうのも良いでしょう。フィードバックは、間違いを指摘されるだけでなく、より良い表現方法や、異なる視点からの提案も含まれるため、表現の幅を広げる貴重な機会となります。

フィードバックを受け取ったら、具体的な改善策を考え、実際に文章を修正する作業が重要です。なぜそのように修正されたのか、どのようなルールが適用されたのかを理解することで、同じ間違いを繰り返さないように、そして新たな知識として定着させることができます。修正した文章をもう一度音読し、自分のものとして体に染み込ませることも効果的です。

編集部おすすめのアプリ

スキマ時間も有効活用できるアプリやサイトを紹介します。

Cake (ケーク) 英会話（アプリ）

YouTubeの短くて面白い動画で英会話を学べる無料アプリです。再生速度の調整や繰り返し再生、英語と日本語の字幕表示に対応し、AIを活用した音声認識機能で発音のフィードバックも受けられます。

リスニングナビ（アプリ）

NHK WORLDやCNN、BBCなど国内外のニュースを英語で視聴でき、英語の勉強に役立ちます。政治・経済から文化・スポーツまで幅広いジャンルのニュースに触れることで、語彙力や背景知識も深められます。

アプリについてもっと知りたい人は、「英語学習に海外発のアプリを取り入れよう！人気英語学習アプリ6選」をあわせて読んでみましょう。

英語の勉強が嫌になる前に！