「家具を組み立てる」
「企画を組み立てる」
「文章を組み立てる」
「戦略を組み立てる」
日本語では、どれも「組み立てる」の一言で表せます。
ところが英語では、何を組み立てるかによって使う動詞が変わります。
家具なら assemble や put together、チームなら build、計画なら develop、文章なら structure が使われます。すべてを assemble で表そうとすると、意味は推測してもらえても、不自然に聞こえることがあります。
日本語の「組み立てる」は便利な言葉ですが、その便利さが英語学習では落とし穴になることがあります。英語では「組み立てる」という行為そのものより、何を、どのような方法で完成させるのかを考えて動詞を選ぶからです。
この記事では、「組み立てる」に当たる英語表現をシーン別に紹介します。
家具や機械を「組み立てる」
日本語の「組み立てる」から、多くの人が最初に思い浮かべるのは、家具や機械などの部品を組み合わせる場面ではないでしょうか。
この場合は、主に assemble と put together を使います。
assemble
assemble は、複数の部品やパーツを組み合わせ、一つの完成品にすることを表します。
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| assemble furniture | 家具を組み立てる |
| assemble a chair | 椅子を組み立てる |
| assemble a bicycle | 自転車を組み立てる |
| assemble a machine | 機械を組み立てる |
It took me two hours to assemble the bookshelf.(本棚を組み立てるのに2時間かかりました)
assemble は、製品の説明書や作業工程などでも使われる、やや説明的な響きのある単語です。
なお、assemble furniture の furniture は不可算名詞なので、基本的には a furniture とは言いません。「家具を1点」と言いたい場合は、a piece of furniture と表現します。
This piece of furniture is easy to assemble.(この家具は簡単に組み立てられます)
put together
日常会話では、put together もよく使われます。
I put the table together.(テーブルを組み立てました)
I spent Sunday putting together a new bookshelf.(日曜日は新しい本棚を組み立てて過ごしました)
assemble が説明書や作業内容の説明に合いやすいのに対し、put together は普段の会話になじみやすい表現です。たとえば、同僚との雑談で「週末に本棚を組み立てた」と言うなら、次のように表現できます。
I put together a bookshelf over the weekend.(週末に本棚を組み立てました)
もちろん I assembled a bookshelf. でも間違いではありません。ただし、日常的な出来事として話すなら、put together の方が柔らかく聞こえることがあります。
家や橋などを「建てる」
家具ではなく、家や橋、工場などの建造物を作る場合は build を使います。
build
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| build a house | 家を建てる |
| build a bridge | 橋を架ける/建設する |
| build a factory | 工場を建設する |
| build a wall | 壁を作る |
| build a school | 学校を建てる |
They are building a new office near the station(彼らは駅の近くに新しいオフィスを建設しています)
assemble が既に用意された部品を組み合わせるイメージなのに対し、build には、材料や要素を積み重ねながら一つのものを作り上げるイメージがあります。
ただし、プレハブ住宅や模型など、部品を組み合わせる工程に焦点を当てる場合は assemble が使われることもあります。英語では、対象の大きさだけでなく、作業のどこに注目しているかによっても動詞が変わるのです。
基本的には、家や橋などの建造物には build と覚えておけばよいでしょう。
チームや関係を「組み立てる」
build は、目に見える建物だけでなく、チームや信頼関係など、時間をかけて形にしていくものにも使われます。
build
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| build a team | チームを作る |
| build relationships | 人間関係を築く |
| build trust | 信頼を築く |
| build a network | 人脈を築く |
| build a strong organization | 強い組織を作る |
We need to build a stronger team.(私たちは、より強いチームを作る必要があります)
It takes time to build trust with a new client(新しいクライアントとの信頼を築くには時間がかかります)
家を建てるときと同じ動詞を使うのは、日本語話者には少し意外かもしれません。しかし、チームや信頼関係も、一日で完成するものではありません。時間をかけて一つずつ積み上げていくイメージがあるため、build が自然に使われます。なお、「人を集めてチームを編成する」という行為に焦点を当てる場合は、assemble a team が使われることもあります。
She assembled a team of experienced designers.(彼女は経験豊富なデザイナーを集めてチームを編成しました)
ただし、チームを育てたり、強い組織にしたりする意味では build a team の方が一般的です。
| 英語表現 | 意味 |
|---|---|
| assemble a team | 人を集めてチームを編成する |
| build a team | チームを作り、育てていく |
「assemble a team は間違い」と覚えるのではなく、伝えたい意味によって使い分けましょう。
計画・企画・戦略を「組み立てる」
計画や戦略を組み立てる場面では、develop、come up with、formulate などが使われます。
それぞれ、計画を作るプロセスのどこに注目するかが異なります。
develop
develop は、アイデアや計画を時間をかけて発展させ、具体的な形にしていくことを表します。
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| develop a strategy | 戦略を練る |
| develop a plan | 計画を策定する |
| develop a proposal | 提案を作り上げる |
| develop a new approach | 新しい方法を考案する |
We need to develop a new marketing strategy(新しいマーケティング戦略を組み立てる必要があります)
The team is developing a plan for the product launch.(チームは製品発売に向けた計画を練っています)
ビジネスの会議や企画書でも使いやすい表現です。
come up with
come up with は、アイデアや解決策を「思いつく」「考え出す」という意味です。
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| come up with a plan | 計画を考え出す |
| come up with an idea | アイデアを思いつく |
| come up with a solution | 解決策を考える |
Can you come up with a better plan?(もっと良い計画を考えられますか?)
Let’s come up with some ideas for the campaign.(キャンペーンのアイデアをいくつか出しましょう)
develop が計画を練り上げるプロセスを表すのに対し、come up with は、アイデアが生まれる段階に焦点を当てています。
formulate
formulate は、考えや方針を整理し、明確な形にまとめることを表す、ややフォーマルな単語です。
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| formulate a strategy | 戦略を策定する |
| formulate a plan | 計画を立案する |
| formulate a policy | 方針を策定する |
| formulate a response | 回答をまとめる |
The company formulated a new growth strategy.(その会社は新しい成長戦略を策定しました)
日常会話よりも、ビジネス文書や報告書、公式な説明などで見かけることが多い表現です。
プレゼンや文章を「組み立てる」
プレゼンや文章は、部品を物理的につなぎ合わせるものではありません。情報を整理し、順序や構成を整えるため、organize や structure がよく使われます。
organize
organize は、情報や考えを整理し、わかりやすい順序に並べることを表します。
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| organize a presentation | プレゼンを整理して構成する |
| organize your thoughts | 考えを整理する |
| organize the information | 情報を整理する |
You need to organize your presentation more clearly.(プレゼンをもう少しわかりやすく組み立てる必要があります)
Give me a moment to organize my thoughts.(考えを整理する時間を少しください)
structure
structure は、文章やプレゼンの骨組みを作ることを表します。
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| structure an essay | エッセイを構成する |
| structure a presentation | プレゼンを構成する |
| structure an argument | 論理を組み立てる |
| structure a report | 報告書を構成する |
How should I structure my presentation?(プレゼンをどのように組み立てればよいでしょうか?)
The report is well structured.(その報告書はよく構成されています)
organize が情報を整理する行為に注目しているのに対し、structure は全体の骨組みや構成に注目しています。
compose
compose は、文章や音楽などを作ることを表します。
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| compose an email | メールを書く |
| compose a message | メッセージを作成する |
| compose a poem | 詩を作る |
| compose music | 作曲する |
She carefully composed her response.(彼女は慎重に返答を組み立てました)
ただし、通常の会話では write an email や write a message の方が一般的です。compose には、文章を注意深く整えて作る、やや書き言葉的な響きがあります。
プログラムを「組み立てる」
ITやエンジニアリングの分野では、日本語で「プログラムを組む」「システムを作る」と言うことがあります。英語では、対象や作業内容に応じて write、develop、build、program などを使い分けます。
write
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| write code | コードを書く |
| write a program | プログラムを書く |
| write a script | スクリプトを書く |
I wrote some code to automate the task.(その作業を自動化するコードを書きました)
コードを実際に記述する作業に焦点を当てる場合は write が自然です。
develop
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| develop software | ソフトウェアを開発する |
| develop an application | アプリケーションを開発する |
| develop a system | システムを開発する |
Our team is developing a new mobile app.(私たちのチームは新しいモバイルアプリを開発しています)
設計やテストを含む、開発全体のプロセスを指す場合は develop がよく使われます。
build
IT分野では build an app、build a website、build a system のように、build も広く使われます。
We built a website for the new service.(新しいサービスのウェブサイトを作りました)
develop よりも、「実際に形のあるものとして作り上げた」という感覚が伝わりやすい表現です。
program
program は、コンピューターや機械が特定の動作をするようにプログラムすることを表します。
She programmed the robot to move automatically.(彼女はロボットが自動で動くようにプログラムしました)
日本語の「プログラムを組む」を常に program a program と訳すわけではありません。何をしているのかを考え、write、develop、build、program から選びましょう。
メニューやレシピを「組み立てる」
料理や献立を考える場合にも、日本語では「メニューを組み立てる」「レシピを組み立てる」と言うことがあります。この場合は、put together、create、develop などが使えます。
put together
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| put together a menu | メニューを組み立てる |
| put together a meal | 食事を用意する |
| put together a dinner party | 食事会を計画して準備する |
I put together a simple menu for the party.(パーティー用に簡単なメニューを組み立てました)
put together には、いくつかの要素を集め、全体としてまとめ上げるイメージがあります。
create
| 英語表現 | 日本語 |
|---|---|
| create a recipe | レシピを考案する |
| create a menu | メニューを作る |
| create a new dish | 新しい料理を考案する |
The chef created a new recipe using local vegetables.(シェフは地元の野菜を使って新しいレシピを考案しました)
create は、ゼロから新しいものを生み出すニュアンスを持ちます。
develop
レシピを試作し、改良しながら完成させる場合は develop も使えます。
It took several months to develop the recipe.(そのレシピを完成させるまでに数か月かかりました)
「考案する」なら create、「試行錯誤しながら完成させる」なら develop と考えると使い分けやすいでしょう。
英語では「組み立てる」よりも、完成するものを考える
日本語では、家具もチームも計画も文章も、「組み立てる」という一つの動詞で表現できます。一方、英語では次のように、「完成するもの」や「作り方」によって動詞が変わります。
- ・部品を合わせる:assemble / put together
- ・積み上げて作る:build
- ・時間をかけて発展させる:develop
- ・情報を整理する:organize
- ・骨組みを作る:structure
- ・新しいものを生み出す:create
英語を話すときは、日本語の「組み立てる」をそのまま訳そうとするのではなく、次の二つを考えてみましょう。
- ・最終的に何が完成するのか
- ・どのようなプロセスで完成するのか
たとえば、戦略を作るなら「部品を合わせる」のではなく、考えを練り上げていくため develop が合います。文章なら、情報や論理の順序を整えるため、structure や organize が自然です。
この視点を持つと、辞書で最初に見つけた単語に頼らず、場面に合った動詞を選びやすくなります。
ミニ会話で「組み立てる」の使い分けを確認しよう
実際の会話の中で、動詞がどのように変わるのかを見てみましょう。
オフィスでの会話
A: We finally moved into the new office. I spent all weekend putting the desks together.
B: Nice! Are you also building a new team for the project?
A: Yes, and I’m developing the onboarding plan too.
A:ようやく新しいオフィスに引っ越しました。週末はずっと机を組み立てていました。
B:いいですね。プロジェクトの新しいチームも作っているのですか?
A:はい。オンボーディングの計画も組み立てているところです。
日本語では、机、チーム、計画のすべてに「組み立てる」という感覚を持てます。しかし英語では、それぞれ次の動詞が使われています。
- ・机:put together
- ・チーム:build
- ・計画:develop
一つの会話の中でも、対象が変われば動詞も変わります。
最初からすべてを完璧に使い分ける必要はありません。まずは「今、自分は何を完成させようとしているのか」を意識することから始めましょう。
「組み立てる」の英語表現一覧
まずは、名詞と動詞をセットで覚えるのがおすすめです。
| 組み立てる対象 | 自然な英語表現 |
|---|---|
| 家具 | assemble / put together |
| 機械 | assemble |
| 家・橋 | build |
| チーム | build / assemble |
| 信頼・関係 | build |
| 計画・戦略 | develop / formulate |
| アイデア | come up with |
| プレゼン | organize / structure |
| 文章・論理 | structure |
| コード | write |
| ソフトウェア | develop / build |
| メニュー | put together / create |
| レシピ | create / develop |
表を丸暗記するよりも、よく使う組み合わせをひとかたまりで覚えてみてください。
たとえば、仕事で英語を使う人なら、次の三つから始めると実践しやすいでしょう。
- ・build a team
- ・develop a strategy
- ・structure a presentation
日本人が間違えやすい「組み立てる」の英語表現
最後に、日本語から直訳すると選びやすいものの、文脈によっては不自然になりやすい組み合わせを確認しましょう。
何でもassembleで表してしまう
assemble は「部品や人を集めて一つにする」という意味で使えますが、すべての「組み立てる」に対応するわけではありません。
たとえば、次のような表現には別の動詞が自然です。
- ・戦略を練る:develop a strategy
- ・信頼を築く:build trust
- ・文章を構成する:structure an essay
「組み立てる=assemble」と覚えるのではなく、名詞と動詞の組み合わせで覚えましょう。
build a presentationを何となく使う
build a presentation も文脈によっては使われます。特に、プレゼン資料を最初から作り上げる意味では不自然とは限りません。
ただし、話の順序や論理構成を整えることを表したいなら、次の表現の方が明確です。
- ・organize a presentation
- ・structure a presentation
何を伝えたいかによって使い分けることが大切です。
make a strategyだけで済ませる
make a strategy でも意味を理解してもらえる可能性はありますが、一般的なビジネス英語では、次の組み合わせがより自然です。
- ・develop a strategy
- ・formulate a strategy
- ・create a strategy
特に「時間をかけて戦略を練る」なら develop が使いやすいでしょう。
知っている英語を「使える英語」に変えるには?
assemble、build、develop、organize。今回紹介した単語の多くは、中学・高校で一度は見たことがあるものばかりです。
それでも、会話になるとすぐに出てこないことがあります。
その理由は、単語の意味を知っていても、「どの名詞と一緒に使うか」までは練習できていないからです。
英語を自然に使うためには、単語を単独で覚えるのではなく、次のようなかたまりで声に出すことが大切です。
- ・build a team
- ・develop a plan
- ・structure a presentation
- ・put together a menu
さらに、自分の仕事や生活に置き換え、文章を作ってみましょう。
I’m building a new team.(新しいチームを作っています)
We’re developing a new marketing plan.(新しいマーケティング計画を練っています)
I need to structure my presentation more clearly.(プレゼンをもっとわかりやすく組み立てる必要があります)
自分に関係のある内容に変えると、表現が記憶に残りやすくなります。
一人では「この動詞で本当に自然なのかな」と判断しにくい場合は、オンライン英会話のレッスンで講師に確認するのも一つの方法です。
たとえば、次のように質問できます。
Which verb sounds more natural here?(ここでは、どの動詞がより自然に聞こえますか?)
Can you give me another example using “develop”?(developを使った別の例を教えてもらえますか?)
辞書で意味を確認するだけでなく、実際の会話の中で使い、言い換えやフィードバックをもらうことで、「知っている単語」が少しずつ「口から出る表現」に変わっていきます。
他にも意外な意味を持つ単語として下記のサイトを参考にしてみてください。
まとめ
「何が完成するのか」「どのように作るのか」を考えると、その場面に合った動詞を選びやすくなります。
今回紹介した表現を覚えたら、まずは自分に関係のある例文を一つ作り、声に出してみましょう。
そして、オンライン英会話のレアジョブ英会話のレッスンで実際に使ってみませんか。間違えたり、より自然な表現に言い直してもらったりする経験を重ねることで、単語の細かな違いが少しずつ自分の感覚になっていきます。
レアジョブ英会話のレッスンでは、自分の仕事や日常の場面に合わせて表現を練習できます。
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