ちょっとした一言で丁寧な表現に!クッション言葉を使いこなそう

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英語はよく「ハッキリとした言語」と言われ、日本語に比べると直接的な表現が多いと思われています。しかし、英語にも言葉の印象を柔らかくするようなクッション言葉はあります。よく耳を澄ませてネイティブの会話を聞いていれば、クッション言葉を使って直接的な表現を避けている場面はよくありますよ。そこで今回の記事では、英語のクッション言葉について、簡単な表現を使ったフレーズをご紹介します。

言いにくいことを伝えるとき

人にお願い事をするときや相手の間違いを指摘するとき、そのままストレートに言うと少し厳しく聞こえてしまうこともありますよね。そんなときは、下記の表現を使うと少し柔らかな表現になります。

I am afraid that~

“I am afraid”とは、直訳すると「私は恐れている」という意味です。「恐れている=(それ)をしたくない、言いたくない」、つまり「申し上げにくいのですが~」というクッション言葉になります。具体的には下記のように使います。

I am afraid that I cannot agree with you at all.(申し上げにくいのですが、賛成できません。)

I am afraid that we cannot come this evening.(申し上げにくいのですが、今晩は行けません。)

ちなみに、言いたいことを言ったあとに“I am afraid”をつけることも可能です。

I cannot help you right now, I am afraid.(申し訳ないのですが、いまは手助けできません。)

I am sorry but~

意外に思われるかもしれませんが、実は“I am sorry”もクッション言葉として使えます。“I am afraid”よりはカジュアルな表現なので、日本語で言うなら「ごめんなんだけど」「ちょっと申し訳ないんだけど」といった感覚で使います。

I am sorry but can you please call me back later?(ごめんなんだけど、あとでかけ直してもらえる?)

I am sorry but do you think we can move it to another day?(ちょっと申し訳ないんだけど、違う日にできるかな?)

断った後は、理由を添えたり代案の提案をしたりするとより丁寧に聞こえ、また今後の人間関係をスムーズにします。

I am sorry but I already have plans on that day.(ちょっと申し訳ないんだけど、その日はもう予定があるんだよね)

I am sorry but can we do it again on this coming Tuesday?(ごめんなんだけど、次の火曜日にもう1回できるかな?)

Let me think about it(考えさせてほしい)

何か提案をされたけどすぐには断りづらいとき、日本で「検討します」「考えさせてください」などということがありますよね。英語でも下記のように同じような表現ができます。

Let me think about it.(考えさせてください)

通常、itの内容は細かく説明する必要はありません。相手の説明や提案を受けてから使うフレーズなので、その内容は文脈から明らかだからです。

自分の意見を言いたいとき

「私はこう思う」と主張するときにも、クッション言葉を入れることで「私はこう思う(けど、みんなはどうかな?)」という控え目な表現が可能です。逆に、クッション言葉を入れないとあたかも「それが当たり前だ」という強い意見に聞こえてしまうこともあるので、注意しましょう。

In my opinion,

直訳すると「私の考えでは」という意味のフレーズです。これを入れることで、「私は〇〇だと思うけど、他に違うことを考える人がいるだろう」という立場を示すことができます。

In my opinion, that idea was not so effective.(私の考えでは、あの案はあまり効果的ではなかった。)

In my opinion, baseball is more popular than soccer in Japan.(私の考えでは、日本ではサッカーより野球の方が人気です。)

ちなみに、テキストメッセージでのやりとりの場合には“IMO”と省略して表現することもありますよ。

From my perspective,

これも“in my opinion”と似た表現で、「私の視点からは」「私の考えでは」という意味です。日本語で「視点」というと物理的な見え方の話をする場合と、思想や考え方の話をする場合とがありますが、英語も同じです。どちらの意味でも使えます。

That movie was a bit controversial from my perspective.(私の視点からは、あの映画は少し物議をかもすものだった。)

From my perspective, his plan was just terrible.(私の考えでは、彼のプランはひどいものだった。)

使いこなせたら上級者!助動詞を使った表現

助動詞のcan/could、may/mightは「~できる」「~かもしれない」という意味を表すと習った人も多いでしょう。これも使い方として正しいですが、実はネイティブはクッション言葉としても使います。これらの助動詞は“modal verb”と呼ばれ、「可能性」「助言」などの程度の強さを調整するために使われます。例えば、下記のようなフレーズは日常生活でもよく耳にします。

You may/might want to~(した方がいい)

誰かに助言をするときによく使う表現です。直訳すると「あなたは~がしたいかもしれない」ですが、実際には「~した方がいいよ」というアドバイスをする響きになります。似たような表現では“you should~”がありますが、これはかなり強めの提案であり、人によっては「義務」のように受け取ってしまう人もいます。そうではなく、「~した方がいいんじゃない?」といった表現をしたいときにおすすめです。ちなみに、mayよりmightの方がより丁寧です。

You may want to change your initial plan.(最初のプランからは変えた方がいいよ)

You might want to practice more.(もう少し練習した方がいいのではないでしょうか)

Can/Could you~? (していただけますか?)

Canは「できる」という意味の助動詞ですが、能力的な「できる/できない」よりも「可能性」について聞くことが多いです。つまり、「できる可能性があるか」=「やってもらうことができるか」という、遠まわしにお願い事をする表現です。これもまた、過去形のcouldのほうがより丁寧な言い方になります。

Can you look after my kids for 30 minutes?(30分間だけ子供たちの面倒を見ていただけますか?)

Could you move to the side a little bit?(少しだけ横にずれていただけますか?)

ちなみに、文章のどこかにpleaseを入れると更に丁寧な表現になります。

Can you please turn down the music?(音楽を小さくしていただけませんか?)

Could you attend that meeting on behalf of me, please?(私の代わりにそのミーティングに出ていただけませんか?)

他にもFrankly (speaking)についても触れた「クッション言葉を使って英語のコミュニケーションをもっと円滑にしよう」の記事や、nopeを使った単語を紹介している「誘いを断りたいとき、英語で上手に伝えるには?これだけは覚えておきたい断る表現16選」もありますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

まとめ

今回の記事では、英語のクッション言葉についていろいろと解説してきました。英語はよく敬語がないといわれますが、今回紹介したような言い回しをすることで丁寧さを表現することはできます。「この言い方だとキツいかな?」と思ったときには、ぜひクッション言葉を活用してみてくださいね。

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