2020年、学習指導要領が改定され、小学校5年生から「外国語」という正式科目として英語が指導されるようになりました。他の科目と同じように成績がつくため、子供の英語教育に関心を寄せている保護者の方は少なくないでしょう。子供の英語力を伸ばすため、早いうちから「おうち英語」で英語に親しませようと検討している人もいるのではないでしょうか？
そんな人のために、今回の記事では「おうち英語」について詳しく解説していきます。
おうち英語ってどんな勉強法？
おうち英語について、聞いたことはあっても具体的にどんなものか想像しづらい人もいるはず。まずはその概要について、確認していきましょう。
親子で楽しく！二人三脚で学ぶ
おうち英語とは、「これ」という定義ははっきり決まっていませんが、親と子が一緒になって家の中で英語教育を実践していく教育方法を指すことが多いです。親が積極的に教育に介入し、その方針や実践方法を決めていく、という点で英会話教室や家庭教師とは異なります。時には先生として、時にはコーチとして、子供の様子を見ながら親が英語学習に関わる、それがおうち英語です。
おうち英語の具体例
おうち英語にはいろいろなアプローチ方法があります。例えば幼児期から英語の歌を聞かせたり、英語の本を読み聞かせしたり、英語のアニメを見せたりといった方法が代表例です。あるいは子供向けの英語教材を購入し、それを一緒に進めていく、という方法もあります。
「こうしなければならない」という決まりは特にないので、子供の好きなものや興味に合わせて学習方法や素材を選べます。
英語話せないけど…
「親も一緒に」と聞くと、ご自身の英語力のなさに不安を覚える人もいるでしょう。高校生以来まともに勉強していない、という人もいるのではないでしょうか。確かに自分で英語を話せれば指導の幅が広がるのは事実ですが、今ではさまざまな学習用コンテンツがありますので、必ずしも話せる必要はありません。オンライン上で手軽に入手できるものも多いので、それらをうまく活用すれば無理なくおうち英語が進められるはずです。
何からやるのが正解？おうち英語の始め方！
では、実際にどんな方法があるのかを見ていきましょう。学習方法は多種多様なので、予算、時間などと照らし合わせながら、無理のないものを選べるといいですね。
お金をかけずに始めるなら
いきなり何万円もする英語教材に手を出すのはちょっと…という人は、まずはお金をかけずに始められる方法を検討してみましょう。
おすすめはなんといってもYouTubeです。「children English song」と検索すれば、子供向けの英語ソングがたくさん出てきます。BGM代わりに子供に聞かせ、英語に慣れさせていきましょう。子供が集中して聞いていなくても、無理に注意を向けさせる必要はありません。まずは英語に触れる機会を増やすことが重要です。
おうち英語におすすめのYouTubeチャンネル
子供向けの英語ソング専門のYouTubeチャンネルです。かわいらしいイラストやキャラクターと一緒に英語の歌を流してくれるので、見て聞いて楽しめるコンテンツになっています。また、歌だけでなくポッドキャストもあるので、より本格的にリスニングを鍛えたいときにも役立ちます。
英語絵本を読んでみよう
動画や音声の他に、絵本で英語に親しむという手もあります。子供向けの絵本であれば使用されている英語もシンプルで簡単なものが多いので、英語力に自信がない親御さんでも子供と一緒になって楽しめるはずです。また、AmazonのAudibleを使用するのもおすすめです。ネイティブの音声で絵本の朗読をしてくれるので、夜の寝かしつけ時などに英語の読み聞かせができます。
おうち英語におすすめのオーディオブック
子供向けのオーディオブック（絵本）はたくさんありますが、まずはロングセラーのものからトライしてみることをおすすめします。有名な絵本は日本語版が出ていることが多いので、合わせて読めば内容をしっかり頭に入れることができるはずです。例えば「くまのプーさん（Winnie the Pooh）」、「はらぺこあおむし（The Very Hungry Caterpillar）」などがおすすめです。
英語教材を検討してみる
いよいよ本格的におうち英語のコンテンツを充実させようと思うなら、子供向けの英語教材にトライしてみてもいいでしょう。中には無料サンプルを配っているものもあるので、まずはサンプルを取り寄せてみて、子供と一緒にその内容を確認することをおすすめします。子供が楽しみながら取り組めるものがあれば、ぜひ検討してみてください。
おうち英語で気を付けるべきポイント
最後に、おうち英語を実践する上で気を付けるべきポイントをご紹介します。せっかくの取り組みを無駄にしないためにも、以下の点に留意するようにしましょう。
適切な学習方法を選ぶ！
言語習得にはさまざまな段階があり、それに応じて適切な学習方法も変わります。例えば、まだ話し始めて間もない2～3歳の子供にいきなり英文法のテキストを渡しても役には立たないでしょう。年齢や発育段階を考慮しながら、子供のペースに合った学習コンテンツを選ぶ必要があります。
具体的には、まずは「読む」「聴く」のインプットに焦点を当てます。動画や音声、絵本などを使ってとにかく英語を「吸収する」ことに集中させましょう。インプットが十分にできてから、アウトプットの段階へ移行します。アウトプットといっても、無理に英語を話させる必要はありません。英語の歌を歌ったり、絵本を読んだりといったアクティビティで十分です。
親が焦りすぎない
英語に限らず、言語習得には時間がかかります。1ヶ月や2ヶ月といった短いスパンですぐに効果が出るものではないので、長い目を持って取り組みましょう。特に子供は、言語習得の段階に個人差があるため、同じ英語学習をしても全員に同じ学習効果が出るとは限りません。いろいろと試すことは決して悪いことではありませんが、あれもこれも、とランダムにやりすぎてしまうと狙った効果が出にくくなることもあります。忍耐強く、じっくりと取り組むようにしましょう。
おうち英語に興味がわいたら
今回はおうち英語に関して、その具体例や注意点について解説してきました。子供のうちから英語に慣れさせることで、小学校などで本格的に英語学習を始めるときに抵抗なく取り組めるようになるでしょう。中にはおうち英語で子供をバイリンガルにした、という人もいるほどですので、根気よく取り組むことで子供の英語習得の手助けができるはずです。
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