IELTSのライティング添削の方法とは?自分で添削するコツもご紹介!

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海外留学や海外移住の際に、英語力の証明として求められることが多い、英語の資格試験IELTS。書く・読む・聞く・話す、の4つの技能が試される試験で、それぞれに対策が必要です。中でもライティングは、たくさん英文を書いても自分では合っているかどうかの判定がしづらく、独学での上達が難しい分野といえます。

IELTSのライティングスコアを伸ばしたいものの、今の勉強方法でいいのか不安に感じるという人もいるでしょう。そこで、この記事ではIELTSのライティング添削の方法や、自分で添削するときのコツなど役立つ情報を紹介します。

IELTSのライティング添削は3つの方法がある!

IELTSのライティング添削には、自己添削・添削サービス・対策講座の3つの方法があります。では、それぞれの方法の特徴やメリット、デメリットについて見ていきましょう。

自己添削

自己添削は、その名の通り書き上げた英文を自分でチェックする方法です。費用がかからず、一番手軽にできる方法といってよいでしょう。この段落では、自己添削のメリットとデメリットを紹介します。

自己添削のメリット

自己添削の大きなメリットは、何といっても費用がかからないことです。添削サービスや対策講座を利用するとそれなりにコストがかかるので、費用面を重視する人には魅力的な方法です。

別のメリットは、セルフコレクションスキルを高められるという点です。セルフコレクションとは、英文を自分でチェックして正しく修正するスキルのことです。自分のライティングを自分でチェックすることを習慣にすると、試験本番でも文法の誤りやスペルミスなどに気付きやすくなります。自己添削を続けていると、試験でケアレスミスにより点数を落とすということは少なくなるでしょう。

自己添削は、自分のペースでできることもメリットです。講師とのやり取りなどがなく、時間を気にせずに完全に自分のペースで進められます。忙しくてまとまった時間が取りにくい人などは、自己添削が向いていると感じることもあるかもしれません。

自己添削のデメリット

自己添削のデメリットは、英語力がないと添削の精度は低くなるという点です。自己添削では、ネイティブや英語講師などの助けを借りずにすべて自分の力で英文をチェックし、合っているかどうかを判断しなければなりません。

「この英文は少し間違っているな」ということには気付いても、どこをどう直したらよいかはさっぱり分からない、ということもあるでしょう。また、どれだけがんばっても自分が知っている知識以上のことには気付けないので、エラーがあるのに完全に見落としてしまう、ということも起こりえます。簡単なスペルミスでさえ、間違って覚えてしまっている単語はエラーに気付くことすらできないでしょう。

精度の高い自己添削ができるのは、文法の基礎をしっかり身につけていて、IELTSの採点基準も把握している上級者のみといっても過言ではありません。ライティングのスコアが7.5くらいの人がこれに当てはまります。初級者や中級者は、自己添削ではなく別の添削方法を利用するのがおすすめです。

添削サービス

添削サービスとは、自分のライティングをネット上で送ると、それを添削して返却してもらえるという便利なサービスです。では、添削サービスのメリットとデメリットについて見てみましょう。

添削サービスのメリット

添削サービスのメリットの一つは、自己添削する場合と比べて添削の精度が高いことです。全員がネイティブというわけではありませんが、英文の添削指導に関して一定のレベル以上の添削者がチェックしてくれるので、自分でやる場合よりもずっと高い精度の添削を期待できます。自分で見返していても気付けなかったミスを指摘してもらえるなど、効率のよい試験対策ができるでしょう。

別のメリットは、授業を受ける場合よりも時間の融通が利くことです。スクールに通ったり、授業の開始時間を気にしたりする必要はなく、いつでも自分のペースで気軽に取り組めます。1回ごとにいくらという料金設定のものなら、エッセイを送る際に締め切りなどは特にありません。自分のペースでエッセイを書き、でき上がった段階で送ればよいのでいつでも気軽に利用できます。

添削サービスのデメリット

添削サービスのデメリットは、費用がかかることです。料金はサービスにより異なり、「1エッセイあたりいくら」という回数ごとの料金設定をしているところや、「1日1回提出ができる30日コース」など期間で区切った設定をしているところもあります。各サービスを比較して、自分の利用頻度や利用期間に合ったものを選ぶ必要があります。

2つ目のデメリットは、IELTSに対応した添削をしてもらえないケースもあることです。添削サービスといってもさまざまで、ビジネス英作文に強いものや英検のライティング試験に特化したものなどもあります。IELTSに特化したものを選ばないと、添削者がIELTSのライティングに精通しておらず、希望するような添削をしてもらえないかもしれません。

3つ目のデメリットは、添削内容について質問できない場合が多いことです。添削が返ってきたときに、なぜこのように直されたのか理解できないというケースもあるでしょう。添削者に質問できる体制が整っていないサービスだと、分からなかった点について聞くことができず、結局理解できないままになってしまうということもあるかもしれません。

対策講座

対策講座とは、IELTSのライティング対策の授業で、信頼性の高い講師からの指導を直接受けられます。では、対策講座のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

対策講座のメリット

対策講座のメリットは、IELTSの採点基準に基づいた指導をしてもらえるので、試験の結果に直結する対策ができることです。IELTSのライティングに詳しい講師が指導してくれるので、自己添削のように精度が低いという心配はありません。

特にハイスコアをねらう場合は、IELTSが求めていることをよく把握したうえで対策を練ることが必須になってきます。単に意味が通っている、文法やスペルミスがないという程度ではなく、それ以上の対策がしたい人にも対策講座は対応可能です。

別のメリットは、初心者も含めてどんなレベルの人にもおすすめであることです。エッセイの書き方についてよく知らない初心者の場合、自己添削はもちろんのこと、添削サービスを利用してレベルアップするのは難しいでしょう。添削サービスはマンツーマンのきめ細やかな指導ではなく、すでにある程度エッセイが書ける人に向いているからです。一方、対策講座なら初心者でも自分のレベルに合った適切な指導が受けられます。

また、対策講座は初心者に限らず、スコア7.0以上を目指すような上級者にも向いています。ハイスコアを目指す場合、ただ正確な英文が書けるというだけでは十分ではありません。IELTSの採点基準をもとに適切な指導を受けられる対策講座なら、上級者も満足のいく添削をしてもらえるでしょう。

対策講座のデメリット

対策講座のデメリットとして挙げられるのは、値段が高いことです。添削サービスよりも料金がかかるので、受講に興味があるものの費用面がネックになるという人も多いかもしれません。特に、現在の英語力と目標とするスコアがかけ離れている場合に対策講座を受講すると、目標達成までに費やす費用はかなり大きくなってしまいます。

別のデメリットは、時間が決まっているということです。「オンラインでいつでも好きな時間に受けられる」とうたっている対策講座もありますが、それでも決まった時間までに準備してスタンバイしておけなければなりません。自己添削や添削サービスを利用する場合と比べると、時間の面でやや気軽には受講しにくいと感じる人もいるでしょう。

自分で添削するときはIELTSの採点方法を参考にしよう!

自己添削・添削サービス・対策講座のそれぞれのメリットとデメリットを知ったうえで、自己添削でやっていこうと決める人もいるでしょう。また、添削サービスや対策講座を利用する場合でも、試験の際に役立つセルフコレクションスキルはとても重要です。

知っておきたい点として、自己添削はやみくもにやっても英語力は上達しません。特にIELTSのライティング対策をする場合には、IELTSの採点方法を参考にする必要があります。そこで、この段落ではIELTSの採点基準における4つの重要なポイントについて解説します。

Task Achievement

1つめのポイントはTask Achievementで、これはタスク2ではTask Responseと呼ばれています。日本語では「タスク達成度」のことで、質問文で問われていることにきちんと答えているかどうかを重視するというものです。聞かれたことに答えるなんて簡単、と思うかもしれませんが、質問からずれた回答をしてしまわないように意外と注意が必要です。ここでは、質問文の意図をつかみつつ、全体像をしっかり把握し、詳細な情報も読み取って回答することが求められます。

Task Achievementを考慮する際には、気を付けたい点がいくつかあります。まず、制限時間については、タスク1とタスク2で60分以内に書けるようにしましょう。文字数は、タスク1は150語以上、タスク2では250語以上が必要です。段落数は、イントロダクションとまとめの段落の間に、本論で2つか3つの段落を作ります。

図表の読み取りが問題とされるタスク1では、その図表が示す内容とライティングの内容が一致しているかをしっかり確かめます。複数のものを比較していることや、読み手に分かりやすい構成になっていることなども重要なポイントです。タスク2では、質問とずれた回答になっていないかどうかに気を付けながら、適切な事例や理由を挙げられているかどうかをチェックします。

Coherence and Cohesion

2つ目のポイントは、Coherence and Cohesionです。これはタスク1とタスク2に共通する採点基準で、内容の一貫性が評価されます。具体的には、論理的な構成で主張しているかどうかと、文章のつながりが適切であり読みやすいかどうかが問われます。

論理的な構成に関しては、導入・主張・想定される反論の打ち消し・結論、の4つの流れを意識しましょう。一つの段落に要点は一つまでにし、各段落の最初の文はシンプルで分かりやすいものにします。

文章のつながりを適切なものにするには、「However」や「Therefore」などのリンキングワードをうまく文章に組み込み、全体をまとめる必要があります。ただし、リンキングワードが多すぎても減点の対象となってしまうので、使いすぎないようにも注意が必要です。

このほか、Coherence and Cohesionにおいて気を付けたい点は、文語表現とカジュアルな話し言葉が混ざっていないかどうか、それぞれの段落の長さは同じくらいかどうかなどです。導入部分で述べた内容と、全体の主張にブレがないかどうかもしっかり確かめましょう。

Lexical resource

3つ目のポイントはLexical resourceで、語彙力が試されます。ここではベーシックな語彙だけでなく、そのトピック特有の語彙や、イディオム表現をうまく使えるかどうかのスキルが問われます。知らない言葉を説明する能力や、正確な意味を伝える能力があるかどうかも採点対象です。当然ながら、スペリングが合っていることも前提としてチェックされます。

Lexical resourceでは、簡単な言葉ばかり使っていると高得点を取ることはできません。同じワードを使いすぎても減点対象となってしまうので、何度も同じことに触れるときは別の表現に言い換える必要があります。

このほか、語句の用法やコロケーションが正確かどうかも重視されます。コロケーションとは、慣習的によく使われる単語同士の組み合わせのことです。たとえば、do laundry(洗濯をする)、fill the form(用紙に記入する)、burst into tears(急に泣き出す)などがあります。コロケーションをうまく使えると自然なつながりのある、ナチュラルな英文になります。1つのライティングにコロケーションが複数入っているかどうか確かめるとよいでしょう。

Grammatical Range and Accuracy

最後に紹介するポイントは、Grammatical Range and Accuracyです。ここでは、文法の幅広さと正確さが評価基準となります。単に正確な文法を使えばよいというわけでなく、いろいろな文法を使いこなせているかという「幅」も問われることに注意が必要です。

Grammatical Range and Accuracyで心がけたいのは、進行形と完了形など2つ以上の時制を使うことです。may、would、couldなどの助動詞も正確に使えていなければなりません。ハイスコアを目指す場合は、従属接続詞などを使った難易度の高い構文にもチャレンジしてみましょう。従属接続詞とは、whileやalthough、because、ifなどを使った文のことです。スコア6.0以上を目指す場合には、従属接続詞と関係詞の両方を使うことが必須になってきます。

全体的には、仮定法や現在完了、分詞構文など、使える文法はなるべく多く入れましょう。単数形の名詞に冠詞が付いているかどうか、3人称単数現在形のsを忘れていないかなど、ケアレスミスがないかどうかもしっかりチェックします。

自分で添削するときのコツ

最後に、自分で添削するときのコツを2つ紹介します。自己添削スキルがアップすれば不自然な言い回しや間違った文法などに気付きやすくなり、ケアレスミスも少なくなります。添削サービスや対策講座を受講する場合でも自己添削スキルがあるに越したことはないので、自分で添削するコツを知って実践してみましょう。

日英辞書+英英辞書を参照する

1つめに紹介するコツは、日英辞書に加えて英英辞書も使うことです。ある語や言い回しを英語で何というか知りたいとき、日英辞書だけを使っているという人が多いのではないでしょうか。しかし、日英辞書に加えて英英辞書も使う習慣をつければ、英語力を向上させることができます。

英英辞書を使えば、意味が似ている単語同士のニュアンスの違いをつかむことができます。たとえば、pushとpressにはどちらも「押す」という意味がある、ということはほとんどの人が知っています。しかし、どのような違いがあるかについて具体的な説明ができる人はそれほど多くないでしょう。こんなときに英英辞典を使うと、その語の本質的な意味やどのような場で使われる言葉かなどを知ることができます。

英英辞典は、語句を英語で説明する能力を伸ばすうえでも役立ちます。語の説明を英語で読む習慣を身につけていると、ある語を言い換える方法がわかってくるので、それをライティングで活かせます。英語は同じ表現を連続して使うことを嫌うため、この言い換え力がIELTSの試験でも役立つというわけです。

分からない文法はインターネットで検索する

2つ目のコツは、分からない文法が出てきたらインターネットで検索して解決することです。特にコロケーションなど語の組み合わせは、インターネットで検索すると用法がたくさん出てくるので、自分の使い方が合っているかどうかを判断しやすいでしょう。

特定の文法の用法に自信がないときも、「比較級副詞」「現在完了進行形」「付加疑問文」などと検索すれば、その文法を使った構文や例文などをたくさん見つけられます。それらの例文と自分のライティングを比較すれば、合っているかどうかを判断しやすくなります。

まとめ

IELTSのライティングスコアを伸ばすには、IELTSの採点基準に沿ったポイントを押さえつつ、セルフコレクションスキルを身につけることも大切です。IELTSが求めていることを把握しながら、便利なサービスも併用するなどして自分に合った勉強法で対策していきましょう。

レアジョブでも、講師に要望を伝えればライティングの添削指導を受けることが可能です。チャットを使って訂正文を送ってもらうこともでき、分からないところはその場で講師に直接質問できます。メリットの多いオンライン英会話も上手に使いながら、IELTS対策を続けていきましょう。

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