TOEIC300点台で「就活で使えるのかな?」や「300点はやばいの?」などと悩んでいる人も多いはず。
TOEIC300点台は、中学レベルの英語知識がほぼない状態です。そのため、履歴書などにスコアを書くのはおすすめできません。見方を変えれば、TOEIC300点台は基礎さえ身につければ、どんどんスコアが伸びます。
本記事では、TOEIC300点のレベル、おすすめの勉強法や参考書を紹介します。ぜひ最後まで読んで、500点・600点越えを達成してください。
TOEIC300点について解説!レベルや実態は?就活に影響する?
TOEIC300点台の具体的なレベルや就活への影響など、気になることも多いはず。まずはTOEIC300点のレベルについてご紹介します。
日常会話もままならない?!TOEIC300点のレベルは?
TOEICのスコアは、リスニング495点+リーディング495点の合計990点満点。平均は550~600点なので、300点は平均を大きく下回ったスコアです。
それではTOEIC300点のレベルだと、具体的に何ができるのでしょうか?
リスニングとリーディング両パートに共通しているのが、簡単な単語が使用されていれば、話の一部を理解できることです。少し難しい単語が出てくれば、内容の理解はできません。
また、TOEICを運営するIIBCは公式サイトで、TOEICスコアとコミュニケーションの相関表を紹介しています。
相関表によると、TOEIC300点台では「通常会話で最低限のコミュニケーションを取れる」というレベルだそうです。具体的に紹介すると、ゆっくり話してもらったり、繰り返し言ってもらったりするなどの配慮があれば、相手の発言を理解できます。
また、単語や文法のレベルは不十分ではありますが、相手が配慮してくれることで簡単なスピーキングも可能です。
こうしてみると、TOEIC300点だと簡単な日常会話でさえ、相手の配慮が必要だと分かります。自分の英語力だけで、コミュニケーションを取るのはなかなか難しいと言えるでしょう。
TOEIC300点は就活に影響する?履歴書に書いてもいい?
TOEIC300点台の場合、中学レベルの英語を身につけていない証明になってしまうと言わざるを得ません。就活の悪影響になってしまうため、履歴書には書かない方がいいでしょう。
一般的に就活においては、TOEIC700点以上からが高スコアとみなされる傾向に。500~600点台であれば、大きなアドバンテージにはならないものの、業種によって評価されるスコアだと言えます。
TOEIC300点を英検に換算するとどのくらい?
TOEICスコアよりも、英検の方が具体的なイメージをしやすい人もいるはず。TOEIC300点は、英検4~5級と同等のレベルです。英検3級が中学卒業レベルなので、4~5級は中学1・2年生と同じレベルだと考えられるでしょう。
しかし、TOEICスコアの英検換算は、参考程度にとどめてください。TOEICと英検では、試験目的や出題単語などが異なり、正確にTOEICスコアを英検に換算することはできません。
あくまでも目安として、TOEIC300点は中学1年生の英語レベルと同等であり、英語の基礎固めがまだできていないレベルだと認識しておきましょう。
TOEIC300点の人が抱える問題点は?
TOEICスキルを伸ばすためには、課題の発見と改善が大切。ここからは、TOEIC300点の人が抱える3つの課題を紹介します。
①中学初期の単語や文法もわからない
TOEIC300点台は、中学校で英語の勉強をほとんどしていないのと同じレベルです。
たとえば、”This is a pen.”や”I’m from Japan.”のような、中学1年生で習う超基本的な単語や文章は分かりますが、中学2年生以降で習う文法や構文は理解できていない人が多いでしょう。例で以下の文章を見てみてください。
I’m glad to see you.
Would you mind if I opened the window?
Although it was a Sunday, the employee had to work.
上の3つの例文では、難しい英単語や構文は使用されておらず、中学レベルの英語スキルがあれば問題なく訳せるはずですが、TOEIC300点台だと難しいかもしれません。
TOEICで出題されるのは、日常会話よりも難易度の高いビジネス英語。そのため、最低でも中学卒業と同レベルの英語スキルは身につけておきたいところです。
②英語に触れる機会が一切ない
TOEIC300点台の人は、圧倒的に英語に触れる機会が少ないです。英語に触れる機会とは、外国人と話すことだけではなく、英語音声で海外ドラマや映画を観たり、洋楽を聴いたりすることも含まれます。
勉強が苦手な人でも、日常生活で英語に触れる機会さえあれば、ある程度は英語スキルが伸びます。たとえば、海外ドラマを英語音声で聞くことで、耳が英語に慣れてリスニングスキルは上がるのです。
英語学習をしてこなかったことに加え、現在も英語に触れる機会がないために、TOEICスコアが300点台にとどまってしまうのも要因のひとつと考えられるでしょう。
③英語を勉強する習慣がない
TOEIC300点台の人が抱える一番の課題が、英語の勉強習慣がないことです。適切な学習さえ行えば、英語スキルと学習時間は比例します。
特に300点台の場合は、スコアが伸びやすいのがメリットです。700点から800点まで伸ばすのは難しいですが、300点から500点まで伸ばすのは難しくありません。
ポジティブな視点で見れば、TOEIC300点の人には大きな伸びしろがあります。しかし、学習意欲はあるものの、英語勉強の仕方が分からない人もいるはずです。そのような方に向けて、これからおすすめの学習法を紹介するので、ぜひ最後まで読み進めてください。
TOEIC300点の人は500点を目指すべき!レベルはどのくらい?
TOEIC300点の人がまず目指すべきスコアは、500点です。TOEICの公式サイトでは、各公開テストの平均点が紹介されています。各テストにより平均スコアは微妙に異なりますが、全体的な平均スコアは550~600点ほど。TOEIC500点は平均よりやや低めであり、達成難易度は高くありません。
また、就活で求められる最低限のTOEICスコアも500点がラインです。TOEIC500点があれば、大きく評価されることはありませんが、履歴書に書くことはできます。
2~3ヶ月勉強すれば、TOEIC500点越えは十分可能なので、まずは500点を目指してみましょう。
500点は中学英語を勉強しなおすことが大事!勉強法は?
TOEIC300点台の人が500点を達成するためには、どのような勉強をすればいいのでしょうか?500点は、基礎さえ身につければ達成できます。中学英文法の復習と単語学習を最優先に行うといいでしょう。それに加えて、リスニング対策と過去問を行えば十分です。
ここからは、300点台の人が500点を越えるために必要な4つの勉強法を紹介します。
①中学でならう英文法を1から始めよう
文法学習は退屈で辛いですよね。しかし、文法は英語を使うためのルールです。ルールを知らなければ、話すことはもちろん、読み書きも行えません。
TOEIC300点台の方は、中学でならう英文法を1から始めましょう。be動詞と一般動詞の違いから始まり、英語の疑問文の作り方、willやbe going toを使った未来形などを順番に学んでいきます。
中学レベルの英文法は、英語を話す土台となるため、頑張って学び直しましょう。
②簡単な単語から覚えよう。最終的には4,000語を目標に
英文法と同様に、英語スキルの土台となるのが単語です。
TOEIC300点台の人は、簡単な単語から覚えるようにしましょう。いきなりTOEIC500点向けの単語帳を使っても、単語が難しくて挫折する可能性が高いです。
英語学習は続けることが大事なので、まずは簡単な内容の単語帳から始めましょう。少しずつ単語のレベルを上げて、最終的には500点向けの単語帳で4,000語を取得することを目標にしてください。
単語勉強をするときは、発音や例文音声も聞くようにしてください。視覚と聴覚を使って単語学習をすることで効率よく暗記ができ、リスニングスキル上達にもつながります。
③ある程度単語や文法を覚えたらリスニングの練習に
ある程度の英語基礎が身についたら、リスニングの練習に取り組みましょう。
TOEICはリーディングよりもリスニングの方が簡単です。短期間で効率よくスコアを伸ばしたいなら、リスニング対策に力を入れてください。
具体的なリスニング対策は、耳を英語に慣れさせるため、英語音声を繰り返し聞くのがおすすめです。
また、リスニング練習は、必ず英語の基礎力を身に付けてから行ってください。基礎がない状態でリスニングをしても、ほとんど聞き取れないためです。特に単語はしっかり暗記をしておく必要があります。知らない単語は何度聞いても聞き取れないので、単語帳1周を目安に暗記してから、リスニングに取り組むようにしましょう。
どんなCDを聞けばいい?
TOEIC対策が目的なら、TOEICのテキストに付属されたCDをひたすら聞くことがおすすめです。数ある参考書の中でも、公式問題集は本番試験と同じ形式で作成されているため、問題のクオリティが高いです。
公式問題集のリスニングパートに加え、TOEIC参考書のCDを通勤時間などに聴き込みましょう。もし学習に疲れた場合は、リフレッシュがてらに英語音声で海外ドラマを見るのもおすすめです。
聞く以外の練習法はある?
リスニング上達に有効な学習法が「ディクテーション」です。
ディクテーションとは、流れる英語音声の書き起こしを行う学習法のこと。普通にリスニングを行うと、聞き取れなかった部分が曖昧なままです。いつまでたっても同じ部分が聞き取れないので、リスニングスキルは伸びません。
ディクテーションを行うことで、聞き取れなかった部分が明確になり、適切な対策が取れます。また、集中して聞く状態が作れるため、定期的にディクテーションは行いましょう。
基礎固めができたら過去問をひたすら解いて
英語の基礎固めができたら、あとは過去問を繰り返して、問題形式に慣れるだけです。
TOEICの試験時間は長いため、英語力に加えて高い集中力も必要とされます。リスニング約45分+リーディング75分の合計約2時間で、200問回答する必要があるのです。途中で休憩は挟まれないため、高い集中力を2時間も維持する必要があります。
集中力を高めるためにも、過去問は本番と同じ形式で解いてください。集中できる環境を作り、時間を測りながら行うことが重要です。実践形式で過去問を解くだけでも、集中力が養われてスコアアップが期待できるでしょう。
受験1か月前からは、週に1~2回は過去問を解く時間を作るといいですよ。
時間配分ってどうしたらいい?
数あるTOEICのテクニックの中でも重要なのが、リーディングセクションの時間配分。リーディングセクションでおすすめの時間配分は次の通りです。
パート | 問題形式 | 問題数 | 時間配分 |
Part5 | 短文穴埋め問題(単語・文法) | 30問 | 10分(20秒/1問) |
Part6 | 長文穴埋め問題(単語・文法) | 16問 | 10分(40秒/1問) |
Part7 | 長文読解問題 | 54問 | 54分(60秒/1問) |
上の表を見ると分かるように、リーディングパートは長文読解問題が54問/100問もあります。長文は時間をかけるほど正答率が上がるため、Part7でどれだけ時間が残せるかが重要です。
Part5とPart6の単語・文法問題は知識を問うものなので、知識がある問題は20秒程度で回答できるでしょう。知識がない問題はいくら考えても分からないので、潔くあきらめることが重要です。
特にTOEIC300点台の人は、語彙力と文法レベルが低いので、Part5とPart6はリズムよく進め、長文読解問題にたっぷりと時間をかけるべきです。
ただし、最適な時間配分は人によって異なります。過去問を解きながら、自分にぴったりの時間配分も探してみましょう。
TOEIC500点対策におすすめの参考書は?
TOEIC500点対策におすすめの参考書を紹介します。これから紹介する参考書を繰り返し使うことで、500点越えは十分に目指せるでしょう。
単語帳:「高校入試 でる順ターゲット 中学英単語180」&「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ」
単語帳は超初心者向けとTOEIC500点対策向けの2冊を紹介します。
まずは、超初心者向けの単語帳で基本的な語彙力を身につけてから、TOEIC500点対策向けの単語帳を活用しましょう。
超初心者向けにおすすめの単語帳は「高校入試 でる順ターゲット 中学英単語1800」です。これは高校入試で頻出度の高い1,800語を収録した単語帳で、中学英語で重要な単語を効率よく暗記できるもの。
単語の用法や重要熟語などもまとめられているのがうれしいポイントです。無料アプリをダウンロードすれば、発音チェックやリスニング機能、単語問題などの機能も利用できます。
TOEIC500点対策向けにおすすめの単語帳は「TOEIC L & R TEST 出る単特急 金のフレーズ」です。本書には、TOEICテスト満点を26回以上達成した筆者が厳選した単語だけ収録されています。
500点越えを目指す方は、いくつもの単語帳に手を出すよりも、金のフレーズを徹底的に使い込む方が効率的です。全単語・全フレーズの無料音声つきなので、通学や家事などの隙間時間を活用して、効率よく単語力を強化してください。
文法対策用参考書:「TOEIC(R)テスト 中学英文法で600点!」
多くのTOEIC文法書は、英語の基礎力がある前提で作成されています。しかし、300点台の方は基礎文法を身につけていないので、一般的なTOEIC参考書の解説は理解できません。
「TOEIC参考書の解説が理解できない…」という英語初心者の悩みを解決してくれるのが、「TOEIC(R)テスト 中学英文法で600点!」です。これを使えば、中学英語の復習をしながら、TOEIC500~600点越えを目指すことができます。
中学文法が丁寧に解説されており、初心者でもしっかりと理解できるのが特徴。各章でTOEICの実践問題も収録されているため、学んだ英文法知識をその場で試してみることができます。
リスニング対策用参考書:「世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 1‐4 リスニング)」
累計80万部突破の「世界一わかりやすい」シリーズのリスニング編「世界一わかりやすいTOEICテストの授業(Part 1-4 リスニング)」。リスニングパート攻略のために必要なポイントが絞られており、タイトルの通り解説も分かりやすいのが特徴です。
例文は比較的簡単なので、TOEIC300点台の人でも挫折することなく続けられます。また、TOEIC頻出の単語や会話シチュエーションなども記載されており、自然とリスニングパートの設問パターンを学べるのが、本書ならではの魅力です。
何度も解くことは当然ながら、ディクテーションやシャドーイングなどにも活用して、リスニング力を徹底的に伸ばしましょう。
過去問:はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略
TOEICの過去問は、最新の公式問題集と市販の問題集を繰り返し解くことがおすすめです。
TOEIC300点台の方におすすめしたい市販の問題集が「はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略」。
本書には200問の完全模試に加え、パート別攻略法と英語力アップのための勉強法が収録されています。簡単に言えば、TOEIC600点越えに必要な全てが入っている問題集です。本書を繰り返すことで、300点から600点越えも夢ではありません。
英語を1から学び直す心構えを!毎日継続を習慣づけて
300点台の人にとって一番大切なことが、英語を1から学び直す心構えをすることです。
300点台は英語の知識がほぼない状態なので、中学レベルの文法や単語から始める必要があります。遠回りに見えるかもしれませんが、一歩ずつ着実に進めることこそが、目標達成までの近道です。
また、毎日の学習を継続化することも重要です。継続化のコツは、小さなことから始めること。たとえば、いきなり毎日1時間の英語学習はハードルが高いですよね。最初の3日程度は実行できても、いずれ挫折してしまいます。
そこで、まずは毎日15分単語帳を眺めるようにしたり、文法を3ページ進めてみたりすることから始めるといいでしょう。
休日にまとめて2~3時間勉強するよりも、15分でもいいので毎日勉強したほうが英語は伸びやすいです。忙しい方は、通学・通勤時間にリスニングや単語暗記をしたり、家事をしながらシャドーイングしたりと隙間時間を有効に活用しましょう。
TOEIC300点台は勉強さえすれば伸びるので、ぜひ毎日の英語学習を習慣づけてください。
まとめ
TOEIC300点台は、英語の基礎がないレベルであり、スコアを履歴書にも書けません。しかし、TOEIC300点台だからと落ち込まないでください。伸びしろはたっぷりあるので、継続的に英語学習さえすれば、数ヶ月でTOEIC500・600点越えも夢ではありません。
大切なポイントは、1から着実に英語学習を進めること。そして、毎日の英語学習を継続化することです。ぜひ本記事を参考にして、TOEIC目標スコアを達成してください!
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