TOEICに過去問はない!?どう対策すべきかおすすめ問題集とあわせて教えます

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TOEIC対策の教材は数多く出回っていますが、実はTOEICには過去問がないのをご存じですか?「過去問がないのはなぜ?」「どうやって勉強すればいいの?」といった声が聞こえてきそうですね。この記事では、なぜTOEICには過去問がないのかについて解説。あわせて、TOEIC対策に効果的な学習のコツや、おすすめの問題集・無料の学習サイトなどもご紹介します。

過去問がなくてもTOEIC対策は不可能ではありません。この記事を参考に、スコアアップを目指しましょう。

TOEICに過去問がない理由は?何で対策すればいいの?

ここでは、TOEICに過去問がない理由や対策方法について見ていきましょう。

TOEICの問題は外に一切持ち出し禁止!過去問題集が公に出ない

TOEICを受験したことがある人は知っていると思いますが、TOEIC本番の試験では以下のような行為が禁止されています。

・問題用紙、解答用紙の持ち出し
・解答用紙の所定欄以外への書き込み(問題用紙へのマークを含む)

これらに違反したことがわかると試験官から注意を受け、最悪受験資格がなくなることも。多くの受験者がTOIECの試験時間が足りないというなか、簡単なメモくらいは取りたいと思うでしょう。しかし、TOEIC側は試験問題を外へ出さないよう徹底しています。

実はTOEICの採点ではスコアの同一化(イクエイティング)という統計処理が行われており、毎回の試験の難易度が大きく変わらないように調整されています。つまり、過去に出題された問題をいくつか新しい試験に盛り込み、試験のレベルが同じくらいになるよう管理しているというわけです。

過去問が出回ってしまうと新しい試験に影響が出るため、TOEICの過去問は公に公表されていません。

引用:注意事項|TOEIC Listening & Reading Test|【公式】TOEIC Program|IIBC

対策は公式問題集や予想問題集で行おう

様々な試験の受験対策に過去問を活用する人は多いはずです。過去問を解くことで試験の傾向と対策が把握でき、効率良く学習することができます。しかし、TOEICのように過去問がないからといって対策ができないわけではありません。要は、本番を想定した問題集や、詳しい解説が載っている参考書などを活用すればいいのです。

TOEICの開発機関であるETSは、TOEIC公式問題集を発行しています。この問題集は、本番のテストとまったく同様のプロセスで制作されていて、テスト問題も2回分収録されているのが特徴です。

公式問題集の他にも、試験本番を想定して作られた問題集は数多く発行されているので、それらをうまく活用すれば十分対応できるでしょう。問題集の効果的な活用方法については後ほど解説するので、参考にしてみてください。

TOEIC対策に効果的なコツやポイントは?

ここでは、TOEIC対策のために押さえておきたいコツやポイントなどを見ていきましょう。

まずは問題に慣れること!何度も繰り返し問題集を解いてみよう

TOEICを攻略するためのポイントとして、まず「問題に慣れる」ことが挙げられます。毎回出題される問題は異なりますが、問題の出題傾向は同じ。何度も繰り返して問題を解くことで出題傾向を把握することができます。

例えば、パートごとの出題形式の違いや、どんなトピックやテーマがよく使われるのかなどを知っておくことが大切です。全体の流れを理解し、自分に合った時間配分も設定できるでしょう。

TOEICはマークシート形式のため、ライティングやスピーキング能力は試されません。リーディングとリスニングのみに特化し、スピード感をもって解答するスキルが必要です。もちろん、英語力そのものを伸ばすことも大切ですが、TOEICの英語に特化して慣れることが高得点を狙う最短距離だと言えるでしょう。

問題集は時間を計って本番と同じように挑もう

TOEIC試験を苦手と感じる人の多くは、試験時間が足りないと感じているかもしれません。試験はリスニング約45分、リーディング75分で構成され、約2時間で全200問に解答する形式です。試験には長文も含まれているので、読解を苦手とする人は特に時間が足りないと感じるでしょう。TOEIC対策では、時間配分を身につけることがとても重要です。

予想問題集はなるべく本番と同じ構成で作られたものを選び、必ず時間を計って取り組みましょう。途中でわからない箇所があっても解き進み、最後まで問題を解き終わってから採点を行います。とにかく、試験本番とまったく同じプロセスで解くことがポイントです。

まずは自分なりの時間配分を設定し、それに沿って時間を計りながら解く練習をしましょう。繰り返していくうちに、どれくらいのスピード感で解けばいいのかを体が自然と覚えていくはずです。

採点だけでなく復習もセットで!

問題を解いて間違った箇所があると、それをそのままにしておくという人もいますが、英語を学習するうえで復習はとても大切です。実は間違った箇所にこそ、英語力をアップするためのヒントが隠されているといっても過言ではありません。

正解すると満足感を得られますが、正解した箇所はすでに身についている部分です。問題集を繰り返し解く目的は、間違った箇所から自分の弱点を探し出すことともいえるでしょう。間違ったり自信がなかったりした問題を克服することで、正解数を増やすことができます。

また、次から次へと新しい問題集に手を広げるのではなく、これと決めた1~2冊を徹底して繰り返すこともポイントです。もう間違う箇所がない!というくらいまで復習すれば、試験本番でも高得点が狙えますよ。

苦手分野がわかったら重点的に対策しよう

自分の苦手分野がわかったら、それらを克服するための対策をとりましょう。

例えば、リスニングでいつも思ったように点数が取れないという人は、リスニングに特化した学習を増やす必要があります。もちろん、何度も音源を聞いて耳を慣れさせることも大切ですが、そもそも読まれている英語が理解できないと解答できません。

日本語と英語は文の構造そのものが異なり、語順が異なることも特徴です。英語を習いたての人は「英語は後ろから訳す」ものと思いがちですが、リスニングなどスピードが必要な場合は後ろから訳していては間に合いません。

英語を英語のまま理解することも、リスニング力強化においては必須。このように苦手分野を深堀し、重点的に対策を取ることがスコアアップにつながります。

目標スコアが600点以下なら問題集の前に単語と文法を

TOEICの運営組織、一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IiBC)が公表している受験者の平均スコアは579.2で、580程度であることがわかります。就職試験の際にも、履歴書に書いてアピールできるのはTOEIC600以上といわれていることから、TOEIC600を目指している人は多いのではないでしょうか。

しかし、まずは500点台を目指すという人もいるはず。そんな人には、実践に即した問題集を解く前に、まず単語や文法などの基礎知識を徹底的に身につけることがおすすめです。基礎が身についていないまま問題を解くと、難しさのあまりかえって自信をなくしてしまう可能性があります。

また、間違う箇所が多すぎると復習に時間がかかってしまうので、先にある程度の英語力をつけるほうが近道です。目標スコアが低い人ほど基礎固めが重要なので、詳しい解説が載った参考書や文法書、単語帳などを活用してみてください。

出典:平均スコア・スコア分布 詳細 (第238回)|TOEIC Listening & Reading Test 公式データ・資料|【公式】TOEIC Program|IIBC

おすすめの問題集を紹介!TOEIC公式問題集も登場

効率よく学習するためには、どんな問題集を使うかも重要です。ここではTOEIC対策におすすめの問題集を紹介します。

本番さながらの対策が可能な公式問題集

TOEICの公式問題集は1~7までの計7冊発売されていますが、試験直前の対策に使うなら最新版『公式TOEIC Listening & Reading 問題集7』がおすすめです。

TOEICの試験は年々難易度が上がる傾向にあり、公式問題集もそれに合わせて改訂のたびに難易度が上がっているという印象です。こちらの公式問題集にはひっかけ問題も多く、難易度の高い問題に挑戦したいという人にぴったりですよ。

本番の試験と同じ、公式スピーカーによるリスニング音声が聴けるのもポイント。音声はパソコンやスマホにダウンロード可能なので、スキマ時間を活用して学習することもできます。試験2回分、全400問の練習問題が収録されているので、模擬試験として活用するのもよいでしょう。

おすすめレベル 中級~上級
著者 ETS
出版社 IiBC
価格(税込み) 3,300円

模試5回分を収録!リーディング対策にぴったりの1冊

TOEICの出題形式にも慣れ、あとは実践となる模試に多く挑戦したいという人におすすめの『TOEIC(R)テスト新形式精選模試リーディング2』。リーディングに特化した5回分の模試が収録されているので、リーディングセクションでなかなか点数が取れないという人にも適しています。

すべての問題には、解答だけでなく答えへと導く考え方や手順が詳しく解説してあるのがうれしいポイント。解説をしっかりと読んで理解することで、リーディングセクションのスコアアッブが期待できます。学習方法などについてのコラムも充実しているので、読み物としてもおもしろいですよ。

おすすめレベル 初級~上級
著者 加藤 優, 野村 知也, Paul McConnell, 中村 紳一郎, Susan Anderton
出版社 ジャパンタイムズ 
価格(税込み) 2,090円

文法のスコアアップに特化した問題集ならこれ!

苦手な文法問題を克服したいという人におすすめなのが『TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問』。本書には1049問の文法問題が収録されていて、とにかくたくさんの問題に取り組みたいというときに手に取りたい1冊です。対象スコアは500~900と、初心者から上級者までが活用できる充実ぶり!

圧倒的な問題量だけでなく、設問ごとに丁寧な解説がついているのも注目ポイントです。問題は品詞別に分けられているので、自分の苦手なものから取り組むのもよいでしょう。見開きタイプで、左ページに問題、右ページに解説という構成も使いやすいですよ。問題音声を無料でダウンロードできるため、リスニング対策にも活用できます。

おすすめレベル 初級~上級
著者 TEX加藤
出版社 アスク
価格(税込み) 2,530円

1冊で完結の心強いTOEIC対策問題集

初級者から上級者まで全レベルに対応した『はじめて受けるTOEIC(R)L&Rテスト全パート完全攻略』。パート別に問題ごとの特徴や攻略法などが解説してあり、「600点クリア(必須)」「730点以上狙い(高得点)」の2つの目標設定がされているのも使いやすいポイントです。

また、本番を想定した200問が解ける完全模試が収録されているため、時間内に解き終わる練習をするのにもぴったり。読むだけで差がつく解法テクニック27、頻出語彙・表現50などを活用してスコアアップを狙いましょう。無料のダウンロード特典もついているので、シャドーイングや速読などの練習にぜひ活用してみてください。

おすすめレベル 初級~上級
著者 小石裕子
出版社 アルク
価格(税込み) 1,980円

動画を活用すれば講義感覚で学習できる

TOEIC受験力アップトレーナーとして活躍する著者が、研究を重ねて開発した『TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+』。各200問からなる本番を想定した模試が3回分と、復習用の模試1回分が収録されています。試験直前の予行演習をしたいという人におすすめです。本書の大きな特徴は、模試3回分の解説をすべて動画で見られること。

著者自らが解説しているので、まるで講義を受けているような感覚で学習できます。参考書や問題集などで独学するのが苦手という人にぴったりでしょう。また、アルクテストセンターを経由して解答すると、自動採点してもらえるのもメリット。自分の弱点を把握するツールとしても活用してみてはいかがでしょうか。

おすすめレベル 中級~上級
著者 ヒロ前田
出版社 アルク
価格(税込み) 3,300円

リスニング対策に最適の模試教材

前述した『TOEIC(R)テスト新形式精選模試リーディング2』のリスニング版となる『TOEIC(R)テスト新形式精選模試リスニング2』。リスニングでなかなか点が取れないという人におすすめの1冊です。こちらも5回分の模試が収録されていて、とにかくたくさんの問題に触れられるのが魅力。数をこなすことで自信につながるでしょう。

最新の出題傾向についても詳しく解説されていて、リーディング版と同様、正答への手順や考え方が理解しやすいのが特徴です。すべての問題に正答率が記載されているので、自分のスコアがどれくらいかを予想する目安にもなります。本番より若干難しく感じるかもしれませんが、リスニング力を鍛えることができる良書です。

おすすめレベル 初級~上級
著者 加藤 優, 野村 知也, 本田 美邦里, Bradley Towle
出版社 ジャパンタイムズ 
価格(税込み) 2,090円

TOEIC初心者にもぴったりの公式問題集

TOEICの公式問題集『公式TOEIC Listening & Reading 問題集5』は、最新版に比べ問題の難易度が低いのが特徴です。難易度自体は問題集3~4とあまり変わりません。最新版は中級から上級者向けという印象がありますが、こちらは初心者にもおすすめ。TOEICの問題形式に慣れるためにぜひ活用してみてください。

公式問題集4まではリーディングセクションの音源がダウンロードできませんが、公式問題集5以降は可能。音源を活用すれば、ディクテーション(聞き取った音源を書き出す)やシャドーイング(音源を追いかけるように読む)などの練習ができる点も魅力です。

おすすめレベル 初級~中級
著者 ETS
出版社 IiBC
価格(税込み) 3,300円

予想問題を解説ともに!『過去問.com』

TOEICの予想問題を無料で公開している『過去問.com』。試験までにとにかくたくさんの問題を解きたいという人におすすめのサイトです。

こちらはPart1、Part2、Part5、Part6の対策ができると謳っています。このサイトだけで全部のパート対策ができるわけではない点だけ注意しましょう。

設問は1問1答形式で、解説がとても詳しいのもポイント。単語や熟語の解説をはじめ、文法や解き方のコツなども学べますよ。解説の中で覚えておきたい箇所には、付箋メモ機能を使うこともできとても便利です。

また、ランダム出題機能もついているので、問題を何度も繰り返して解き、理解を定着させることができます。自分の弱点を見つけたい人にもぜひ活用してもらいたいサイトです。

過去問.com

公式のサンプルがチェックできる!『TOEIC公式ホームページ』

過去問を出していないTOEICですが、TOEIC公式ホームページではサンプル問題がチェックできます。サンプル問題を活用することで、実際の試験の問題形式や出題傾向を把握することが可能。リスニングとリーディングの全パート、各3~5問程度の問題が掲載されています。

リスニングのパートでは音声も聴けるので、リスニングの練習にも活用できます。ただし、問題に対する解答はあるものの、解説がないのが難点。間違った箇所は参考書などを使用してしっかりと復習しておきましょう。また、「TOEIC Speaking & Writing Tests」のサンプル問題もあるので、試験を受ける人はぜひ挑戦してみてくださいね。

TOEIC公式ホームページ

まとめ

過去問がないからと不安に感じていた人も、予想問題集や学習サイトなどを活用して対策できることがわかったのではないでしょうか。それぞれに特徴があるので、自分が学習しやすいものを選ぶことが継続のコツ。

1つの教材を何度も繰り返して使用する、時間配分を意識するなどの学習ポイントをおさえることで、スコアアップを狙うことは十分に可能です。試験に特化したテクニックも必要ですが、苦手分野を克服して総合的に英語力を鍛えることを意識してみましょう。

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