英語をかっこよく発音したいならこれ!あいまい母音シュワ(schwa)を制すれば一気に発音がネイティブぽくなる!

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皆さんは英語の母音の中に、あいまい母音の「シュワ(schwa)」というものがあるのを聞かれたことはありますか?あまり日本人の英語学習には登場しない発音記号ですが、実際には英語の発音はこの「シュワ」で埋め尽くされています。今回はこの「シュワ」の存在をご紹介し、どういったシーンで登場する母音なのかや、発音の仕方などをご説明したいと思います。

リスニングが聞き取れない理由はシュワ(schwa)にあった!

皆さんは過去にリスニングでどうしても聞き取れない単語に出会ったことはありませんか?例えば下記のようなリスニングを例を出してみましょう。下記の音を再生してみてください。

※音声ボリュームにお気を付けください

いかがでしたか?すべての単語が聞き取れましたでしょうか。

ちなみにこの文章は下記のようなものでした。

Tex-Mex restaurant Chipotle has increased the prices of its menu items by about 4% to cover the cost of raising its employees’ pay. 

ぜひ文章を目で追いながら、もう一度音を再生してみてください。文章全体は比較的ゆっくり発話されていますが、どうしても聞き取りにくい部分があると思います。それは特に下線部の部分ではないでしょうか?

Tex-Mex restaurant Chipotle has increased the prices of its menu items by about 4% to cover the cost of raising its employees’ pay. 

わかりやすく例えば「by about 4% to cover」の「to」の単語に注目してみましょう。音を聞いてみると、「to」は「トゥー(túː)」ではなく、「タ(tə)」と発音されているように思いませんか?

私達が「to」という単語を習った時、その発音は「トゥー」だったはずですが、実際にはネイティブはほとんどの場面で「タ」と発音します。

「to」が「タ」と発音されるという事実を知らない限り、リスニングで「to」が聞き取れるはずがありませんよね。

実はこのように「to」を「タ」と発音させている原因が、あいまい母音「シュワ(schwa)」と言われるもので、実は英語で一番よく使われる母音なのです。実際に例文のその他の聞き取りにくい単語たちも、全てあいまい母音シュワを含んでいるんですよ。

ではその「あいまい母音シュワ」とは何者なのかを細かくご紹介していきましょう。

あいまい母音「シュワ(schwa)」とは

日本語は、どちらかというとすべての母音を「同じ大きさで」「はっきり」と発音する言葉です。それに比べて英語は、アクセントの強弱が非常に重要なポイントを占めています。

英語では、強い部分は大きく長く発音し、アクセントの弱い部分は「弱く」「短く」、あいまいに発音するという傾向があります。英語では重要な意味を持つ部分のみを強くしっかり発音するのに対し、そうではない部分は弱くあいまいに発音するわけですね。

そしてこの「弱く」「短く」、あいまいに発音する時の母音が「シュワ」の音となります。

シュワ(Schwa)の発音の仕方

ではシュワはどうやって発音するのでしょう。

シュワ(Schwa)とは発音記号で/ə/と表示される音です。ちょうどアルファベットの「e」を反対にしたような形をしています。

イタリック文字で斜体の「ə」と表記されたり、かっこつきで(ə)と表示されることがあります。()付きの場合は、人によっては発音を省略されることもあります。あいまい母音と呼ばれ、その名の通り、とてもあいまいに発音されたり弱く発音される音です。その音の出し方としては、

1.口を軽くほんのりと開けて、力を入れずリラックスさせる
2.喉のあたりから音を一瞬だけ弱く漏らす

口の形としては、日本語の「あ」に近いのですが、とにかく「弱く」「短く」「軽く漏れ出ただけ」というイメージで喉から音を出した音が「シュワ」となります。

口の動きや舌の位置などは全く意識せず、ただただ脱力し、口を軽くあけて少し音を漏らしてみましょう。

あいまいに口から漏れ出てしまって、「え?今なんて言ったの?」の聞き返したくなるような、そんな音が「シュワ」なのです。

下記の動画でSchwaの音を確認することができますので、参考にしながら練習してみましょう。

The Schwa Sound:

あいまい母音「シュワ」の登場シーン

次に、あいまい母音「シュワ」が登場するポイントをご紹介しましょう。

アクセント(ストレス)のない母音に登場する

例えば「April(4月)」という英単語で考えてみましょう。

「April」は、発音記号で表すと「éiprəl」となりますが、最初のAにアクセントが来て、「éi(エイ)」と強く発音されますよね。

一方、その後ろの「ril」の部分はアクセントがなく、弱く発音される母音を含みます。こういった部分に、/rəl/というようなシュワの音が含まれます。

その際、/rəl/は「リル」というように「イ」の音をはっきり発音するのではなく、かすかに喉の奥から音が漏れ出るように、短く曖昧にしか発音しません。カタカナであえて書くと「エイルゥ」のようになります。

その他にも多くの英単語に、シュワが存在しますので、その一部を下記に紹介しましょう。

pilot (páilət) イルゥ
of (əv) アブ
woman (wúmən) ウームン
banana (bənǽnə ブナァ
problem (prɑ́bləm) プラァーブルム
about (əbáut) バウ
breakfast(brékfəst) ブレェクフスッ

※あえてカタカナで表記するとこのようになります。

上記のどの単語に関しても、アクセントのない母音がシュワ(əになっているのがわかっていただけたでしょうか。「banana」などはアクセントのない最初の「バ」の部分と最後の「ナ」の部分の両方ともがあいまい母音のシュワとなって、「bənǽnəブナァヌ)」のような音になります。

また、すでに日本語にもなっている「pilpt(パイロット)」のような単語は、日本語と同様に母音を強く発音して「ロット」と発音してしまいがちですよね。しかしアクセントのない「lot」の部分をシュワで発音して「páilət(イルゥ)」というように発音することで、一気にネイティブらしい発音となります。ぜひ声に出して発音してみてくださいね。

機能語はシュワ化することがほとんど

機能語というのは、文章の中で重要な内容を持たない品詞です。例えば「a」「the」などの冠詞や、「and」や「but」などの接続詞、「to」「at」などの前置詞、また「you」や「them」などの代名詞や、「are」「was」などの「be動詞」なども機能語に当たります。

文章内で機能的に働くだけの品詞で、特に重要な情報を持たない単語のことですね。最初にご紹介したリスニングの文章も、聞き取りにくい単語のすべてが機能語でした。(一方、需要な情報を持つ品詞のことを内容語といい、動詞や名詞などがそれにあたります。)

さて、こうした機能語は、文章の中では、多くの場合アクセントが置かれず、短く弱く発音されがちです。そのため、こうした機能語の中の母音もシュワ化することがほとんどです。

例えば

a (ə)
the (ðə)
and (ən)
but (bət)
to (tə)
at (ət)
you (jə)
them (ðəm)
are (ər)
was (wəz)

といった感じです。

ですので、たとえば「to」はこれ単体で発音すると「トゥー」と言いたくなりますが、文章の中ではほとんどの場合あいまいに発音され、「タ」とだけ、弱く軽く発音されることになります。

ただし、これらの機能語も、あえて強く発音されることがありますよね。例えば

I want the apple.(僕はそのりんごがほしいんだ。)

「他のりんごではなく、そのりんごがほしい!」といいたいとき、「その」にあたる「the」は強くストレスをおいて発音されます。このように機能語にアクセントがある時は、機能語の母音でもシュワ化せず

the (ðí:)ズィー 

というように発音されます。

あいまい母音シュワがわかったら

英語の発音は難しいと感じる方は多いと思いますが、その大きな理由の一つに、母音をあいまいに発音することがある、という事実を知らなかったということがあるかもしれません。日本語はすべての母音をしっかりと発音するのに比べ、英語はアクセント以外の部分を弱く短く発音します。シュワはまさにそのあいまいさの中心にいる母音ですので、ぜひ存在を認識し、ご自身の発音に活かしていただければと思います。

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