皆さんは「myself」や「themselves」などの「再帰代名詞」が得意ですか?なんとなく使い方がよく分からなかったり、「再帰代名詞」という名前に怖気づいて苦手意識をお持ちの方が多いのではないでしょうか。今回はそんな「oneself」の形をした英語の「再帰代名詞」を一からご説明したいと思います。
再帰代名詞ってなに?
「myself」や「himself」「themselves」の形をした「再帰代名詞」。いったい「再帰代名詞」とは何なのでしょう。
例えば
I cooked him dinner.
(私は彼のために夕食を作った。)
という文章があったとしましょう。
この文章の主語は「I(私)」で、
私が行った動作は「cooked(〜のために料理した)」です。
そして私が行った動作の目的語は「him(彼)」ですね。
しかしこの文章の目的語が「彼」ではなく「私」に変わると、下記のような文章になります。
I cooked myself dinner.
(私は自分のために夕食を作った。)
この文章の場合、
主語は「I(私)」で、
私が行った動作は「cooked(〜のために料理した)」、
そして私が行った動作の目的語は、主語と同じ「私」になります。
このように、主語と目的語が同じである時、「主語が目的語で再び帰ってきている」ので、「再帰代名詞」と呼ばれる「myself」が使われることになります。
このように、「再帰代名詞」とは「主語が目的語で再び帰ってくる」という意味の代名詞なのです。
再帰代名詞の一覧
再帰代名詞の種類はさほど多くはなく、覚えにくいものではありません。下記に一覧を掲載しますので、安心して覚えてくださいね。
再帰代名詞一覧
主格 | 再帰代名詞 |
---|---|
I | myself |
you | yourself |
he | himself |
she | herself |
it | itself |
we | ourselves |
they | themselves |
you all | yourselves |
再帰代名詞を使う3パターンを覚えよう
再帰代名詞が出現するパターンは、主に3パターンあります。この3つさえ抑えておけば、大体の再帰代名詞の意味は理解することができます。パターン別にご紹介しましょう。
パターン1:主語と目的語が同じ時 (再帰用法)
まずは、先程もご紹介したように、「主語と目的語が同じ」という場合に現れるパターンです。
I ask myself.
(私は自問している。)
直訳すると「私は私にたずねる」となり、主語である「私」が、動詞askの目的語でも再び現れています。ですので、目的語は「再帰代名詞」の「myself」という形になります。
I am proud of myself.
(自分で自分が誇らしい。)
このように動詞の後ろの目的語だけではなく、「前置詞の後ろにつく目的語」の形でも再帰代名詞は現れます。この例文の場合は、前置詞「of」の目的語が「myself」になっていますね。
We enjoyed ourselves at the party.
(私達はパーティーで楽しんだ。)
学生時代にこの文章で再帰代名詞への苦手意識が高まった方もいらっしゃるかもしれません。
この文章は直訳すると「私達はパーティーで私達自身を楽しませた」となります。「enjoy」という動詞は「他動詞」で「〜を楽しませる」という意味があり、その際は必ず目的語が必要です。(☓「We enjoyed at the party.」とは言えない。)
「私達は、私達自身を楽しませた」というようにenjoyedの目的語に「ourselves」の再帰代名詞を入れなければなりません。そして日本語に翻訳する際には「私達は楽しんだ」と自然に聞こえるように訳します。
パターン2:名詞・代名詞を強調する時(強意用法)
再帰代名詞は、主語・目的語・補語と一緒に用いられ、それらの名詞や代名詞を強調する働きを持っています。
The bag itself is hefty.
(カバン自体がとても重い。)
この例文の場合は、The bagという主語とともに再帰代名詞の「itself」が置かれ、「カバン自体が」というようにThe bagを強調しています。(カバンの中に入っているものではなく、「カバン自体が」重い、と言いたいときです)。“hefty”とは、重いという意味です。
He talked with Rie herself.
(彼はリエ本人と話をした。)
上記の例文は、目的語である「Rie」とともに再帰代名詞「herself」が用いられ、「リエ本人と」というように「Rie」を強調しています。(他の人とではなく、しっかり「リエ本人と」話したことを強調したい。)
He was kindness itself.
(彼は親切そのものでした。)
上記の例文は「kindness」という補語を強調するものとして「kindness」の再帰代名詞「itself」がともに用いられています。これで「親切そのもの」と訳します。このように「抽象名詞+itself」で「〜そのものだ」と訳す文章をしばしば見かけます。注意したいのは、「he was kind itself」とはならないということです。再帰代名詞が強調するのはあくまで、「名詞」か「代名詞」ですので、「kindness」と名詞形になっていることに注意しましょう。
パターン3:前置詞と結合して特殊な意味を持つ時(慣用的用法)
最後は、「再帰代名詞」が「前置詞」とくっついて、特殊な意味をもつ場合です。これは「覚えるしかない」慣用句のようなものではありますが、さほど多くはない上、会話でよく使われるものものありますので、知っておくと便利でしょう。
by oneself:「自分の力で」「ひとりで」
She lived by herself.
(彼女は一人で住んでいた。)
「一人で行く」「一人でやる」など、「一人で」と言いたいときにとにかく便利な表現です。
I was all by myself.
(私は全くの一人ぼっちだった。)
「一人で」が更に強調されて「一人ぼっちで」「たった一人で」と言いたいときには「all by oneself」という表現が使われます。
You did it by yourself.
(君は独力でやったんだ)
「by oneself」は上記の例文のように「自分の力で」「独力で」というときにも使われます。
for oneself:「自分のために」「自分の力で」
He built a new house for himself.
(彼は自分のために新しい家を建てた。)
「自分のために」という意味の例文です。「for」は「意識の先」という意味をもつ前置詞で、対象の先が「自分」に向いているので「自分のために」となります。
You must judge for yourself.
(君は自分で判断しなければならない。)
上記の例文の場合は、「他の人の助けを借りず、自分ひとりの力で」という意味で「for yourself」が使われています。
of oneself:「ひとりでに」
The train started to move of itself.
(電車はひとりでに動き出した。)
「ひとりでに」という意味ですが、現代ではあまり使われず、同じ意味合いでは「by oneself」のほうがよく見かけます。
in oneself:「それ自体は」「本来は」
Competition is a good thing in itself.
(競争それ自体はいいことです。)
「〜それ自体は」と言いたいときに使える表現です。「商品それ自体はいい」「改革それ自体は間違っていない」など、色々な場面で現れます。
beside oneself:「われを忘れて」
She was beside herself with rage.
(彼女は怒りで我を忘れていた。)
「beside」は「〜から外れて」という意味の前置詞で、「自分自身から外れて」という意味合いから、「我を忘れて」と捉えることができます。
to oneself:「心の中で」「独占して」
I kept the matter to myself.
(私はそれを自分ひとりの胸に閉まっておいた。)
「to oneself」は、上記の例文のように「心の中で」と言いたいときに使える表現です。
I have a room to myself.
(自分だけに一部屋持っている。)
上記のように「一部屋を独占して持っている」という意味合いでも「to oneself」は使われます。
代名詞について詳しく説明しているラボ記事もありますので、ぜひ確認してみてくださいね。
●「私は」「私を」「私の」英語の代名詞ってなに?英会話に必要な基本代名詞を解説!
●初心者も納得、英語の代名詞を基礎から分かりやすく解説!
オンライン英会話で話してみよう
「再帰代名詞」は急に文章の中に現れたりと、他の単語と扱いが違うことから、苦手意識を感じる方も多いと思います。しかし基礎を把握し、さらに体系立てて覚えれば、用法は3パターンの中に収まるものばかりで、意外と簡単です。ぜひ積極的に使ってみてくださいね。
そして英会話でも再帰代名詞に挑戦したいと思ったら、レアジョブ英会話がおすすめ。まずはレアジョブ英会話のレッスンを活用してみましょう。
Please SHARE this article.
英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう


英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。
7日間無料でレッスンを体験できます
無料トライアルを始める最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結


※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます
レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。
利用者インタビュー
7日間無料でレッスンを体験できます
無料トライアルを始める