助動詞は動詞の意味を変化させる、とても大切な要素です。日本語で会話しているときも、意識せずに微妙な動詞の変化を求めて使い、相手に内容を細かく伝えられています。
英語にはたくさんの助動詞があります。can, may, willなど、助動詞は種類も使い方もいろいろあります。コミュニケーションの中でも大切な問題で、相手にただしく意見を伝えるには、助動詞を使いこなすことが絶対に必要です。
そこで今回は、学校でもあまりしっかり教えてもらえない、助動詞ということばの意味と使い方をご紹介します。意外な盲点を克服して、英語力アップを目指しましょう!
- ●助動詞の基本ルール
- ●文 助動詞を使った疑問文の作り方
- ●助動詞を使った否定文の作り方
- ●代表的な5つの助動詞
・助動詞【can】と【could】
・助動詞【may】と【might】
・助動詞【shall】と【should】
・助動詞【will】と【would】
・助動詞【must】 - ●その他主要な助動詞
- ●助動詞を早く使いこなしたい時は…
助動詞の基本ルール
まず英語の「助動詞」を紹介する前に、そもそも日本語での「助動詞」がどういうものか、確認してみましょう。日本語での使い方を理解していないと、英語でのイメージもわかりにくくなってしまいます。
助動詞とは「動詞を助ける言葉」、つまり動詞の意味を少し変化させる語です。例えば「私は走ります。」を、「私は走ることができます。」といったように、基本的な内容は変えずに、動詞の意味に少し変化をもたらすのが助動詞の働きです。
助動詞の文法
日本語では語尾が変化しているだけで、動詞と助動詞の区別をしにくいですが、英語の場合は単語がしっかりと独立して確認できるので、わかりやすいです。英語で助動詞を使うときは、基本的に主語と動詞の間に入ります。
I swim fast.( 私は速く泳ぐ。)
I can swim fast.( 私は速く泳ぐことができる。 )
助動詞を肯定文で用いる場合、<助動詞+動詞の原形>となります。
以下にあげる例文の場合、三人称単数形だった “speaks” からsが無くなり、“speak” となります。さらに疑問文に用いたいときは助動詞を文頭に、否定文のときは助動詞の次に “not” を用います。
He speaks Japanese well.( 彼は上手に日本語を話す。)
He can speak Japanese well.( 彼は上手に日本語を話せる。)
助動詞を使った疑問文の作り方
では、助動詞を使った疑問文を作りたいときはどうすればいいのでしょう?
① 助動詞を文の最初におきます
② 次に、主語を助動詞の後におきます
③ 基本形の動詞を主語の後におきます
④ 最後に、必要に応じて目的語など補語をおきます
つまり、疑問文では、<助動詞+主語+動詞+補語>? となります。
Can you use this tool well?( 君はこの道具を上手に使える?)
Will she be attending the meeting?(彼女は会議に出席しますか?)
Should we leave now? (私たちは今出発すべきですか?)
Must I finish this by tomorrow? (これを明日までに終わらせないといけませんか)
答え方:Yes, you must.(はい、終わらせないといけません)
No, you don’t have to. (いいえ、終わらせなくてもいいです
Shall I call a taxi for you?(タクシーを呼びましょうか)
助動詞を使った否定文の作り方
否定文は、<主語+助動詞+not +動詞+補語>となります。
(否定文)
I cannot break the window.(この窓を割るなんてできない。)
I will not (=won’t) finish my homework until tomorrow.(明日までに仕事を終えられないだろう)
We should not (shouldn’t) open the window.(私たちは窓を開けるべきでない)
We mustn’t be late for the meeting; it’s very important.
(私たちは会議に遅れてはいけません。それはとても重要です。)
Students shall not use mobile phones during examinations.
(学生は試験中、携帯電話を使用してはならない。)
これで助動詞の基本とその活用形は確認できましたので、次に代表的な助動詞の意味をそれぞれ見てみましょう。
代表的な5つの助動詞
まずは、動詞の意味に「可能」「義務」「推量」「許可」「提案」などのニュアンスを加える助動詞は、5つあります。
– can (~できる、~してもよい) / could (canの過去形、より丁寧な表現)
– may (~かもしれない、~してもよい) / might (mayの過去形、より弱い可能性)
– shall (~しましょうか)l / should (~すべきである)
– will(~だろう、~するつもりだ) / would (willの過去形、より丁寧な表現)
– must (~しなければならない、~に違いない)
まずはそれぞれの助動詞の意味を説明しながら、実際に助動詞を使って英文を解説します。
助動詞【can】と【could】:「~することができる」「~してもいい(許可)」
助動詞”can”は、「可能」と「許可」の意味を持ち、「~することができる」「~してもよい」と訳されます。
オバマ元大統領の「Yes, we can.」のように、多くの人に馴染みのある助動詞です。
「可能」を表す:
We can change the world!(世界を変えることができる!)
My brother, Mike, can bake a cake well. (兄のマイクは上手にケーキを焼けるよ。)
他にも「相手に許可を与える」
You can use my textbook.(僕の参考書使ってもいいよ。)
などの表現としても使われます。
“can”を疑問文にすると、
Can I borrow your pen?(君のペン借りてもいい? )
Can I help you?(お手伝いしてもいいですか? )
相手に許可を求めたり、何か手伝いを申し出たりする表現になります。日常生活で非常に頻繁に使われるため、しっかりと覚えておくことが重要です。
“could”は”can”の過去形であり、より丁寧な表現としても使用されます。例えば、「~できました」という過去の能力や、「~していただけますか」という丁寧な依頼の際に活用できます。
助動詞【may】と【might】:「~かもしれない」「~してもよい」
助動詞”may”は、「~かもしれない」という可能性や推量、そして「~してもよい」という許可を表します。
It may rain.(雨が降るかもしれない)
確信度がそれほど高くない推量を表現する際に用いられます。
“might”は”may”の過去形ですが、現在や未来の可能性について話す場合にも使われ、”may”よりもさらに可能性が低いことを示します。また、より丁寧な許可を求める際にも使用されることがあります。
助動詞【shall】と【should】:「~しましょう」「~すべき」
助動詞”shall”は、通常「~しましょう」という未来への意思表示を表し、疑問形では「~しましょうか」という柔らかい提案を表現します。主に一人称単数・複数(I, we)にのみ用いられます。”Shall I ~?”は自分ひとりが相手のために行動する場合、”Shall we ~?”は自分と相手が共に行動する場合の提案を表します。
Shall I take your luggage to your room?(荷物を部屋まで持っていきましょうか。)
一方、助動詞”should”は、「~すべきである」という提案や助言を表します。
You should study more.(君はもっと勉強すべきだ。)
They should come earlier. (彼らはもっと早く来るべきだよ。)
上記の例以外にも、「~すべきだ」から転じて、状況によっては「~したほうがよい」と訳される場合もあり、あまり厳しい言い方ではないため、ソフトな提案の際に使うことができます。否定形では「~すべきではない」という意味になります。
助動詞【will】と【would】:「(これから)~する」「~だろう」
助動詞”will”は、「(これから)~する」という未来の出来事を表現できます。
「未来の行動や予測」
I will visit you tomorrow.(明日君を訪ねるよ。)
We’ll win the game next week.(来週の試合は勝つだろう。)
I’ll be there. (もうつくよ。)
“Will”を疑問文にして用いると、相手への依頼の表現にもなります。
Will you come with us tomorrow?(明日私たちと一緒にきてくれませんか?)
Will you take me to the club-house?(そのクラブハウスに連れて行ってくれない? )
“would”は”will”の過去形ですが、現在や未来の仮定的な状況や、より丁寧な依頼の際に使われます。例えば、「~だろうに」といった仮定や、「~していただけませんか」という丁寧な依頼表現に活用できます。
助動詞【must】:「~しなければならない」「~に違いない」
助動詞”must”は、「~しなければならない」という強い提案や義務を表現します。
You must leave us. (あなたは私たちのもとを去らなければならない。)
I must tell you about what happened then. (私はそのとき起きたことをあなたに話さなければならない。)
相手に使う際には強い表現となるため、状況次第では不快に思われる可能性もあります。
さらに、否定文で用いる場合は「~してはならない」という、より強い禁止を表現します。
You must not come here. (あなたはここに来てはならない。)
You must not tell anyone about it. (あなたはそれを誰にも話してならない。)
“must”は、かなり強く禁止しているニュアンスで伝わるため、使いどころには注意が必要です。
また、”must”は「~に違いない」という強い推量も表します。
He must be married. (彼は結婚しているに違いない。)
確信度の高い推量を表現する際に用いられます。
その他主要な助動詞
これまで代表的な助動詞を中心に解説してきましたが、他にも重要な助動詞が存在します。
‐ought to
‐dare
‐need
‐used to
これらは、それぞれ特定の状況や意図を示すために用いられます。
助動詞【ought to】:「~すべきである(忠告・義務)」
助動詞「ought to」は、「~すべきである」という忠告や義務を表し、特に道徳的・倫理的な観点からの「すべき」というニュアンスが強いです。
You ought to apologize to her.(あなたは彼女に謝罪すべきだ。)
このように、正しい行動を促す際に使われます。比較的フォーマルな場面や、相手への強い助言を伝える際に用いられることが多いです。英語学習において、「should」との違いを理解することは重要で、より重い意味合いを持つ点で区別されます。
助動詞【dare】:「あえて~する」「~する勇気がある」
助動詞「dare」は、「あえて~する」「~する勇気がある」という意味を持ち、挑戦的な行動や大胆な発言を表す際に使われます。主に疑問文や否定文で用いられることが多く、「How dare you say that?(よくもそんなことが言えるね?)
I dare not go there.(私はそこへ行く勇気がない。)
「dare」は、慣用表現としても頻出するため、その使い方をマスターすることで、より自然な英語表現が可能になります。
助動詞【need】:「~する必要がある」
助動詞「need」は、「~する必要がある」という必要性を表します。通常の動詞としても使われますが、助動詞として使う場合は主に疑問文や否定文で用いられます。
Need I explain further?(これ以上説明する必要があるか?)
You needn’t worry about it.(あなたはそれを心配する必要はない。)
義務や必要性の有無を問う際に便利です。「have to」と似ていますが、「need」は内的な必要性を強調する傾向があります。
助動詞【used to】:「以前は~だった」「以前はよく~したものだ」
助動詞「used to」は、「以前は~だった」「以前はよく~したものだ」という過去の習慣や状態を表します。現在では行われていない、または現在とは異なる状況を説明する際に使われます。
I used to live in London.(以前はロンドンに住んでいた。)
We used to play soccer every day.(私たちは毎日サッカーをしていたものだ。)
過去と現在の対比を示すのに非常に役立ちます。過去の習慣や状態を表現する際に不可欠な表現であり、英会話でも頻繁に登場します。
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