中学校で必ず習う「find」は「見つける」という意味が有名ですが、いろいろな使い方があるのをご存じですか? 実は、thinkやknowの代わりにfindを使うこともできるのです。今回はfindを「見つける」「知る」にわけて、豆知識と一緒にご紹介します。
英語のfindの基本的な意味は「見つける」
英語のfindの基本的な意味は「何かを見つける」です。他動詞なので、後ろに直接「見つけられるもの」が来ます。主語 (見つける人)+ find + 目的語(見つけられるもの)の順番で並べれば、意味が通る文になります。例文を見ていきましょう。
英語で find + 名詞 は「何かを見つける」の意味
I find a key.
鍵を見つける。
He wants to find a new apartment.
彼は新しいアパートを見つけたい。
findを「見つける」という意味で使う場合には、主語(見つける人)+ find + 目的語(見つけられるもの)の順番で並べればOKです。
英語のfindの過去形はfound ×finded
もし、過去に何かを「見つけた」と言いたいときは、過去形を使います。英語の動詞は、基本的には「-ed」をつければ過去形になります。ですが、findは例外です。foundという特別な形を使います。
find の過去形はfound
「見つけた」という過去のことを言う場合には、過去形を使いますよね。英語の普通のルールでは、動詞のあとにedをつければ過去形になります。ですが、findのような例外の動詞(「不規則動詞」と呼ばれることが多いです)は、edをつけても過去形にできません。
× I finded the key.
〇 I found the key.
私はカギを見つけた。
findの過去形は、「finded」ではなく「found」を使います。不規則動詞はめんどうですが、一つ一つ覚えていきましょう。
findの過去分詞形もfound
受動態(~された)や完了形(もう~している)で使う「過去分詞形」も同じくfoundです。「見つけられた」や「もう見つけている」と言いたいときにも、foundを使います。過去形と過去分詞系が同じなので、一つの変化だけ覚えればOKなのは助かりますね。
The server cannot be found.
サーバーが見つかりません。
ネット上でよく見かけるフレーズです。サーバーは見つけられるものなので、ここは受動態(be + 過去分詞)を使います。cannot be findedではなくcannot be foundであることに注意です。
He has already found the key to his apartment.
彼はアパートの鍵をもう見つけている。
「もう見つけている」のように、何かの動作が「終わっている」ことを強調したいときには現在完了形(have + 過去分詞)を使います。have findedではなくhave foundを使います。
findは不規則動詞で、過去形も過去分詞形もfoundです。一つの形だけを覚えれば大丈夫なので、慣れていきましょう。
英語のfindは「知る」という意味でも使われる
findには「知る」というニュアンスがあります。「何かを経験した上で、知っている」という時、thinkやknowの代わりにfindを使うのです。ネイティブスピーカーの使うfindには、実は「知る」のfindが多いのです。
英語で「面白そうだと思う」は find it interesting
実際の経験から「○○だと思った」と言いたい場合には、find it ○○ を使います。○○には形容詞が来ます。
I found it interesting.
私はそれを面白いと思った。
実際に経験してみて、面白そうだと「見出した」のようなニュアンスです。
I found the exam difficult.
そのテストはむずかしいと思った。
実際に問題を見てみて、そのむずかしさを見出したようなニュアンスがあります。
findには「思う」という意味があり、経験からなにかを見出した時に使えるのです。
英語で「気づいてみると」は found that
findには「気づく」という意味があります。
I found he had already left.
彼はもう出発したと気づいた。
彼がいなくなっていることに「気づいた」というニュアンスです。自分自身のことにも使えます。
I found myself wanting to learn foreign languages.
外国語を勉強してみたいと思っている(外国語を勉強したがっている自分に気づいた)。
今まで考えていなかったことを「発見する」というfindのニュアンスが活きています。
英語で「認める」は find ○○ reasonable
「知る」という意味から来ていますが、findには「認める(admit)」のニュアンスもあります。実際に何かを見てみて・聴いてみて、それを認める時にもfindを使います。
I found his excuse reasonable.
私は彼の言い訳を認めた。
彼の言い訳を聞いたうえで、それが理解できる(reasonable)と認めたことがわかります。
まとめると、findにはknowやthinkのように「知る」「思う」という使い方があります。findの「見つける」という意味から変化して、「何かを見出す→知る・思う」というニュアンスが出てくるのですね。
英語のfindの豆知識
最後に、findに関係する豆知識を紹介します。実際に会話や作文の中でfindを使う時、落とし穴になる意外なポイントがあるのです。
英語のfound(設立する)とfindは関係ない
英語には、found(設立する)という動詞があります。
He wants to found a company.
彼は会社を設立したい。
見た目はfindの過去形と同じ形ですが、まったく関係ない別の動詞です。過去形や過去分詞にするとfoundedなので、違いがはっきりしますね。
The firm was founded in 1999.
その会社は1999年に設立された。
Who founded the university?
その大学は誰が創立したのですか?
ビジネス英語ではよく出てくるfound、初めて見ると混乱しがちです。「見つける」のfindとは全くの別物ですので、少しだけ気をつけてください。
英語のfinding≠日本語の「見つけている」「見つかっている」
例えば「なくなった鍵を探している」場面で、日本語では「あ、鍵ならもう見つかってるよ」ということができます。
「○○している」ですから、直訳すると、「I am finding my key.」になりそうですね。ただし、英語ではfindのように一瞬で終わってしまう動作にingをつけると、「まだできていないけれど、もうすぐ出来そう」という意味になってしまいます。
I am finding my key.
鍵が見つかりそう。
もう見つかっている時は、完了形のhave + foundを使いましょう。
I have found my key.
鍵ならもう見つかってるよ。
英語と日本語の動詞は本質的には少し違っているので、「見つける」とfindにも細かい違いがあるのですね。
英語のfind outとfindの違いは何?
findの後にoutをつけて、find outというフレーズで使うことがあります。かんたんな単語同士をつなげて色々な意味を表す「句動詞」の一種類です。
I am looking for a good website to find out more about neuroscience.
私はニューロサイエンスについてもっとはっきり知るためのサイトを探している。
find outは「見つけた(find)結果外に出る(out)」なので、「何かがはっきりする・明らかになる」という意味になります。findの「知る」の方の意味を強調するようなニュアンスですね。
会話でも書きことばでもよく使うので、ぜひこの機会に覚えてみてください!
まとめ
findは一見かんたんそうに見える単語ですが、実は奥が深いものです。「見つける」という翻訳だけ覚えてしまうと、大事な「知る」の意味を見落としてしまいがちです。会話でも書きことばでもよく使う単語、マスターすればぐっと表現力が上がります。
直訳だけでない、本質的なfindの意味がお伝えできていれば幸いです!
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