「でも」の英語は「but」だけじゃない!会話から文章までいろいろな「でも」を徹底解説

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英語を話したり書いたりしていると、よく使うのが「but(でも)」です。他の人の意見に反論したり、別のアイデアを出したりするときによく使いますよね。

ですが、相手の意見を否定するのは気を使うもの。「でも」しか使わないとちょっとことばが足りなくなる時もあります。日本語だけでなく、英語でも、こういう「逆接」のことばは色々なものがあって、使い分けられているのです。

今回は、会話から文書まで、いろいろな「でも」の言い方をマスターしましょう!

英語の「でも」、一番の基本はやっぱり「but」

英語の「でも」の基本はやはり「but」です。「but」は色々な場面で使うことができます。

まずは、辞書での「but」の使い方を調べてみましょう。

「(対立関係にある語・句・節・文を結合して)しかし、だが、けれども、ところが《前述の内容との対照・対比・差異を示す》

The restaurant serves cheap but good food.
(そのレストランは安くておいしい料理を出す)

Let’s have a drink.
(一杯やろう)

I’d like to, but I’m afraid I must be leaving.
(そうしたいのだが、残念ながらもう行かないといけない)

例文出典:ジーニアス英和辞典 p291.

「安い、でもおいしい料理」「飲みたい、でも行かなければ」……。「but」と「でも」はとてもよく似ています。

「but」の意味は日本語の「でも」と全く同じです。相手の意見をいったん否定して自分の意見を言うために使います。「but」を翻訳した場合には、「でも」になることが多いと言えるでしょう。

しかし、「but」と「でも」が完全に同じかというと、そうでもありません。その違いは単語レベルではなく、「英語らしい話し方」と、「日本語らしい話し方」の違いに現れてきます。

「このレストラン美味しそうだね。入らない?」
「でも、僕はシーフード嫌いだから」

相手の提案に対して「でも」で答えると、ちょっと感じが悪くなりがちです。相手を否定しているような感じがするからです。相手のはなしにいつも「でも」で答えていると、なんとなく嫌な雰囲気の人になってしまいます。

英語では、相手の意見に「but」で答えることは決して悪いことではありません。相手に賛成か、反対か。それをはっきりさせることの方が大事になります。ですから、日本語に比べると、相手の意見に「but」で答えることは失礼ではありません。

「but, I don’t like seafood(でも、シーフード苦手だから)」のような言い方も、英語では問題なく言うことができます。

ネイティブっぽい?文末のthough

「逆接」のいい方では、「but」以外で何があるでしょうか? よく使われるのは「though(ゾウ)」です。「though」は文の頭において、「but」の代わりにすることができます。学校英語では、「though」は文の頭に使って逆接のニュアンスを出す用法を教えていますね。

I don’t like seafood、but I like shrimps.
(僕はシーフードが嫌いだが、海老は好きだ。)

このような「but」を使った表現を、「though」を使って書き換えることができます。

Though I don’t like seafood, I like shrimps.
(シーフードは嫌いだけど、海老は好きだ。)

ここまでは学校で習う内容ですが、もう一歩進んだ英語を勉強してみましょう。「though」は、文の頭に使うだけではなく、他の使い方も持っています。ネイティブ同士の会話でよく使われる、「文末のthough」です。文の最後にthoughをつけることで、「○○だけどね」というニュアンスを出すことができます。

I don’t like seafood, I like shrimps though.
(シーフードがきらい。海老は好きだけどね。)

この言い方はとても会話的で、色々な場面で使われています。

I think she’s Swiss. I’m not sure, though.
(彼女はスイス人だと思う。確信はないけれど。)

例文出典:研究社『英語談話標識辞典』p101.

この例は、彼女はスイス人だと思う、と一度述べています。その上で、それに対して確信が持てないことを、文末の「though」で表わしています。このように、文の最後の「though」は、「○○なんだけど」というニュアンスを表わせるのです。

英語のかたい文章で使える「でも」=「however」

「but」や「though」は、話しことばのニュアンスを持っています。会話では問題なく使えますが、硬い文章では使いにくくなります。では、議事録やレポートではどんなことばが使えるのでしょうか? いちばん使いやすいのは、「しかしながら」の意味を持つ「however」です。

I don’t like seafood, however, I like shrimps.
(私はシーフードが苦手だが、しかしながら、海老は好きだ。)

I don’t drink alcohol, however, I like drinking beer.
(私はアルコールが苦手だ。しかしながら、ビールは好きだ。)

「however」は、文に硬い書面語のニュアンスを与える力を持っています。 そのため、硬い文章では「but」より優先して使われるのです。

It is said that Japanese people are not good in mastering foreign languages, however, it doesn’t mean that they don’t have language talent.
(日本の人々は外国語をマスターするのが得意でないと言われている。しかしながら、それは日本人が言語の才能を持たないということではない。)

硬い論文やエッセイでは、このように「however」が優先して使われます。

「but」と他のことばとの組み合わせをマスター!「but yet」「but still」

「but」は1つの単語ですが、他の単語と組み合わせることで、そのニュアンスをもっと深くすることができます。例えば、「未だに」を意味する「yet」と組み合わせてみましょう。

But yet, even so, she has nevertheless done well.
(たとえそうだとしても、それでも彼女はよくやった。)

例文出典:研究社『英語談話標識辞典』p190.

「yet」といっしょに使うことで、「but」には「たとえそうだとしても」という譲歩のニュアンスが出てきます。これも逆接のフレーズです。

一方で、「未だに」を表わす「still」と組み合わせることで、「but」にはまた新しいニュアンスが付け加わります。

John’s a strange guy. But still, I like him.
(ジョンは変な奴だ。それでもやはり、私は彼が好きだ。)

例文出典:研究社『英語談話標識辞典』p190.

ジョンは変な奴だ。でも、そうだとしても、未だに自分は彼が好きなのだ、そういう譲歩の気持ちを、but stillからは見出すことができます。

「but」は単独で使うだけではなく、他のことばと組み合わせることでもっと奥深いニュアンスを出すことができるのです。

まとめ

相手のことばをいったん否定して、自分の意見を言うのが「逆接」です。日本語でも「でも」「とはいえ」「しかしながら」などたくさんのいい方があるように、英語でも色々な言い方があるのです。

相手を否定するのは気を使うことです。だからこそ、幅広い語彙を使って、ていねいに話す必要があります。「but」のような否定のことばをマスターして、円滑なコミュニケーションを目指しましょう。

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