関係代名詞 “whose”, “what” っていつ使うの?その他、英語上級者でも苦戦する “前置詞合体型” もまるっと徹底解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

※この記事内の例文は、World Englishes の考え方に則り、英語ネイティブにとって正確であることより、あらゆる人に分かりやすいことを優先しています。

みなさんこんにちは、ライターの石田です。前回は基礎的な関係代名詞 “that” “which” “who” を私なりにわかりやすく解説させていただきました。

私が落ちこぼれ始めたのも、思えばこの関係代名詞のせいだったと考えると、何とも言えず感慨深いものがあります。なぜこんなわけのわからない修飾の仕方をするのか、そこのところが理解できずに、英語が嫌いになったのです。

1人でも多くの方に、私のように英語で嫌な思いをしないでほしいと願っています。

今回は、やや上級の関係代名詞と思われている “whose”, “what”, “前置詞合体型”の使い方を詳しく解説していきましょう。

1. おさらい関係代名詞


関係代名詞は、ある言葉を後ろから説明するときに使われる、「修飾」のパターンのひとつです。日本語には「前→後ろ」という修飾パターンしかありませんが、英語にはこの関係代名詞のような「後ろ→前」の修飾パターンが存在しています。

(1) The book which I wrote

The book(その本)
→どんな本?
which I wrote(私が書いた)

⇒つまり?
The book which I wrote
(私の書いた本)

このように、日本語にない形だからこそ、関係代名詞は使いにくいのです。

関係代名詞を理解するには、「格」という考え方が大事になります。おさらいになりますが、「格」とはなんだったでしょうか? 英語では“case”といい、ある名詞が持っている役割のことです。

「主格」は、関係代名詞の前に来る名詞(または言葉のかたまり)が、関係代名詞の後ろに来る動詞の主語になるという役割を持っているという意味でした。(このような前に来る言葉のことを「先行詞」と言う事もあります)

(2) The girls who are standing behind a table

“who” の前に来ているのは “the girls” です。ですから、後ろの動詞 “be standing” の主語は “the girls” であるという事になります。

The girls who are standing behind a table
(テーブルの後ろに立っている少女たち)

後ろに来る動詞は、先行詞に従って変形します。今回は主語が “girls” と複数形なので、“be” は “are” になっています。

(3) The man who has his own car

The man who has his own car
(自分の車を持っている男性)

(3)の場合は、前に来る名詞が “the man” と三人称単数なので、動詞は “has” と三単現になっています。

「目的格」は、前に来る言葉が、後ろに来る動詞の目的語という役割を持っている
という意味です。

(4) The table which I made

The table which I made
(私の作ったテーブル)

(4)は、動詞 “make” の目的語が、前に来る名詞 “table” なので、目的格の関係代名詞であり、口語では省略可能になります。

2. 「所有格」= 物の持ち主を説明する “whose”


以上が、前回解説しました基礎的な関係代名詞 “that” “which” “who” のおさらいでした。ここから今回のテーマである ”whose”, ”what”,”前置詞合体型” を解説していきます。

“Whose”は「所有格」という格を持つ名詞を説明する関係代名詞です。「格」が名詞の役割のことだとすると、「所有格」とは、どんな役割でしょうか?

「所有格」は、前に来る名詞が持つ役割が、後に来る名詞の「持ち主」であると言う事です。

(5) The man whose house is big

The man(その男性)
→どんな男性?
whose house is big(大きい家の持ち主である)

⇒つまり?
The man whose house is big
(その男性は大きい家の持ち主である → 大きな家を所有する男性

“whose” を使った句(名詞の固まり。今まで上げたものは全て句です)は、“who”で置き換えることが可能です。

The man whose house is big

→The man who has a big house

また、“who” という文字面からすると不思議ですが、“whose” は人以外のものも説明することが出来ます。

(6) The house whose kitchen is small

The house(その家)
→どんな家?
whose kitchen is small(狭いキッチンの持ち主である)

⇒つまり?
The house whose kitchen is small
(狭いキッチンの持ち主である家 → キッチンの狭い家

このように、人の所有物や、ものの備える設備などを説明するのが “whose” の仕事です。

ところで、「whoseを使った句はwhoに置き換えられる場合がある」と書くと、なら “who” だけでいいじゃないかと思われそうです。その通りの部分もありますが、“whose” を使いたい場面も出てきます。

The man whose name is known to all the world.
(世界中に名を知られている男性)

「男性」は「名前」の所有者ですので、「所有格」の “whose” を使います。

この文を “who” を使って表現すると、

× The man who has his name is known to all the world.
× 彼の名前を持つ男性は、世界に知られている)

となり、意味が変わってしまいます。

このように、所有を表わす “have” のような動詞で訳しにくいものは、“whose” の使いどころと言えるでしょう。

感覚としては、前に来るものの「所有しているもの・性質」を強調したい時に使います。自ら使う頻度はそう高くはないのですが、見たり聞いたりする機会は多いので、覚えておく価値はあると言えるでしょう。

3. “the things which” =「であるところのもの」を説明する “what”


“what”は、“the things which” を1つにまとめた独特の機能を持つ関係代名詞です。

関係代名詞は、前に来る言葉と後ろに来る言葉に関係を持たせる力を持った言葉です。

(7) The books which I bought at the book store ⇒ What I bought at the book store

The books which I bought at the book store
(その本屋で私が買った本)
“The books” と “I bought (it) at the book store” は、本来何の関係もないものですが、関係代名詞の “which” が間に入ったことによって、“the books” に “bought” の目的語という役割が与えられました。

“what”は、この「前に来る言葉(先行詞)」と “which” とを一人で兼任してしまう、独特の性質を持っています。

The books which I bought at the book store

“The books whichwhat

What I bought at the book store
(私が本屋で買ったもの

(8) The project which is going on ⇒ What is going on

The project which is going on
(進行中であるプロジェクト)

“The project which” → “what

What is going on
(進行中であるもの)

(9) The words which he said ⇒ What he said

The words which he said
(彼の言った言葉)

“The words which” → “what

What he said
(彼の言ったこと)

このように、長い先行詞(前に来ている言葉)を省略し、端的に言い表すために使われます。

“what”に関しては、こちらの記事も参考になさってください。

4. 上級者向けの「前置詞合体型」


この項目を説明する前に、「他動詞」と「自動詞」という考え方をおさらいしましょう。

動詞について考えるとき、「他動詞」と「自動詞」に分けるという考え方を聞いたことがあるかと思います。

● 「他動詞」の場合

「他動詞」は、目的語(動作の客体)がなければ使えません。

(10) I will buy the computer.
(私はコンピューターを買うつもりだ)

(11) I am watching a movie.
(私は映画を見ている)

例えば(10)の文を、「コンピューター」を中心に書き換えてみましょう。

the computer(そのコンピューター)
→どんな?
which I will buy(私は買うつもりである)

⇒つまり?
The computer which I will buy
(私が買うつもりのコンピューター)

このように書き換えることが出来ます。“buy” は他動詞ですから、本当は “buy it” のように目的語をつけなければ使えません。ですが、上記の通り、関係代名詞を使った句(文になっていない、単語の固まりのようなもの)では、“buy” だけで終わっても大丈夫です。これは、“which” が目的語の代わりになっているのだと言われています。

● 「自動詞」の場合

それに対して「自動詞」は、目的語(=動作の客体)なしに使うことが出来ます。

(12) I look.
(私は[習慣的に]見る)

(13) Birds fly.
(鳥は飛ぶものだ)

ただし「自動詞」が目的語を取る場合は、「前置詞」を挟まなければいけません。

(14) I look at the sky.
(私は空を[習慣的に]見る)

(15) The birds fly to the sky.
(その鳥たちは、[習慣的に]空に向かって飛ぶ)

では、(14)の例文を、「その空」に注目して説明してみるとどうでしょうか。

The sky(空)
→どんな?
which I look at(私がそれを見る)

⇒つまり?
The sky which I look at
(私が[習慣的に]見る空)

このように、「ある1点」を意味する前置詞atが最後に残ります。説明のために「自動詞」を使う場合は、前置詞を消すことが出来ないのです。その動詞が自動詞か他動詞かは、辞書を見れば必ず書いてあります。

●「前置詞合体型」について

前置きが長くなりましたが、「前置詞合体型」について見ていきましょう。

(16) I live in this house.
(私はこの家に住んでいる)

“live” は自動詞なので、この前置詞 “in” は省略が不可能です。

この文を、「家」を中心に説明しなおしてみましょう。

The house([特定の]家)
→どんな?
which I live in(私が住んでいる)

関係代名詞を使って変形しても、自動詞 “live” の後の前置詞 “in” は省略できません。

⇒つまり?
(17)The house which I live in
(私が住んでいる家)

となります。

ここで、関係代名詞がなぜ代名詞と呼ばれているかを思い出してみてください。前に来る言葉の代わりになるからです。今回の “which” の前には “the house” しかありませんから、当然この “the house” の代わりになっていると考えられます。

このような場合に、末尾に来ている前置詞 “in” を、“which” の前に持ってくることが出来ます。“in which” は、“in the house” の代わりをしているのです。

(18) The house in which I live
(私の住んでいる家)

これが「前置詞合体型」の正体です。

長々と説明しておいて恐縮ですが、私はこんな形をほとんど使ったことがありません。煩雑過ぎて経済的ではないからです。ニュースなどを読んでいて一部の書き言葉で出てくる程度です。

気をつけなければいけないとすれば、こういう形のとき、関係代名詞の “who” は、“whom” に変形するということです。前回説明した “who” が目的語という役割を与えられている時の形です。

The person([特定の]人)
→どんな人?
My brother sent a letter to him.
(私の弟は彼に手紙を送った)

⇒つまり?
(19) The person who my brother sent a letter to
(私の弟が手紙を送った人)

このとき “who” は、直前の言葉である “the person” の代わりになっています。“the person” は “send(送る)” という動作の客体(=目的語)ですから、この “who” は目的格の役割を背負っています。そこで、

(20) The person whom my brother sent a letter to

とすることもできます。さらに、末尾に残ってしまった “to” を関係代名詞の前に持ってくることで

(21) The person to whom my brother sent a letter

と3段階に変形させることが出来ます。

“to whom”のような「前置詞合体型」を使った文は、とても硬い書き言葉になります。ですから、(21)のような言葉を口から反射的に出せる必要はありません。ただ、見かけたときに慌てない必要はあるかもしれません。硬い文章を読んでいる時に「前置詞合体型」が出て来たら、(19)~(21)で取り上げたこの3段階の変形を思い出して、わかりやすい形に直して考えてみてください。

5. まとめ


いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した上級関係代名詞はなかなか複雑です。TOEICスコア800点以上の母集団を対象に行った使用実態調査でも、完全に使いこなしている人は非常にまれです。

ですから、仮に今使いこなせなかったとしても、落ち込む必要は全くありません。使用頻度はそう高いものではありませんから、自分の英語学習の目的に合わせて、必要な部分だけを取捨選択して学習すればOKです。

もし学習される際には、今回説明させていただいた「仕組み」を上手く利用して、複雑なシステムを頭の中で整理してみてください。

次回は、実際の会話や文章の中で、関係代名詞を実践的に使うテクニックについてご紹介します。

メールマガジンで新着記事や、あなたの英語学習をサポートする情報をお届けします。

購読する

レアジョブ英会話はこちら レアジョブ英会話はこちら