英語の現在形ってどこが「現在」なの?紛らわしい文法用語をサクッと解説

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英語には「現在形」と呼ばれる形があります。辞書で調べたときに最初にでてくる形がそれです。参考書によっては、この形は「不定形」とも呼ばれています。

do
love
run
build

このように、動詞の一番基本的な形のことを「現在形」と呼びますね。「現在」というくらいですから、現在のことについてはなすときに使うように思います。ですが、他に「現在進行形」というものも存在します。動詞の現在形に「be」と「ing」をつけることで現在進行形になります。

be doing
be running

今現在やっていることは、現在形で表わしたらいいのでしょうか?それとも現在進行形で表わしたらいいのでしょうか?中学校時代に習った英文法では、この現在進行形(ing形)で表わすと習いませんでしたか?

現在形なのに、現在のことに使わない……。もしそうだとしたら、現在形は一体いつ使うのでしょうか?

今回は、英語の現在形についてざっくりと見てみましょう。「現在」という言葉に隠された本当の意味を解き明かします!

現在形は現在に使わない?「時間を超えた」が現在形の本当の意味

結論から言うと、現在形は現在のことに使いません。「現在形って名前なのにどうして?」と思いますよね。でも、実際のところ、現在形は今まさに起こっていることには使わないのです。

彼がお昼ごはんを食べている。

この「彼」が今まさにお昼を食べているとすると、どうやって英語訳したらいいでしょうか?

a. He eats lunch.
b. He is eating lunch.

もし、今まさにお昼を食べているなら、bが正解です。「今まさにやっている」ことは、現在進行形(be+動詞のing形)が正解になります。

ではaの「He eats lunch.」はどんなニュアンスで伝わるのでしょうか?これも結論から言いましょう。「彼はいつもお昼ごはんを食べている」です。

He eats lunch every day.
(彼はいつもお昼ごはんを食べている。)

現在形は、その人の「現在の習慣」についてはなすときに使われます。習慣は、過去から現在までずっとやっていることではないでしょうか?昔も今もお昼を食べているからこそ「習慣」だと言えるのだと思います。特定の時間ではなく、ある程度長い時間にわたってやられていることについてはなすとき、現在形が使われます。

ところで、高校英語の中で、「自然の法則」は現在形が使われると習った経験がないでしょうか。

Water boils at 100 degree.
(水は100度で沸騰する。)

水が100度で沸騰するのは、今に始まったことではありませんよね?何百年も前から、水は100度で沸騰していたのではないでしょうか。これも、習慣といえるのです。

現在形の法則1

現在形が表わすのは現在の習慣!過去でも現在でも未来でもない

「I’m loving a girl」はなぜ言えないの?「現在形」が現在を表わす時

でも、現在形って言うくらいだから、今現在のことについて使うこともあるんじゃないの?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は、動詞によっては現在形で現在を表わせる場合もあります。「状態」を表わすのがそれです。

I love a girl.
(私はある女の子が好きだ。)

例えばこのように、心理状態を表わす動詞は、現在形で「今現在」について表わせます。「状態」を表わす動詞はすべて、今の状態を現在形で表わすことができるのです。

I know a girl.
(私はある女の子を知っている。)

I have a child.
(私には子供がいる。)

love, know, haveのような動詞は状態動詞と呼ばれ、現在形で、「今まさに」どんな状態かを表わせます。

現在形の法則2

状態動詞は現在形で現在を表わす

これらを「ing形」にすると、ちょっとむずかしい意味を表わします。

Knowing that it was dangerous, I went to the country.
(危険だと知りながら、私はその国に行った。)

状態動詞の「ing形」は、「その状態で」という意味になります。動詞が表わす状態でなにかをするときに、これらの動詞のing形が使われます。少し上級の使い方です。

話がややこしくなってしまいました。状態動詞は現在形で「今の状態」を表わすことができ、逆に「現在進行形」では今の状態を表わせません。この「状態動詞」のような動詞の区別は、ベンドラーという学者の意見が代表的で、今までブラッシュアップされながらも使われ続けています。実は専門家の間でも議論になるむずかしい区別なのです。

とはいえ、実際に英語を使う場合には、どの辞書でもその動詞が「状態動詞かどうか」「現在形で何を表わすか」が書かれているはずです。ですから、このことを意識しながら辞書を引くだけでかんたんに区別することができます。

現在形を使うべき3つのパターン

実際に英語を使い場合に、現在形を使うべきなのはどんな場合でしょうか?

①習慣についてはなす場合(状態動詞以外)

I take train every morning.
(私は毎日電車に乗ります。)

習慣的にしている動作については、現在形が使えます。

②状態動詞で、今現在のことについて触れる場合

I know the person.
(私はその人と面識があります。)

状態動詞の場合は、習慣というイメージはなくなって、今現在のことについて触れるニュアンスが強くなります。その動詞が状態動詞かそうでないかについては、辞書を引けば見分けることができます。

③自然の法則についてはなす場合

Water freezes at 0 degree.
(水はゼロ度で凍る。)

Human beings die someday.
(人はいつか死ぬ。)

いつでもありえるようなことについて話すときには、現在形を使うことができます。過去でも現在でも未来でもない、そんなときに現在形が使われるからです。

現在形を使ってはいけない2つのパターン

①「現在形」は現在ではない!今まさにやっていることには使えない

×I eat lunch now.
○I am eating lunch now.

(今ご飯を食べています。)

「現在形」という言葉に引きずられてはいけません。現在形は今まさにやっていることにはつかいにくい(状態動詞という特別な動詞を除いて)です。ですから、そのような場合には「現在進行形」を使います。

②過去・未来など、現在以外であることがはっきりしている時間

現在形は、「過去でも現在でも未来でもない」場合に使えます。つまり、明らかに過去のことだったり、未来のことであったりする出来事には使うことができないのです。

まとめ

「現在形」という名前は、色々な場面で誤解を招いているように見えます。現在形という名前に反して、現在のことには使えないことが多すぎるからです。

現在形が表わすのは「習慣」であることを、まずは頭に入れましょう。現在形は現在ではなく、過去・現在・未来のどこにも当てはまらないような出来事に使うのです。

その上で、状態動詞=現在形でいまのことについて言える動詞という例外があることを意識するのが大事です。

名前にとらわれず、本質を見抜いて勉強していきましょう!

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