itもthatも「それ」だけど、使い分けってどうするの?

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It’s great! That’s great!
みなさんはitとthatの使い分けを正しくできていますか?
なんとなく使ってしまっていませんか?
一般的に日本人の英語は、itを多用してしまいがちなようです。しかし、両者の間には微妙ではあるものの、ニュアンスの違いや使い方の違いがあります。日本語ではit もthatも同じ「それ」と訳してしまいますが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。軽視したくなる問題かもしれませんが、itとthatを自然に正しく使うことができれば、あなたの英語はネイティブの感覚に一歩近づくことでしょう。

1. itとthatの微妙な使い分けをどうするか

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それは素晴らしいですね」という日本語と同じように、英語にも前に出た句や節、文の内容を指してitやthatを使いますが、わたしたち日本人にとって、この違いを理解し正しく使うことは簡単なことではありません。

I got a new jacket. That’s really nice!

この英文は正しいでしょうか?
実は、100%正しいとは言えません。しかし、“I got a new jacket. It’s really nice!” であれば問題はありません。ここにある、itとthatの違いは何なのでしょうか。

itは「特定の何か」thatは「文脈全体」を指す

一般的に、「itは文脈における具体的な何か特定のものについて、繰り返しを避けるために使われるのに対し、thatは文脈全体を指すために使われる」と考えることができます。先ほどの英文を例に見てみましょう。

I got a new jacket. It’s really nice!

この場合におけるitは、a new jacketのことを指しています。つまり、文脈における具体的な特定の何か、この場合は前文のa new jacketのことを指して使われています。ではthatはどのように使うのでしょう。

A: I got a new jacket.
B: That’s really nice!

この二人の会話文において、Bさんの言ったthatは特定の何かを示しているのではなく、「新しいジャケットを買った」という文全体に対して、「それはイイね!」と言っています。他の例も見てみます。

A: Finally I passed the exam!
(ついに試験に受かったよ!)
B: (It / That) sounds great!
(すごいじゃん!)

この場合、itとthatのどちらが正しいでしょうか?
itだとすると、「it = the exam」となります。それで意味が通るでしょうか。この場合、Bさんは試験そのものに対して賞賛しているのではなく、「試験に合格した」という事実に対して「すごいね!」と賞賛していると考えるのが普通です。よって上の( )に入れるのは、前言全体を指すthatが適切だということになります。

A: How was your trip?
(旅行はどうだった?)
B: (It / That) was fun!
(楽しかったよ!)

この場合はどうでしょう。Bさんは何に対して「それ」と言いたいのでしょうか。もう簡単ですよね。このケースでは、「それ」がAさんの発言全体を指しているのではなく、特定の何かであるtripを指していることは明らかなので、正解はitということになります。

2. itは一般的、thatは具体的

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itとthatの違いについて、さっきとは少し違った観点から見ていきます。
両者の違いは、少々大雑把に言うのならば、「itは物事に対して一般的に述べる」「thatは具体的な物事に対して述べる」と言うことができます。どういうことなのか、実際の英文とともに見ていきましょう。

I like taking a walk with my wife after breakfast. I think it is a good custom.
(私は朝食後に妻と一緒に散歩をするのが好きだ。いい習慣だと思っている)

この場合、話し手が「朝食後に妻と散歩をする」という行為、習慣について「それはいいこことだ」と一般的に述べているので、itがふさわしいです。では次の英文はどうでしょう。

A: I’m thinking of taking a walk with you after breakfast. What do you think?
(朝食後にキミと散歩に行こうと思っているんだけど、どう思う?)
B: That sounds good!
(それはイイね!)

この会話では、「どう思う?」と聞かれたB(妻)が、「朝食後に散歩をする」ことに対して一般的な意見を言っているのではなく、「朝食後に散歩をする」という具体的なアイデアについて、「それはイイね!」と意見を述べているので、thatが適切なのです。よって、ここで “It sounds good!”と答えてしまうと、不自然な英語に聞こえてしまいます。他の例文でも見てみましょう。

Reading is a good thing. It makes our life more wonderful.
(読書をするのはいいことだ。それは私たちの人生をより素晴らしいものにしてくれる)

この英文では、「読書をすること」について一般的な意見を述べています。よってthatではなくitの方がふさわしくて自然です。一方、次の英文はどうでしょう。

My father gave me a lot of books to read. That means my life will be more wonderful.
(父は私にたくさんの本をくれた。そのことは私の人生をより素晴らしいものにしてくれるだろう)

この場合は先ほどと違い、一般的ではなく、自分に関わる具体的、限定的なことについて述べているので、thatを使って表現するのが正しいです。このように微妙ではありますが、「itは物事に対して一般的に、thatは具体的な物事に対して述べるときに使う」というように使い分けるのがいいでしょう。

実英語に触れてみる

いかがでしたでしょうか。
私たち日本人が、日本語の「これ」や「それ」を感覚的に使い分けているのと同じで、itとthatの違いにも微妙な部分が多く、その使い分けは感覚に頼るケースが少なくないようです。しかし、そういった言語の曖昧さや複雑さも言語学習の魅力の一つと言えるのではないでしょうか。

そのような感覚的な部分を理解するには、やはり実際の英語に触れてみるのが一番です。海外ドラマやネイティブスピーカーとの会話など、実英語を通して英語を体感してみてください。

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