一日の終わりやふとした瞬間に、「昨日、もう少し早く寝ればよかった」「会議の前に、資料をもう一度見直せばよかった」「あのとき、思い切って聞いてみればよかった」、こんなふうに思うことはありませんか。「〜すればよかった」は、日常の中で自然と口にすることの多い表現です。
英語では、この気持ちを should have + 過去分詞 で表すことができます。学校で習った覚えがある方も多いでしょう。しかし、文法問題なら答えられるのに、いざ会話になると、なかなか出てこない表現の一つでもあります。さらに、過去の後悔を表す英語には、I wish I had… という言い方もあります。どちらも日本語では「〜すればよかった」と訳せるため、「結局、どちらを使えばいいの?」と迷うこともあるでしょう。
この記事では、should have と I wish I had の違いを整理しながら、文法を「知っている」状態から「会話で使える」状態に変える方法をご紹介します。
「〜すればよかった」はshould have+過去分詞
まずは基本の形を見てみましょう。
I should have gone to bed earlier.(もっと早く寝ればよかった。)
I should have checked the schedule.(スケジュールを確認しておけばよかった。)
I should have asked for help.(助けを求めればよかった。)
形は、主語 + should have + 過去分詞です。
たとえば、
- ・go → gone
- ・check → checked
- ・ask → asked
となります。
この表現の中心にあるのは、「本当はそうするべきだったのに、実際にはしなかった」という気持ちです。過去の自分の行動を振り返って、「そうしておけばよかったな」「あのとき、ああするべきだったな」と反省するときに使います。
会話では、should have が should’ve と短縮され、have の部分が弱く発音されることもよくあります。
一語ずつはっきり区切るよりも、should have をひと塊の音として聞くことを意識すると、リスニングにも役立ちます。
shouldとshould haveは何が違う?
should と should have + 過去分詞 は、似ていますが、話している時間が異なります。
| 表現 | 意味 | 時間 |
|---|---|---|
| You should see a doctor. | 病院に行ったほうがいいよ | 現在・これから |
| You should have seen a doctor. | 病院に行くべきだったよ | 過去 |
should は、「〜したほうがいい」「〜するべきだ」と、現在やこれからの行動について助言するときなどに使います。
一方、should have + 過去分詞 になると、すでに終わった過去について、「〜すればよかった」「〜するべきだった」と振り返ります。
つまり、
- ・これからどうするか → should
- ・過去にどうすればよかったか → should have
と考えると、使い分けやすくなります。
「〜しなければよかった」はshouldn’t have
反対に、「やらなければよかった」「言わなければよかった」と後悔することもありますよね。
そんなときは、shouldn’t have + 過去分詞 を使います。
I shouldn’t have stayed up so late.(あんなに夜更かししなければよかった。)
I shouldn’t have said that to him.(彼にあんなことを言わなければよかった。)
I shouldn’t have bought it.(あれを買わなければよかった。)
こちらも日常会話でよく使われます。
会話では shouldn’t have の have が弱く発音され、全体がつながって聞こえることがあります。文字どおり一語ずつ発音されるとは限らない、と覚えておくと聞き取りやすくなるでしょう。
また、前後の文脈が明らかな場合は、I shouldn’t have. だけで文を終えることもできます。
A: You ate all the cake?(ケーキ全部食べたの?)
B: Yeah… I shouldn’t have.(うん……食べなきゃよかった。)
このように、すでに何をしたのかがわかっていれば、その後ろを省略することもできます。
I wish I had…でも「〜すればよかった」と言える
過去の後悔を表す表現には、I wish I had + 過去分詞 もあります。
I wish I had studied more.(もっと勉強しておけばよかった。)
I wish I had taken that chance.(あのチャンスをつかんでおけばよかった。)
I wish I hadn’t deleted the file.(あのファイルを消さなければよかった。)
否定するときは、I wish I hadn’t + 過去分詞の形になります。
では、should have も I wish I had も「〜すればよかった」となりますが、何が違うのでしょうか。
should haveとI wish I hadの違い
この2つは、どこに気持ちの重心があるかで考えるとわかりやすくなります。
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| I should have… | 過去の行動について「そうするべきだった」と振り返る |
| I wish I had… | 「実際にはそうしなかったけれど、そうしていたらよかったのに」と後悔する |
例文:
I should have called her.(彼女に電話すればよかった。)
→ 「電話するべきだった」という、自分の行動への反省が中心です。
I wish I had called her.(彼女に電話しておけばよかった。)
→ 「実際には電話しなかったけれど、電話していたらよかったのに」という、過去への後悔や残念な気持ちがより強く感じられます。
should have → 過去の行動への反省や評価
I wish I had → 過去が違っていたらよかったのに、という後悔
と考えることができます。
ただし、実際の会話では、この2つの意味が重なる場面も多くあります。「必ずどちらか一方しか使えない」というものではありません。
- ・「そうするべきだったな」と振り返るなら should have
- ・「そうしていたらよかったのにな」と残念に思うなら I wish I had
くらいの違いとして捉えておけば十分です。
「もっと〜だったらいいのに」はI wish+過去形
I wish には、過去の後悔だけでなく、今の現実とは違う願いを表す使い方もあります。
I wish I had more time.(もっと時間があればいいのに。)
I wish I lived closer to the station.(もっと駅の近くに住んでいたらいいのに。)
どちらも話しているのは「今」のことです。それなのに、had や lived と過去形が使われています。
これは、現実とは違うことや、実現していない願いを表すときに、英語では動詞の時制を一つ過去にずらして表すためです。
整理すると、次のようになります。
- ・I wish + 過去形 → 今の現実とは違う願い
- ・I wish + had + 過去分詞 → 過去についての後悔
少しややこしいのが、どちらにも had が出てくる場合です。
たとえば、I wish I had more time. の had は、have の過去形です。
一方、I wish I had studied more. では、had studied で「過去完了」の形になっています。
had だけを見るのではなく、その後ろにも注目すると区別しやすくなります。
should haveを使うときの注意点
便利な should have ですが、会話で使うときに少し気をつけたいこともあります。
人に使うと「責めている」ように聞こえることがある
自分について、I should have told you.(あなたに言っておけばよかった。)と言えば、自分の行動への反省になります。
しかし、You should have told me.(言ってくれればよかったのに。)のように相手を主語にすると、「言うべきだったでしょう」「どうして言ってくれなかったの?」と非難に聞こえることがあります。
親しい相手との会話では問題ない場合もありますが、仕事などでは少し注意が必要です。
今後の対応をお願いしたいのであれば、過去を責めるよりも、
Next time, please let me know.(次回は教えてください。)
It would help if you could let me know earlier next time.(次回はもう少し早めに教えていただけると助かります。)
のように、次の行動に焦点を当てた言い方もできます。
could haveとはどう違う?
should have と似た表現に、could have + 過去分詞 があります。
I could have joined the meeting.(会議に参加することもできたのに。)
should have が、「そうするべきだった」という反省や評価を表すのに対して、could have は、「そうすることもできた」「その選択肢もあった」という可能性を表します。
たとえば、I should have called him.(彼に電話すればよかった。)なら、「電話するべきだった」という反省です。一方、I could have called him.(彼に電話することもできた。)なら、「電話するという選択肢もあった」という意味になります。似ているようで、伝えている内容は少し違います。
後悔のあとに「次はどうするか」を続けてみる
後悔を伝えたあとに、「次はどうするか」まで続けると、そこから会話を広げやすくなります。
I should have practiced more, but I’ll do better next time.
(もっと練習すればよかったけど、次はもっと頑張ります。)
I shouldn’t have stayed up so late. I’ll go to bed earlier tonight.
(あんなに夜更かししなければよかった。今夜は早く寝ます。)
should have を単なる「後悔の表現」として覚えるだけでなく、その後に自分の考えや予定を付け加えると、実際の会話でも使いやすくなります。
文法を知っていても会話で出てこないのはなぜ?
ここまで読んで、「形はわかった」と感じた方も多いでしょう。それなのに口が止まってしまう。
これは珍しいことではありません。
理由は、文法を「知っている」ことと、自分の話として「使える」ことは別だからです。
文法問題であれば、用意された文に正しい形を入れれば答えられます。
しかし会話では、その場で、
- ・言いたい内容を考える
- ・どの文法を使うか判断する
- ・適切な動詞を選ぶ
- ・過去分詞の形を思い出す
- ・実際に口に出す
ということを短い時間で行わなければなりません。慣れていない表現だと、一つひとつ考えているうちに会話が止まってしまいます。反対に、自分の経験と結びつけて何度も口に出した表現は、少しずつまとまりとして出てくるようになります。
最終的には、「これは should have だから……」と日本語で考えなくても、自然と、I should have… が口から出る状態を目指してみましょう。
今日からできる「1分 should have」練習
おすすめなのは、一日の終わりに、「今日の〜すればよかった」を一つ英語にすることです。
たとえば、
- ・朝、時間に余裕がなかった。→ I should have gotten up earlier.(もっと早く起きればよかった。)
- ・ランチを食べすぎた。→ I shouldn’t have eaten so much.(あんなに食べなければよかった。)
- ・メールの返信を後回しにした。→ I should have replied right away.(すぐ返信しておけばよかった。)
ポイントは、難しい英文を作ることではありません。今日、自分に実際に起こったことを使うこと。そして、できれば声に出して言ってみましょう。
余裕があれば、同じ出来事を I wish I had… でも言ってみます。
I wish I had replied right away.(すぐ返信しておけばよかったな。)
正解を一つに決めるのではなく、同じ出来事を should have と I wish I had の両方で表現してみると、ニュアンスの違いも少しずつつかみやすくなります。
今日の英会話で I should have…を使ってみよう
自分で作った文章は、そのまま英会話の話題にすることができます。
たとえば、オンライン英会話のレッスンの冒頭で、
あなた:I should have gone to bed earlier last night.
(昨日の夜、もっと早く寝ればよかったです。)
講師:Oh, why did you stay up late?(どうして夜更かししたの?)
あなた:I was watching a drama and couldn’t stop.
(ドラマを見ていて、やめられなかったんです。)
このように、文法を知る → 自分の話に置き換える → 実際の会話で使う
という流れを一度経験すると、should have + 過去分詞 は「学校で習った文法」から「自分が使える表現」に変わっていきます。
自分の経験について、その場で相手から質問を受けながら話す練習は、一人ではなかなかできません。実際に聞いてくれる相手がいて、そこから質問を返してもらえる環境があると、短い一言からでも会話を広げる練習ができます。
レアジョブ英会話のレッスンでも、その日にあった出来事や小さな後悔を話題にしてみてください。「今日は I should have… を1回使ってみよう」と決めてレッスンを受けるのもおすすめです。
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