英語の句動詞って?学ぶべき理由とその効果的な学習方法とは

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英語の句動詞って?学ぶべき理由とその効果的な学習方法とは
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英語を学習していて、「句動詞(phrasal verbs)」を目にしたことのある人は多いでしょう。いくつかの単語が組み合わさって使われるフレーズで、本来の単語の意味から少し変化するような表現です。ネイティブが日常的に使う一方で、意味が直訳できず、覚えづらいと感じる学習者も多いはず。この記事では、句動詞を学ぶべき理由や効率的な学び方についてわかりやすく紹介します。

句動詞とは? 日常生活でどう使われる?

句動詞(phrasal verbs)について、なんとなく知っているものの実はなんだかよくわかっていない…そんな人も中にはいるかもしれません。まずは句動詞の基礎を押さえておきましょう。

句動詞とはなにか?イディオムとの違いは?

句動詞とは動詞と他の単語が組み合わさって熟語として使われる単語のかたまりです。熟語というと「イディオム」を思い浮かべる人もいるでしょうが、句動詞とイディオムは少し異なります。両方とも単語の組み合わせにより意味をなす、という点では同じですがイディオムはさらに意味が飛躍して慣用句として比喩的に使われるものです。対して、句動詞は動詞が持つ本来の意味をさらに広げるような使われ方をします。下記の例を見ればわかりやすいのではないでしょうか。

・句動詞:carry on(続ける)
・イディオム:a piece of cake(とても簡単なこと)

carry onはcarry(運ぶ)に「接地」を暗示する前置詞onがついて「(物事を)運び続ける=続ける」という意味の句動詞であり、動詞本来の意味を少し広げるような表現です。それに対しa piece of cakeは直訳するなら「一切れのケーキ」ですが、そこから飛躍して「とても簡単にできること」を表現するようになりました。

句動詞=動詞+副詞・前置詞の組み合わせ

句動詞は基本的に下記の3つのパターンでできています。

・動詞+前置詞
・動詞+副詞
・動詞+副詞+前置詞

前述のcarry onはまさに「動詞+前置詞」の組み合わせです。他にもget up(起き上がる)やtake off(取り外す)など、日常会話でもよく見る表現ですね。一方、「動詞+副詞+前置詞」の組み合わせとしてはlook forward to(~を楽しみにする)やgo along with(~に同行する)などが挙げられます。

句動詞が英語学習者にとって難しい理由

「動詞+副詞・前置詞」というシンプルな組み合わせにも関わらず、句動詞をマスターするにはなかなか時間がかかります。理由のひとつとして挙げられるのは、その数の多さです。例えばgoを使った句動詞だけでも、go ahead(進める)、go for(挑む)、go on(続ける)、go over(~を超える)…とまだまだあります。また、中にはひとつの句動詞に複数の意味があることもあり、文脈によってどういう使われ方をしているのか判断しなければならないこともあります。こういった「曖昧さ」も句動詞を学習する上での大きなハードルです。

句動詞を学習するときのポイント

このように覚えるのが難しい句動詞ですが、ポイントを押さえることでより効果的に学習を進めていけます。具体的には、下記の点を意識しましょう。

例文も一緒に覚える

前述の通り、句動詞は数が多いため単に単語の羅列だけで覚えようとすると意味を間違えるなど混乱が起こりやすいです。そのため、学習するときには必ず文章の中でどう使われているのかを見ながら覚えるようにしましょう。

コアイメージで捉える

句動詞で使われる副詞や前置詞にはそれぞれ核となるイメージがあります。例えばupは「上がる、上昇」、downは「下がる、下降」、atは「ある一点を指す」イメージ、といったようにです。こういったそれぞれの副詞、前置詞の持つイメージを知っておくと、初めて見る句動詞の意味も推測がしやすくなります。

反対の意味のフレーズも覚える

句動詞の中には副詞を反対に変えると意味も反対になるものが少なくありません。例えばturn on(電源を入れる)、turn off(電源を切る)、turn up(音量を上げる)、turn down(音量を下げる)などです。こういったフレーズはどちらかを覚えるときに合わせて覚えてしまいましょう。

アウトプットの機会を作る

上記3点に気を付けていれば、より効率的に句動詞を覚えていけることが期待できます。しかし、本当の意味でマスターしたいと思うなら、実際に自分で使いこなせるようにならなければなりません。ただ「聞いてわかる」「見てわかる」だけでなく、自分が話したり書いたりする中で使う必要があります。そのため、オンラインレッスンなどでアウトプット機会を作り、その中で覚えた句動詞を積極的に使っていく姿勢が必要です。

よく使われる句動詞まとめ

最後に、日常会話でよく使われる句動詞を動詞ごとにまとめてご紹介します。例文も合わせてご紹介しますので、声に出して覚えてみてください。

get

getは句動詞が非常に多い動詞のひとつです。

・get away(逃げる、休暇を取る)

We’re planning to get away for the weekend.(週末にちょっと出かける予定です。)

・get ~ back(~を取り戻す)

I hope I can get my book back from him soon.(早く彼から本を取り戻せたらいいな。)

・get down(落ち込む、落ちる)

Rainy weather always gets me down.(雨の日はいつも気分が沈む。)

・get into(~に興味を持つ、~に入る)

She’s getting into yoga lately.(彼女は最近ヨガにハマっている。)

・get over(~を乗り越える、克服する)

It took her a while to get over the breakup.(彼女は別れを乗り越えるのに時間がかかった。)

・get through(~を乗り切る、通り抜ける)

I don’t know how I’ll get through this busy week.(この忙しい一週間をどう乗り切るか分からない。)

・get to(~に到達する、影響を与える)

When are you getting to the station?(いつ駅に着きますか?)

take

Takeも句動詞が非常に多くあります。

・take after(~に似ている)

She takes after her mother in both looks and personality.(彼女は外見も性格も母親に似ています。)

・take off(離陸する、急に成功する、脱ぐ)

The plane took off smoothly despite the bad weather.(悪天候にもかかわらず、飛行機は無事に離陸しました。)

・take out(取り出す、持ち出す、外食に連れていく)

He took her out for dinner to celebrate her birthday.(彼は彼女の誕生日を祝うために夕食に連れていきました。)

・take over(引き継ぐ、支配する)

She will take over the project starting next month.(彼女は来月からそのプロジェクトを引き継ぐ予定です。)

・take back [x](取り戻す、発言を撤回する)

I’m sorry. I take back what I said.(ごめんなさい。さっきの発言は撤回します。)

come

「来る」という意味から派生して、「それまでなかったものが現れる」ようなニュアンスのフレーズを作ります。

・come up with(思いつく、提案する)

She came up with a brilliant solution to the problem.(彼女はその問題に対して素晴らしい解決策を思いつきました。)

・come across(偶然見つける/出会う)

I came across an old photo of us while cleaning.(掃除をしていたら、私たちの古い写真を偶然見つけました。)

・come up(話題に出る、発生する、近づく)

Your name came up during the meeting.(会議中にあなたの名前が話題に上がりました。)

put

本来は「置く」という意味ですが、副詞と一緒に使われると少し違う意味になります。

・put off(延期する)

They decided to put off the meeting until next week.(彼らは会議を来週まで延期することにしました。)

・put on(着る)

He put on his jacket and left the house.(彼はジャケットを着て家を出ました。)

・put together(組み立てる、まとめる)

We need to put together a proposal by Friday.(金曜日までに提案書をまとめる必要があります。)

句動詞クイズ!日常会話で使える表現をマスターしよう

この記事で紹介した句動詞を使って、どれだけ理解できたか腕試しをしてみましょう!

問題

問題1:以下の日本語の意味に合うように、空欄に適切な句動詞を入れましょう。

A: I don’t know how I’ll (   ) this busy week.
(この忙しい一週間をどう乗り切るか分からない。)

B: Don’t worry, you’ll manage!
(心配しないで、あなたならできるよ!)

問題2:以下の日本語の意味に合うように、空欄に適切な句動詞を入れましょう。

A: Did you hear about the new project? 
( 新しいプロジェクトについて聞いた?)

B: Yes, she will (   ) it starting next month.
( うん、彼女が来月からそれを引き継ぐ予定だよ。)

問題3:以下の日本語の意味に合うように、空欄に適切な句動詞を入れましょう。

A: I need to (   ) a proposal by Friday.

B: Let’s work on it together.

日本語訳:

A: 金曜日までに提案書をまとめる必要があるんだ。

B: 一緒に取り組もう。

問題4:以下の日本語の意味に合うように、空欄に適切な句動詞を入れましょう。

A: I’m sorry. I (   ) what I said.

B: It’s okay.

日本語訳:

A: ごめんなさい。さっきの発言は撤回します。

B: 大丈夫だよ。

問題5:以下の日本語の意味に合うように、空欄に適切な句動詞を入れましょう。

A: She (  ) her mother in both looks and personality.

B: Oh, I can see that!

日本語訳:

A: 彼女は外見も性格も母親に似ています。

B: ああ、そうですね!

解答

問題1: get through

問題2:: take over

問題3:put together

問題4:take back

問題5: takes after

句動詞を使って日常会話を充実させよう!

ここでご紹介した句動詞はいずれもネイティブがよく使うフレーズです。これらを覚えて使いこなせるようになれば、表現の幅が広がります。実際にこれらの句動詞を使ってアウトプットの練習がしたい場合にはレアジョブ英会話がおすすめです。レアジョブでは朝6時~深夜1時までレッスンを開講しており、自分の都合に合わせてレッスンを受けられて便利です。

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