誰かにWhat he said hurt me a lot.と言われたとします。「動詞saidの後にあるhurtの品詞は?」「その後にあるmeは何?」と、混乱してしまうのではないでしょうか。実は動詞のhurt(傷つける)はhurt-hurt-hurtと、過去形も過去分詞形も同じ形。ここはWhat he said(彼が言ったこと)が主語で、hurtは動詞の過去形でmeを目的語としています。このように、動詞の不規則変化を知っておくことは、文の意味を理解するうえで非常に大切。間違いやすい例を中心に、大事な点をおさらいしておきましょう。
時制や品詞の見分け方を、hurtから見ていこう
hurtという単語は過去形・過去分詞形が同じ形であるだけでなく、「傷」という意味の名詞にもなります。実は、cut(切る/切ったところ)、hit(打つ/打つこと)など、英語には原形・過去形・過去分詞形・名詞、ときには形容詞も同じ形の単語があります。文の中でどのように見分ければいいかを考えてみましょう。
hurtにはどんな使い方がある?
hurtという単語だけ取り出してみると、少なくとも次の6つの可能性があります。
動詞の原形(自動詞):It will hurt.(それは痛いですよ)
動詞の原形(他動詞):It won’t hurt you.(それは痛くないですよ)
動詞の過去形(他動詞):I hurt my back.(背中を痛めた)
動詞の過去分詞形(他動詞):He lost the game because he had hurt his knee.(彼は膝を痛めていたため試合に負けた)
名詞:He had a deep hurt in his mind.(彼は心に深い傷を負っていた)
形容詞:He was deeply hurt.(彼はとても傷ついていた)
「hurtという単語は、どうも使い方がよくわからない」と感じていたとしても、無理はないかと思います。
hurtの時制や品詞の見分け方
他動詞か自動詞か、現在か過去か、品詞は何かということを見極めるには、例えば次のような点をチェックします。
・hurtで終わっている場合は自動詞、youのような目的語があると他動詞
・willのような助動詞の後では原形
・have/hadの後について完了形になっている場合は過去分詞形
・aやtheなど冠詞がついていると名詞
・wasなどbe動詞の後では形容詞
冒頭のWhat he said hurt me a lot.を見てみましょう。
・Whatで始まっているけれど疑問文ではないので、What he saidは「彼が言ったこと」という名詞節。
・hurtは動詞What he saidを主語とする動詞。
・名詞節は三人称単数扱いだけれど-sがついていないので現在形ではなく過去形。
・meという目的語があるので他動詞となり、hurt meは「私を傷つけた」
するとこの文の意味は、「彼の言ったことは、私をひどく傷つけた」。
動詞か名詞かを区別しよう
「これは理解するのが大変!」と思うかもしれませんが、時制や他動詞か自動詞かは、前後の文脈からある程度推測することができ、まずは「動詞である」ことを突き止めるのが肝心です。次の例について、使われている語が動詞か名詞か、現在形かそれ以外かを考えてみましょう。
このcutは動詞?名詞?時制は?
This is what you ordered. It’s a pizza cut into eight pieces.
*cutの後にinto eight pieces(8切れに)とあるので、cutが動作を表す動詞である必要がある。
*cutは過去分詞として名詞pizzaを修飾。
文の意味は「これがご注文の品です。8つに切ったピザです」。
このhitは動詞?名詞?時制は?
In September, a typhoon hit the southeastern islands.
*a typhoon hit(台風襲来)という名詞に思えてしまうかもしれないが、それだとthe southeastern islands(南東の島々)という語句がつながらないので、このhitは動詞、the southeastern islandsはその目的語。
*a typhoonが主語の場合、現在形だとhitsとsがつくので、このhitは過去形。
文の意味は「9月に台風が南東の島々に襲来しました」。
違う意味の単語に見える!?
lieという動詞の意味は「うそをつく」または「横たわる」。「うそをつく」の場合はlie-lied-liedと規則変化だけれど、「横たわる」のときはlie-lay-lain。ところがlayは「横たえる」という動詞の原形でもあり…と、どんどんややこしくなっていきます。こんな時に役に立つのも、不規則変化や時制の見分け方の知識。混乱しやすい例を押さえておきましょう。
lieとlayの活用を押さえよう
lie(横たわる):lie-lay-lain
Please lie down on the bed.(ベッドに横たわってください)*現在形
lay(横たえる、もたせかける):lay-laid-laid
She laid her back on the sofa.(彼女はソファに背中をもたせかけた)*過去形
このlayの意味と時制は?
My suitcase lay on the floor for a few days.
*my suitcase(私のスーツケース)が主語で、動詞layはこの場合lie(横たわる)の過去形かlay(横たえる)の現在形。
*my suitcaseが主語の場合、動詞が現在形だとすれはlaysとなる。そこで、このlayはlieの過去形とわかる。
文の意味は「私のスーツケースは、数日間床に横たわったままだった」
bearとboreの活用を押さえよう
bear(耐える):bear-bore-borne
Please bear with me a little while.(少々我慢して私にお付き合いください)
bore(退屈させる):bore-bored-bored
The movie was disappointing. It bored me.(その映画にはガッカリ、退屈させられました)
このboreの意味と時制は?
Come on, his jokes usually bore me.
*his jokesが主語で、動詞boreはこの場合bearの過去形かboreの現在形。jokesと複数になっているので、現在形の場合もboreでよい。
*bear(耐える)の過去形と考えると意味が不自然。
文の意味は「勘弁して、彼のジョークにはいつも退屈させられるんです)
動詞の不規則変化を意識しながら会話をしてみよう
ここで紹介した例を理解すると、例えば次のような会話をすることができます。
A: Everyone, please bear with me a little while.(皆さん、少々我慢して私にお付き合いください)
*bearは現在形で「耐える」という意味。B: You never bore us, Kate.(あなたの話に退屈することはありませんよ、ケイト)
*boreは現在形で「退屈させる」という意味。
A: Here’s our new product. Please lay your hands on the heater.(こちらが当社の新製品です。ヒーターに手を置いてみてください)
*layは現在形で「横たえる」という意味B: It looks hot but doesn’t hurt at all. How could it be possible?(熱そうだけれど全然痛くないですね。どうして可能なんでしょう?)
*hurtは現在形で「痛くする」という自動詞。
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