「前置詞」と聞いてまず思い浮かぶのはinやon、atなどかもしれませんが、実はasやlike、pastなども前置詞として使われます。pastは名詞としては「過去」という意味なので、past meと言うと「過去の自分?」と思ってしまいそうですが、このpastは前置詞で、past meは「私の前を通りすぎて」ということ。前置詞の場合、語の後に名詞や動名詞が来るのが特徴です。文の中で意味を取り違えないよう、なじみのない前置詞の使い方を覚えておきましょう。
そもそも前置詞の後にくる語とは
「前置詞」は学校で最初のうちに習うので、どんなものなのか、すっかりわかったような気になっているかもしれません。でも、前置詞の後にくる語についての正確な知識がないと、複雑な言い方になったときに、とっさに意味がわからない可能性があります。まずは、前置詞の基本について押さえておきましょう。
前置詞の後には「名詞」が来る
前置詞の使い方として最も一般的なのは、例えば次のような例です。
The book is on the desk.(その本は机の上にあります)
この場合onが前置詞で、on の後には(the) deskという名詞が来ています。in the bag(カバンの中に)、at the library(図書館に)という言い方についても同様です。
「名詞」にはいろいろな形がある
desk、bag、libraryのようにひとことで「名詞」だとわかる場合はいいのですが、実は前置詞の後には、さまざまな「名詞の役割を果たす語」を置くことができます。
代名詞 on it(その上に)
動名詞 at studying(勉強して)
名詞句 at studying English(英語を勉強して)
*2語以上の語のかたまり。この場合「動名詞+目的語」。
名詞節 about what I did(私がしたことについて)
*節には「主語+動詞」が含まれる
このように、「~なもの/こと」という意味を表す語が後に続く場合、前にある語は前置詞ではないかと考えることができます。
実は前置詞にもなる単語
asやlike、past、butのような単語は接続詞だったり名詞だったり前置詞だったりと、文の中でいろいろな品詞として使うことができます。「確かこういう意味だった」となんとなく理解しようとすると、間違った解釈をしてしまうことになりかねません。どんな場合に前置詞になるのかを理解しておきましょう。
「~として」のas
It came as a big surprise to us.(それは私たちにとって大変な驚きでした)
asの後にいくつかの語が続いているので、やや意味が取りづらい感じがするかもしれませんが、よく見るとa big surprise to us(私たちにとっての大きな驚き)という名詞句が続いているため、asは「~として」という前置詞として使われていることがわかります。
asの後に「主語+動詞」が続いていると接続詞となり、「~なので」と理由を表します。
As it was getting late, we went home.(遅くなってきたので、家に帰りました)
「~のような」のlike
It seems like a long time since the last time we met.(最後に会ってからずいぶん長く経っているようです)
likeの後にa long time(長い時)がきているので、このlikeは「~のような」という前置詞。likeは下記のように後に「主語+動詞」が続くと接続詞で「~のような」となり、前置詞でも接続詞でも同様の意味で使うことができます。
You look like you experienced a lot.(いろいろなことを経験したようですね)
「通り過ぎて」のpast
The museum is over there, past the post office.(博物館はそこ、郵便局を通り過ぎたところにあります)
pastの後にthe post office(郵便局)という名詞があることから、このpastは前置詞。five past ten(10時5分過ぎ)のように時間に使われるpastも前置詞です。なお、pastは名詞や形容詞としても使われるので、注意してください。
名詞:in the past(過去に)
形容詞:past experience(過去の経験)
「~以外」のbut
I’ll do anything but what you told me.(あなたが言ったこと以外ならなんでもやります)
butといえば当然「しかし」という接続詞だと思っていると、こういう文が理解しづらくなります。butの後がwhat you told me(あなたが私に言ったこと)という名詞節になっているので、このbutは「~以外」という前置詞だとわかります。
こんな単語も前置詞になる
よく知っているものだけが前置詞とは限らず、意外にさまざまな語があるということがわかってもらえたでしょうか。例えば次のような前置詞を、会話や文章の中で見かけることがあるかもしれません。
「~を除いて」のsave
He answered all the questions save one.(彼は一つを除いてすべての質問に答えました)
saveを「救う」だと思うと、まったく意味が取れなくなってしまいますが、saveの後に名詞が続いていることから、このsaveは「~を除いて」という前置詞として使われていることがわかります。
「~を考慮して」のconsidering
We should postpone the project considering the current sales status.(現在の売上状況を考慮すると、プロジェクトは延期すべきです)
considerのing形が突然間に入ってきて、文がどうつながっているのかわかりづらいかもしれませんが、the current sales status(現在の売上状況)という名詞が後に続いていることから、このconsideringは「~を考慮して」という前置詞として使われているのだと理解できます。
「~にもかかわらず」のnotwithstanding
The bill passed notwithstanding the objections of the Governor.(知事の反対にもかかわらず、法案は可決された)
これもnotwithstandingという見慣れない語が間に入っていて、動詞?副詞?と迷ってしまうかもしれませんが、the objections of the Governor(知事の反対)という名詞が続く前置詞「~にもかかわらず」だと考えると、すっきり整理できます。
意外な前置詞を会話の中で使いこなそう
文の意味がよくわからないと思ったら、名詞の役割を果たす語句の前に来ている語が実は前置詞なのではないかと考えてみてください。会話の中では、例えば次のように使われていたりします。
A: The project was approved notwithstanding the objections.(反対にもかかわらずプロジェクトが承認されました)
B: That came as a big surprise to me.(それは驚きましたね)
A: It was supported by all but the vice president.(副社長以外は全員賛成だったんです)
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