助動詞「will」は未来を表わすだけじゃない! 助動詞「will」の全貌解明

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助動詞の「will」は、とてもよく使う英単語です。学校英語では未来のことに使う、という説明をされた方が多いのではないでしょうか。

I will go to Tokyo next week.
(私は来週東京に行きます。)

We will hold a party on next Sunday.
(次の日曜日にパーティーをやります。)

人によって、「will」の使い方は未来形だけではないよ、という説明を受けたことがあるかもしれません。でも、じゃあ具体的にはなんなの? と聞かれると、はっきりとは答えられない部分もあるのではないでしょうか。

「will」には「未来」を表わすだけではありません。単なる未来形と覚えてしまうと、大事な部分がぬけおちてしまうかもしれません。

今回は、そんなwillの『本当の』使い方をご紹介します。

意志のwill:iron willは「鉄の意志」

名詞のwill=意志

学校英語では、willは「助動詞」として教わると思います。動詞の前において、それが未来のことだとはっきりさせるために使うんですね。ですが、willには名詞としての使い方もあります。

He has an iron will.
(彼は鉄の意志を持っている。)

willは名詞として使うと、「意志」という意味を持っています。「free will」=「自由意志」や、「respect the will of the individual」=「個人の意思を尊重する」など、よく使う表現の中にもwillがありますね。

また、そこから発展して、「意地」という意味で使われることもあります。

He won the clash of wills with his wife.
(彼は、奥さんとの意地の張り合いに勝った。)

意地の張り合いという表現にもwillが出てきます。ちょっと強い意志というニュアンスですね。

will≠未来形?自分の意志で決める=will

さて、助動詞としてのwillにも、この「意志」の使い方があります。

I will talk about digital marketing.
((今から)デジタルマーケティングについてお話しします。)

英語で講演する時の決まり文句が「I will talk about ○○」です。これが「未来形」と言われるとちょっと違和感がありませんか? お話をするのは今すぐですから、これは現在のことのように思えます。

TOEICで800点を超えるような人たちでも、こういうwillの使い方はかなり苦手です。多くの人が

I talk about digital marketing.
(私はいつもデジタルマーケティングについて話しています。)

このように言い間違えてしまいます。英語では、現在形を使うと「最近の習慣」のことになってしまうのですね。では、この場合のwillはなにを表わしているのかといえば、やっぱり話している人の気持ちではないでしょうか。「お話しさせてほしい」という今の意志が、このwillに現れているのです。現在か未来かは関係ないのですね。

I will do my best!=私が頑張りたいんです

他にも日本人がよく間違える表現として、「頑張ります」があります。

I will do my best!
(頑張ります!)

willを未来形だと思っていると、こういう時にwillを抜かしてしまいます。

I do my best!
(いつも頑張っています!)

日本人の感覚では、頑張るのは「今から」ですから、未来形を使うのはおかしいように思えます。でも、このwillは抜かしてはいけません。頑張るんだ、という意志を表わすためにwillが使われているからです。

will notは「絶対しない」

willの否定形はwill not(またはwon’t)です。実際の会話では、誰かの意志を否定するためにwill notを使う場合がとても多いです。

(浮気がばれてしまって)She will not forgive me.
(彼女は僕を許してくれないだろうな。)

彼女に許してくれる意志があるかな? と考えて、絶対ないだろうという結論にいたっています。もしwillを使わないと、「彼女はいつも僕を許さないんだ」という、習慣の意味に変わってしまいます。

Will you ○○? という疑問の形も、「やる意志がありますか?」というニュアンスになっています。

Will you have more cake?
(もっとケーキを食べますか?)

Will you give me a second chance?
(もう一度チャンスをいただけませんか?)

相手がそうする意志があるかどうかをたずねるのが、willを使った疑問文です。ですから、未来かどうかは関係ありません。

未来のwill:「まだ起こっていない」から自分の意志で考える!

willが表わすのは、未来ではなく意志です。ですが、実際にwillが使われている文を見ると、未来のことに触れるようなものが多いと思います。これは、まだ起こっていないことだからこそ、自分の意志で考える必要があるからでしょう。

同じ未来形を表わすbe+going+toとwillとの違い

さて、未来形と言ってもう1つ思い出されるのは、「be going to」です。こちらも、将来的になにをするかというときに使われますね。willとは何が違うのでしょうか。

I will go to Tokyo next week.
I am going to go to Tokyo next week.

どちらも未来のことであるのは間違いありません。ただし、be going toには、willの持つ「意志」のニュアンスがありませんから、「やりたい」というような感じはありません。be going to は「そのように決まっている」ニュアンスで使われます。

動詞+ingは「将来」を表わす未来形

英語の-ing形には、「将来」を表わす言い方があります。

I’m leaving.
((パーティーなどで)お先に失礼します。)

I’m going home.
(もう帰るわ。)

I’m leavingと言った場合には、実際にはまだ出発していません。I’m going homeも、まだ家にはついていないでしょう。このように、動詞+ingを使うことで、未来に起こることについて話すことができるのです。

be going toは、どちらかといえばこのニュアンスに近いのかもしれません。be going to を使った未来の表現は、フラットなニュアンスで語るときに使われます。willを使うと、意志がより強くでてきます。

今日から使える「意志」のwill――ですます調=will?

willの中心は「自分の意志」です。そこから発展して、未来のことに使われる確率が高くなっています。とはいえその本質は、話している人の心の中を描くものです。

日本語ではwillのような単語はなく、英語力がかなり高い人でも、willを上手く使うのはむずかしいと言われています。日本語ではその代わりに、ことばのイントネーションを使います。「○○します!」「○○させていただきます!」のような言い方をするとき、英語ではwillが出てきます。

willを使うのはいつ?

①未来のことを言う時
②「やります!」「しません!」のように、自分の意志を強く言う時
③「させていただきます」のように、控えめでも自分の意志を伝える時

①のwillは、多くの日本人にとってむずかしくありません。

①の「未来形のwill」

I will travel around Kyoto next month.
(来月京都を旅行します。)

I will go study abroad next year.
(来年留学します。)

単純に未来に起こることには、willをつけることができます。

②の「積極さのwill」

②の方は少し意外かもしれません。「やります」といういい方には、自分の気持ちを相手に伝えるニュアンスがありますよね? ですから、英語にするとwillになる可能性が高いのです。

I will do my best.
(力を尽くします。)

I will try harder!
(もっと頑張ります!)

また、「絶対に○○しません!」というように、強い意志をもって否定するときもwillが出てきやすいです。

I will never forget this day!
(この日のことは絶対忘れません!)

I will not let you down!
(絶対がっかりさせませんよ!)

このように、日本語のていねい語「○○します!(しません!)」を訳すと、意外にもwillになりやすいのです。そこには話している人の意志があるからです。この感覚を覚えておくことで、ネイティブの感覚に近づきます。

③の「させていただきますのwill」

フォーマルな場面での「させていただきます」も、willになりやすい言い回しです。

I will talk about IT engineering.
(ITエンジニアリングについてお話しさせていただきます。)

I will think about it.
(考えさせていただきます。)

これも、話している人の「やらせてください」という意志があるからです。意志を前に出して話すとき、日本語はことば以外の部分を使います、英語はwillを使います。この違いに慣れることで、willをマスターできるのです。

日本人がwillを苦手とする一方で、まったくむずかしくないという国の人もいます。例えば中国語やベトナム語・カンボジア語にはwillに似た助動詞があるので、彼らにとっては決してむずかしくないようです。日本語にないからこそ、しっかり勉強する必要がありそうです。

まとめ

willの本質は未来ではありません。その点で、似た表現のbe going toとは違っています。
日本語には、willに対応した表現はありません。ですから、英語の感覚を身につけて話すことが必要になってきます。

自分の母国語にない考え方を学ぶのは大変ですが、それもまた語学の面白さです。本質をつかんで、willをマスターしましょう!

参照文献
Bardovi-HarligKathleen. (2004). The Future of Desire:Lexical Futures and Modality in L2 English Future Expression. edited by LaurentDekydtspotter, RexSprouseA., AudreyLiljestrand, Proceedings of the 7th Generative Approaches to Second Language Acquisition Conference (ページ: 1-12). Cascadilla Proceedings Project, Somerville, MA, USA.
宮川幸久, 林龍次郎編. (2017). 新装版アルファ英文法. 研究社.
Merriam Webster Dictionary<https://www.merriam-webster.com/>

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