【前編】「英語」×「専門性」でキャリアアップを実現しよう/税理士 青山隆治さん

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英語とは無縁の世界から外資系に転職し、パニックに

Q:青山隆治さんご自身のこれまでのお仕事と英語との関わりについて教えてください。

英語とは無縁の世界から外資系に転職し、パニックに

私は現在、主に外資系企業のクライアントに対するファイナンス・税務・会計関連のプロジェクトのコンサルティングに従事しています。実際にそのお客様のために決算書等を作ったりする仕事はもちろん、内部監査、経理システム導入や合併といった大きなプロジェクトのマネジメントのような仕事もある一方で、経理課長・部長代行のようなものまで様々あり、これまで延べ20社のお客様の経理の現場でお手伝いをさせていただきました。外資系企業は日本だけでコントロールするところが少なく、シンガポールなどにある地域統括会社や親会社に対してレポートする必要がありますので、英語ができないと話になりません。とは言え、もともと英語はできる方ではありませんでした。

新卒では日系の保険会社に就職し、主計部というところに配属となり、金融・簿記・会計・税務の学習が大変で英語どころではありませんでした。英語に関しては、中学校で初めて学び、中・高・大学では「授業科目」「受験の一科目」にすぎない普通の学生で、得意な方では決してありませんでした。
転機が訪れたのは2000年、34歳の時にPricewaterhouse Coopersへ転職した時です。先に転職した先輩に勧められて、最初英語ができなくても何とかなるよと騙されて(笑)、転職したのですが、上司はアメリカ人、社内共通言語は英語、プロジェクトも外資系企業ということで「どこが大丈夫やねん!」とその先輩を恨みました(笑)。そこから私の「仕事で使う」ための英語学習がスタートしました。

Q:青山隆治さんは具体的にはどのような学習をされたのですか。

財務、経理、そして税務に携わる人も英語が必要に

最初は英会話教室のNovaに通ったり、NHKラジオ講座、英語の雑誌(Time)や英字新聞(Nikkei Weeklyなど)を購読したりと、やみくもに始め、英語学習ノウハウ本もたくさん読みました。しかし、どれも中途半端で挫折してしまいました(笑)。
そもそもロクにリスニングすらできていないことに気づいて、まずは「正しく聞き取れるようになろう」とリスニングを中心に学習スタートしました。2~3年である程度は伸びたのですが、TOEICで800点をなかなか超えられなかった時、英語トレーニングのICCという学校に通い、音読や多読、shadowing、sight translationなどの方法論を身につけ一気に900点近くまで伸びたんです。それからは、より英語で仕事がしやすくなりました。
現在は、通勤時間で、Pod-cast(TED Business・WISDOM SQUARE「1日5分ビジネス英語」など)を聞いたり、ビジネス洋書(現在、Robert. T.Kiyosaki “Second Chance”読破中)などを読んだりしている程度で、基本的には仕事上のメールや会議などで英語を使っているので、あまり学習という感じではありません。

財務、経理、そして税務に携わる人も英語が必要に

Q:グローバル化が進む中、あらゆる職種において英語が求められるようになっています。経理担当者に求められる英語力とはどのようなものでしょうか。

これまで、経理というと英語とはあまり関係ないと思われる方が多かったと思います。しかし、財務・経理という仕事においてもグローバル化、国際標準化の流れが加速しています。まず一つ目には、IFRS(国際財務報告基準)の導入が進んでいることがあります。上場企業では、日本基準(JGAAP)・米国基準(USGAAP)・IFRSのいずれかの会計報告を選択することができます。IFRSは今まで、上場企業かつ国際的な財務活動・事業活動を行う企業のみ任意適用が可能だったのですが、この要件が撤廃され、体制が整備できている会社であればIFRSの任意適用が可能となりました。それにより、IFRSを採用する企業が増え、そのような企業で経理業務を行うためにはIFRS基準に基づいた英語での業務が発生しています。

経理担当者に求められる英語力とは

二つ目に、税務における国際化について紹介します。税法は各国固有の法制度に基づくものなので、会計のようなグローバル化がないと思われてきましたが、最近では、グローバルに活躍している企業であれば、当然経理としては進出先の税務や租税条約などを考慮に入れざるをえません。また最近のトピックスとして、OECD BEPS Project(Base Erosion and Profit Shifting:税源浸食と利益移転)というものがあります。企業のグローバル化やデジタルエコノミー化に各国の税法整備が追いついておらず、様々な国を通した取引を使って租税回避が可能となり、そのことが問題視されています。BEPSでの検討結果は各国の税法に反映される傾向にあり、英語でのこれらの情報収集を進めることができれば、これらの動きをいち早くキャッチして対策をとることができます。このように、税務の仕事においても英語は切り離せないものになっているのです。

経理担当者に求められる英語力とは

Q:そのような中、経理担当者に求められる英語力とはどのようなものでしょうか。

自分の担当分野(財務会計・管理会計・税務・財務など)について業務ができる英語力があればよいと思います。英語全般の達人になる必要はありません。「業務ができるレベル」のゴールを押さえておくことが大切です。以下に、業務シーンにおいてどのような英語力が求められるか、私の経験からまとめたものをご紹介します。

・ミーティング(電話会議)

ミーティングでは、外国人の主張を正しく聴き取れる能力、つまりリスニングが大変重要になります。また、外国人に対して自分の主張を正しく述べられる能力としてスピーキング能力も求められます。実際に対面で行う会議よりも電話会議の方が、相手の表情等が読み取れないので難易度は高いのですが、最近はSkypeなどの会議の機会がとても増えているので準備しておく必要がありますね。

・E-mail

経理担当者に求められる英語力とは2

E-mailでは、外国人の主張を正しく読み取れる能力・資料の読解能力としてリーディング能力が、また外国人に対して自分の主張を説明できる能力としてライティングが必要です。
まずは自分の業務内容(財務・経理関連)を英語にできる能力、つまり英語での専門能力を高めておきましょう。

・プレゼンテーション

外国人に対して説明できる説明力が求められます。ライティング、スピーキング能力にとどまらず、欧米流の論理構成で話を展開できるようにならなければいけません。語彙力(ボキャブラリー)のストックも重要になってきます。ただし、やみくもに語彙力を増やそうとしても私のように挫折しかねません。あくまでも経理関係の語彙力を中心に増やすことが大切です。

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