ビジネスや日常の中で「もっと効率よく動きたい」「集中力を高めて生産性をアップしたい」と思うことがあるのではないでしょうか。仕事だけではなく、家事や勉強で時間をうまく使って効率よく作業を行うことで、短時間でも多くのことができるだけではなく、時間に余裕も出てより充実した一日を送ることができます。
本記事は生産性に関する主な語彙を学んで表現力をアップし、英会話レッスンや日常で実際に使うことを目的としています。語彙の理解度をテストできる練習問題もありますので、ぜひ取り組んでみてください。
生産性に関する基本フレーズ15選一覧
生産性とは、ただ仕事を早くこなすことだけではありません。自分にとって本当に大切なことに集中する力でもあります。生産性に関する主な単語を学び、英語のコミュニケーション力をアップさせましょう。
今回学習する語彙は次の15個で、「時間管理のフレーズ」、「タスク管理のフレーズ」と2つのカテゴリーに分けています。
時間管理のフレーズ
単語 | 意味 |
---|---|
productivity | 生産性 |
use one’s time wisely | 時間を上手に使う |
make the most of one’s time | 時間を最大限活用する |
every minute counts | 一分一秒が大切 |
タスク管理のフレーズ
単語 | 意味 |
---|---|
free up some time | 時間を作る |
high-priority task | 優先度が高いタスク |
set/meet a deadline | 締め切りを設定する・守る |
stay focused | 集中力を保つ |
get things done | 物事を片付ける |
fall behind | 遅れを取る |
catch up on work | 仕事の遅れを取り戻す |
be on track | 順調に進んでいる |
multitasking | マルチタスク、複数の作業を同時にこなす |
delegate | 他の人に任せる、委任する |
task batching | タスクのまとめ処理 |
時間管理のフレーズ
生産管理に関するフレーズは、15個挙げましたが、その中で「時間管理」に関するフレーズを4つです。
・productivity(生産性)
・use one’s time wisely(時間を上手に使う)
・make the most of one’s time(時間を最大限活用する)
・every minute counts(一分一秒が大切)
では、一つ一つ見てみましょう。
productivity(生産性)
生産性とは、限られた時間の中でどれだけ効率的に成果を出せるかを示す指標です。ただ単に多くの仕事をこなすのではなく、重要なことに集中して取り組むことが大切です。生産性の概念は、産業革命の時代に、工場でより少ない労働力を使って、多くの製品を生み出す工夫をしたことが背景にあります。
Increasing productivity is key to achieving more in less time.
生産性向上は、より少ない時間でもっと多くの成果を上げる鍵だ。
use one’s time wisely(時間を上手に使う)
無駄を避け、必要なことに時間を使って、効率よく「賢く」時間を管理するという意味です。学術誌のPLOS ONEに掲載された研究結果では、日々の目標をもって時間管理ができる人は、そうではない人に比べ、人生への満足度が高くストレスも少ないことがわかっています。use(使う)の代わりにspend(費やす)で言い換えることもできます。
I try to use my time wisely when I have a tight schedule.(スケジュールが詰まっているときは、時間を上手に使うようにしている。)
make the most of one’s time(時間を最大限活用する)
英語のmakeには、「作る」だけではなく、「価値を生み出す」という意味があり、ここではこちらの意味で使われています。「make the most of 〜」は「〜を最大限に活用する」というフレーズで、「make the most of my skills」(自分のスキルを最大限生かす)といった使い方ができるので、覚えておくと便利です。イメージとしては、時間という資源に自分の行動や工夫で最大限の価値を生み出す、という感じです。
She made the most of his time abroad by learning the local language.(彼女は海外での時間を最大限活用して、現地の言葉を学んだ。)
every minute counts(一分一秒が大切)
特に締め切りが迫っていたり、急いでいるときに一分一秒、ちょっとした時間が大事で、それが大きな成果に繋がるという意味です。特に救急医療現場や試験のときなどは、まさにこの表現があてはまりますね。
We have only 30 minutes left until the deadline – every minute counts!(締め切りまで後30分だ。一分も無駄にできない!)
Can you free up some time for a quick meeting today?(今日短いミーティングのために時間を取ってもらえますか?)
I need to free up some time to help my friend move this weekend.(週末に友達の引越しを手伝うため、時間を空けないといけないわ。)
タスク管理のフレーズ
次にタスク管理のフレーズは、上記の一覧の表の中に11個です。
・free up some time(時間を作る)
・high-priority task(優先度が高いタスク)
・set/meet a deadline(締め切りを設定する・守る)
・stay focused(集中力を保つ)
・get things done(物事を片付ける)
・fall behind(遅れを取る)
・catch up on work(仕事の遅れを取り戻す)
・be on track(順調に進んでいる)
・multitasking(マルチタスク、複数の作業を同時にこなす)
・delegate(他の人に任せる、委任する)
・task batching(タスクのまとめ処理)
一つずつ解説します。
high-priority task(優先度が高いタスク)
数あるタスクの中でも、特に優先度が高く、最優先で取り組むべきタスクを指します。アメリカのアイゼンハワー大統領が考案した、「緊急性」と「重要性」の2軸でタスクを分類し、優先順位をつけるための有名なフレームワーク「アイゼンハワー・マトリクス」はhigh-priority taskを決めるときによく使われます。
I always start my day by tackling the high-priority task.(毎朝優先度の高いタスクから取り組むようにしている。)
set/meet a deadline(締め切りを設定する・守る)
setなら締め切りを「設定する」、meetなら締め切りを「守る」という意味になります。meetには条件や予定に「間に合う、達成する」という意味があり、ここでは「期限という要求を満たす」ことを指しています。
日本語では同じ「守る」になるkeepですが、「継続して守る」ことを意味するので、締め切りのような一瞬のものには使いません。keep a promise(約束を守る)、keep the rules(規則を守る)は、「ずっと保持する、破らない」というニュアンスなので、keepを使います。逆に締め切りは守るべき状態を維持するのではなく、一瞬の出来事に間に合うかどうかが重要なので、keepではなくmeetを使うことを覚えておきましょう。
We need to set a deadline for submitting the report.(報告書の提出期限を設定する必要がある。)
I worked late to meet the deadline for the project.(プロジェクトの締め切りに間に合わせるため、遅くまで働いた。)
free up some time(時間を作る)
例えば、スケジュールを調整したり、優先度の低いタスクを削除することで、より大切なことのために時間を作ることを指します。生産性向上のためには、「集中できる時間をどう作るか」が重要です。忙しい日常でも、家事を効率よく終わらせて子どもと遊ぶ時間を作ったり、自分の趣味の時間を作る、といった場面で使える表現です。
stay focused(集中力を保つ)
be focusedとの違いは、be focusedは「今の瞬間に集中している状態」で、一瞬でも集中している状態にあるかどうかに対し、stay focusedは「集中を途切れさせないよう努力している」ことです。状態や結果に焦点を置いているのか、継続性や意志にフォーカスしているのかという違いがあります。
集中力を保つのは現代では難しく、それによってマーケティング戦略も変わってきていることが頻繁に指摘されていますよね。海外では2015年にマイクロソフト社の調査で、人間の平均的な集中力の持続時間が2000年の12秒から2015年には8秒まで短くなり、これは金魚の集中力の約9秒より短いと話題になりました。
She is very focused today.(彼女は今日すごく集中している。(=集中している状態である))
It’s hard to stay focused when there are so many distractions.(邪魔がたくさんあると集中力を保つのが難しい。(=継続して集中し続ける努力が必要))
get things done(物事を片付ける)
「get 〜done」は「〜を片付ける、終わらせる」という意味で、get work done(仕事を片付ける)、 get my homework done(自分の宿題を終わらせる)など、色々なバリエーションで使えるので、覚えておくと便利な表現です。
さらに応用して、「get〜過去分詞」の形で、get the house cleaned(家を掃除する)、get my desk organized(机の整理整頓をする)など使い勝手がいい表現なので、ぜひ覚えておくといいですね。
I need a quiet space to get things done more efficiently.(もっと効率的に物事を片付けるには、静かな場所が必要だ。)
fall behind(遅れを取る)
作業やスケジュールが遅れてしまい、他の人や計画から遅れを取ることを意味します。対象が暗にわかっている場合は、behindの後に何もつけませんが、はっきりさせるときは、主に「直接対象を置く」「onの後に対象を置く」「in の後に対象を置く」の3つのパターンがあります。
「直接対象を置く」ときは、競争相手や他の人に遅れを取る場合、「onの後に対象を置く」ときは、具体的な作業・締切・支払いなど「〜に対して遅れる」という意味の場合、「in の後に対象を置く」ときは、分野・教科など「〜の中で遅れる」という意味の場合です。例文を見てイメージすると理解しやすいと思います。
He’s falling behind the other students.(彼は他の生徒から遅れを取っている。)
I fell behind on my homework/rent.(私は宿題/家賃の支払いに遅れてしまった。)
I fell behind in class/work.(私は授業についていけなくなった/仕事がたまっている。)
catch up on work(仕事の遅れを取り戻す)
遅れていた仕事やタスクを片付けて元のペースに戻ることを意味します。企業によっては休暇の後などに仕事の遅れを取り戻すための「catch-up days」を設置しているところもあります。例えば、SNSのマネジメントを行っているBuffer社は週4日制を採用し、金曜日をキャッチアップデーにしています。この制度の導入により、91%の社員が幸福度と生産性が向上したと報告しています。英語の記事ですが、それほど難しい文章ではないので、興味あれば記事を読んでみてください。
参考:「32-hour workweek: Is it even possible?」
be on track(順調に進んでいる)
trackは道や線路のことで、on trackは正しい道の上にいる、つまり「順調に進んでいる」という意味になります。対象が動詞の場合はto、名詞の場合はforを使って表現できます。
We’re on track to finish the report by Friday.(金曜日までにレポートが仕上げられそうです。(=順調に予定通り進んでいる))
She’s on track for a promotion next year.(彼女は来年昇進する見込みです。(=順調にキャリアを伸ばしている、仕事ができている))
multitasking(マルチタスク、複数の作業を同時にこなす)
同時に複数の作業をこなすことです。一見効率的に見えますが、実は生産性が下がりミスが増える傾向にあります。中には「スーパーマルチタスカー」(英語ではsupertasker)と呼ばれる、複数のことを同時に行っても生産性が落ちない人もいるようですが、全体の2%だけとのこと。生産性向上にはやはり、優先順位をしっかり決めて一点集中がいいようですね。
参考:Center for BrainHealth「Brainomics of Single-Tasking」
Multitasking can reduce overall productivity.(マルチタスクは、かえって生産性を下げることもある。)
delegate(他の人に任せる、委任する)
生産性を上げるために、他の人に任せることも大事です。delegateはタスクや責任を他人に任せることで、リーダーシップやチームワーク、生産性向上に重要なスキルだと言われています。
A good manager knows how to delegate tasks efficiently.(良いマネージャーは、タスクを効果的に割り振ることができる。)
I delegated Ken to lead the meeting.(私はケンに会議の進行を任せた。)
task batching(タスクのまとめ処理)
生産性向上に大事な要素のひとつに、同じような内容のタスクを一度にまとめて行う、ということがあります。これはtask batchingと呼ばれ、例えばメールを書く、SNSの投稿を1週間分まとめて作成する、といったような形です。神経科学的にも、ひとつのタスクに集中した方が効率が上がり、異なるタスクにちょこちょこ頭を切り替えると逆に認知的な負荷がかかり、パフォーマンスが低下することがわかっています。
Task batching helps me stay focused.(タスクのまとめ処理は集中力持続に役立つ。)
I use task batching to handle all my emails at once.(私は一度にまとめてメールを処理するためにタスク・バッチングを実践している。)
練習問題:穴埋め問題に挑戦!
学んだ語彙の理解度のチェックとして穴埋め問題を解いてみましょう。次の5つの文の括弧()に適切な語彙を入れてください。括弧()に入る単語は、1語から4語です。答えと和訳は問題の後にあります。
1.To avoid stress and missed deadlines, it’s important to ( ) your tasks and set clear priorities.
2.She uses a planner to organize her day so she can ( ) and avoid wasting time.
3.After taking a week off, I had to work extra hours to ( ) .
4.I try not to check my phone too often while working. It helps me ( ) .
5.Grouping similar emails and messages together to reply all at once is a great example of ( ) .
(和訳と答え)
1.ストレスや締切に遅れることを防ぐには、タスクを他の人に任せて、明確な優先順位を設定することが大切だ。(答え;delegate)
2/彼女は1日の予定を手帳で整理して、時間を無駄にせず、賢く使えるようにしている。(答え:use her time wisely)
3/1週間の休暇の後、仕事の遅れを取り戻すために残業しなければならない。(答え:catch up on work)
4.仕事中は携帯をあまり見ないようにしている。それが集中力を保つ助けになる。(答え:stay focused)
5.似たようなメールやメッセージにまとめて返信することは、タスクのまとめ処理の良い例だ。(答え:task batching)
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