「残業」をoverworkって言ってない?残業に関する英語表現まとめ

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「残業」は日本で働く人にとって日常的なことですが、世界的に見ると日本人は突出して残業をする民族です。そのため外国人と話す際に、「残業」について話題になることも珍しくありません。けれども「残業」について英語で表現しようとすると、とっさに的確な表現が思い浮かばないということもあるでしょう。

また、「残業」をoverworkと勘違いしている人もいるようなので、この記事では「残業」に関する英語表現をまとめます。残業の賛否について意見する英語表現も併せてご紹介しますので、この機会にインプットしてみてくださいね!

基本的な「残業」に関する英語表現

冒頭でもふれたように「残業」をoverworkと勘違いしている人がいるようですが、overworkは「働きすぎ」や「過労」という意味で、動詞と名詞の働きがあります。確かにoverworkという単語は「時間をオーバーして働く」とイメージしやすいのですが、「残業する」という意味はありません。

Overwork can cause upset stomach. (過労は胃の不調を引き起こす可能性がある)[名詞]

She was overworked and her health deteriorated. (彼女は過労で健康を害した)[動詞]

「残業」の正しい表現はovertimeです。さっそく詳しく見ていきましょう。

英語で「残業する」を意味するovertimeの使い方

ここでは「残業する」「残業に同意する」「残業を強いられる」など、overtimeを使った残業に関わる表現を見ていきます。overtimeには名詞や副詞や形容詞の働きがあるので、動詞や名詞とともに使われるのが一般的です。

残業する

「残業する」は「働く」を意味する動詞の workと「時間外に」を意味する副詞のovertimeで、work overtime(時間外に働く)と表します。workの代わりにdo(します)を使ってdo overtimeと表したり、put in overtime(時間外労働をする)、work extra hours(余分な時間働く)と表現したりすることも可能です。また、今「残業している」ことを表したいときには、be on overtimeで表現しましょう。

I’m exhausted from working overtime. (私は残業をして疲れ果てている)

I’m sorry I couldn’t do overtime yesterday. (昨日は残業できず、すみませんでした)

I don’t know why, but he likes working overtime. (理由はわからないけど、彼は残業するのが好きだ)

I had to put in ten hours of overtime this week. (今週は10時間残業しなければならなかった)

Why do I have to work extra hours with them? (なぜ私は彼らと一緒に残業しなければならないのでしょうか?)

She is on overtime now. (彼女は今残業している)

ちなみに、put in overtimeとbe on overtimeのovertimeは名詞です。

名詞として使われる「残業」の英語表現

名詞としての「残業」は「残業する」の場合と単語の順序が逆になり、overtime workと表すので間違えないようにしましょう。この場合のovertimeは「時間外の」を意味する形容詞で、workは 「労働」「仕事」という意味の名詞です。また、workをhoursに代えてovertime hoursとすると「残業時間」を表します。

How do you feel about overtime work? (残業についてどう感じますか?)

The workers rebelled against overtime work. (労働者は時間外労働に反対した)

I think the current overtime hours are reasonable. (現在の残業時間は妥当だと思う)

残業を強いる

「強いる」はforceを使い、「強いられる」の場合はbe forcedで表します。

My boss always forces me to work overtime. (上司はいつも私に残業[すること]を強いる)

Management often forces employees to work overtime. (経営者はよく従業員に残業[すること]を強いる)

Employees are forced to work overtime by management. (従業員は経営者からよく残業[すること]を強いられる)

残業に同意する

「同意する」はagreeを使います。agree to ~で「~に同意する」という意味。サービス残業については後述しますが、ここではunpaid(無給の)を使って表現しています。

I don’t want to agree to unpaid overtime. (私はサービス[無給の]残業に同意したくない)

If an employee agrees to work overtime, he or she is entitled to receive overtime pay. (従業員が残業に同意した場合、その人は残業代を受け取る権利がある)

残業を禁止する

「禁止する」はbanを使います。近年ではSNSなどで「バンされる」のように使うので、馴染みがある単語かもしれません。また、ban の代わりにprohibit(禁じる)でも表現できます。

banは法律などにより禁じるという意味の他、「アクセスを禁じる」という意味があるのでSNSで使われますが、prohibitは法的効力があるものにもないものにも使われ、「人が何かをしないようにルールを作って禁止する」という意味です。

His company prohibits overtime work. (彼の会社は残業を禁止している)

Unions view the government’s intention to ban overtime as shallow. (労働組合は残業を禁止するという政府の意図は浅薄なものと見ている)

残業を減らす

「減らす」はreduceを使ってreduce overtimeと表しますが、cut overtimeでも表現できます。

The company I work for should reduce overtime. (私が勤めている会社は残業を減らすべきだ)

Many companies are making their employees work shorter hours or cutting overtime. (多くの企業が従業員に時短勤務をさせたり、残業を大幅に削減したりしている)

残業代

「残業代」「残業手当」はovertime payやovertime paymentで表しますが、overtimeだけでもOKです。

He negotiated that he should be paid overtime. (彼は残業代が支払われるように交渉した)

The longer you work, the more overtime you pay. (長く働けば働くほど、残業代も多くなる)

日本語でよく使われる「残業」に関する英語表現

日本語でよく使われる「残業」に関する表現の多くが日本語独特のものなので、英語で表現する際には状況を説明しなければならない場合もあります。

サービス残業

「サービス残業」は無給で働くことを指すので、すでに示したようにunpaid overtimeで表します。また、without pay(無給で)やfor free(タダで)を使っても表現できます。

Unpaid overtime is fairly common in my profession. (私の職業ではサービス[無給の]残業はかなり一般的だ)

How many hours a week do you work without pay? (週に何時間サービス[無給で]残業をしますか?)

No one wants to work for free. (誰もサービス[タダで]残業をしたくない)

持ち帰り残業

仕事が終わらなくて家に持ち帰る場合、「持ち帰り残業」に相当する英単語が存在しないため、work overtime at home(家で残業する)のように状況を説明します。workの代わりにdoを使ってもいいでしょう。

Overseas, it is rare for people to work overtime at home. (海外では自宅で残業をする人は珍しい = 海外では持ち帰り残業をする人は珍しい)

The office closes at 9pm tonight, so I have to do overtime at home. (今夜はオフィスが午後9時に閉まるので、家で残業しなければならない = 今夜はオフィスが午後9時に閉まるので、持ち帰り残業をしなければならない)

隠れ残業

「隠れ残業」とは、勤務時間を申告しなかったり勤務記録をせずに残業したりすること。持ち帰り残業も隠れ残業もサービス残業の一種と言えるでしょう。

The spread of telework has made it possible to work in a way that is not bound by location or time, but it has also made it easier for employees to work unpaid overtime. (テレワークの普及により場所や時間にとらわれない働き方が可能になった一方で、サービス残業[隠れ残業]も発生しやすくなった)

早出残業

「早出残業」は始業時間より前に出社して働くことなので、英語で表現する場合はその状況を説明します。

I have to prepare for a presentation tomorrow, so I intend to go to work early. (明日はプレゼンテーションの準備をしなければならないので、早めに出勤するつもりだ[早出残業するつもりだ])

Is it illegal to not be paid overtime even if I come to work early? (早く出勤[早出残業]しても残業代が出ないのは違法ですか?)

ノー残業デー

企業が残業しない日を設ける取り組みが「ノー残業デー」です。英語では、no overtime dayと表します。

Today is a no overtime day, so all employees will leave the office at 6pm. (本日はノー残業デーのため、社員全員が午後6時に退社する)

Many companies have no overtime days on Fridays. (多くの企業が金曜日にノー残業デーを設けている)

よく使われる残業に関する英語表現

家族や友人との日常会話でよく使われる残業に関する英文をいくつか示しておきます。

Are you going to work overtime tonight? (今夜残業するの?)

Until what time will you work overtime tonight? (今夜は何時まで残業するの?)

How often do you work overtime? (どのくらいの頻度で残業するの?)

I worked five hours overtime yesterday, so I took a taxi home. (昨日は5時間残業したのでタクシーで帰宅した)

I heard that there is no overtime at foreign-affiliated companies. (外資系企業では残業がないと聞いた)

The Job ad didn’t mention overtime. (求人広告には残業について記載されていなかった)

Usually, if you work overtime, your hourly wage will increase slightly. (通常、残業をすると時給が少し上がる)

ad はadvertisement(広告)の略。「時給」はwageの代わりにpayやrateを使ってもいいでしょう。

残業の賛否について意見する英語表現

最後に、残業の賛否について意見する英語表現を見ていきましょう。残業に関す意見は人それぞれで、「残業イコール絶対悪」と考える反対派の人もいれば、「残業は収入増につながるからいいのでは」と考える人もいるかもしれませんね。

誰かと仕事や残業について話したいときには、以下のように始めるといいでしょう。

Well, let’s talk about work and overtime today. (さて、今日は仕事と残業について話しましょう)

ここでは残業に対する意見を賛成と反対に分けていくつか英語表現を示していきます。ぜひ、残業に対する意見を英語で話し合ってみてください!

「残業」賛成派の意見

賛成派の人でも、残業に対する考え方はさまざまでしょう。

I agree with working overtime because work should come first. However, I cannot agree to unpaid overtime. This is because workers have the right to receive overtime pay for the hours they work. (仕事は何よりも優先されるべきなので、残業には賛成だ。ただし、サービス残業には賛成できない。労働者には働いた時間に対して残業代を受け取る権利があるからだ)

agree with ~:~に賛成する

This is because ~:なぜかという言うと~だから

have the right:権利がある

We live on a salary from a company, so if the company says we need to work overtime, I think we have to. If you don’t get a salary, you can’t live a family life, and if you get sick, you can’t see a doctor. (私たちは会社から給料をもらって生活しているので、会社が残業しろと言えばやらなければならないと思う。給料がもらえなければ家庭生活も送れないし、病気になっても医者に診てもらうこともできない)

live on a salary from ~:~から給料をもらって生活する

live a family life:家庭生活を送る

Working overtime not only increases my monthly income and my family life easier, but also allows me to spend money on my hobbies and interests, which makes me very happy.(残業をすることで月収が増えて家庭生活が楽になるだけでなく、自分の趣味や興味のあることにお金を使えるようになるのでとても喜ばしいことだ)

monthly income:月収

I don’t want to work overtime if possible, but it is hard to live without overtime because the basic salary is low.(できれば残業はしたくないが、基本給が低いので残業なしで生活するのは難しい)

the basic salary:基本給

I like to work overtime because I can earn extra money. (残業すると余分な収入が得られるので私は喜んで残業する)

earn money:お金を稼ぐ

I don’t like working overtime, but sometimes it’s necessary.(残業をするのは好きではないが、ときには必要なこともある)

necessary:必要な

「残業」反対派の意見

反対派の人の意見を見ていきましょう。

If I work overtime, it will be considered that I could not finish my work within the working hours, so I do not want to work as much overtime as possible.(残業をすると勤務時間内に仕事が終わらなかったとみなされてしまうので、できるだけ残業はしたくない)

be considered ~:~だとみなされる・思われる

within working hours:勤務時間内

Too much overtime can have a negative impact on family life and health. (残業が多すぎると、家庭生活や健康に悪影響を及ぼす可能性がある)

a negative impact:悪影響

Being at work longer does not necessarily mean you are working. Such people may simply be working slowly.(職場に長くいるからといって必ずしも仕事をしているわけではない。そういう人は単に仕事が遅いだけかもしれない)

necessarily:必ずしも~でない

I am against unnecessary overtime. However, the culture of overtime work is deeply rooted, and there is also pressure to conform, and the current situation is that it is difficult to reduce overtime work.(不必要な残業には反対だ。しかし、残業文化は根強く、同調圧力もあり、残業がなかなか減らないのが現状だ)

be against ~:~に反対だ

unnecessary:不必要な

be deeply rooted:根深い

pressure to conform:同調圧力(peer pressureとも言う)

If you don’t have a work-life balance, you can’t do your job efficiently.(ワークライフバランスが取れていなければ、効率的に仕事を進めることはできない)

efficiently:効率的に・効率よく

If you can enjoy your private life without working overtime, your work productivity should increase.(残業せずにプライベートを満喫できれば、仕事の生産性も上がるはずだ)

productivity:生産性

Some say that excessive overtime is bad for mental health.(過度の残業は精神衛生上よくないと言う人もいる)

excessive:過度の・極端な

It’s nonsense to sacrifice your private life to serve the company.(会社のためにプライベートを犠牲にするのはナンセンスだ)

sacrifice ~:~を犠牲にする

serve ~:~に尽くす・仕える

残業に関する英語表現を身につけたいなら

海外では有給を消化するのも定時に職場を離れるのも労働者の権利と考えられ、帰宅後に家族や友人と過ごすプライベートな時間を大切にするのは当然のこと。そのため「持ち帰り残業」のような日本独特の表現に相当する英語がないのは興味深いポイントかもしれませんね。

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