「英語の受け身」って何だっけ?基本的な作り方と英会話での活用例を解説

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中学英語で学ぶ「受け身」を覚えていますか?「受動態」とも呼ばれ、「~される」という文です。英語の日常会話で受け身がどのように使われているのかイメージしにくいかもしれませんが、実際には頻繁に使われています。

ここでは、「英語の受け身って何だったかな?」「どうやって作るんだっけ?」という人のために、受け身の基本的な作り方について解説しながら、実際の活用例もご紹介します。

英語の受け身とは

「受動態」に対して「能動態」という言い方をしたのを覚えている人もいることでしょう。まず、受動態の基本的な形や意味、作り方から見ていきます。能動態と比較しながら解説していくので、違いをしっかり確認してくださいね。

ちなみに、英語では受動態を「passive voice」、能動態を「active voice」と言うので、この機会に覚えておきましょう。

能動態と受動態の違いは?

まず、能動態と受動態の違いから見ていきます。

能動態は「~は / が ~ を ~する / している / した」という一般的な文のことで、動詞の表す行為は主語で示されます。一方、受動態は「~は / が(…によって)~される / された / されている」と訳され、主語が動詞の表す行為を受けることから「受け身」と呼ばれます。

能動態: 主語 + 動詞 + 目的語
受動態: 主語 + be動詞 + 動詞の過去分詞 + by + 動作の主体(動作主)

能動態: Bill uses my computer. (ビルは私のコンピューターを使う。)
受動態: My computer was used by Bill. (私のコンピューターはビルに使われる。)

英語の動詞には「be動詞」と「一般動詞」があり、be動詞はam / is / are / was / wereで、現在形で「~です」「~だ」「~いる(ある)」と訳されます。be動詞の原形はbe、現在分詞はbeing、過去分詞はbeenです。

一方、一般動詞は現在形で「~ます」や「~る」などと訳され、 to go (行く・行きます) / to read (読む・読みます) / to ear (食べる・食べます)などがその代表です。

一般動詞は活用により2つのタイプに分けられ、1つは過去・過去分詞形が動詞の現在形に「- ed」をつけた規則動詞で、もう1つが単語により形が変わる不規則動詞です。以下に、「現在形 – 過去形 – 過去分詞形」の順で例を示します。

規則動詞: look – looked – looked / like – liked – liked / play – played – played
不規則動詞: take – took – taken / eat – ate – eaten / speak – spoke – spoken

どんなとき受け身が使われるの?

能動態で表現できることを「受け身」にするのはなぜでしょう?

動作主が重要ではないとき

能動態は動作主(主語)を入れなければ文が成り立ちませんが、受け身は動作主を入れる場合と入れない場合があるため、動作主を表すby以下が省略されることが多々あります。

動作主が省略される理由は、動作主が誰にとっても明らかだったり、動作主が明確ではなかったりする場合です。つまり、「動作主が重要ではない」「動作主を言う必要がない」ときに受け身が使われるということ。以下に動作主がある場合とない場合の例文を示しますので、違いを確認してみてください。

動作主あり

I was bitten by a bee. (私はハチに刺された。)

The flat tire was changed by Sue. (パンクしたタイヤはスーが交換した。[スーにより交換された])

動作主なし

A man was arrested yesterday. (昨日、男が逮捕された。)

This book is written in Spanish. (この本はスペイン語で書かれている。)

動作主なしの文では、「逮捕する」のは警察だと誰もが知っているし、本を「書いた」のが誰であるかはこの文において重要ではないということです。

ちなみに、ネイティブは「She was proposed to by him(彼女は彼にプロポーズされた)」のような受動態の表現はほとんど使いません。動作主が明確な場合は「He proposed to her(彼は彼女にプロポーズした)」のように能動態を使います。つまり、動作主が明確なら受け身は使わないということ。さらに言うなら、動作主を明確に示す必要がないからこそ受け身を使うのです。

話に一般性をもたせたいとき

「~と言われている」「~と知られている」という形にすると、話に一般性をもたすことができます。「言われている」「知られている」のは「人々に」だと誰もがわかるので、by以下は不要です。be of benefit to ~で「~のためになる」という意味。

It is said that Yoga is of great benefit to human health. (ヨガは人々の健康に大きな利益をもたらすと言われている。)

It is well known that smoking is bad for the health. (喫煙が健康に悪いことは、よく知られている。)

目線を変えたいとき

「ネコが息子をひっかいた」という出来事に対して、息子の母親なら息子を中心にして話すのが一般的です。この場合は「ひっかく」という動作をしたネコではなく、動作を受けた息子を主語にして受け身で表現します。

【事実】
That cat scratched my son. (あのネコが息子をひっかいた。)

【母親目線】
My son was scratched by that cat. (息子があのネコにひっかかれた。)

主語が長すぎるとき

能動態で主語が長すぎるときには、受動態で文をすっきりさせます。

My new boss who lived in Egypt for long told me about the country.
(長い間エジプトに住んでいた私の新しい上司はエジプトについて話してくれた。)
↓↓↓
I was told about Egypt by my new boss who lived the country for long.
(私は長い間エジプトに住んでいた新しい上司にエジプトについて話してもらった。)

能動態の主語 = My new boss who lived in Egypt for long

受け身の作り方は?

すでに例文をいくつか示しているので、受け身の作り方を思い出した人もいるかもしれませんが、念のため上記で示した「動作主あり」の例文でおさらいしておきます。

受動態は能動態の目的語を主語にして、「be動詞 + 動詞の過去分詞 + by + 動作主」とつなげます。動作主は能動態の主語です。

能動態
A bee bit me. (ハチが私を刺した。)
Sue changed the flat tire. (スーはパンクしたタイヤを交換した。)
↓↓↓
受動態
I was bitten by a bee. (私はハチに刺された。)
The flat tire was changed by Sue. (パンクしたタイヤはスーにより交換された。[スーが交換した])

受け身はbe動詞だけじゃない!?

受け身では、be動詞の代わりにgetが使われる場合があります。たいてい、自分ではコントロールできないビジネス・事故・ケガ・アクシデント・恋愛などでよく使われます。

get paid (支払われる) / get cancelled (キャンセルされる)/ get hired (雇われる) / get damaged (傷つけられる) / get hurt (ケガをする)など

I got fired. (私はクビにされた。)

I got transferred. (転勤になった。)

I got promoted. (私は昇進した。)

My wallet got stolen. (財布が盗まれた。)

A lawyer got arrested. (弁護士が逮捕された。)

I got dumped. (私は[彼に]ふられた。)

I got cheated on. (私は浮気された。)

I got asked out. (私は告白された。)

受け身で「be動詞」を使うときと「get」を使うときとでは、「解釈」に違いがあります。be動詞では「状態」と「動作」を表すのに対し、getでは「動作」だけを表します。そのため、getを使って「~された」という動作をはっきりとさせています。

My wallet got stolen. (誰かに「盗まれた」動作を示す)

My wallet was stolen. (すでに誰かに「盗まれた」状態と「盗まれた」動作の両方を示す)

英語の受け身の時制

英語の受け身がおさらいできたところで、時制について見ていきましょう。

基本的な時制の受け身

受動態の基本的な時制は以下の通りです。規則動詞と不規則動詞の例を示します。break downは「壊れる」「故障する」という意味です。

現在: 主語 + am / is / are + 動詞の過去分詞 (~される)
過去: 主語 + was / were + 動詞の過去分詞 (~された)
未来: 主語 + will be + 動詞の過去分詞 (~されるだろう)

現在: The car is broken down. (車は壊れている。) = 状態
過去: The car was broken down. (車は壊れていた。) = 状態
The car got broken down. (車は壊された。) = 動作
未来: The car will be broken down. (車は壊されるだろう。)

進行形の受け身

受け身の進行形は「being」を加えるだけです。

現在: 主語 + am / is / are + being + 動詞の過去分詞 ([今まさに]~されている[ところ])
過去: 主語 + was / were + being + 動詞の過去分詞 (~されているところだった)
未来: 主語 + will be + being + 動詞の過去分詞 (~されているだろう)

現在: The car is being broken down.(車は[今まさに]壊されているところだ。)
過去: The car was being broken down.(車は壊されているところだった。)
未来: The car will be being broken down.(車は壊されているところだろう。)

完了形の受け身

受け身の完了形は「have / has + been」を使います。

現在: 主語 + have / has + been + 動詞の過去分詞 (~されたままだ / ~されたところ)※過去から現在に至るまで、その状態が続いている
過去: 主語 + had + been + 動詞の過去分詞 (~されたままだった / ~されてしまった)※過去の一定期間、その状態だったが現在は違う
未来: 主語 + will have been + 動詞の過去分詞 (~されたままになっているだろう)※未来もその状態が続いている

現在: The car has been broken down.(車は壊されたままだ。 / 車は壊されたところだ。)
過去: The car had been broken down.(車は壊されたままだった。 / 車は壊されてしまった。)
未来: The car will have been broken down.(車は壊されたままになっているだろう。)

英語の受け身の否定文・疑問文の作り方

それでは、上記で示した例文を否定・疑問文に変えていきましょう。

受け身の否定文

受け身の否定文ではnotが使われ、基本形の語順は「主語 + be動詞 + not + 過去分詞」です。未来形でwill、現在形と過去形でbe動詞、have / hasの後にnotが置かれ、gotはdid not getに置き換えます。

isn’t / wasn’t / didn’t / won’t / hasn’t / haven’t / hadn’tを用いても構いません。

<基本>
現在: The car is not broken down. (車は壊されていない。)
過去: The car was not broken down. (車は壊されていなかった。)
The car did not get broken down. (車は壊されなかった。)
未来: The car will not be broken down. (車は壊されないだろう。)

<進行形>
現在: The car is not being broken down.(車は[今まさに]壊されているところではない。)
過去: The car was not being broken down.(車は壊されているところではなかった。)
未来: The car will not be being broken down.(車は壊されているところではないだろう。)

<完了形>
現在: The car has not been broken down.(車は壊されたままではない。 / 車は[まだ]壊されていない。)
過去: The car had not been broken down. (車は壊されたままではなかった。 / 車は[まだ]壊されていなかった。)
未来: The car will not have been broken.(車は壊されたままになっていないだろう。)

受け身の疑問文

受け身の疑問文ではbe動詞、have / has、willなどが文頭に置かれ、基本形の語順は「be動詞 + 主語 + 過去分詞?」です。答えも併せて示します。

<基本>
現在: Is the car broken down? (車は壊れている?)
Yes, it is. (うん、壊れている。)
No, it isn’t. (ううん、壊れていない。)

過去: Was the car broken down? (車は壊れていた?)
Yes, it was. (うん、壊れていた。)
No, it wasn’t. (ううん、壊れていなかった。)

Did the car get broken down? (車は壊された?)
Yes, it did. (うん、壊された。)
No, it didn’t. (ううん、壊されなかった。)

未来: Will the car be broken down? (車は壊されるだろか?)
Yes, it will. (うん、壊されるだろう。)
No, it won’t. (ううん、壊されないだろう。)

<進行形>
現在: Is the car being broken down? (車は[今まさに]壊されているところ?)
Yes, it is. (うん、壊されているところだ。)
No, it isn’t. (ううん、壊されているところではない。)

過去: Was the car being broken down? (車は壊されているところだった?)
Yes, it was. (うん、壊されているところだった。)
No, it wasn’t. (ううん、壊されているところではなかった。)

未来: Will the car be being broken down? (車は壊されているだろうか?)
Yes, it will. (うん、壊されているだろう。)
No, it won’t. (ううん、壊されていないだろう。)

<完了形>
現在: Has the car been broken down? (車は壊されたまま? / 車は[もう]壊された?)
Yes, it has. (うん、壊されたままだ。 / 壊された。)
No, it hasn’t. (ううん、壊されたままではない。 / ううん、[まだ]壊されていない。)

過去: Had the car been broken down? (車は壊されたままだった?/ 車は壊されてしまった?)
Yes, it had. (うん、壊されたままだった。 / 壊されてしまった。)
No, it hadn’t. (ううん、壊されたままではなかった。 / 壊されてしまった。)

未来: Will the car have been broken down? (車は壊されてしまっているだろうか?)
Yes, it will. (うん、壊されてしまっているだろう。)
No, it won’t. (ううん、壊されてしまっていないだろう。)

日常会話でよく使われる受け身

最後に、日常会話で実際によく使われる受け身を見ていきます。

感情を表す動詞は受け身で表現

ネイティブは「感情は何らかの影響を外から受けて起こる」と考えるため、感情を表す動詞は受け身で表現します。自分以外の人のことを表現するときには、be動詞の代わりにlookやseemなどを使うことも可能です。また、by以外の前置詞が使われるので注意しましょう。

be surprised at ~(~に驚く)

I was surprised at the news. (そのニュースに驚いた。)

be pleased with ~(~に喜ぶ)

I’m very pleased with my new job. (新しい仕事がとても気に入っている。)

be satisfied with ~(~満足する)

Were you satisfied with the meal? (食事に満足した?)

be disappointed in / at / with about ~ (~に失望する)

She seemed disappointed in her marriage. (彼女は結婚生活にがっかりした様子だった。)

be relieved at ~(~に安心する)

He will be relieved at the result. (彼は結果に安心するだろう。)

be interested in ~(~に興味がある)

I’m not interested in sports. (スポーツに興味がない。)

感情を表す動詞以外にもby以外の前置詞が使われるものがあるので、よく使われるものをいくつか示しておきます。

be known to ~(~に知られている)

That boy is known to everyone around here. (その少年はこのあたりのみんなに知られている。)

be covered with ~(~に覆われてる)

The garden was covered with grass. (庭は草で覆われていた。)

be filled with ~(~でいっぱいだ)

The park will be filled with people. (公園は人でいっぱいになるだろう。)

知らない間に使っている受け身

受け身だと意識しないで使っているものも示しておきます。

be born(生まれる)

Where are born? (どこで生まれたの?)

be allowed(許可される)

Students are not allowed to use these computers. (学生はこれらのコンピューターを使用することが許されていない。)

be invited to ~(~に招待される)

We were invited to dinner. (私たちは夕食に招待された。)

be opened(開いている)

※誰かにより開けられ、今も開いた状態

The door is opened. (ドアが開いている。)

be injured(ケガをする)

※何かによりケガをさせられ、今もケガをしている状態

My favorite athlete was badly injured in the accident. (お気に入りの選手が事故でひどいケガをした。)

be made of ~(~[材料]で作られている / ~製の)

※見た目でわかる直接的な材料

Some coins are made of silver. (一部のコインは銀で作られている。)

be made from ~(~[原料]から作られている)

※見た目ではわからない原料

This envelope is made from recycled paper.(この封筒は再生紙から作られている。)

使用頻度が高い受け身

すでに示した受け身はよく使われるものはかりですが、学習イメージをつかんでもらえるように、日常会話でよく使われる受け身をさらに厳選しました。

be built(建造される)

The White House was built in 1800. (ホワイトハウスは1800年に建造された。)

be established(設立される)

The hospital was established in 1950. (病院は1950年に設立された。)

be held(開催される)

The wedding ceremony will be held in June. (結婚式は6月に行われる。)

be killed(殺害される / 死亡する)

At least ten people were killed in the crash. (墜落事故で少なくとも10人が死亡した。)

まとめ

学校英語では能動態から受動態に書き換える練習をするため、日本人は必要以上に受け身を使う傾向にあるようです。もちろん文法的に誤りはありませんが、ネイティブには不自然に聞こえることがしばしばあるそうです。その理由の1つは、by以下の動作主を入れることだと考えられます。また、日本語を基準に考えることも理由の1つ。その一例が日本語でよく使う「怒られる」「怒られた」です。ネイティブは「My boss will get angry / mad at her.(彼女は上司に怒られる)」や「My boss got angry / mad at me.(私は上司に怒られた)」と能動態で表現し、受け身は使いません。このような違いが不自然な英語になる理由だと知るのも、英語上達のワンステップかもしれません。

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