TOEICの平均点は?社会人、学生が目指すスコアを解説!

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日本国内で、今や英語力を試す試験の代名詞ともなったTOEIC。受験や留学、就職や海外駐在の際に、どのくらい英語力があるかの証明になるため、国内で毎年100万人以上が受験しています。TOEICは英検のように最初からレベルを選んで受験するのではなく、受験者全員がまったく同じ内容の試験を受け、受けた結果がスコアとして出される方式です。

頑張って試験を受けてスコアが出ても、「この点数って全体的に見てどのくらいなんだろう? 」「他の人たちはどのくらい取れているのか?」など気になるところですよね。そこで今回は、TOEICの平均点について解説します。これから初めてTOEICを受ける方も、もうすでに何度もチャレンジしている方も、ぜひ参考にしてみてください。

 

TOEIC平均点を公式最新データで分析!

さっそくTOEICの平均点を見ていきましょう。今回のデータはすべて2023年8月の公式データです。ちなみにTOEICには、通常の「TOEICテスト」と、初心者向けの「TOEIC Bridge テスト」があります。今回は「TOEIC L&R公開テスト」の平均データを解説していきます。

さらにTOEICテストは、測る英語力によってさらに2種類に分けられており、聞く力と読む力を測る「TOEIC Listening & Reading (TOEIC L&R)」と、話す力と書く力を測る「TOEIC Speaking & Writing(TOEIC S&W)」があります。

一般的にTOEICと呼ばれるのは前者の「TOEIC Listening & Reading (TOEIC L&R)」なので、今回はこのTOEIC L&Rを「TOEIC」と呼んで解説していきます。

TOEIC全体の平均スコア

まずは気になる全体の平均点から見てきましょう。下のグラフは、2020~2022年度の平均スコア・スコア分布です。画像バーは、下の明るい青がリスニング、上の藍色がリーディングのスコアを表しています。ちなみに、リスニング・リーディングともに満点はそれぞれ495点ずつで、合わせて990点がTOEICの満点です。

グラフを見ると、リスニング・リーディングともに毎年あまり大きな差はなく、同じような平均点で推移しているのがわかります。また、総じてリスニングのほうがリーディングに比べて高い傾向にあるようです。

出典:TOEIC Program DAA2023(和文)2023年8月版

社会人、学生の平均スコア

続いてもう少し属性別に分けて、社会人の平均点を解説します。真ん中のバーが社会人です。

全体の平均点が608点なのに対し、社会人のみだと平均点は少し高く638点です。リスニング・リーディングともに、全体の平均点よりそれぞれ10点~20点ほど上がっているのがわかります。

ただ、一言で社会人といっても、新入社員から年次の高い人まで年齢層には大きな幅があります。その年次ごとに平均点の差はどのくらいあるのか、次に解説します。

出典:TOEIC Program DAA2023(和文)2023年8月版

社歴別のTOEIC平均スコア

社会人の平均点をもっと細分化して、年次別での平均点を見てみましょう。こちらは団体受験であるIPテストのデータからご紹介します。

一番年次の若い内定者が627点でもっとも高く、次いで入社6~7年目と2~5年目の若手が557点、554点、その次が新入社員で539点と続きます。内定者からたった1年ほどしか違わない新入社員までに、90点以上ほども差があるのがわかります。

さらに入社11年目以上と年次が上がるにつれて、平均点は512点代まで下がっています。これは全体平均点の608点より90点以上も低い点数です。特にリーディングは224点と、満点495点の半分にも満たないスコアになってしまっています。

内定者がここまで高い平均点を出している明確な理由はわかりません。しかし可能性としては、現代の就職活動においてTOEICの点数がかなり重要視されている点があります。TOEICは英語力の証明として多くの企業で認知されています。

TOEICのスコアを持っていれば、エントリーシートやインターンに応募する際の自己PR欄にも書けます。そのため、就職活動をしている就活生が少しでもスコアを上げるために頑張った結果、内定者の平均点が全体的に高くなった可能性があります。

出典:TOEIC Program DAA2023(和文)2023年8月版

社会人の役職別平均点

では次に、年次ではなく役職別ではどのようなデータになるか見ていきましょう。ここでも、IPテストの結果で比べてみます。

派遣社員が601点と、一番高いことがわかります。次点が役員で595点、その次が部長で560点です。逆に一番低いのが係長で、528点が平均です。一番高い派遣社員と一番低い係長では、リスニング・リーディングともに約35点ずつも差があることがわかります。

出典:TOEIC Program DAA2023(和文)2023年8月版

大学生、高校生のTOEIC平均スコア

では次に、大学生の平均点はどのようになっているのでしょうか?

大学生の平均点は588点で、全体平均の608点とより30点低くなっています。高校生は、508点、高専は483点となっています。高校生も就職する時にアピールできるので、受験するメリットは大きいでしょう。

ちなみに受験者数でいうと人数は大学生がダントツで多く、約28万人。高校性・高専の受験者が、約2万7000人であるのに対して、かなりの受験者がいることがわかります。就活があることも要因の1つですが、TOEICは大学生にとってより身近な試験であることがわかりますね

出典:TOEIC Program DAA2023(和文)2023年8月版

大学生の年数別平均スコア

では大学生の学年別ではどうでしょうか? IPテストの結果を見てみましょう。

受験者数は学年が上がるにつれて減っていき、1年生の受験者数が4年生になると9分の1ほどに激減しています。
1年生では545点だったところが、4年生になると603点までアップしています。これは前述したように、就活生のTOEIC受験率が高いことに関係しているからかもしれませんね。

出典:TOEIC Program DAA2023(和文)2023年8月版

新卒の就活で求められる点数ってどのくらい?

社会人と大学生の平均点がわかったところで、次は新卒にスポットを当ててみましょう。TOEICは知名度があり、年間の試験回数も多く結果も明瞭なので、多くの企業が就活生の採用基準に取り入れています。

新卒を採用する際に、TOEICのスコアを参考に採用している企業が、49.1%、つまり半数近くの企業が参考にしているという結果になっています。

では就活でTOEICのスコアを提出する場合、具体的にどのくらいの点数が求められるのでしょうか。企業の種類ごとに解説します。

出典:英語活用実態調査 企業・団体、ビジネスパーソン2019

一般的な日本企業なら最低でも535点は求められる

まずは一般的な日本の企業の場合です。これらの企業が新入社員に求める平均点は、535点と言われています。この点数は、普段の生活で最低限英語のコミュニケーションがとれたり、業務のなかでも一定の限定された範囲内であれば英語が使えるイメージです。

参考:英語活用実態調査 2019 (企業・団体)

つまり、日本企業であっても新入社員には業務上最低限の英語のコミュニケーションができることが求められています。

2019年に行われた企業向けの英語活用実態調査では、今後ビジネスパーソンにとって大事なスキルと、現状の社員や職員に不足しているスキルの1位がともに「英語力」でした。

最低限でも英語が使えてコミュニケーションをとることができると、企業に入るうえで大きなアピールポイントになると考えられます。

平均点を超えて高得点を目指したい! TOEIC得点UPのコツは?

外資系企業や英語を多く使う部署を目指しているなら、やはり少しでもTOEICをスコアアップしていたほうが有利ですよね。次回の試験でもっと上を目指すために覚えておきたい、TOEIC得点UPのコツをご紹介します。

時間配分が命! 特にリーディングは制限時間に気をつけよう

TOEICはとにかく時間との勝負です。特に音声のタイミングに合わせて問題を解いていくリスニングとは異なり、リーディングは完全にそれぞれのペースで進んでいくので、時間が足りなくなりがち。

75分間で100問に答えなくてはいけないボリューミーなパートなので、最初からしっかりと時間配分を守り、進めるようにしましょう。

リーディングは3つのパートで構成されており、短文穴埋め問題のPart 5と長文穴埋め問題のPart 6、そして最後に長文読解問題のPart 7があります。

TOEICの中でもっとも難しいと言われているのがこのPart7です。新聞記事やメールの書面、広告などさまざまな長文を読解し、その内容に対する質問の答えを4つの選択肢の中から選びます。後半は複数の長文を照らし合わせる設問もあるので、長文を読むだけでかなりの時間を要すのが特徴です。

TOEICでは、このPart 7にどれだけ時間を残しておけるかが重要です。時間配分の目安としては、75分間のうちPart 5と6にそれぞれ10分ずつかけ、残りの55分をすべてPart 7にかけること。

長文が1つだけの問題(シングルパッセージ)は計29問、複数の長文の問題(ダブルもしくはトリプルパッセージ)は計25問あります。できればシングルパッセージを25分、ダブルもしくはトリプルパッセージを30分でとけると良いでしょう。

リスニングは先読みで対策! 合間に問題を読み進めよう

リスニングで高得点を取れるかの大きな肝になるのが先読みです。音声が流れる前のたった数秒の間に問題を先読みしておくかどうかで、そのあとの正答率は大きく変わります。

リスニングは、写真描写問題のPart 1・応答問題のPart 2・会話問題のPart 3・説明文問題のPart 4の計4パートに分かれています。特にPart 3と4は、先読みを必ずしたいパートです。

この2つのパートでは、質問の音声が流れたあと、問題ごとに10秒間の回答時間があります。10秒間はすべて回答時間に回すのではなく、3秒ほどで回答してください。そして残りの7秒ほどは、次の設問の先読みに使いましょう。

選択肢まで目を通せればベターですが、それにはかなりの先読みスキルを要します。少なくとも設問だけは先に目を通し、例えば文章頭の「Why」や「What」などの5W1Hが何なのか確認しておくだけでも、実際に音声を聞くときに注目するべきポイントが事前に把握できますよ。

わからない問題は諦めが肝心! 当てずっぽうで選択して次に進もう

リスニングもリーディングも、わからない問題や知らない単語にあたるとつい立ち止まって考え込んでしまいがち。しかし前述したように、時間配分が命の試験なので、たった数秒が後半の試験の時間をどんどん圧迫してしまいます。

そうならないためにも、1問あたりにかける目安の時間をあらかじめ決めておきましょう。決めた時間をかけてもわからなければ、思い切って適当な選択肢をマークして次に進むこと。確実にわかる問題に備えて、必ず時間配分は守ることを徹底してください。

ある程度「慣れ」も影響する! 過去問を何度も解いてシミュレーションしよう

TOEICで良い点を取るための大切なコツは、試験自体に慣れることです。というのも、何度も試験を受けていると、どの問題にどのくらい時間が取られるのかなど、感覚が徐々に身についていきます。そのためにも、試験前には時間を測って過去問を何度も解く練習が効果的です。

最初はなかなか目標時間通りに解くのは難しいですが、数をこなすうちに少しずつ慣れていきます。ゲームを攻略していく感覚で、楽しみながら要領をつかんでいきましょう。

TOEIC対策にオンライン英会話を活用しよう

TOEICの平均点をいろいろな角度から見てきましたが、大事なのは人の点数と比べて焦ることではありません。

大切なのは、自分にとって必要な点数を達成することです。大学入学のためだったり、海外赴任のためだったり、もしくは単純に今の自分の英語力を測るためであったりと、目的は人それぞれ。あくまでも自分にとって適切な点数を目標にしましょう。

そして今の自分が平均と比べてどのあたりにいるのかを把握し、これから強化するべきポイントや、伸ばすべきポイントを考えることです。自分のペースで楽しみながら、TOEICを攻略していきましょう!

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