英検かTOEIC…どっちを受ければいい?徹底的に比較してみよう

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英語関連の資格と聞いて真っ先に頭に浮かぶのが「英検」か「TOEIC」。いざ英語関連の資格を取ろうと思ったとき、あなたはどちらを選びますか?どちらも英語力を示す資格ですが、さまざまな違いがあるのです。

この記事では、どちらを受験したらよいか判断がつかずに悩んでいる方々のために、英検とTOEICの具体的な違いについて徹底解説していきます。

英検かTOEIC、どっちを受けるべき?

学生に人気の英検と、社会人の受験者が多いTOEIC。どちらも異なる特徴を備えています。まずはそれぞれの基本情報について見ていきましょう!

英検とは?

累計志望者が1億人を超える英語資格で、正式名称は、実用英語検定技能検定。入試や留学、就職活動など幅広い目的での活用が可能です。

運営団体

公益財団法人の日本英語検定協会が運営しています。

試験内容

英検では、英語の4技能(話す・聞く・書く・読む)をバランスよく測定することを目的としています。リスニング・リーディング・ライティング・スピーキングの各分野で、日常・社会に密着した幅広い話題から出題されます。

受験方法

個人受験と団体受験の2つで申し込み方があります。個人はインターネット、コンビニ、特約書店のいずれかを選んで申し込みができます。団体受験ではインターネット、郵送、FAXのいずれかで申し込みます。

費用

級によって異なり、個人受験の場合、最も低い5級で4,500円、最上位の1級で12,600円と、かなりの幅があります。団体受験の場合は割引が受けられます。

TOEICとは?

日常生活やグローバルビジネスにおける生きた英語の力を測定する、世界共通のテストです。

運営団体

一般財団法人の国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)が運営しています。

試験内容

最も一般的なListening & Reading Test(以下 TOEIC L&R)を例にすると、試験はリスニングとリーディングの2パートからなり、日常生活やビジネスにまつわる実用的・日常的なトピックから出題されます。

受験方法

個人で申し込む方法と、所属する団体を通じて「団体一括受験申込」を利用して申し込む方法の二通りがあります。個人の場合はインターネットを通じて、TOEIC公式ウェブサイトで会員登録と申し込み手続きを行います。

費用

Listening&Reading Testの場合、1回分の受験料は¥6,490です。なお、1回目の受験から1年後の3ヶ月以内に再受験すると、¥5,846の割引料金で受験できます。その1年後も同様の割引が受けられます。

団体受験での費用については、都度確認する必要があります。

英検とTOEICを徹底比較!

英検とTOEICの基本情報が分かったところで、二つの違いについて更に深堀していきましょう!英検とTOEICについて、あらゆる項目を徹底比較していきます。さまざまな違いが理解できれば、どちらの資格が自分のニーズに合っているのかが判断しやすくなるでしょう。

試験の形式

英検の場合

英検には、以下の7つの級が設けられています。
1級(大学上級程度)
準1級(大学中級程度)
2級(高校卒業程度)
準2級(高校中級程度)
3級(中学卒業程度)
4級(中学中級程度)
5級(中学初級程度

基本的な試験形式として、まずリスニング・リーディング・ライティングを問う一次試験(筆記およびリスニング)があります。一次に合格した人だけが、後日、面接スピーキング式の二次試験を受けることができます。

出題内容や形式、試験時間などは、各級によって異なります。たとえば、4級と5級の場合は2次試験がなく、スピーキングについては希望者のみ録音形式のテストを受けられます。

試験結果は合格・不合格で判定され、合格者のみに英検の資格証が授与されます。

TOEICの場合

TOEICには、「聞く・読む」の力を測る「Listening & Reading Test」、「話す・書く」の力を測る「Speaking & Writing Tests」、そして「話す」をメインに測る「Speaking Test」の3タイプのテストがあります(「TOEIC Bridge Listening & Reading Tests」と「TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests」は本記事では省きます)。

中でも受験者の大多数を占めるのが、Listening & Reading Testです。
試験の形式は、Listening & Reading Testの場合、リスニング(約45分・100問)とリーディング(約75分・100問)からなる合計約2時間のテストです。

TOEICのテスト結果には合格・不合格がありません。あくまでトータル10〜990点の範囲で取得したスコアが最終結果であり、現在の英語力の目安となるのです。

回答の形式

英検の場合

1~3級の場合、ライティング試験部分は解答用紙に答えを記入しますが、それ以外の試験部分および4・5級はすべてマークシート形式。1〜3級の二次試験は、試験官との対面による面接スピーキング式です。

TOEICの場合

最も一般的なListening & Reading Testの場合、回答はマークシート形式で、筆記用具が必要となります。

一方、Speaking & Writing Testおよび Speaking Testの場合は、試験会場のPC端末を使用して解答します。

語彙

英検の場合

英検は、受験する級にもよりますが、日常の社会生活やビジネスに加えて、やや専門的な内容など、広範囲のトピックが出題対象となります。

当然、受験する級によって語彙の難易度も変わります。たとえば、中学初級程度が目安の5級なら、家族や趣味、スポーツなどの身近な話題が出題される一方で、留学や入試にも活用可能な2級では、医療やテクノロジーといったやや高度な専門分野が絡んできます。

TOEICの場合

一方でTOEICは、知識・教養としての英語ではなく、ビジネスや日常生活におけるコミュニケーション能力を幅広く測定することが目的のテスト。出題内容には日常的・実用的な語彙やフレーズがメインで使われます。

受験者の数・層

英検の場合

2019年度実施分のデータで見てみると、合計受験者数は約392万人。
大半は中学・高等学校。それに小学生以下、その他、大学(短大・専修学校含む)と続きます。圧倒的に学生が多いです。

TOEICの場合

2019年度実施分のデータで見てみると、総受験者数は約241万人。Listening & Reading Testの受験者がその大半を占めました。

受験者層については、2019年のListening & Reading Testの「公開テスト」データに絞って見てみると、総受験者数は約83万人で、社会人が約35万人、学生が約36万人。社会人と学生がほぼ半々を占めることがわかります。IPテストのデータで見ると、企業・団体からの受験者が約51万人、学校からの受験者が約64万人で、学生がやや上回る傾向です。

対策の難易度

前述のとおり、英検は出題範囲にやや専門性の高い分野が含まれることが多々あるため、普通の勉強ではカバーし切れません。また、級が高くなるほど一次・二次試験の形式や内容もよりハイレベルになり、それ相応の対策が必要になります。

一方で、実社会やオフィスで日常的に使われる語彙やフレーズでのコミュニケーションに重きを置くTOEICのほうが、より的を絞った勉強方法が可能な面では、対策の難易度は低いと言えなくもありません。英検のような級ごとの試験対策が必要ないのも大きなメリットです。

リスニングに限って言えば、英検よりもTOEICのListening & Reading Testのほうが、出題数が多いことが挙げられます。

まとめ

ここまで、英検とTOEICのさまざまな違いを徹底解説してきましたが、いかがだったでしょうか? どちらを受けるか迷っている人は、この記事でご紹介した項目をしっかり比較して、自分の目的に合った方を選択することをおすすめします。

資格を取る目的にもよりますが、例えば昇進や転職を目的としている社会人の場合はスコアのあるTOEICが有利です。しっかり英語力を身に付けたい場合は、学問的な内容の英検を選んでみると良いかもしれません。どちらも取得することで、英語力をバランスよく高めることができることを覚えておいてくださいね。

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