【TOEICスコア換算】模試の正解数から配点を調べてみよう

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日本で良く知られている英語の資格試験といえば、英検とTOEICです。英検は、突出して受験者数が多い試験ですが、ビジネスでは英検よりTOEIC L&Rテストのスコアを求められることが多くなります。

受験するからにはハイスコアを目指したいところですが、TOEICでは、英検とちがって問題用紙を持ち帰ることはできず、解答も公開されません。また全問正解しなくても最高点の990をマークすることができるなど、スコアの配点がわかりにくくなっています。TOEICのスコアアップを目指すためにも、まずは配点について知っておきましょう。TOEICスコアの配点について解説します。

TOEIC L&Rテストの点数の不思議

TOEICは、IIBC(一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)が運営する、グローバルビジネスで通用する英語力を測定するための世界共通テストです。世界160カ国で実施されており、聞く(Listening)、読む(Reading)能力を測るTOEIC L&R、話す(Speaking)、書く(Writing)能力を測るTOEIC S&Wがあります。企業での就職活動などの際に求められるのは、TOEIC L&Rのスコアが一般的です。したがって、ここではTOEICのL&Rテストについて解説していきます。

TOEICテストの採点方法は、通常のテストとは異なります。設問は全部で200問ですが、200点満点ではありません。ListeningとReadingのそれぞれの最高点は495点です。このため、2つを合計した990点が最高スコアになります。不思議に思われるかもしれませんが、TOEICでは全問正解できなくても990点を取ることができます。逆に全問不正解の場合でも10点は取れるようになっています。

これは、配点が統計的な考え方に基づいて算出されているからです。1問あたりの点数は一定ではなく、試験ごとに配点が変わります。毎回点数は出るものの、英検のように問題用紙を持って帰ることはできません。また、正解が発表されることもないため、正誤を正しく換算することが難しいのです。

TOEICの試験問題は受験時や会場によって異なります。実施ごとの差異をなくすために、統計的な処理がされているのです。受験者側も試験当日の体調などによって、スコアに差が生じることはあるでしょう。しかし、実力が同じであれば、何度受験してもだいたい同じようなスコアを取れるようになっています。

TOEIC7割とれたら何点? 換算例を紹介

TOEICは、配点に関する詳細が公表されているわけではないため、自己採点がしづらいテストです。しかし、換算表を用いることで、おおよその点数を把握することはできます。

下の表1は、IIBCによる『公式TOEIC Listening & Reading問題集7』(詳細後述)に掲載されている参考スコア範囲の換算表より作表したものです。

この表は、5問ずつの正解数による点数の範囲を算出したもので、おおよそ30~70点ほどの幅があることがわかります。

表1:TOEIC 参考スコア範囲の換算表

リスニング リーディング
正解数 換算点範囲 正解数 換算点範囲
96〜100 475〜495 96〜100 460〜495
91〜95 435〜495 91〜95 425〜490
86〜90 405〜470 86〜90 400〜465
81〜85 370〜450 81〜85 375〜440
76〜80 345〜420 76〜80 340〜415
71〜75 320〜390 71〜75 310〜390
66〜70 290〜360 66〜70 285〜370
61〜65 265〜335 61〜65 255〜340
56〜60 240〜310 56〜60 230〜310
51〜55 215〜280 51〜55 200〜275
46〜50 190〜255 46〜50 170〜245
41〜45 160〜230 41〜45 140〜215
36〜40 130〜205 36〜40 115〜180
31〜35 105〜175 31〜35 95〜150
26〜30 85〜145 26〜30 75〜120
21〜25 60〜115 21〜25 60〜95
16〜20 30〜90 16〜20 45〜75
11〜15 5〜70 11〜15 30〜55
6〜10 5〜60 6〜10 10〜40
1〜5 5〜50 1〜5 5〜30
0 5〜35 0 5〜15

※「公式TOEIC Listening&Reading 問題集7」掲載の参考スコア範囲の換算表より作表

これをもとに、以下のようにリスニング、リーディングともに正解数が7割程度の場合、点数は605〜760になることがわかります。

表2:TOEIC参考スコア範囲換算例

正解数 換算点範囲
リスニング 72 320〜390
リーディング 70 285〜370
トータル 605〜760

ちなみに、TOEIC L&R公開テスト第269回(2021年5月23日午後)の平均スコアは604.7(L326.3、R287.4)となっています。7割程度の正解率であれば、平均以上のスコア獲得が可能でしょう。就活などで履歴書にTOEICスコアを記載する場合、英語を仕事に使用する職種以外であれば600点以上が目安とされています。テストを受けるのであれば、まずは履歴書に書けるレベルの600点を目指しましょう。

TOEIC スコアを取りやすい月はあるか?

これまでのTOEICテストは、年10回行われており、実施月は1、3、4、5、6、7、9、10、11、12月でした。しかし、新型コロナ感染症の拡大に伴い、2020年以降は日程の追加や変更をするなど、従来のスケジュールとは異なる実施になっています。また、定員制の導入に伴い、テストが午前、午後の2部制になっています。

これらのことから、実施月や午前、午後によってスコアの取りやすさに違いが生じるかどうかを検証してみます。TOEIC公開テストの平均スコア・スコア分布一覧(https://www.iibc-global.org/toeic/official_data/lr/data_avelist.html)から、2020年12月〜2021年5月の平均点結果をまとめたものが、下の表です。

表:2020年12月〜2021年5月のTOEIC L&R 受験者数と平均点

実施回 日程 受験者数 平均点
第269回 2021年5月23日 午後 41,286人 604.7
第268回 2021年5月23日 午前 39,291人 610.8
第267回 2021年4月25日 午後 35,972人 623.2
第266回 2021年4月25日 午前 32,714人 623.3
第265回 2021年3月21日 午後 53,539人 607.8
第264回 2021年3月21日 午前 53,234人 614.8
第263回 2021年2月28日 午後 49,680人 624.5
第262回 2021年2月28日 午前 46,193人 627.1
第261回 2021年1月10日 午後 40,314人 613.6
第260回 2021年1月10日 午前 42,111人 621.5
第259回 2020年12月6日 午後 33,720人 621.8
第258回 2020年12月6日 午前 34,370人 621.1

表を見ると、平均点は605〜620程度であることがわかります。また、同じ受験日でも、2020年12月6日や2021年4月25日のように、午前と午後で近い数値の平均点が取れている場合もあれば、2021年1月10日のように、そうでない場合もあります。以上のことから、受験時期や午前、午後の違いとハイスコアの取りやすさに因果関係は認められませんでした。

1回のテストで本来の実力を測るのはなかなか難しいものです。あまり間を開けずに2〜3回受験することで、本来の実力を知ることができるでしょう。ただし、受験回数を重ねるには受験料や会場までの交通費もかかります。なるべく少ない機会でベストスコアの獲得を目指したいところです。

TOEICの模試を解いてスコアを換算しよう

定員制の導入に伴い、TOEICの受験資格は抽選に当選しないと得られないようになりました。費用面もさることながら、受験機会を得ることさえ、なかなか難しい状況になっています。そこで、まずは模試を解いてみることをおすすめします。以下にスコア換算できる模試を紹介します。

TOEIC公式問題集7、6、5

どんなテストにも共通することですが、過去に実施されたテスト問題を試してみると、テストの傾向を知ることができて、対策が立てやすくなります。『公式TOEIC Listening&Reading問題集7』、『同6』『同5』は、TOEICの運営団体が発行している公式問題集です。TOEICの模試2セット400問とサンプル問題が収録されています。さらに、本番テストと同じリスニング音声が収録されたCDが付属。音声は、スマートフォンやパソコンにダウンロードして聞くこともできます。

紹介する順番を7、6、5としているのは、近刊のものの方がより最近の試験傾向に近いため、取り組む際のおすすめ順だからです。このほかにも5冊あるので、1冊マスターしたらもう1冊と、学習を重ねていきましょう。

公式TOEIC Listening Reading 問題集 7

おすすめレベル すべて
著者 ETS
出版社 国際ビジネスコミュニケーション協会
価格(税込み) 3,300円

公式TOEIC Listening Reading 問題集 6

おすすめレベル すべて
著者 ETS
出版社 国際ビジネスコミュニケーション協会
価格(税込み) 3,300円

公式TOEIC Listening Reading 問題集 5

おすすめレベル すべて
著者 ETS
出版社 国際ビジネスコミュニケーション協会
価格(税込み) 3,300円

TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+

TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+』は、最新傾向を反映した本番さながらの模試3セットと復習用のTest4を収録。また、リスニング・リーディング音声はもちろんのこと、全問題を著者自らが解説する動画配信もあります。モニターテストによる正確なスコア算出や弱点診断、自動採点サイトの利用も可能です。あらゆるレベルのTOEIC受験者におすすめの、究極の一冊といえるでしょう。

おすすめレベル すべて
著者 ヒロ前田
出版社 アルク
価格(税込み) 3,300円

TOEIC対策アプリで実力をチェック

通勤、通学時間や隙間時間を有効活用したい人におすすめなのが、TOEIC英検対策アプリ『abceed』です。短時間で学習できるプログラムや、AIによる学習サポートがあるので、まとまった時間が取れない人や、なかなかモチベーションをキープできない人にも続けやすいでしょう。たくさんの問題を解いて訓練したい人にも、おすすめです。

電子的ではありますが、模試を受けてスコアを算出してくれるサービスもあります。さらに、市販の参考書の音源が無料で聴けたり、ボキャブラリーを増やすためのサポート機能が使えたりもします。

複数端末での利用が可能なので、モバイルだけでなく、自宅でじっくり学習する際にも使えます。3日間の無料お試し期間があるので、まずは試してみて、続けられそうであれば続けてみるのも良いでしょう。

TOEIC英検対策アプリ『abceed』

TOEICと英検をCEFR区分から比較

日本では英検の知名度が高いので、英検の級数を示すことでだいたいの英語力レベルを把握してもらえます。しかし、グローバルでビジネスをする際などは、英検以外の指標が必要です。英検の級数もTOEICのスコアに換算できれば、レベルを把握してもらいやすくなります。

TOEICと英検は、IIBCが公表している「各テストスコアとCEFRとの対照表」によって、それぞれどのくらいのレベルに該当するかを知ることができます。CEFR(Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment)は、外国語の語学力を同一基準で測るための国際的な指標であり、日本語に訳すと「外国語の学習・教授・評価のためのヨーロッパ言語共通参照枠」になります。

今回、例として7割程度の得点を換算したTOEIC L&Rのスコア では、B1程度とみなされます。文科省が公表している対照表で、CEFRのB1は、英検では2級〜準1級となっています。

無料体験レッスンでTOEICの学び方を相談しよう

ビジネスの場合には、英検よりもTOEICのスコアを求められることが多いので、問題集やアプリなどを活用してしっかり準備することをおすすめします。時間や場所を選ばず毎日オンラインで英語学習ができる「レアジョブ英会話」には、ビジネス英会話コースもあります。受講者のレベルに合わせたレッスンのため、苦手分野の克服もしやすく、TOIECスコアをアップしたい人にもおすすめです。無料体験レッスンや、無料カウンセリングもあるので、TOEIC対策を相談してみましょう。

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