子どもの英語、始めるのにいいのはいつ?東北大学加齢医学研究所 瀧靖之先生インタビュー

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by 黒坂真由子

脳の研究が進み、毎日のように新しい発見がされています。今回は脳の研究の中から、「子どもと英語」に関わる話題を取り上げます。お話を伺ったのは、『15万人の脳画像を見てきた脳医学者が教える「賢い子」に育てる究極のコツ』(文響社)の著者である、東北大学加齢医学研究所教授の瀧靖之先生。瀧先生は現在までに子どもから大人まで16万点以上の脳画像の解析に関わってきました。その中から、言語習得と脳の関係も見えてきています。脳画像からわかる子どもにぴったりの英語学習法とは。

音楽と英語の不思議な関係

脳の各部位はそれぞれに担当する内容が違っているといいます。視野を司る領域、音を司る領域というように別れているのです。その中で、音を司る領域と、言語を司る領域は、「ほぼ重なっている」そうです。
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(C)伊藤ハムスター

「小さい頃から音楽を聴かせておくことで、将来的に英語のリスニングの習得につながる可能性があると思います」

0歳から無理に英会話に通うよりは、家で音楽を流しておくことで、小さな子どもにストレスを与えずに、英語力の下地をつくることができるという方法です。音楽は特にクラシックでなくてはいけない、ということはないそうです。ジャンルはともかく、音楽を聴かせる事自体が大切だとのこと。これならば、すぐにでも実践できそうですね。

言語の発達は8歳〜10歳でピークを迎える

小学校生活の半分を終えた頃には、子どもも大人と同じように話せるようになります。敬語が使えるようになるのも、この頃です。ちょうどこの時期、脳内における言語の発達がピークを迎えるといいます。外国語の習得にいい時期でもあるそうです。

「リスニングやスピーキングの力を伸ばすためには、言語能力の発達が著しい8歳〜10歳で英語学習を始めると効果的です」
 
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(C)伊藤ハムスター

脳の発達、特に言語の発達に合わせて英語を始めると、吸収しやすくなる。習い事を決める時にも、この脳の発達を知っておくことで、その時期に一番いいものが選べるのです。

10歳を過ぎてしまった! でも大丈夫

このようにお話をすると、10歳を過ぎてしまった親御さんの中には諦めモードになってしまう方もいるかもしれません。そんな場合は?

「脳は何歳からでも、新しい刺激に触れると、発達し成長します。それは大人も例外ではありません。努力次第で大人も英語が話せるようになるのですから、ましてや子どもが遅すぎるということはありません」

脳はいつからでも成長することができる。それは親である私たちも同じなのです。

親が英語が苦手でも大丈夫

「私の足が遅いから、この子も遅い」などというように、親の得意不得意をつい子どもにもあてはめてしまうことがあります。しかし、英語に関してはそうは言えないようです。

「学習、技能、考え方などに関連する脳の分野は、遺伝の影響を受けづらいことがわかっています。ですから両親の英語の成績は、子どもには関係しないのです」

学習に大きく関わる脳の分野は「前頭葉」という、脳の前の部分。この部分は発達のピークが遅いため、遺伝より環境の要素が強いとされています。ですから、ご自身が英語が苦手だからといって、諦める必要はないのです。

大人も知りたい! 単語をどんどん覚えるためには

大人になると、新しい単語を覚えるのがだんだんと大変になってくるものです。そんな方にお勧めの勉強法。それは「寝る直前の暗記」だと言います。

「何かを覚えたら、そのまま寝てしまうのが一番です。そうすれば、脳にしっかりと定着します」

英単語を見た後に、テレビを見たり、ゲームをしたりすると、脳の中でその二つがまざってしまい、脳にうまく保存されなくなるといいます。単語を暗記したら、寝る。これは試験を控えたお子さんだけでなく、英語を学ぶ私たちもすぐに使える方法ですね。

脳の発達を知ると、子どもに無理強いしなくても、英語力を伸ばすことができます。まずはいい音楽を家で流すことから、始めてみるとよいかもしれません。

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