感情・抽象概念を表す「○○的」英語表現まとめ|感情的・歴史的・文化的…自然な使い方

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感情・抽象概念を表す「○○的」英語表現まとめ|感情的・歴史的・文化的…自然な使い方
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感情・抽象概念を表す「○○的」英語表現まとめ|感情的・歴史的・文化的…自然な使い方

前回の記事「性格・思考を表す「○○的」英語表現まとめ|前向き・論理的・批判的…自然な使い方」では、人や組織の性格・態度、思考や判断に関する「○○的」表現を中心に解説しました。

本記事はその後編として、感情・反応、そして歴史・科学・文化などの抽象概念を表す「○○的」表現に焦点を当てます。日常会話やビジネス文章、学術的な文章で自然に使える英語表現の選び方やニュアンスの違いを具体例とともに紹介し、文章や会話で「自然に」「的確に」使い分けるためのポイントを解説します。

よく使われる感情・反応に関する「○○的」表現

感情や反応を表す「○○的」表現は、文章や会話のトーンを伝えるうえで非常に重要です。英語では、感情の強さや反応の仕方に応じて適切な単語を選ぶことで、より自然で伝わりやすい表現になります。

感情的:emotional / sentimental

感情に強く影響される様子や感情を表に出す態度を表し、良い意味でも悪い意味でも使われます。

emotional:感情が高ぶる様子。良い意味でも悪い意味でも使えるsentimental:思い出や過去の経験に基づく感情

She became emotional during the farewell speech. (彼女は送別スピーチで感情的になった)

He kept the old letters for sentimental reasons. (彼は感傷的な理由で古い手紙を保管していた)

劇的:dramatic / spectacular

大きな変化や印象的な出来事のこと。dramaticは芝居がかった振る舞いにも使われます。

dramatic:大きな変化や印象的な出来事を強調
spectacular:視覚的に印象的、目を引く様子

There was a dramatic increase in sales last year. (昨年、売り上げは劇的に増加した)

The fireworks display was truly spectacular. (花火の打ち上げは本当に壮観だった)

直感的:intuitive / instinctive

論理や分析より感覚やひらめきで判断することや、本能的な反応などを表します。

intuitive:感覚やひらめきに基づく判断
instinctive:本能的な反応や行動

She has an intuitive understanding of people’s feelings. (彼女は人の気持ちを直感的に理解している)

The cat made an instinctive leap to avoid the dog. (猫は犬を避けるために本能的に飛び跳ねた)

よく使われるその他の抽象表現

「○○的」には、専門分野や物事の性質、背景を表す抽象表現も多く含まれます。歴史的、科学的、技術的など、文章や説明をより具体的・明確にするために使える英語表現を押さえておきましょう。

歴史的:historical / historic

historicalは歴史に関するもの全般を指し、historicは歴史的に重要な出来事や瞬間を意味します。

historical:過去全般
historic:歴史的に重要な出来事

This is a historical account of the war.(これは戦争の歴史的記録だ)

It was a historic moment for the country. (それはその国にとって歴史的瞬間だった)

科学的:scientific

科学の原則や方法に基づくことを示します。

scientific:理論や原則に基づくこと

The research is based on scientific evidence. (その研究は科学的証拠に基づいている)

技術的:technical

専門的な技術や方法に関することを表します。

technical:技術や手法に関すること

He faced some technical problems with the machine. (彼は機械の技術的な問題に直面した)

経済的:economic / financial

経済や資源の利用や債務等に関することを指します。

economic:経済全般
financial:資金・財務関連

The country is facing economic challenges. (その国は経済的な課題に直面している)

The company provided financial assistance to employees. (会社は従業員に財政的支援を提供した)

教育的:educational / instructional

教育の目的や効果があることや、指導や教材に関連したことを表します

educational:知識や学習効果
instructional:指導や教材の焦点

This program is both entertaining and educational. (この番組は娯楽性もあり教育的でもある)

The teacher provided instructional materials for the lesson. (先生は授業用の教材を提供した)

芸術的:artistic / creative

芸術に関する、または芸術的な価値や感性を持つことを表します。

artistic:美的感覚や芸術性
creative:独自性や新しいアイデア

She has artistic skills in painting. (彼女は絵画の芸術的な才能を持っている)

The designer came up with a creative solution. (デザイナーは独創的な解決策を考え出した)

社会的:social / sociological

社会的な関係や状況、社会に対する影響を示します。

social:人間関係や社会全般
sociological:社会学的視点

Humans are social animals who live in groups and form communities. (人間は集団で生活し、コミュニティを形成する社会的な動物だ)

The study took a sociological approach to urban life. (その研究は都市生活を社会学的視点で分析した)

政治的:political / partisan

政治に関連することや、政治的な立場や影響を示します。

political:政治全般
partisan:党派・立場に偏った

The decision was more political than practical. (その決定は実務的というより政治的なものだった)

The debate became increasingly partisan. (議論は次第に党派的になった)

文化的:cultural / literary

文化に関することや、文化的・文学的な背景や価値観を表します。

cultural:習慣・価値観
literary:文学的

Cultural differences can lead to misunderstandings. (文化の違いが誤解を生むことがある)

The novel is considered an important literary work.(その小説は重要な文学的作品とされている)

「○○的」表現の使い分けポイント

感情・反応や抽象表現を表す「○○的」英語表現は、単語の意味だけを覚えるのでは不十分です。ニュアンスの違いや使用される場面の特徴を意識して選ぶことが、自然な英語表現につながります。ここでは、使い分けのための具体的なポイントを整理します。

類語のニュアンスを意識する

同じ「感情的」に対応する英語でも、ニュアンスが大きく異なります。

emotional:感情が激しく動いている、感情的に振る舞うイメージ。やや否定的な響きもある。
sentimental:思い出や人間関係に結びついた感傷的な感情。ポジティブにもネガティブにも使える。
sensitive:感情が繊細で影響を受けやすいニュアンス。人物の性質を表す場合に多い。

She became very emotional during the meeting. (彼女は会議中に非常に感情的になった)

This old photo makes me sentimental. (この古い写真を見ると感傷的になる)

He is very sensitive to criticism. (彼は批判にとても敏感だ)

同じ「感情的」と訳されても、話題や人の状態によって適切な単語を選ぶ必要があります。

使用場面に応じた単語選び

「○○的」は分野や場面ごとに対応する単語が異なります。文脈を考えて最も自然なものを選びましょう。

scientific:科学的(研究・理論に基づく)
technical:技術的(操作や方法に関連する)
educational:教育的(教育に関する、教育効果のある)

This research is highly scientific. (この研究は非常に科学的だ) =科学的根拠がある研究

He gave me some technical advice. (彼は私に技術的なアドバイスをくれた)=技術的なアドバイス

The program was very educational. (プログラムは非常に教育的だった)=教育的効果が高かった

「科学的」でも研究についてならscientific、操作や仕組みならtechnical、と分けるのがポイントです。

直訳に注意する

日本語の「○○的」をそのまま直訳すると不自然になることがあります。

「感情的なスピーチ」

an emotional speech(感情に訴えるスピーチ) → 自然

a sentimental speech(感傷的すぎるスピーチ) → 場合によって不自然

「文化的な違い」

cultural differences → 自然

civilized differences(文明的な違い) → 不自然

日本語の「○○的」は幅が広いため、英語では一番しっくりくる具体的な単語に置き換える意識が大切です。

まとめ表で整理・復習する

「○○的」表現に「類語/対義語」や「注意点・使い分け」を加え、分かりやすく表にまとめます。

<感情・反応に関する表現>

日本語 英語 類語/対義語 注意点・使い分け
感情的 emotional sentimental emotional = 感情の高ぶり

sentimental = 過去や思い出に基づく感情

劇的 dramatic spectacular dramatic = 変化や効果の強調

spectacular = 視覚的・印象的

直感的 intuitive instinctive intuitive = 感覚に基づく判断

instinctive = 本能的反応

<その他の抽象表現>

日本語 英語 類語/対義語 注意点・使い分け
歴史的 Historical / historic  ーーー historical = 過去の事柄

historic = 歴史的に重要な出来事

科学的 scientific technical scientific = 理論・原理

technical = 技能・技術的側面

技術的 technical scientific 技術的問題 = technical

科学的理論 = scientific

経済的 economic financial economic = 経済全般

financial = 資金・財務関連

教育的 educational instructional educational = 知識・学習効果

instructional = 指導や教材の焦点

芸術的 artistic creative artistic = 美的感覚、

creative = 独自性や新しいアイデア

社会的 social sociological social = 社会・人間関係全般

sociological = 社会学的視点

政治的 political partisan political = 政策や立場全般

partisan = 党派・立場に偏った

文化的 cultural artistic / literary cultural = 習慣・価値観、artistic = 芸術的文脈、literary = 文学的

こうして整理すると、「日本語の○○的」に一対一で英語を当てはめるのではなく、文脈や場面に応じて複数の候補から選ぶという感覚がつかみやすくなると思います。

「○○的」表現は意味だけで覚えずニュアンスを意識しよう

感情・反応、そしてその他の抽象表現の「○○的」は、意味だけを覚えるのでは不十分です。ニュアンス、文脈、使用場面を理解してこそ自然で伝わりやすい表現になります。

・類語の微妙な違いを意識することで、会話や文章の印象をコントロールできる
・日常会話、ビジネス文書、学術的文章など、場面に合わせた表現が選べる
・まとめ表や復習を活用することで、短期間でも理解を定着させられる

今日から少しずつでも、ご紹介した「○○的」表現を文章や会話で使ってみることが、英語力を一段高める近道です。理解と実践を繰り返すことで、抽象的な感情や状況も自然に英語で表現できるようになるでしょう。

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