英語のニュアンスが変わる!能動態・受動態、不定詞・動名詞の使い分け

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英語のニュアンスが変わる!能動態・受動態、不定詞・動名詞の使い分け
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学校の英語のテストに、「受動態の文に書き換えましょう」「不定詞の文を動名詞の文にしましょう」という問題がありませんでしたか?この場合、意味が同じで文の形が違うだけであるかのように思えたかもしれませんが、実は、受動態の文と能動態の文、不定詞の文と動名詞の文では、伝えたいことが違うとしたら?会話ではとても重要になってくる、文の形による意味の違いを、典型的な書き換え例から考えてみましょう。

能動態と受動態で意味は同じ?

「受動態では、能動態の文の目的語を主語にして、主語だった部分はby ~で最後につける」と習いましたが、どんな状況でも、まったく同じように言い換えることができるのでしょうか。それぞれの文の意味するところをじっくり考えてみましょう。

文の形と意味をチェック

能動態:

Tom told Emily to do so.
(トムが、エミリーにそうするよう言ったんです)

受動態:

Emily was told by Tom to do so.
(エミリーが、トムにそうするよう言われたんです)

能動態の文では、「Tomが言った」ということが大事。一方、受動態では「Emilyが言われた」ということがポイント。英語の文では一般に、主語を何にするかが大切です。

言いたいことの違いを考えよう

これを踏まえると、例えばそれぞれ会話の中で次のように使われることになります。

能動態:

A: How could that happen?
(どうしてそんなことになったんですか?)
B: Because Tom told Emily to do so.
(トムが、エミリーにそうするよう言ったからです)
こう言うと、「トムのせいでそんなことになった」と、トムを責めているような印象になります。

受動態:

A: This is not the outcome I hoped for.
(こういう結果は期待していませんでした)
B: Right, but Emily was told by Tom to do so.
(そうですね、でも、エミリーはトムにそうするよう言われたんです)

こう言うと、失敗したのはエミリーで、ただトムにそうするよう言われたからだと説明している感じになります。

不定詞と動名詞の意味の違いは?

「to+動詞の原形」が不定詞で、「動詞の-ing」の形が動名詞。文の形だけ見ていると、どちらを使ってもいいように思えてしまいますが、実は意図していることが異なります。どんな違いがあるのかを見ていきましょう。

文の形と使われる場面をチェック

不定詞:

Nice to meet you.
(初めまして)

初めて会った相手に使う、定番のあいさつです。

動名詞:

Nice meeting you.
(お会いできてよかったです)

これは、初めて会った相手との別れ際に使います。実は、不定詞には「これから起こること」、動名詞には「すでに起こったこと」を指すという違いがあるのです。

不定詞と動名詞で意味が変わる例

それぞれの指し示すことの違いから、似たような文でも意味が違ってきてしまうことがあります。

不定詞:

I stopped to call my mom.
(お母さんに電話するために立ち止まりました)

まだこれから電話をするところ。この不定詞は「~のために」という意味になっています。

動名詞:

I stopped calling my mom.
(お母さんに電話をするのはやめました)

動名詞は「すでに起こったこと」を指し、ここでは、「前はお母さんに電話をしていたけれど、もう電話しないことにした」ということ。

短縮形にすると意味はどうなる?

I willとI’llは同じで、会話ではよくI’llと短縮形にすると習いましたが、あえて「I will」と言うで意味が変わるとしたら?普段何気なく使っている短縮形の例を見ていきます。

あえて短縮形にしない場合とは

短縮形:

I’ll do it.(やりますよ)

これからやることについて、「私がやりますよ」と軽く意思表示する言い方。I’ll see it.(見てみます)、I’ll ask.(聞いてみます)と、日常的に使われます。

非短縮形:

I will do it.(私がやります)

普段の会話ではI’llと短縮形にすることが多いので、I willとあえて短縮しないと「絶対やります、まかせてください」と強調している感じになります。

こんな場面では短縮形にしない

会話の中では、以下のように意味の違いを出すことができます。

短縮形:

A: Can I see you in the meeting room?
(会議室で会えますか?)
B: Sure. I’ll be there.
(ええ、行きます)

「そこにいます、行きます」という、軽い確認の返事です。

非短縮形:

A: I’m nervous about the presentation. Will you be with me?
(プレゼンで緊張しています。一緒にいてくれますか?)
B: Don’t worry. I will be there.
(心配しないで。私がついています)

I willとあえて短縮しないことで、「私がいます、大丈夫です」と強調しています。

第3文型と第4文型を見直そう

SVOOという第4文型は、SVO+to~の第3文型に書き換えられると習ったかと思います。しかし、どんな場面でも単純に書き換えてしまっていいのでしょうか?学校のテストを思い出しながら見直してみましょう。

文の構造を再確認しよう

第4文型:

Can you give me that?
(それを私にくれますか?)

meとthatの両方が目的語(O)で、「me(私)がthat(それ)を持つ状態」をgive(与える)ということになります。

第3文型:

Can you give that to me?
(それを私にくれますか?)

ここではgive(与える)のはthatのみ。to meという対象を後から加えていることになります。

第3文型で意味がどう変わる?

このことから、注意すべき意味の違いが出てくることがあります。

第4文型:

A: Does Cathy already know about it?
(キャシーはもうそれについて知っているでしょうか?)
B: Yes, I sent her the document.
(はい、彼女に書類を送りました)

sent(送った)ことによって「her(彼女)がdocument(書類)を持っている状態」を作ったので、キャシーはもう書類を受け取っていることになります。

第3文型:

A: Does Cathy already know about it?
(キャシーはもうそれについて知っているでしょうか?)
B: I think so. I sent the document to her.
(そう思います。彼女に書類を送りました)

document(書類)をto her(彼女に向けて)sent(送った)と言っているだけで、実際に受け取っているかどうかはわかりません。

書き換え文の意味を意識しながら会話しよう

こういった意味の違いを理解していると、会話をよりわかりやすく生き生きとしたものにすることができます。例えば、次のようなやりとりを参考にしてください。

A: How could that happen?
(どうしてそんなことになったんですか?)
B: Because Cathy told David to do so.
(キャシーが、デイビッドにそうするよう言ったからです)
*キャシーのせいだと言っている。
A: Is Cathy aware of the outcome?
(結果についてキャシーはわかっているんですか?)
B: Yes, I already sent her a note.
(はい、彼女にメモを送りました)
*彼女はもうメモを受け取っている。
A: OK, I will stop by her office to talk.
(わかりました、私が彼女のオフィスに寄って話をします)
*「私がやります」という強調。to talkは「話すために」。

どのような意味の違いがあるのか、実際に会話の中で使ってみると、感覚的に理解できるようになるはずです。外国人と英語で話しながら練習したいと思ったら、ぜひ、レアジョブ英会話のレッスンを活用してください。

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