歳をとってもポジティブに!年齢に関するネイティブも使う自然な表現

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歳をとってもポジティブに!年齢に関するネイティブも使う自然な表現

英語で「歳をとる」というと、年齢を表す「age」や老化を表す「aging(米)/ageing(英)」がすぐ思い浮かぶでしょう。また、年配の人を指す「elderly」や歳を取った・古いを意味する「old」なども基本用語としてあげられます。英語にはこれ以外にも年齢や老いに関するさまざまなイディオムやフレーズがあり、相手への敬意や親しみ、ユーモアなどさまざまな感情やニュアンスを伝えることが可能となります。

この記事では、「歳をとる」ことに関する英語のイディオムを2つのカテゴリーに分けて解説します。丁寧なものから軽いジョークを含むカジュアルな表現まで年齢にまつわる英語表現をマスターし、表現力とコミュニケーション力をアップさせましょう。

もくじ

  • 「歳をとる」に関する敬意を込めたイディオム
  • ・golden years(老後)
    ・senior citizen(高齢者)
    ・grow old gracefully(美しく・上手に年齢を重ねる)
    ・age is just a number(年齢は関係ない)
    ・getting up there in years(年を重ねてきた、歳をとった)
    ・in the prime of life(壮年、働き盛り)
    ・look one’s age(年相応に見える)
    ・silver surfer(シルバーサーファー)
    ・age before beauty(年齢優先)
  • ユーモラスでカジュアルなイディオム
  • ・over the hill(全盛期を過ぎた、初老に入った)
    ・act one’s age(年相応に振る舞う)
    ・senior moment(年齢による物忘れ)
    ・long in the tooth(年老いて)
    ・as old as the hills(とても古い)
    ・no spring chicken(もう若くない)
  • 復習クイズ
  • 年を重ねても英語学習は遅くない!

「歳をとる」に関する敬意を込めたイディオム

英語の面白いところは、「歳をとる」一つにしてもさまざまな表現があることです。まず最初に、敬意を込めた前向きなイディオムをご紹介します。よく使われるものが多いので、覚えておきましょう。

・golden years(老後)
・senior citizen(高齢者)
・grow old gracefully(美しく・上手に年齢を重ねる)
・age is just a number(年齢は関係ない)
・getting up there in years(年を重ねてきた、歳をとった)
・in the prime of life(壮年、働き盛り)
・look one’s age(年相応に見える)
・silver surfer(シルバーサーファー)
・age before beauty(年齢優先)

それぞれ解説します。例文も読んで、言葉の持つイメージをつかんでください。

golden years(老後)

特に退職後の楽しくゆとりのある時期をポジティブに表した表現です。「もう人生半分以上過ぎてしまった」と悲観するのではなく、老後をまさに「黄金期」として前向きにとらえています。働いているときより収入は減りますが、子どもの教育や忙しくストレスの多い生活から解放されて、自分の時間も多くでき、やっと人生を楽しめるという人も多いでしょう。英語らしい素敵な表現ですね。

My parents are enjoying their golden years traveling.(私の両親は旅行して老後を楽しんでいる)

Planning for your golden years is important.(老後に向けて計画を立てるのは大切だ)

senior citizen(高齢者、シニアの市民)

一般的にシニア世代と呼ばれる60歳あるいは65歳以上の高齢者を敬意を込めて表す言葉です。福祉サービスなど、公的な場面や高齢者を丁寧に表したいときに使われます。

Senior citizens get discounts on public transport.(シニアは公共交通機関の割引が受けられます)

Our community center offers programs for senior citizens.(当コミュニティセンターではシニア向けプログラムを開催しています)

grow old gracefully(美しく・上手に年齢を重ねる)

歳をとることを受け入れ、前向きに生きていくことを表します。見た目も人工的に若く見せるのではなく、年相応のナチュラルさで、かつプライドや尊厳が感じられる様子です。見た目だけではなく、心構えやライフスタイルに対する褒め言葉として使われます。医療技術が進んでいつまでも若い見た目でいられるようになった反面、「シワも人生を重ねた証」とポジティブにとらえ、年齢に相応しい素敵なファッションで美しく歳を重ねている人は、「自分の将来は、ああなりたい」と海外でも憧れの対象です。

Many celebrities try to grow old gracefully in the public eye.(多くの有名人が公の目に美しく年齢を重ねようと努力している)

I want to grow old gracefully like my grandma! She has a natural beauty and is still active and happy.(祖母のように美しく年齢を重ねたい!祖母は自然な美しさがあるし、今でも元気で前向きなの)

age is just a number(年齢は関係ない)

直訳すると「年齢はただの数字」。年齢が人の行動や生き方を制限すべきではないという考えを表した、ポジティブな言葉です。「歳をとったからといって不利になることはない」「若いことが必ずしも有利ではない」という、身体的な年齢ではなく、心の持ち方・前向きな心構えに焦点をあてています。

My grandma turned 70 but she joined a dance class! Age is just a number!(祖母は70歳になったけど、ダンスレッスン始めたの!年齢は関係ないね!)

Age is just a number – don’t let your age stop you from chasing your dreams!(年齢なんてただの数字。年齢に負けないで夢を追いかけて!)

getting up there in years(年を重ねてきた、歳をとった)

歳をとってきたことを丁寧に表した表現で、年配の人に大して敬意を込めて話すときや、歳をとったことをネガティブだったり重く聞こえないようにしたいときに使います。

I’m definitely getting up there in years, but I still feel young at heart.(歳をとったけど、私はまだまだ気持ちは若いよ)

My mom is getting up there in years, so I help her out whenever I can.(母が歳をとってきたので、できるだけ手伝うようにしています)

in the prime of life(壮年、働き盛り)

肉体的にも健康で活力に満ち溢れた人生で最高に成功している時期を指します。特に、中堅になりキャリアが充実している中年期を表すことが多いです。現在のことを話すのではなく、「こんなふうだった」と回想的に使う場合もあります。

He is in the prime of life and ready to take on new challenges.(彼は人生の絶頂期を迎えていて、新しい挑戦に挑もうとしている)

It’s unfortunate she’s taken ill in the prime of life.(彼女が働き盛りに病気になったのは不運だった)

look one’s age(年相応に見える)

特に若いとか老けているとかではなく、外見が実年齢通りに見えることを意味します。中立的な意味あいの言葉で褒め言葉にも使えますが、文脈によっては失礼に聞こえたり、人によっては敏感な反応をすることもあるので、トーンや会話の場面を考えて使うようにしましょう。

You don’t look your age at all!(全然その年齢に見えない!)
*年齢より若く見える時に使う褒め言葉

She looks her age, maybe a little older.(彼女は年相応だけど、もう少し歳がいってるようにも見えるかも)

silver surfer(シルバーサーファー)

シルバーとネットサーファーをかけた言葉です。インターネットが広がった20世紀後半に生まれた比較的新しい表現で、SNSやオンラインショッピング、ネット閲覧などを楽しむITリテラシーの高いシニアを敬意を込めて表しています。

My grandmother is a real silver surfer. She’s 80 years old, but she posts on Instagram regularly and often shops online!(祖母はマジでシルバーサーファー。80なのに、インスタによく投稿したり、オンラインショッピングしてるの!)

We offer classes to help seniors become silver surfers.(私たちはシニア向けにシルバーサーファーになるための講座を開催しています)

age before beauty(年齢優先)

直訳は「美しさより年が先」で、年長者に優先するときによく使われる表現です。部屋に入るときや食事の注文などのソーシャルな場面でよく使われますが、年長者が自分より若い人を軽くからかうときにも使います。このイディオムはビクトリア時代の年長者への敬意を重んじる社会的マナーに由来していて、少なくとも19世紀半ばから存在しているようです。

年長者への敬意を込めた言葉なので、基本的にはいつ使っても問題ありません。ただし「若さや美しさの方が上」という価値判断を含むこともあるので、「上から目線だ」と取られないよう使う場面や相手を考えて使用するようにしましょう。

At the party, an older guest jokingly said, “Age before beauty,” and entered the room first.(パーティーで年長のゲストが冗談めかして「年齢優先」と言いながら最初に部屋に入った)

She said, “Age before beauty,” letting her younger friend order first at the restaurant.(彼女はレストランで「年齢優先」と言いながら、若い友人に先にオーダーさせた)

ユーモラスでカジュアルなイディオム

家族や親しい友人同士で使えるユーモアのある「歳をとる」に関連する英語表現も学びましょう。ここで紹介するものは、トーンや場面でネガティブに取られることもあるので、家族や親しい友人限定で軽い冗談として使うものと覚えておくと安全です。

・over the hill(全盛期を過ぎた、初老に入った)
・act one’s age(年相応に振る舞う)
・senior moment(年齢による物忘れ)
・long in the tooth(年老いて)
・as old as the hills(とても古い)
・no spring chicken(もう若くない)

over the hill(全盛期を過ぎた、初老に入った)

全盛期を過ぎて歳をとり、以前ほど元気や若々しさがなくなってきているというニュアンスがあります。hill=丘を登って頂上に達したものの、その後下り坂に差し掛かるイメージです。誕生日のジョークや年齢に関するカジュアルな会話で、からかいを込めて使われることが多い表現です。

He’s over the hill, but he still enjoys sports.(彼は全盛期を過ぎたけど、まだスポーツを楽しんでいる)

Don’t worry about your age – you’re not over the hill yet.(年齢を気にしないで、まだ大丈夫だよ)

act one’s age(年相応に振る舞う)

年相当の行動をすることを意味します。年齢にそぐわない行動をする子どもや大人に大して使われ、軽い叱責やユーモラスを交えたアドバイスとしていうことが多く、カジュアルな場面で使用されます。

Mom told me to act my age when I started jumping on my bed.(ベッドで飛び跳ねていたら、お母さんに「歳を考えなさい」と言われた)

Grandpa, please calm down a bit and act your age!(おじいちゃん、もう少し落ち着いて、もう若くないんだから!)

senior moment(年齢による物忘れ)

シニアの時間、つまり年齢による物忘れや判断力の低下をユーモラスに表現する言葉です。自虐的に使われることも多く、若い人が冗談ぽく使うこともあります。

It’s just a senior moment – I’ll remember his name later.(歳のせいか彼の名前を忘れちゃってね、後で思い出すよ)

I had a senior moment and forgot what my wife asked me to buy.(年齢による物忘れか妻に何を買うのか頼まれたのを忘れてしまった)

long in the tooth(年老いて)

人や物が歳をとったり古くなっていることを意味します。直訳は「歯が長い」ですが、もともとは、馬の歯が年齢ととも長く見えることに由来する言葉で、人や動物、物が歳をとっていることを比喩的に表しています。

Our car is getting long in the tooth. Maybe it’s time to think about buying a new one.(車が古くなってきたね。そろそろ買い換えた方がいいかも)

He’s a big long in the tooth to be a professional football player.(彼はプロのサッカー選手になるには、少し歳が過ぎている)

as old as the hills(とても古い)

聖書に由来する言葉で、非常に古かったり、長い間あるものを指します。特に長く語り継がれている話などに使われますが、人に使う場合は、親しい間柄で冗談ぽく誇張した表現になります。

My carpet is as old as the hills – I need a new one.(カーペットはめっちゃ古いから、新しいのを買わなくちゃ)
*非常に古いことを誇張する時に使う

Grandpa has been telling that story for years – he’s as old as the hills!(おじいちゃんはその話を長年してるよね。年寄りだから)
*歳をとっていることを冗談ぽく伝える時に使う

no spring chicken(もう若くない)

若くなく、中年以上であることを意味します。元気や若々しさがなくなっていることをネガティブな意味合いで、家族や友人どうしのカジュアルな場面で冗談ぽく使うことが多い表現です。否定の形で使われることが一般的ですが、noをつけずに肯定形で使われる場合は、「とても若い、青臭い」という意味になります。

Slow down, please! I’m no spring chicken anymore!(もっとゆっくりして!私はもう若くないんだから!)

They’re no spring chickens, but they still perform well.(彼らはもう若くはないけど、まだ演奏が上手だ)

復習クイズ

最後に確認の意味と、会話でどのように使えるのかをイメージしてみましょう。括弧()内にこれまで出てきたイディオムのどれかが入ります。2つの会話文に和訳をヒントに合う表現を入れて、理解度をチェックしてみてくださいね。答えは最後にあります。間違ったり、答えられなかった問題は再度解説を確認しましょう。

家族の会話(父・娘・孫)

Daughter: Dad, you’ve really become a true ( 1 ) lately, using the computer like a pro!
(娘:お父さん、パソコンの使い方がすっかり上手になったね!まさにシルバーサーファーだね。)

Father: Thanks! It’s fun to learn new things even as you get older. After all, ( 2 ).
(父:ありがとう!歳をとっても新しいことに挑戦するのは楽しいね。やっぱり年齢は関係ないね。)

Granddaughter: But Grandpa, was that a ( 3 ) when you forgot where you put your keys?
(孫:でもおじいちゃん、さっき鍵をどこに置いていたか忘れてたし、やっぱり歳で物忘れあるんじゃない?)

Father: Guilty as charged! I guess I’m ( 4 ) .
(父:それはしょうがないな。年取ったし。)

Daughter: Still, you really ( 5 ). It’s wonderful to see you so active.
(娘:でも、お父さんは上手に歳を重ねているよ。元気でいてくれて本当に嬉しいわ。)

Father: Thanks, dear. I’m looking forward to enjoying my ( 6 ).
(父:ありがとう。これからも老後を楽しんでいくよ。)

友人同士の会話

Friend A: Your birthday’s coming up soon. Are you ( 7 ) yet?
(友人A:もうすぐ誕生日ね。もう全盛期超したんじゃない?)

Friend B: Not at all! I still feel like I’m ( 8 ).
(友人B:そんなことないわよ!まだ働き盛りだって自分では思ってるし!)

Friend C: Honestly, I’m starting to feel ( 9 ). My body just doesn’t keep up anymore.
(友人C:正直言って、年老いてきたなっていう気がするよ。体がついていかなくてさ。)

Friend A: Well, you’re definitely ( 10 ), so take it easy!
(友人A:まあ、あなたはもう若くないんだから、無理しちゃだめよ!)

Friend B: But hey, ( 11 ), right? Let’s respect the older generation here!
(友人B:でもさ、年齢優先ってことで、年長者の意見を尊重しようか。)

Friend C: True! People always say ( 12 ), but I say keep your spirit young!
(友人C:そうだね!よく年相応に振る舞えっていうけど、気持ちはいつまでも若くいたいよね!)

(答え)
1. silver surfer
2. age is just a number
3. senior moment
4. getting up there in years
5. grow old gracefully
6. golden years
7. over the hill
8. in the prime of life
9. long in the tooth
10. no spring chicken
11. age before beauty
12. act your age

年を重ねても英語学習は遅くない!

英語学習においては言葉の意味だけでなく、その使われ方や場面・相手との関係性を理解することが大切です。今回学んだフレーズを参考に、ぜひ実際の会話や英会話レッスンで使ってみてくださいね。初めて聞いた表現も多いかもしれませんが、家族や年長の友人と接するとき場面を思い浮かべて想定文を作ったり、「ひとり英会話」をすることで使いこなせるようになりますよ。

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