絶対直訳しないで!無生物主語の訳し方とセットでよく出る動詞を知ろう

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英語には、「生物」ではない「無生物」が文の主語になることが多々あります。日本語にはない感覚なのでネイティブに急に言われると焦ってしまったり、日本語へ訳す際も戸惑ってしまうことがあります。今回はそんな「無生物主語」の直訳ではない訳し方や、一緒によく使われる動詞をご紹介したいと思います。

無生物主語とは

皆さんは、無生物主語という言葉を聞かれたことはありますか?例えば下記のような文章がそれにあたります。

A few minutes’ walk brought us to the park.(数分歩くと、私たちは公園に出ました。)

この文章の主語である「A few minutes’ walk」は、「生き物」ではありませんよね。こういった生き物ではないものが主語になることを「無生物主語」といいます。

また、この文章を直訳してしまうと、「数分の歩きが私達を公園につれていった」となり、極めて不自然です。ですので、「無生物主語」の文章は直訳せず、「ちょっとしたコツ」で自然に訳すことが大切なのです。

よくある「無生物主語」のパターンと置き換え

「無生物主語」の文を訳すには、いくつかのパターンがあります。まずはそれらのパターンをご紹介していきましょう。

ifに置き換え可能で、「〜すれば」と訳すパターン

This medicine will make you feel better.(この薬を飲めば、気分が良くなるでしょう。)

まず1つ目は「ifを使った文」に置き換えられるパターンです。上記の文章は、直訳してしまうと「この薬はあなたをより良い気分にしてくれるでしょう」となりますが、「もしこの薬を飲めば」と訳すと、より自然に収まります。つまり

If you take this medicine, you will feel better.(この薬を飲めば、気分が良くなるでしょう。)

という文章に置き換えることが可能です。無生物主語の文章が出てきたら、まずは「(もし)〜すれば」と訳して自然に聞こえるかどうかを確認してみましょう。

afterに置き換え可能で、「〜すると」と訳すパターン

A few minutes’ walk brought us to the park.(数分歩くと、私達は公園に出ました。)

こちらの文章は、「afterを使った文」に置き換えられるパターンです。上記の文章は、直訳してしまうと「数分の歩きが私達を公園につれていった」となってしまいますが、「〜すると」と訳せば自然に収まります。つまり

After a few minutes’ walk, we came to the park.(数分歩くと、私達は公園に出ました。)

という文章に置き換えることができますね。直訳してみておかしい場合には、「〜すると」と訳してみて自然に聞こえるかどうかを確認してみましょう。

becauseに置き換え可能で、「〜のために」と訳すパターン

The bad weather prevented us from leaving.(悪天候のために、私達は出発できなかった。)

こちらの文章は、「becauseを使った文」に置き換えられるパターンです。上記の文章は、直訳してしまうと「悪天候は私達が出発するのを妨げた。」となってしまいますが、「〜のために」と訳せば自然に収まります。つまり

We could not leave because of the bad weather.(悪天候のために、私達は出発できなかった。)

という文章に置き換えることができます。「〜のために」以外にも「〜のせいで」「〜のおかげで」と訳せるのも「because」のパターンに含まれますよ。

whenに置き換え可能で、「〜すると」と訳すパターン

This song reminds me of my childhood.(この歌を聞くと、私は子供の頃を思い出します。)

こちらの文章は、「whenを使った文」に置き換えられるパターンです。上記の文章は、直訳してしまうと「この歌は私に子供の頃を思い出させる。」となりますが、「〜すると」と訳せばより自然に収まります。つまり

When I hear this song, I am reminded of my childhood.(この歌を聞くと、私は子供の頃を思い出します。)

という文章に置き換えることができます。

このように、無生物主語は、置き換えて訳すと意味がわかりやすいため、テストなどでも置き換え問題がよく登場します。自然な訳し方とともに、置き換え方も覚えておくといいですよ。

無生物主語でよく使われる動詞

無生物主語は日本語に直訳すると違和感を感じる物が多いのは事実ですが、「よく使われる動詞」が存在するため、それらを知っておけば対処もしやすくなります。そこで「無生物主語」の構文によく出てくる動詞とその例文や訳し方をご紹介していきましょう。

「させる」の「make」

The force of the wind made it difficult to run.(風が強くて走りにくかった。)

直訳すると「強い風が走るのを難しくさせた」となってしまう「させる」の意味の「make」。無生物主語の構文にしばしば登場します。この例文の場合は、「〜のせいで」というパターンに当てはめられるため、「風が強くて(風が強いせいで)、走りにくかった」というように訳すと自然ですよ。

「〜の原因となる」の「cause」

A bad cold caused her to lose her voice.(彼女は悪い風邪のために声が出なかった。)

「〜の原因となる」という意味の「cause」。直訳すると「悪い風邪は、彼女が声を失う原因となった」という固い文章になってしまいますが、こちらも「〜のせいで」と訳すと自然です。「悪い風邪のせいで」と訳しましょう。

「無理やり〜させる」の「force」

A sudden illness forced me to cancel my appointment.(急病のために、私はやむなく約束をキャンセルした。)

「force」は「人に無理やり〜させる」という意味の動詞で、主語が無生物になることもあります。例文も直訳すると「急病は私に無理やり約束をキャンセルさせた」となりますが、この「force」も「〜のために」「〜のせいで」と訳し始めると自然です。

また、「force」と似た英単語で「compel(強いる)」「oblige(強いる)」という単語たちも、無生物主語の構文を取ることがしばしばありますよ。

「許す」の「permit」

Circumstances do not permit us to stay here.(事情があってここにはいられない。)

「人に〜するのを許す」という意味の「permit 人 to 〜」ですが、直訳すると「事情が私達にここにとどまることを許さない。」となります。大学入試などはそのような直訳で提出すると減点になることもあるでしょう。「ある事情のせいで」という意味合いで訳すと自然になります。ここではより自然な日本語として「事情があって」としています。なお、「permit」以外では「allow(許す)」という単語も同じ意味で使われますよ。

「連れていく」の「take」

This train will take you around the city.(この電車に乗れば、市内一周ができます。)

「連れて行く」や「持って行く」という意味の「take」も無生物主語を取りやすい動詞です。直訳ですと「この電車はあなたを市内一周に連れていくでしょう」となりますが、不自然です。この例文の場合は、「〜すれば」と訳すパターンに当てはめることで自然に訳せますね。

「与える」の「give」

This book gives you a good idea of life in Colonial Africa.(この本を読むと植民地時代のアフリカの生活がよくわかりますよ。)

「与える」という意味の「give」ですが、例文を直訳すると「この本は植民地時代のアフリカの生活の知識を与えてくれる」という意味になります。この場合は「when」で始まる文に置き換え可能な「〜すると」という形で訳すと自然ですね。

「〜するのを妨げる」の「prevent」

The snow prevents the train from running.(雪のため列車は走れなかった。)

「Aが〜するのを妨げる」という意味の「prevent A from 〜ing」はテストに非常によく出る単語ですが、「雪が電車を走るのを妨げた」というように直訳してはいけません。この場合は「雪のために」で始めると自然でしょう。似た英単語に「keep A from 〜ing(Aが〜するのを妨げる)」や「stop A from 〜ing(Aが〜するのを止める)」という形があります。

「(ある状態に)しておく」の「leave」

The news left me uneasy.(その知らせを聞いて私は不安になった。)

直訳すると「私を不安な状態にする」となる文ですが、この場合は「when」で始まる文に置き換え可能な「その知らせを聞いて」という形で訳すと自然ですね。「leave」と似た英単語に「keep(〜の状態にしておく)」もありますよ。

「省く」の「save」

Smartphones save us a lot of time and energy.(スマートフォンのおかげで私達は多くの時間と労力を節約できる。)

直訳すると「スマートフォンは私達の多くの時間と労力を省いてくれる」となりますが、「スマートフォンのために(おかげで)」と訳すと自然になります。

「思い出させる」の「remind」

This song reminds me of her.(この歌を聞くと私は彼女を思い出す。)

「remind 人 of 〜」で「人に〜を思い出させる」という意味の表現ですが、直訳すると「この歌は私に彼女を思い出させる」となります。「この歌を聞くと」と訳し始めると自然になります。

「驚かせる」の「surprise」

The story surprised me.(その話に私は驚いた。)

「(人)を驚かせる」という意味の「surprise」は、「人」を主語に取ると受け身の形になり、「I was surprised」で始まる文となりますが、例文のように無生物を主語にとることもあります。例文の場合は直訳すると「その話が私を驚かせた」となりますが、自然に訳す場合には、主語を人に置き換えて「私はその話に驚いた」とするといいでしょう。

同様に、「感情」や「心理状態」を表す動詞が無生物主語を取ることはよくあります。下記のような動詞もその一部ですので参考にしてください。

・impress「感心させる」
・satisfy「満足させる」
・please「喜ばせる」
・discourage「落胆させる」 など

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無生物主語を取る動詞はある程度決まっていて、一度慣れればこなれた訳し方ができるようになります。特にテストの和訳問題などでは決して直訳はせず、日本語らしい表現で訳しましょう。

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