私たち日本人が英語を話すとき、一番苦労するのは発音でしょう。その理由は、日本語にない音が英語には多く存在し、音がつながったり脱落したりするなど、両者の発音に違いかあるからです。反対に外国人、特に英語圏の人が日本語のローマ字を読む際、字面から英語のように発音することがしばしばあります。これも日本語と英語の発音やスペルの読み方の違いによるものです。
今では世界に浸透しつつある日本語がいくつもありますが、「着物」が「キモゥノォ」、「台風」が「タイフゥーン」のように英語風に発音され、それが定着しています。海外で生活していると、このような英語風の日本語をよく耳にしますが、日本でも旅行者から地名などを言われて理解できなかったという人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、英語圏の人がしばしば間違えるローマ字読みから英語の発音を学んでいきましょう!
外国人のローマ字読み【世界で知られる日本語】
一昔前なら「Geisha(芸者)」「Fujiyama(富士山)」「Samurai(侍)」などがよく知られた日本語でしたが、近年では「Anime(アニメ)」「Otaku(オタク)」「Tsunami(津波)」など多くの日本語が広がりました。
ただし、多くのネイティブが「津波」のことを「スナァミ」と発音します。これは英語圏の人にとって「つ」の発音が難しいため、「つ」と「す」を混同する傾向にあるから。この程度の音の違いなら気づかないかもしれませんが、違和感のある外国人が話す日本語もあるので見ていきましょう。
ここでご紹介するのは世界で知られる日本語のため、ローマ字発音というより日本語に近づけた英語風の読み方と言ってもいいかもしれません。
karate(空手)
karate(空手)⇒ カラァティ
発音をカタカナで表記するには限界がありますが、Karateは「カラァティ」のように発音。raの部分はrで表記されているため、「ゥラァ」のようになり強く発音されます。また、語尾のteも日本語に近づけた発音です。
なぜなら、teで終わる英単語はたいていwhite(ホワイト)やprivate(プライベート)のように「ト」のような音になるから。
karaoke(カラオケ)
karaoke(カラオケ) ⇒ ケリオキィ / キャリィオキィ
英語のkaは[kæ]のような発音で、[æ]はアとエの中間のような音。ですからKaraokeの語頭が「ケ」のような音になることがあります。野菜のKale (ケール)がその一例です。また、語尾のke はmakeやtakeのように、たいてい「ク」のような音ですが、key(キィ[カギ])やkeen(キィーン[鋭い])のように「キィ」と発音する単語もあります。
emoji(絵文字)
emoji(絵文字) ⇒ イーモゥジ
emojiが日本語の「絵文字」に由来することを知らない外国人は多いため、日本語に近づけた発音ではありません。語頭のeはegg(エッグ)やelephant(エレファント)のように「エ」と発音されますが、e-mail(イーメール)やeleven(イレヴン)のように「イ」と発音される場合もあります。
Godzilla(ゴジラ)
Godzilla(ゴジラ)⇒ ゴッ(d)ジーラ
「ゴジラ」は英語表記するとGodzillaなので、「ゴッ(d)ジーラ」のように発音。スペリングに忠実に発音されています。Sydney(シッ(d)ニィ)のようにdはほとんど発音されません。語頭のGoはGod(神)と同じように「ゴ」と「ガ」の中間のような音。
Pokémon(ポケモン)
Pokémon(ポケモン)⇒ ポキィモン
ポケモンは世界中で人気ですが、たいてい「ポキィモン」のように発音されます。Karaokeと同じようにkeが「キィ」のような音です。
Ghibli(ジブリ)
Ghibli(ジブリ)⇒ ギブリィ
Ghiは英語にない音なので、多くの外国人はGhibliをどのように発音すればいいのか迷うよう。Gで始まるので「ギブリィ」と発音されるのは理解できるような気がします。
外国人のローマ字読み【食べ物・飲み物】
日本食は世界的にブームと言っていいほどですが、英語圏の人の多くが一瞬「?」となる発音をするので、食べ物・飲み物も見ていきましょう。()は発音をカタカナ、[]は意味を表示。
karaage(唐揚げ)
karaage(唐揚げ)⇒ カラージ / カレィジ
唐揚げは筆者が暮らすオーストラリアでも人気ですが、「カラージ」と言われたときにはまったくわかりませんでした。garage(ガラージ[車庫])やstage(スティジ[舞台])のように発音。
aburaage(油揚げ)
aburaage(油揚げ)⇒ エィブラエィジ
able(エィブゥ)の「エィブ」、raを「ラ」、ageを「エィジ[年齢]」のように発音しているのでしょう。「唐揚げ」より難度が上がりますね。
agedashidofu(揚げだし豆腐)
agedashidofu(揚げだし豆腐)⇒ エィジダシドゥフ
上記と同じでageが入った言葉ですが、もはや語尾の「ドゥフ」くらいしか理解できません。
edamame(枝豆)
edamame(枝豆)⇒ エダマミィ
語尾のme(め)が英語のme(ミィ[私に/に])になっています。「エダマミィ」はよく聞きますが、最初はMammy(マミィ[ママ:幼児語])のことかと思いました。
sake(酒)
sake(酒)⇒ サキィ
語尾のkeはKaraoke(カラオキィ)と同じです。居酒屋で「サキィとエダマミィ」と注文されてもスタッフは困るでしょう。
ramune(ラムネ)
ramune(ラムネ)⇒ ラミューン
muneの部分をimmune(イミューン[免疫の])やcommune(コミューン[親しく交わる])と同じように発音。理解するのに時間がかかりそうです。
mise(店)
mise(店)⇒ マィセ
食べ物・飲み物ではありませんが、mise(店)の読み方も英語的です。mind(マィンド[心・精神])やmine(マィン[私のもの])と同じようなmiの発音。一方、milk(ミゥク[牛乳])やmission(ミション[使命・任務])のように「ミ」のような発音になる場合もあるので併せて覚えておきましょう。
外国人のローマ字読み【地名】
次は、外国人による日本の地名のローマ字読みです。ローマ字は外国人のための表記ですが、「そう読むの?」と疑問を投げかけたくなります。
Kobe(神戸)
Kobe(神戸)⇒ コォビィ
外国人が神戸を「コォビィ」と言うのを知っている人は多いかもしれませんね。この読み方はおそらく、アメリカの元プロバスケットボール選手であるコービー・ブライアント(Kobe Bryant)からきていると思われます。英語的に読めば、tube(チューブ[管])やcube(キューブ[立方体])のようにKobeも「コォブ」と発音されるからです。
Hakone(箱根)
Hakone(箱根)⇒ ハコーン
Hakoneの「ハコーン」は、stone(ストーン[石])やdrone (ドゥローン[無人機])のone(オーン)を応用した読み方でしょう。zone(ゾーン[区域])やalone(アローン[ひとりで])も同じです。
Izu(伊豆)
Izu(伊豆)⇒ アィズ
iは「イ」だけでなく「アィ」と発音されることがあるため、「アィズ」のような発音になるのでしょう。例えば、idea (アイディア[思いつき])やidentity(アィデンティティ[個性・身元])など。前述したimmune(イミューン)やignore(イグノーァ[無視する])などは「イ」と発音される単語です。日本には「会津」という地名があるので紛らわしいですね。
Tokyo(東京)・Kyoto(京都)
Tokyo(東京)⇒ トゥキヨウ
Kyoto(京都)⇒ キヨウト
外国人の多くがTokyoを「トゥキヨウ」、Kyotoを「キヨウト」と発音。つまり、kyoを「キヨ」と発音するということ。そのため、Kyoko(きょうこ)さんやKyoka(きょうか)さんは「きよこ」「きよか」となります。英語ではtricky (トリッキィ[狡猾な])やrisky(リスキィ[危険な])のようにkyで終わる単語は多く存在しますが、語頭や語中ではほとんど見ません。
Yoyogi(代々木)
Yoyogi(代々木)⇒ ヨヨジ
gi(ギ)はginger(ジンジャー[生姜])やgiant(ジャイアンt[巨人・偉人])のように「ジ」の音になったり、gift(ギフト[贈り物])やgive(ギヴ[与える])のように「ギ」と発音されたりします。また、girl(ガァーゥ[少女])やgirdle(ガァードゥ[ガードル・帯])のようにgi後にrがくると「ガ」のようにも発音されるので覚えておきましょう。
Chitose(千歳)
Chitose(千歳)⇒ チャイトス
child(チャイゥd[子ども])やChina(チャイナ[中国])のchi(チャ)から、千歳を「チャイトス」と発音すると考えられます。「チャイトス・エアポート」と言われても、どこの空港かすぐには思い浮かばないですね。
外国人のローマ字読み【名前】
最後に、外国人による日本人の名前のローマ字読みを見ていきましょう。ここで示すのは、すべてがそのように発音されるということではなく、発音される可能性があったり発音されたりした例です。
Watanabe(わたなべ)
Watanabe(わたなべ)⇒ ワタナービィ
語尾のbe(ビィ)はKobeの「コォビィ」と同じ。たいてい4音の名前は3音目を強く伸ばす傾向にあります。Yamamoto(山本)が「ヤマモゥートォ」のようになるのと同じ。ちなみに、3音の名前は「キムゥーラ(木村)」のように2音目が強く長く発音される傾向にあります。
Aoki(あおき)
Aoki(あおき)⇒ エィオーキィ
aburaage(油揚げ)の語頭のaが「エィ」と発音されるのと同じです。
Ishida(いしだ)・Iwata(いわた)
Ishida(いしだ)⇒ アィシーダ
Iwata(いわた)⇒ アィワータ
Izu(伊豆)が「アィズ」と発音されるのと同じで、語頭のiが「アィ」と発音されるパターン。岩田や石川などiで始まる名前は「アィ~」と発音される可能性があります。
Kato(かとう)・Sato(さとう)
Kato(かとう)⇒ ケィトー / ケィドー
Sato(さとう)⇒ セィトー / セィドー
tomato(トメィトー[トマト])、potato(ポティトー[じゃがいも])、NATO(ネィトー[北大西洋条約機構])と同じように発音しているため。アメリカ英語ではtが母音に挟まれるとD音あるいはR音のように発音されるため、「ケィドー」「セィドー」となります。これは「フラップT」と呼ばれるもので、waterが「ワァーラァー」あるいは「ワァーダァー」のようになる現象です。
Date(だて)
Date(だて)⇒ ディト
スペルが「日付」や「デート」を意味するdateと同じだから。「ディト」と発音されるのは仕方がないのかもしれません。
Masamune(まさむね)
Masamune(まさむね)⇒ マサミューン
ramune(ラムネ)の「ラミューン」と同じ。伊達政宗を「マサミューン・ディト」と発音されたらピンときませんね。
Takeshi(たけし)・Takeru(たける)
Takeshi(たけし)⇒ タキィーシィ / ティクシィ
Takeru(たける)⇒ テキィール / ティクルゥ
take(ティク[取る・つかむ])が語頭にあったり、keを「キィ」と発音したりするため。おそらく人によって読み方はまちまち。Takeda(たけだ)やTake(竹)がどのように発音されるのか英語圏の人に聞いてみたいです。
Hideyoshi(ひでよし)・Hideki(ひでき)
Hideyoshi(ひでよし)⇒ ハィドヨシィ
Hideki(ひでき)⇒ ハィドキィ / ハィデキィ
hide(ハィド[隠す・隠れる])が入っているため。秀吉が「ハィドヨシィ」と呼ばれたら、弱そうなイメージになってしまいます。
Ryo(りょう)
Ryo(りょう)⇒ ラィオー
Ryan(ラィアン[ライアン])という英語名があるため、Ryを「ラィ」と発音。
Daisuke(だいすけ)
Daisuke(だいすけ)⇒ ダイスキィ
sake(酒)を「サキィ」と発音するのと同じで、ke(け)が「キィ」に変化。「大好き」のような発音になるので、勘違いしそうですね。
Akane(あかね)
Akane(あかね)⇒ アケィン
crane(クレィン[鶴・クレーン])やplane(プレィン[飛行機])のように、aneで終わる英単語は「ein」のような音になるため。
Rei(れい)・Reiko(れいこ)・Reiji(れいじ)
Rei(れい)⇒ リィ
Reiko(れいこ)⇒ リィコ
Reiji(れいじ)⇒ リィジィ
react(リアクト[反応する])やrecycle(リサィクゥ[再利用する])のようにreは「リ」と発音されることが多いため。ただし、rent(レント[家賃])やregistration(レジストゥレィション[登録])のように「レ」のような発音になる場合もあります。
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