自分の英会話レベルがどれぐらいなのか、客観的に把握できていますか?現状レベルを知って、具体的に目標を立てることで、勉強のモチベーションはぐっと保ちやすくなります。
しかし、話す力を数値化できる主要な試験はレベルが高いものも多く、「これから話す力を伸ばしていきたい」と思っている英語学習者にとっては、勉強の成果を実感しづらい場合もあります。そうした英会話初中級者も学習の成果を測ることのできる英語資格試験「E-CAT」が、2016年からスタートしました!今回はそんなE-CATの試験内容をご紹介していきます。
E-CATってどんなテスト?
E-CATの概要
E-CAT(イーキャット:English Conversational Ability Testの略称)は、2016年に開始されたスピーキング能力の測定に特化したテストです。米国の機関が開発したテストですが、有名英語講師の安河内哲也先生などノンネイティブスピーカーも開発に参加し、ネイティブではない英語学習者に向けた試験内容となっています。
「自己紹介」のような取り組みやすい問題から、「賛成・反対を論理的に回答する」といった問題まで、6つのパートに分けて出題されます。問題のレベルが幅広いため、これまで多くのテストがカバーできていなかった初級者の英会話レベルも適切に測定することができるのです。
E-CATの試験内容
E-CATの試験概要は、次のようになっています。
・テスト時間:約30分間
・金額:4,950円(税別)~
・設問構成:Part1~6(全8テーマ)
パートごとの設問内容は、以下のような流れです。
・Part2:音読
・Part3:日常生活にまつわるトピックへの3つの質問
・Part4:写真描写(2問)
・Part5:資料に関する3つの質問への解答
・Part6:提示された意見への立場表明、理由、見解を述べる(2問)
設問が進むごとに難易度が高くなっていく構成です。音声のスピードもゆっくりで聞き取りやすいため、英会話初中級者でも取り組みやすい内容となっています。
E-CATのスコアとTOEICや英検とのスコア換算表
E-CATのスコアは100点満点となっていて、1点刻みでスコアがでる方式です。採点基準としては、英語の流暢さ、正確さ、語彙力、表現力の4つで評価されています。全体のスコアだけでなく、「スキルごとのスコア」や「パートごとのスコア」も5段階評価で判定されます。E-CATの100点満点は、国際標準規格であるCEFRに照らし合わせると、C1に届くか届かないかというレベルにあたります。その他の主要試験も含め、換算スコアの一覧は次のようになっています。
CEFRとの換算スコア
30~49点:A1
50~69点:A2
70~89点:B1
90~100点:B2
TOEICスピーキングテストとの換算スコア
50~69点:90~
70~89点:120~
90~100点:160~
英検との換算スコア
50~69点:準2級
70~89点:2級
90~100点:準1級
TOEFL iBTスピーキングテストとの換算スコア
50~69点:10~15
70~89点:16~19
90~100点:20~24
IELTSスピーキングテストとの換算スコア
30~49点:3.0
50~69点:4.0~5.0
70~89点:5.5~6.5
90~100点:5.5~6.5
E-CATの受験方法
E-CATは指定の会場(テストセンター)で受験することもできますが、自宅のパソコンでも受験することが可能です。テストセンター方式の受験は、2017年5月時点ではまだ開設されていないようなので、個人の場合は自宅で受験できるE-CAT@homeで受験しましょう。
「話す」力を重要視するE-CATの特徴
E-CATの開発にたずさわった英語講師の安河内哲也先生は、E-CATの特徴について、公式サイトで次のように述べています。
世界中で、英会話が教えられているのですが、初中級者の英会話レベルを測る物差しがない。日本には、英検がありますが、これはスピーキングに特化したものではない。初中級者からのスピーキング力を伸ばすための目標となり得るテストが必要とされていたのです。
※E-CAT│スペシャルインタビュー:安河内哲也 より引用
また、TOEICやTOEFL-iBTがビジネスやアカデミックな内容でつくられているのに対し、E-CATは日常生活全般で使われる英語を対象としている点も特徴です。
無料でできる!E-CATの試験対策方法
E-CATの公式Youtubeでは、現在10通りの練習問題が無料で公開されています。さらに、公式ブログではオンライン英会話やマンツーマンレッスンで対策をする際に使えるサンプル問題集も公開されていますので、試験対策をする際に実践的な練習を積むこともできます!
まとめ
ビジネス英会話だけでなく日常英会話のスキルも定期的に測ることで、きっと日頃の英語学習にもより集中して取り組めるはず。自分が今どれくらい話せるようになっているのかを定期的に知るためにも、E-CATを上手く活用してみてくださいね。
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