ちょっとしたニュアンスの違いを知らないがゆえに、いつの間にか目上の人にトンデモなく失礼なことを言ってしまっていた……ということは避けたいですよね。
正しいのはどっち?
1. 「顧客情報を教えていただけますか?」
A. Tell me about our client information.
B. May I have our client information?
何かの情報を得たいとき、Aの “tell me” を使うと「顧客情報を教えなさい」という、かなり直接的な言い方になってしまうので、目上の人には使えません。先生が悪いことをした生徒を叱るときに ”Tell me why you did such a thing.”(なぜそんなことをしたのか言いなさい!)などというイメージですね。
一方、Bの”May I〜?” (〜してもよろしいですか?)は何か依頼したい、許可をとりたいときの最もフォーマルな表現なので、ビジネスシーンで安心して使えます。
”May I〜?” は ”Could I〜?“ よりもさらにフォーマルな表現ですが、頼むときにちょっと遠慮してしまうようなことは ”Could I〜?”を使う、といったネイティブ的ニュアンスの使い分けがあったりもします。
”Could I borrow your PC when I go outside for the meeting?”
(打ち合わせで外出するときパソコンを借りて良いですか?)
でも、大差はないのであまりこだわりすぎなくてOKですよ!
正解はB!
2. 「家に帰って休まれた方が良いのではないですか?」
A. You might want to return home to take a rest.
B. You’d better return home to take a rest.
「〜した方が良い」と人に何かすることを勧めるとき、Bの ”You had better do” を使うと、「さもないと(何か悪い結果)になりますよ」という含みをもったニュアンスになります。これは、親が子供に「何かしなさい」と強めに伝えるときや、ケンカしている相手にも使うくらい直接的で強い表現なので、目上の人には使えません!
一方、Aの”might want to” であれば「〜した方が良いのではないでしょうか」と丁寧で柔らかなニュアンスを示せるので、目上の人やお客様などに何かを勧めるときに便利です。ぜひ覚えましょう!
正解はA!
3. 「今日の会議のポイントは何でしたでしょうか?」
A. What was the point of today’s meeting?
B. What was today’s meeting about?
会議の趣旨がちょっと不明瞭で「今日の会議のポイントは何だったのですか?」と確認したいとき、Aの”What was the point of〜?” と言ってしまうと、「今日の会議は一体何がしたかったんですか?」と、批判的でネガティブなニュアンスになります。
ソフトで丁寧な聞き方をするには、Bが正解です!
正解はB!
4. 「(賛同はできないけど、言いたいことは)理解しました」
A. OK, I’ve got it.
B. OK, fair enough.
例えば、上司が疲れて仕事が非効率になっているように見えたので「ちょっと休んだ方が良いのではないですか?」と提案したものの、「やらなきゃいけない仕事がたくさんあるから休まない」と返され、「ちょっと休んだ方が絶対効率的なのにな……でも本人にその気がないなら仕方ないな」と思ったときなどは、Bの ”fair enough” 「なるほど、(賛同はできないけど、言いたいことは)わかりました」が便利です。
ポジティブな表現ではないですが、ネガティブでもないので、ビジネスシーンではもちろん、カジュアルなシーンでも使えます!
Aの ”I’ve got it.”(わかった!) には「賛同はできないけど…」というニュアンスはないですし、カジュアルでフレンドリーな表現なので、目上の人には使わない方が無難です。
正解はB!
5. 「なぜ日本支店に異動して来られたのですか?」
A. What’s your reason for moving to Japan branch?
B. Why did you move to Japan branch?
「なぜ〜されたのですか?」と理由を聞きたいとき、Bの “Why〜?” を使うと「なんで日本支店に異動なんてしてきたんですか!? 」と相手の意思決定を批判しているように聞こえ、相手をビックリさせてしまうかもしれません。
丁寧でニュートラルに理由を聞くには、Aの “What’s your reason for …ing?” を使いましょう!
正解はA!
いかがでしたか?
今回の5つのニュアンスも覚えて、実際に使って自分のモノにしていきましょう!
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