英文を読んでいて、「ハイフン(-)」「エンダッシュ(–)」「エムダッシュ(—)」など、見た目がよく似た記号の使い分けに迷ったことはありませんか? 英語にはコンマやクオーテーションなど多くの記号があり、長さや形の違いで意味や役割が変わります。本記事では、英文でよく使われる記号をひとつずつ整理し、正しい使い方をわかりやすく解説します。英語ライティングや英文読解の質を上げたい方は、ぜひ参考にしてください。
-
もくじ
- ●英語の記号はなぜ難しい?|基本の考え方
- ●コンマ(,)Comma の使い方|基本と実例
- ●ハイフン(-)Hyphen の使い方|最も短い横棒
- ●エンダッシュ(–)En dash の使い方|範囲を表す横棒
- ●エムダッシュ(—)Em dash の使い方|強調・挿入の横棒
- ●ダブルクオーテーション(“ ”)の使い方|会話・引用に最適
- ●シングルクオーテーション(‘ ’)の使い方|英国英語で一般的
- ●アポストロフィー(’)Apostrophe の使い方|省略と所有
- ●コロン(:)Colon の使い方|説明・リストの導入
- ●セミコロン(;)Semicolon の使い方|2文をつなぐ記号
- ●英語の記号を実践で身につける方法
英語の記号はなぜ難しい?|基本の考え方
英語の記号が難しく感じられるのは、見た目が似ていても「長さ」「形」によって役割が大きく変わるからです。日本語では横棒の違いで意味が変わることはほとんどありませんが、英語では記号が文の構造やニュアンスを左右します。この章では、まず英語の記号がなぜややこしいのか、その根本的な理由を整理してご紹介します。
英語の記号は「形・長さ」で意味が変わる
英語に登場する記号の多くは、見た目が似ていても実は別の役割を持っています。たとえば、「-」「–」「—」のように横棒の長さが違うだけで、意味や文法上の機能が大きく変わります。ハイフンは語と語をつなぎ、エンダッシュは範囲、エムダッシュは強調や挿入といった役割を担います。英語は“字形の違い”が意味を生む言語でもあるため、見分けがつかないと誤解したまま読んでしまうことがあります。まずは形の違いが「意味の違い」につながるという前提を押さえておきましょう。
日本語の感覚で読むと誤解しやすい理由
日本語では、横棒といえば「伸ばし棒」や「長音符」など用途が限られ、長さの違いによって意味が変わることはほとんどありません。そのため、同じように見える横棒を「全部同じもの」と捉えてしまいがちです。しかし英語では、記号が文章構造を示したり、語気を調整したりと重要な役割を担います。日本語の感覚のまま読むと、文のニュアンスを取り違えることもあります。英語の記号は「意味を持つパーツ」であることを意識しておくと、英文の理解がぐっと正確になります。
コンマ(,)Comma の使い方|基本と実例
まずはコンマの使い方からご説明しましょう。英語では「comma」と書き、「,」という記号で表します。日本語で「カンマ」と書かれることもありますが、「コンマ」と意味に違いはありません。コンマの使い方は、いくつかあります。
文の区切り(軽い休止)
In the morning, I drink coffee.(朝、私はコーヒーを飲みます。)
コンマは、文の流れを区切って読みやすくする働きをします。
列挙(リスト)に使う
I bought apples, oranges, and bananas.(りんご、オレンジ、バナナを買いました。)
コンマは、複数のものを並べるときに使います。例文の場合であれば、「apples」 「oranges」「bananas」を列挙する際に使われています。
接続詞の前に置くことがある(but, because, andなど)
He was tired, but he kept working.(彼は疲れていたが、仕事を続けた。)
I stayed home, because I wasn’t feeling well.(体調が良くなかったので、家にいました。)
She wanted to go out, and I agreed.(彼女は外出したがっていて、私は賛成しました。)
コンマは2つの独立した文と文を例文のように接続詞でつなぐ際に、接続詞の前に置いて使います。
副詞句・挿入句を区切る
After dinner, we watched a movie.(夕食のあと、私達は映画を見た。)
My mother, surprisingly, agreed with me.(私の母は、驚いたことに、私に賛成した。)
This book, in my opinion, is very helpful.(この本は、私の意見では、とても役に立つ。)
コンマは、文の途中で補足説明を入れる際に使います。1番目の例文のように副詞句(After dinner)と文を区切ったり、2番目と3番目の例文のように挿入句(surprisingly, in my opinion)を文の中に入れる際の区切りとして使います。
ハイフン(-)Hyphen の使い方|最も短い横棒
次にハイフンの使い方をご説明しましょう。英語では「hyphen」と書き、「-」という記号で表します。横棒の中では最も短い記号です。ハイフンは、「単語と単語を繋いで一語にする」という役割をします。次に説明するエンダッシュやエムダッシュと似ていますが、別の働きをしますので注意しましょう。
複合語
She has a well-known bakery.(彼女は有名なパン屋を営んでいます。)
ハイフンは、「well-known」のように2つ以上の語を繋いで新たな意味を持つ複合語を作ります。
数字+名詞
I met a 10-year-old boy.(10歳の男の子に会いました。)
ハイフンは、「a 10-year-old boy」のように「数字+名詞」を繋いで、一語にする役割もします。
エンダッシュ(–)En dash の使い方|範囲を表す横棒
次にエンダッシュの使い方をご説明しましょう。英語では「en dash」と書き、「–」という記号で表します。ハイフンより少し長い記号です。エンダッシュは、「範囲や対比・関係性」を表す時に使います。
範囲
The class lasts 10–20 minutes.(授業は10〜20分続きます。)
エンダッシュは、例文のように時間などの範囲を表現するのに使います。度々ハイフンを使って表現されている場面を目にしますが、実は間違いです。こういった表現をする場合には、エンダッシュを使うようにします。
対比・関係性
I booked a Tokyo–London flight for next Monday.(来週の月曜の東京~ロンドン間のフライトを予約しました。)
エンダッシュは、例文のように「東京〜ロンドン」といった2つの異なる地点を並べた対比性を表現し、1つのペアとして扱う際に使います。「Japan–US relations(日米関係)」なども「対比・関係性」の良い例ですね。
エムダッシュ(—)Em dash の使い方|強調・挿入の横棒
次にエムダッシュの使い方をご説明しましょう。英語では「em dash」と書き、「—」という記号で表します。ハイフンよりずっと長い記号です。エムダッシュは、「強調・挿入・急な切り替え」を表す際に使われ、語気が強く、話し言葉でよく使われます。
強調
There’s one thing I can’t live without — coffee.(私がなくては生きていけないものがある—それはコーヒーです。)
エムダッシュには、例文のように、エムダッシュの後ろの言葉を強く際立たせる使い方があります。
挿入
This chair — my favorite one — was handmade.(この椅子—私の一番のお気に入り—は手作りです。)
また、説明を文の途中に「挟み込む」ように使うこともできます。
急な切り替え
I was about to leave when — wait — did you hear that?( 私、出かけようとしてたんだけど—ちょっと—今、音聞こえた?)
このように、エムダッシュは会話の流れや思考が突然切り替わる感じを表すのに使われます。
ダブルクオーテーション(“ ”)の使い方|会話・引用に最適
次にダブルクオーテーションの使い方をご説明しましょう。英語では「double quotation marks」と書き、「“”」という記号で表します。ダブルクオーテーションは、特にアメリカ英語では「会話・引用・語句の強調」などを表す際に使われます。
会話
“I’m home,” she said.(「ただいま」と彼女は言った。)
ダブルクオーテーションは、登場人物のセリフを囲むことで、会話文であることを表現する働きがあります。
他人の言葉を引用(報告・引用文)
The article begins with the line, “Climate change is accelerating.”( 記事は「気候変動は加速している」という文で始まる。)
ダブルクオーテーションには、「書籍・ニュース・記事」などから文章を引用するときに「引用文」を囲むことで明示する働きがあります。
特別な語句・ボタン名・用語を示す
Click the “Start” button.(「Start」ボタンをクリックしてください。)
ダブルクオーテーションには、例文のようにボタンの名前などを“ ”で囲んで明示するような働きがあります。
皮肉・強調したい言葉に使う(アメリカ英語)
He said he was “working,” but he was just playing games.(彼は「仕事中だ」と言っていたが、ただゲームしていただけだ。)
特にアメリカ英語で使われる表現ですが、皮肉や特別な意味を含めて強調したい場合にダブルクオーテーションが使われます。上記の例文の場合、“working”を発音する際にも少し強調して発音します。
シングルクオーテーション(‘ ’)の使い方|英国英語で一般的
次にシングルクオーテーションの使い方をご説明しましょう。英語では「single quotation mark」と書き、「‘ ’」という記号で表します。シングルクオーテーションは、アメリカ英語では使用頻度は低く、イギリス英語では頻繁に使われます。「引用の中の引用・見出しやニュース記事の強調・特別な語句の表示」などを表す際に使われます。
引用中の引用
“Did he really say ‘I’m leaving’?” she asked.(「彼、本当に『もう行く』って言ったの?」と彼女は聞いた。)
シングルクォーテーションは、「“ ”(ダブルクオーテーション)」の中にさらに引用を入れたいときに使います。こちらはアメリカ英語でも使われる使い方で、シングルクオーテーションの重要な役割の一つです。
見出しやニュース記事の強調(特にイギリス英語)
The minister called the plan ‘unacceptable’.(大臣はその計画を「受け入れられない」と述べた。)
英国系の新聞や雑誌では、見出しやコメントで強調したい語を表す際、シングルクォーテーション「‘ ’」を使います。
特別な語句の表示(イギリス英語で多い)
Click the ‘Start’ button.(「Start」ボタンをクリック。)
イギリス英語では、語句を名前として示すときにシングルクォーテーション「‘ ’」を使います。
アポストロフィー(’)Apostrophe の使い方|省略と所有
次にアポストロフィーの使い方をご説明しましょう。英語では「apostrophe」と書き、「’」という記号で表します。アポストロフィーは、「省略や所有」で使われます。
省略
I can’t go today.(今日は行けません。)
アポストロフィーは、例文のような「cannot」 の略を「can’t」で表すような時に使われます。
所有
This is Sarah’s book.(これはサラの本です。)
アポストロフィーは、例文の「Sarah’s」ように、「(人)の」という所有を表す際に使われます。
コロン(:)Colon の使い方|説明・リストの導入
次にコロンの使い方をご説明しましょう。英語では「colon」と書き、「:」という記号で表します。コロンは、「説明やリストの前に置く・理由の提示」で使われます。
説明やリストの前に置く
He had only one hobby: collecting stamps.(彼にはたった一つの趣味がありました:切手収集です。)
You need three things for the trip: a tent, a sleeping bag, and a flashlight.(旅行には3つのものが必要です:テント、寝袋、そして懐中電灯。)
コロンは、前の文を受けて具体的な説明や例を後に続けるときに使います。1つ目の例文では、「たった一つの趣味」の具体的な説明がコロン以下で行われています。また、2つ目の例文では旅行に必要な3つのものをリストで表示する際の導入としてコロンが使われています。このように、コロンの後ろに必ずしも完全な文章が来るわけではなく、リストのように単語が羅列されることもあります。
理由の提示
I couldn’t go to the party: I was feeling sick.(パーティーに行けませんでした:体調が悪かったのです。)
コロンは、前の文で示したことの理由や原因を説明する際にも使えます。「なぜかというと…」「理由は…」というニュアンスでコロンを捉えておくとよいでしょう。
セミコロン(;)Semicolon の使い方|2文をつなぐ記号
次にセミコロンの使い方をご説明しましょう。英語では「semicolon」と書き、「;」という記号で表します。
2つの文を強く関連付ける
He was late; the bus didn’t come.(彼は遅れた。バスが来なかったのだ。)
セミコロンは、2つの文としても成り立つ内容を強く関連付ける働きをします。例文のように、「He was late」と「The bus didn’t come」は2つの独立した文としても成り立ちますが、セミコロンを入れることで、2つの文の関連性が強調されます。セミコロンは接続詞の役割を果たすと考えると良いでしょう。そのため、セミコロンの後ろには必ず完全な文章が続きます。
英語の記号を実践で身につける方法
英語の記号は、意味を覚えるだけでは使いこなせません。実際に文章を書いたり、ネイティブと会話をしたりする中で、自分の表現に取り入れて初めて定着します。この章では、英文ライティングや英会話を通して、記号の使い分けを自然に身につけるための具体的な練習方法をご紹介します。
文章を書いて記号を使い分ける練習
記号の理解を深める最も効果的な方法は、自分で英文を書きながら使い分けることです。ハイフンで複合語を作ったり、エンダッシュで範囲を示したり、エムダッシュで補足を挟むなど、実際に文に組み込むことで役割が体感的に理解できます。また、ネイティブ校閲ツールや文法チェックツールを併用すると、間違いがすぐ可視化され、どこでどの記号を使うべきかがより明確になります。反復練習を通して、記号の選択が自然にできるようになります。
ネイティブとの会話で記号の感覚を磨く
特にエムダッシュやクオーテーションは、会話のニュアンスに近い働きを持つため、ネイティブとの対話で感覚的に理解しやすくなります。話し言葉の“間”や“強調”を意識することで、文章での記号の使い方も直感的にわかるようになります。英会話レッスンで自作例文を読み上げたり、講師に表現の自然さを確認してもらうことで、記号が生み出すニュアンスを実際のコミュニケーションの中で吸収できます。
記号は「知識→練習」で定着する
Please SHARE this article.
英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう
英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。
7日間無料でレッスンを体験できます
無料トライアルを始める最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結
※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます
レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。
利用者インタビュー
7日間無料でレッスンを体験できます
無料トライアルを始める

