Shuoldとhad betterの違いとは?「~した方がいい」を表す英語表現の微妙な違い

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「~した方がいいんじゃない」という表現は他の人に提案やアドバイスなどをするときに日本語でもよく使われ、「~した(しない)方がいいよ!」と一種の警告を与える一面もあります。日本語ではそのニュアンスの違いを文脈から理解できますが、英語では違いを理解して使い分けるのは難しいかもしれません。

この記事ではニュアンスの違いで使い分けられるように、「~した方がいい」を意味する英語表現について解説します。

shouldとhad betterの使い分け

日本では「~した方がいい」という表現はhad betterで「~すべき」はshouldを使うと習うため、had better よりshouldの方が強い表現だと勘違いしている人がいるようです。まず、「~した方がいい」を表すshouldとhad betterの使い分けから見ていきます。また、似た表現であるought toとの違いも確認しましょう。

実はソフトな表現のshould

shouldは「~すべきだ」と訳されることから強い表現に思われがちですが、実際にはちょっとしたアドバイスや忠告などをするときに日常的に使われるソフトな表現です。たいていアドバイスや提案によっていい結果になります。

You should apologize to him for your rudeness. (彼に無礼を侘びた方がいいですよ)

had betterは強い表現

had betterは「~した方がいい」と習いますが、実際には上から目線でshouldより強制力があり、「~した方がいい(さもないと大変なことになるぞ・好ましくない事態を招くぞ)」という警告に近いニュアンス。アドバイスや提案に従わないと悪い結果になることを示唆しています。

強い表現なのでちょっとしたアドバイスにhad betterを使うと、相手に不快な思いをさせてしまうかもしれません。もちろん、警告的な意味合いならhad betterでOKです。

You had better apologize to him for your rudeness. (彼に無礼を侘びた方がいいよ[さもなければ大変なことになるぞ])

had betterをソフトなニュアンスにしたい場合は、I thinkやMaybeを文頭につけるといいでしょう。

I think you had better apologize to him for your rudeness. (彼に無礼を侘びた方がいいと思うよ[大変なことになるかもしれないから])

Maybe you had better apologize to him for your rudeness. (彼に無礼を侘びた方がいいかもしれない[大変なことになるかもしれないから])

ただし警告的な意味合いなら、have to(~しなければならない・すべきだ)やneed to(~する必要がある)を使うのが一般的。mustも強い表現なので、強制したいときでなければネイティブはあまり使いません。

You have to apologize to him for your rudeness. (彼に無礼を侘びなければならない・詫びるべきだ)

You need to apologize to him for your rudeness. (彼に無礼を侘びる必要がある)

shouldとought toの違い

shouldに似た表現にought toもあり、たいてい「~した方がいい」「~すべきだ」と訳されますが、ニュアンスに違いがあるので注意しましょう。shouldは主観的な意見、つまり個人的な考えによる忠告やアドバイスですが、ought toは道徳・社会・健康上の理由などに基づく客観的な意見です。両者にはこのような違いがあるものの、置き換えが可能な場合もあります。

You should see a doctor about that cough. (その咳は医者に診てもらった方がいいよ)[個人的な意見:見るからに具合が悪そうだから]

You ought to see a doctor about that cough. (その咳は医者に診てもらった方がいいよ)[客観的な意見:何らかの病気の可能性が考えられるから]

よく使われる「~した方がいい」の英語表現

次に、よく使われる「~した方がいい」を意味する英語表現を見ていきましょう。すでに示したshouldとought toも併せて示します。

前向きに「~した方がいい」とアドバイスするとき

提案やアドバイスなどを表す「~した方がいい」の英語表現は、shouldとought toだけではありません。

You should ~

提案やアドバイスなどをするときに最も一般的なのがshouldを使った表現。日本語の「~した方がいいよ」に最も近く、家族や友人とのプライベートな会話だけでなく、職場で同僚などに対しても使えます。

If you make a promise, you should keep it. (約束をしたなら、守った方がいいよ)

When you speak English, you should be careful with your pronunciation. (英語を話すとき、発音に注意した方がいいよ)

I think you should go back to your original schedule. (元のスケジュールに戻した方がいいと思うよ)

You shouldn’t listen to rumors. (うわさに耳を傾けない方がいいぞ)

You shouldn’t believe everything you read online. (オンラインで読んだことをすべて信じない方がいいよ)

You ought to ~

口語でよく使われるため、ビジネスの場ではshouldを使った方がいいでしょう。ought toの否定形はought not toで表します。

You ought to smoke less and drink less beer. (タバコを減らし、ビールを飲む量を減らした方がいいよ)

You ought to set a better example for your children. (子どもたちによりよい模範を示した方がいいよ)

Before the interview, you ought to get a haircut. (面接の前に、散髪した方がいいよ)

You ought not to break your promise. (約束を破らない方がいいぞ)

You ought not to drive so fast. (そんなに速く運転しない方がいいよ)

控えに「~した方がいいかもしれない」と伝えるとき

次に、「~した方がいい」より控えめな「~した方がいいかもしれない」という表現を見ていきましょう。断定したアドバイスや提案を避けるときに便利な表現です。

You might want to ~

might want toは「~した方がいいかもしれない」「~するといいでしょう」という意味。相手の自主性を尊重して、丁寧にアドバイスなどをするときに使いましょう。否定形はmight not want toで表します。mightの代わりにmayを使ってもOKです。

You might want to install antivirus software. (ウイルス対策ソフトインストールした方がいいかもしれないよ)

You may want to consider a temporary job until you decide what you want to do. (やりたいことが決まるまで、一時的な仕事を検討した方がいいかもしれないね)

You might want to reconsider that outlandish proposal. (その突飛な提案を再考した方がいいかもしれないよ)

You may not want to take such risks. (そのようなリスクを冒さない方がいいかもしれない)

You might not want to include a delivery slip or invoice with your parcel. (小包に納品書や請求書を同梱しない方がいいかもしれないよ)

It might be a good idea to ~

It might be a good idea to ~は控えめにアドバイスや提案をするときの表現で、「~した方がいいかもしれない」「~するべきかもしれない」という意味。否定形はIt might not be a good idea toの形で表します。mightはmayに置き換え可能。

It might be a good idea to take some rest. (少し休んだ方がいいかもしれないね)

It might be a good idea to apply for that job. (その仕事に応募した方がいいかもしれない)

It may be a good idea to take a nap when you are sleep deprived. (寝不足のときは昼寝をした方がいいかもしれないよ)

It might not be a good idea to leave early as you may get stuck in the traffic. (渋滞に巻き込まれる可能性があるので、早めに出発しない方がいいかもしれないな)

It may not be a good idea to drink coffee at this time. (この時間にコーヒーを飲まない方がいいかもしれない)

You might as well ~

You might as wellは状況などから「~した方がいい」「~した方がよさそうだ」と判断してアドバイスや提案をするときに使います。mightはmayと置き換え可能。否定形はmight as well notの形で表現しましょう。

You might as well borrow your father’s car. There’s no point in leaving it in the garage. (お父さんの車を借りた方がいいよ。ガレージに置いておいても意味がないし)

You might as well take a taxi from the station. It will be quicker than I can pick you up. (駅からタクシーに乗った方がいい。私が迎えに行くよりも早いよ)

If you have any opinions, you might as well express them openly. (何か意見があれば、率直に述べた方がいいよ)

You may as well not talk on the cell phone in the hospital. (病院では携帯電話で話さない方がいいよ)

A typhoon seems to be approaching. You might as well not go out tonight. (台風が近づいているようだ。今夜は出かけない方がいいよ)

それとなく「~した方がいいと思う」と伝えるとき

控えめな表現に似ていますが、「私は~した方がいいと思いますよ」と提案やアドバイスをそれとなく伝える表現です。

I’d recommend that / doing ~

recommendは「勧める」「推奨する」という意味。この場合のwouldは婉曲表現となり、I’d recommend that / doing ~で「私は~した方がいいと思います」「私は~することをお勧めします」という意味の丁寧なアドバイスや提案になります。

I’d recommend that you quit smoking. (タバコをやめた方がいいと思いますよ)

If you want to work abroad, I’d recommend that you study English more. (海外で働きたいなら、もっと英語を勉強した方がいいと思います)

I’d recommend that you take advantage of your paid leave to rest. (有給休暇を利用して体を休めた方がいいと思いますよ)

I’d recommend not accepting that offer. (その提案を受け入れない方がいいと思います)

I’d recommend not underestimating his ability. (彼を過小評価しない方がいいと思います)

I suggest ~

suggestは「示唆する」「それとなく言う」「勧める」という意味で、I’d recommend thatと同様に「私は~した方がいいと思います」とアドバイスや提案をほのめかすときに使います。

I suggest you take the Shinkansen. (新幹線に乗った方がいいと思います)

I suggest you consider your position carefully. (あなたは自分の立場を慎重に考えた方がいいと思います)

I suggest you leave it to an expert. (専門家に任せた方がいいと思います)

I suggest you don’t ask specific questions about her past. (彼女の過去について具体的な質問をしない方がいいと思います)

I suggest you don’t leave this issue unattended. (この問題を放置しない方がいいと思います)

It would be better to ~

It would be betterは「~する方がいいでしょう」という意味の控えめな表現。wouldをmightに置き換えると、さらに控えめな表現になります。日常会話でもビジネス会話でも使えるので覚えておくと便利です。否定形はIt would be better not ~で表しましょう。

It would be better to transport by rail than by road. (陸路より鉄道で輸送する方がいいでしょう)

All I can say is that it would be better to do this first. (私が言えるのは、最初にこれをやる方がいいだろうということです)

It would be better to keep an eye on his behavior. (彼の言動には目を光らせる方がいいでしょう)

It would be better not to climb such a high mountain in winter. (冬にそんな高い山に登らない方がいいでしょう)

Since he is on vacation, it would be better not to contact him unless it is an urgent matter. (彼は休暇中なので、緊急の要件でない限り連絡しない方がいいでしょう)

過去形「~した方がよかった・すべきだった」

最後に過去形の表現を見ていきます。「~した方がよかった」「~すべきだった」は、should have done(動詞の過去分詞形)、否定形「~しない方がよかった」「~すべきではなかった」はshouldn’t have done(動詞の過去分詞形)で表現。過去の行いに対する反省や後悔を表します。’CauseはBecauseの省略形です。

I should have lost a little more weight. ‘Cause I’ll attend my friend’s wedding next week. (もう少し減量すべきだった。だって来週は友だちの結婚式に出席するから)

In hindsight, I should have taken the job. (後から考えると、私はその仕事を引き受けるべきだった)

We should have discussed it properly before making a proposal. (私たちは提案する前にきちんと議論すべきだった)

I shouldn’t have come to the party tonight. (今夜のパーティーに来るべきではなかった)

We shouldn’t have assigned her to this project. (私たちは彼女をこのプロジェクトに割り当てるべきではなかった)

「~した方がいい」の英語表現を使ってみたいなら

「~した方がいい」を表すのはhad betterだと認識されていた人は、この機会に情報をアップデートしましょう。had betterは他の表現と一線を画すニュアンスがあるので、使用には注意が必要です。思いやりを持ってアドバイスや提案をするときには、ニュアンスにより使い分けてくださいね。

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