英語学習を進める中で、「take」「get」「bring」といった基本的な動詞の違いはわかっているようで、いざとなると迷うこともありますよね。これらの単語は日常会話やビジネスシーンで度々使われるため、正しく使い分けることが大切です。しかし、似たような意味を持つため混乱しやすく、間違った使い方をしてしまうことも少なくありません。
本記事では、具体的な例文を交えながら、適切に使うために、「take」「get」「bring」のそれぞれの意味や使い方や違いを詳しく解説します。英語初心者の方はもちろん、中級者の方も改めておさらいしてみてください。
takeとgetの使い方の違い
日常会話で一番迷いやすいのが、「take」と「get」の違いだと思います。大きな違いに次の2点があります。
・「take」:何かを持ち上げる、動かす、選ぶことを意味し、自分自身が選んだり、物理的に何かを一つの場所から別の場所へ移動させる行動を表します。(能動的)
・「get」:何かを受け取る、手に入れることを意味し、他の誰かから与えられたり、用意されたものを受け取るニュアンスが強いです。(受動的)
takeとgetは結果的に「取る」「何かを手に入れる」という点では同じですが、「行動するのは誰か」「本人の意志や許可があるかどうか」「選ぶのは誰か」の3つのポイントに違いがあります。一つずつ見ていきましょう。
行動するのは誰か
・takeの場合は、自分が積極的に取るという行動を行います。(能動的)
She took the book from the shelf.
(彼女は本棚から本を取った)→ 彼女自身が本を選んで動かした
・getの場合も、何かを受け取ったり手に入れたりしますが、他の人から与えられたものである場合が多いです。(受動的)
She got a book for her birthday.
(彼女は誕生日に本をもらった)→ 誰かが彼女に本をあげた
本人の意志や許可があるかどうか
・takeは、自分で意図的に何かを取ったり、ときには無理やり許可なしで何かを取られる場合にも使います。(能動的)
My mom takes my phone when I don’t do my homework.
(宿題をしないと、母は私の携帯を取り上げる)→話し手の許可なしに取る(能動的)
・getは、何かが意図的に自分に与えられることを表します。(受動的)
I get my phone back when I finish my homework.
(宿題を終えると、携帯を返してもらえる)→他の人の許可があって意図的にもらえる(受動的)
*I take my phone back when I finish my homework.という言い方もできますが、この場合は、携帯を返してもらうのを待つのではなく、自分から動いて取り返しに行くイメージです。ニュアンスの違いはありますが、宿題を終えることで携帯を返すという相手の意志に基づく自発的な行動がもとになっているので、日常会話ではgetを使う方が自然です。
選ぶのは誰か
・takeは、自分で物を選ぶことを意味します。(能動的)
I will take the red dress.
(赤いドレスにします)→自分で選ぶ
・getは、自分ではなく、他の人が選ぶ場合に使われます。(受動的)
I got a red dress for my birthday.
(誕生日に赤いドレスをもらった)→他の人が選んだ
takeとbringの使い方の違い
「take」と「bring」も、どちらを使えばいいのか迷うことが多い単語です。「get」の場合と同じく、意志の主体や許可の有無という側面もありますが、主に行動が向かう先の位置の違いが大きく、「方向はどこか」「本人の意志か依頼か」という2つのポイントをおさえておくと判断しやすいです。それぞれ解説します。
方向はどこか
・takeは、何かを今いる場所や話し手・聞き手のいる場所から別の場所へ運ぶことを意味します。「ここからあそこへ」という、話し手や聞き手から離れる方向になります。
Can you take the book to the library?
(その本を図書館に持って行ってくれる?)→話し手・聞き手とは別の場所へ運ぶ
・bringは、話し手や聞き手のいる場所へ何かを運ぶことを意味し、「そこからここへ」と移動の方向が話し手や聞き手に向かいます。
Can you bring me the book?
(その本を(私に)持ってきてくれる?)→話し手の場所へ運ぶ
本人の意志か依頼か
・takeは、getとの比較でも説明したように、許可なく取ることを示す場合もありますが、主に自分の判断で何かを持っていくときに使います。
He took my pen without asking.
(彼は無断で私のペンを取った)→許可なし
I will take the report to my boss.
(報告書を上司に持って行く)→能動的
・bringは、期待や依頼に応じて何かを持ってくることを表すことが多いです。
Can you bring a bottle of wine to the party?
(パーティーにワインを1本持ってきてくれる?)→話し手の期待
Please bring your homework to the next class.
(次のクラスに宿題を持ってきてください)→話し手の依頼
このように、takeとbringのどちらを使うかは、「方向が話し手・聞き手か、別か」x「意志・許可、依頼があるか」で判断しする、と覚えておくと間違いがないでしょう。
take, get, bringのクイズ
最後にきちんと使い方を理解できたかテストしてみましょう。括弧()内には「take」「get」「bring」のいずれか入ります。英文だけでわからない場合は、訳文をヒントにしましょう。なお、適切に文脈に合う文型に変えて入れてください。
「答え」は問題の後にあります。なぜその言葉が入るかの簡単な説明もあるので、あやふやな部分は参考にしましょう。
(問題)
1.Can you ( ) these files to the manager?
(ファイルをマネージャーに持って行ってくれますか?)
2.Did you ( ) the tickets?
(チケットとれた?)
3.He ( ) some chocolate from the table.
(彼はテーブルからチョコレートを取った)
4.Please ( ) your ID card when you visit the office.
(オフィスに訪問の際は、IDカードをお持ちください)
5.We ( ) our dog for a walk.
(私たちは犬を散歩に連れて行った)
6.I will ( ) the kids to the swimming pool.
(私が子どもたちをプールに連れて行く)
7.She ( ) a birthday gift from her friend.
(彼女は友達から誕生日プレゼントをもらった)
8.He ( ) his girlfriend to our party.
(彼がうちのパーティーに彼女を連れてきたんだ)
(答え)
1.take(話し手・聞き手とは別の人へ)
2.get(受動的、受け取ったかどうか)
3.took(自主的に取った)
4.bring(話し手のいる場所へ)
5.took(今いる場所とは別の場所に、話し手・聞き手とは別の場所へ)
6.take(能動的な行動、話し手・聞き手とは別の場所へ)
7.got(受動的、他の人から与えられた)
8.brought(話し手のもとへ)
take/get/bringを使って話してみよう!
takeとgetで迷うときは、「行動が能動的か受動的か」、takeとbringで迷うときは、「話し手・聞き手の場所へ向かうか、あるいは別の場所か」を判断する、ということをしっかり頭に入れておきましょう。何度も使ううちに迷うことがなくなります。仕事や学校で使う場面が多い単語なので、例えば誰かに「~持ってきた?」「~してくれる?」などと言われた場合に、英文を頭の中で作ってみるといいトレーニングになり、自然と英会話力もアップするので、試してみてくださいね。
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