英語の「~そう」と「~よう」; ニュアンスの違いと使い分け

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雨が降りそうだ。
雨が降るそうだ。
雨が降るようだ。

日本語では上記3つの文はどれも似た表現ですが、もちろん意味は異なります。英語でも同様で、それぞれ異なる言い方をします。見た目の印象で判断するのか、誰かから聞いた情報なのか、自分の推測なのかによって、使う表現が変わるということです。

この記事では、「~そう」「~よう」の違いをわかりやすく解説し、「~そうな/そうに」「~ような/ように(みたいに)」の英語表現も併せてご紹介します。微妙なニュアンスを正しく伝えられるようになりましょう!

日本語の「~そう」「~よう」は意味が広い!

「~そう」と「~よう」は日本語でよく使われる表現ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。見た目の印象を伝えるのか、誰かから聞いた情報なのか、それとも自分の推測なのかによって、適切な英語表現も変わってきます。それぞれの違いを理解し、正しく使い分けましょう。

似ているようで意味が違う「~そう」と「~よう」

日本語では、「雨が降りそうだ」「雨が降るそうだ」「雨が降るようだ」など、似た表現がたくさんありますが、それぞれ異なるニュアンスを持っています。冒頭でふれた以下の3つの文を比べてみましょう。

雨が降りそうだ。 → 空の様子を見て「今にも雨が降りそう」と判断する

雨が降るそうだ。 → 天気予報や誰かの話を聞いて「雨が降るらしい」と伝える

雨が降るようだ。 → 外から雨音が聞こえるなどの状況から「どうやら雨が降っているみたい」と推測する

英語では意味ごとに異なる表現を使う!

日本語では「~そう」や「~よう」を使って「見た目の印象」「聞いた情報」「推測」などを表しますが、英語ではこれらを明確に区別する必要があります。

例えば、日本語では「雨が降りそう」と「雨が降るそう」は一文字違いですが、英語では全く異なる表現です。そのため英語で適切に伝えるには、それぞれの違いをしっかり理解することが大切です。

次の項目から、「~そう」「~よう」の違いをわかりやすく解説します。それぞれに対応する英語表現を理解し、正しく使い分けられるようになりましょう!

「~そう」には2つの意味がある!

「~そう」には主に2つの意味があり、それぞれ使い方が異なります。正しく英語で表現できるように、以下で詳しく解説します。

見た目の印象から判断する場合

「~そう」は、目に見える情報や状況から判断して何かが起こりそうだと判断するときに使います。英語では “look like”や”sound like”などが適切。

“look like”は見た目や現象に基づいて「何かが起こる」と予測しているニュアンスで、”sound like”は物理的な音や相手の話し方を通して 「~のようだ」「~だろう」 と推測する意味合いが強い表現です。

It looked like it was going to rain, so I didn’t wash my car.(雨が降りそうだったから、車を洗わなかった)

The child looks like he’s about to fall into the pool.(子どもがプールに落ちそうだ)

It looks like it’s going to snow tonight.(今夜は雪になりそうだ)

That cake looks delicious!(美味しそうなケーキ!)

Koalas always look sleepy, don’t they?(コアラはいつも眠たそうだね)

It sounds like an interesting story!(その話、面白そう!)

It sounds like the party tonight is going to be fun.(今夜のパーティーは楽しそうだ)

誰かから聞いた情報を伝える場合

もう一つの「~そう」は、誰かから聞いた情報や噂を伝える際に使われ、自分の判断や推測ではなく、他人の言葉や情報を伝えるニュアンスがあります。英語では “I’ve heard that” や “They say that”、”It is said that”などが適切です。

聞いた情報をそのまま伝える

この使い方は、自分が聞いた話をそのまま相手に伝える場合です。

I’ve heard that he’s getting married next week.(彼は来週結婚するそうだ)

I’ve heard that a new restaurant is opening.(新しいレストランがオープンするそうだ)

I’ve heard that she’s taking an exam tomorrow.(彼女は明日試験を受けるそうだ)

誰かが言っていた情報を伝える

誰かの話として伝える場合には、”They say”や”People say”を使って、より間接的に伝えることができます。

They say that they’re moving next month.(彼らは来月引っ越すそうだ)

People say that this school is very strict.(この学校はとても厳しいそうだ)

They say that he solved the problem.(彼がその問題を解決したそうだ)

噂として伝える

また、噂話として伝えることもできます。この場合、英語では “It is said” や “Rumor has it” などを使います。

It is said that the movie is really interesting.(その映画はとても面白いそうだ)

Rumour has it that he’s changing jobs.(彼は転職するそうだ[という噂だ])

It is said that she’ll be leading the project.(彼女がそのプロジェクトをリードするそうだ)

「~よう」は自分の推測を表す!

「~よう」は、自分の判断や経験をもとに何かが起こりそうだと推測する際に用います。状況や感覚から予測することが多く、英語では “seem”、”look like”、”appear” などが適切です。特に “appear” は、見た目や印象、または状況から推測する場合に使われます。

状況や証拠からの推測をする「~よう」

「~よう」は、実際に見たり聞いたりしたことをもとに推測するときに使います。ここでは、「動詞を使う場合」「形容詞を使う場合」「名詞を使う場合」に分けて、例文を見ていきましょう。

動詞を使う場合は「何かをしそうだ」「~するようだ」というニュアンスで、形容詞を使うと状態や特徴に関しての推測を表現できます。

<動詞を使う場合>

My daughter seems to have a fever.(娘は熱があるようだ)

It looks like it rained early this morning.(今朝早く雨が降ったようだ)
※見た目の状況から判断していることを示す

It appears that the problem has been solved.(問題が解決したように見える)

<形容詞を使う場合>

The movie seems scary.(その映画は怖いようだ)

She seemed unwell.(彼女は具合が悪かったようだ)

It appears that the weather is going to turn bad.(天気が悪くなるようだ)

<名詞を使う場合>

The weather today is like summer.(今日の天気は夏のようだ)

It sounds like rain.(雨のようだ)

This bakery doesn’t seem to be closed on Mondays.(このパン屋は月曜日が定休日じゃないようだ)

「~よう」「~そう」「~みたい」の違い

「~よう」と似た表現には「~そう」や「~みたい」などがありますが、それぞれ微妙に使い方が異なります。英語に訳す際も、文脈やニュアンスによって異なる表現を選びましょう。

「~よう」と「~そう」はすでに解説しましたので、例文で確認してください。

「~よう」:推測や経験に基づく判断(客観的)

He seems to be tired.(彼は疲れているようだ)← 様子から判断

It appears that we took the wrong road.(この道は間違っているようだ)← 状況からの推測

It seems like it’s going to rain.(雨が降るようだ)← 雲行きや天気予報を見て判断

<ポイント>
「~よう」は個人的な推測に基づいているため、見た目の印象だけではなく、背景の情報や知識が含まれることが多い。

「~そう」:見た目や他者から聞いた情報による判断(直感的 or 伝聞)

<見た目からの判断>

She looks happy.(彼女は楽しそうだ)← 表情や雰囲気から判断

The soup looks hot.(スープが熱そうだ)← 湯気が出ているのを見て判断

This cake looks delicious.(このケーキは美味しそうだ)← 見た目の印象

<伝聞情報の表現>

I’ve heard that it will rain tomorrow.(明日は雨が降るそうだ)← 天気予報を聞いて

They say that he’s changing jobs.(彼は転職するそうだ)← 誰かから聞いた情報

<ポイント>
「~そう」は、自分の推測ではなく、見た目の印象や聞いた情報をもとに使う表現。

「~みたい」:見た目や直感的な印象による比喩的表現(口語的)

「~みたい」は話し言葉でよく使われる表現で、見た目や直感的な印象を伝える比喩的な表現です。「~のようだ」に比べてカジュアルな表現。

She looks like an angel. (彼女は天使みたいだ)← 直感的な印象、比喩表現

It looks like it’s going to rain.(雨が降るみたいだ)←なんとなく感じる、口語的

He is as quiet as a ghost. (彼は幽霊みたいに静かだ)← 比喩的な表現

<ポイント>
「~みたい」は口語的で、比喩やカジュアルな表現として使われることが多い。

「~そうな/そうに」と「~ような/ように(みたいに)」の違い

「~そうな/そうに」と「~ような/ように(みたいに)」はどちらも形容詞や動詞と組み合わせて使われますが、意味や使い方が異なります。英語に訳す際も、それぞれ適切な表現を選ぶようにしましょう。

「~そうな/そうに」:見た目の印象や様子を表す

「~そうな」は形容詞に、「~そうに」は動詞に接続して見た目や様子から判断される状態を表します。

<形容詞 + そうな(名詞を修飾)>

There are delicious looking cakes lined up.(美味しそうなケーキが並んでいる)

That looks like an expensive dress. (それは高価なドレスのようですね)

<動詞 + そうに(様子や態度を表す)>

The children are playing happily in the garden.(子どもたちは庭で楽しそうに遊んでいる)

It looked like it was going to rain all day, but it didn’t.(1日中雨が降りそうだったが、降らなかった)

<ポイント>
「~そうな/そうに」は、見た目や雰囲気から感じ取る印象を表現する際に使います。英語では “look like” や副詞を使うことが多い。

「~ような/ように(みたいに)」:比喩や例示を表す

「~ような」は名詞を、「~ように(みたいに)」は動詞や形容詞を修飾して比喩や例示を表します。

<名詞 + ような(比喩的な表現)>

He speaks like a teacher.(彼は先生のような話し方をする)

That cloud is shaped like an animal.(あの雲は動物のような形をしている)

<動詞 + ように(方法や状態の説明)>

Let’s sit toward the front so that we can hear well.(よく聞こえるように前の方に座ろう)

Solve this problem as shown in the example.(この問題は例題のように解いてください)

<ポイント>
「~ような/ように(みたいに)」は、何かに例えて説明するときに使う。英語では”like” “as” “as if”などを用いることが多い。

<使い分けのポイントまとめ>

表現 意味 例文
~そう 見た目や直感での判断 He looks happy.(彼は楽しそうだ)
~そう 伝聞情報を表す I heard it will rain tomorrow.(明日は雨が降るそうだ)
~よう 自分の推測に基づく判断 He seems to be tired.(彼は疲れているようだ)
~みたい 直感的・口語的な比喩表現 He is as quiet as a ghost.(彼は幽霊みたいに静かだ)
~そうな 見た目からの印象(形容詞) That’s a delicious looking cake.(美味しそうなケーキだね)
~そうに 見た目からの印象(動詞) He is talking happily.(彼は楽しそうに話している)
~ような 似ていることを表す(名詞) It’s a story like a dream.(夢のような話だ)
~ように 似ていること・方法を表す(動詞) He speaks as if he were dreaming.(彼は夢を見るように話す)

<ポイント>
見た目の印象・伝聞・推測の違いを意識すると、英語の使い分けがしやすくなります!

「~そう」「~よう」を実践で使い分けてみたいなら

「~そう」と「~よう」はどちらも推測や比喩を表しますが、意味や使い方が異なります。「~そう」は見た目や聞いた情報に基づく判断、「~よう」は経験や推測に基づく判断や比喩を表します。また、「~みたい」は「~よう」と似ていますが、より口語的な表現です。「~そうな/そうに」は印象や様子を、「~ような/ように(みたいに)」は類似性を示します。英語では”look like” “seem” “appear”などを使い分け、より自然な表現を目指しましょう。

「~そう」「~よう」を実践で使い分けてみたいという人は、ぜひ、レアジョブ英会話のレッスンを活用してください。

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