日本では、手紙やビジネスメールなどで、書き出しを「季節の挨拶」で始めることがありますが、英語ではどうなのだろう、と思われたことはありませんか?英語でも、必要に応じて季節の挨拶を表現することがあります。今回はそんな英語の手紙やメールにおける季節の挨拶の書き方についてご紹介したいと思います。
英語の手紙やメールに季節の挨拶は必要?
日本語では「拝啓 ◯◯の候」のようにして季節の挨拶で書き始めるのが丁寧な手紙の決まりのようになっていますが、英語でも心のこもった手書きの手紙や、少しフォーマルな手紙になると、季節の挨拶を使うことがあります。ビジネスメールの場合は、基本的には用件だけを的確に書くことが求められることもありますが、顔見知りの相手や個人的に良好な関係を築いている相手には、メールの最初に季節の挨拶を入れて親近感をもたせることもあります。
逆を言えばビジネスの場合は、急ぎの用件等の場合には季節の挨拶は不要です。適切な場で使うようにしましょう。
また、季節が真逆の国の方へのご挨拶の場合には、相手の季節や天候についても確認してから書き出しを考えることが大切です。
春に使える手紙の書き出し定型文
季節の挨拶を一から考えて書くのは難しいですよね。しかしよく見ると、しばしば使われる表現というものが存在します。そういった表現を自分のものにすることで、簡単に季節の挨拶ができるようになります。それらをまずは暖かくなってきた「春」の挨拶からご紹介しましょう。
春の訪れとともに:With the arrival of spring
With the arrival of spring, I wish you continued health and success.
(春の訪れとともに、変わらぬご健康とご活躍をお祈りいたします。)
「with the arrival of 〜」は「〜の到着とともに」という意味で、他の季節でも使うことができます。その後ろに続いた「I wish you continued health and success」は目上の方やビジネス上で活躍するフォーマルな表現で、書き出しの挨拶文や最後の文などでも使うことができます。
日ごとに暖かくなってきて:As the days are getting warmer
As the days are getting warmer, I hope you are doing well.
(日毎に暖かくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。)
「be getting warmer」は「だんだん暖かくなる」という意味です。春は「warm(暖かい)」という言葉が挨拶文でよく使われます。それに続く「I hope you are doing well」は「おかわりなくお過ごしのことと存じます」「いかがお過ごしでしょうか」というような意味で、フォーマルなイメージです。カジュアルにしたい場合には「Hope you are doing well」と表現するといいでしょう。
さわやかな春の季節に:During this refreshing spring season
During this refreshing spring season, I am pleased to write to you.
(爽やかな春の季節に、こうしてお便りできることを嬉しく思います。)
「refreshing」は「さわやかな」という意味。「During this refreshing spring season」はフォーマルな印象を与えますのでビジネスメールや目上の方へのご挨拶によいでしょう。
花が咲いている:in bloom
In blooming spring, I hope this letter finds you well.
(花咲き誇る春に、お元気でお過ごしのことと存じます。)
Bloomは「花が咲く」という意味で、春の表現にぴったりの言葉です。また「in full bloom」だと「満開の」という意味になり、「In full bloom of spring(春爛漫のこの頃)」といった形で書き出しに使うことができます。
例文後半の「I hope this letter finds you well」は季節の挨拶がなくとも書き出しで使われる定型文で「お元気でお過ごしのことと存じます」という意味の表現。直訳すると「手紙が、あなたが元気であることをみつけることを願います」となり、面白い表現ですが英語では非常によく使われるので一緒に覚えておきましょう。
夏に使える手紙の書き出し定型文
夏の暑さだけでなく、夏休みなども季節を表す言葉として使われます。そんな夏の季節によく使われる手紙の表現をご紹介しましょう。
暑さ厳しき折:in this hot season
In this hot season, I trust you are doing well.
(暑さ厳しき折、変わらずお元気でお過ごしのことと存じます。)
夏といえば「暑い」ということで「hot(暑い)」を表現に入れて表します。例文の「I trust you are doing well」は「おかわりなくお過ごしのことと存じます」という表現で丁寧な言葉です。
夏の暑さが続く中:As the summer heat continues
As the summer heat continues, how have you been these days?
(暑さが続いているけれど、最近どうしていますか?)
「summer heat」は「夏の暑さ」、「continue」は「続く」という意味です。「how have you been these days?」はどちらかというとカジュアルな表現で、友人や家族などに向けて使うとよいでしょう。
この夏の日々に:During these summer days
During these summer days, I hope you’re keeping cool.
(夏の日々、涼しく過ごせていますか?)
「during」は「〜の間に」という意味の言葉で、直訳すると「この夏の間に」というような意味合いになります。「I hope you’re keeping cool」は「涼しく過ごせていることを願っています」という意味。「keep cool」がカジュアルな表現ですのでお友達や家族に使うといいでしょう。
夏真っ盛り:With summer in full swing
With summer in full swing, how have you been?
(夏真っ盛りですが、元気にしていますか?)
「in full swing」は「本格的に」という意味で、夏の暑さが真っ盛りになったころに使える表現です。また「元気ですか?」とカジュアルに聞きたいときは「how have you been?」がよく使われますね。
休暇の季節:the summer holiday season
I hope you’re enjoying the summer holiday season with lots of fun and sunshine.
(夏休みシーズンを楽しいことや太陽の光とともに満喫していることと思います。)
夏といえば「summer holiday(夏休み)」で、こちらを季節の挨拶に取り入れることもあります。とくに例文は、親が子供に送る手紙の書き出しなどにピッタリですね。
秋に使える手紙の書き出し定型文
秋は涼しくなってきた気候についてや、紅葉の様子を季語に使うこともできるでしょう。そんな秋の季節によく使われる手紙の表現をご紹介しましょう。
秋の涼しい風とともに:With the cool breeze of autumn
With the cool breeze of autumn, I wish you continued prosperity.
(秋涼の候、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。)
「breeze」は「風」、「autumn」は「秋」という意味。「with the cool breeze of autumn」は「秋の涼しい風とともに」という意味ですが、日本語で言うところの「秋涼の候」というニュアンスです。「prosperity」は「繁栄」という意味で、この例文はとてもフォーマルな表現ですね。
秋も深まるころ:as the autumn season deepens
I hope this letter finds you well as the autumn season deepens.
(秋も深まるころ、お元気でお過ごしのことと思います。)
「deepen」は「deep(深い)」という形容詞が動詞化したもので、「深まる」と訳す英単語です。「秋が深まる」という美しい表現ができるフレーズですね。
美しい紅葉:the beautiful colors of fall
Hope you’re enjoying the beautiful colors of fall.
(美しい紅葉を楽しんでいますか?)
カジュアルな関係の人に送るメッセージなら、こういった例文の文章もいいでしょう。「fall」は「秋」という意味。秋といえば紅葉ですのでこれを季節の挨拶に加えてもいいでしょう。
turn red and yellow:紅葉する
As the leaves turn red and yellow, I thought of you and wanted to send my warm greetings.
(葉が赤や黄色に色づく季節に、あなたのことを思い出し、心を込めてご挨拶を送ります。)
こちらも紅葉について。葉っぱなどが紅葉することを「turn red and yellow(赤や黄色に変わる)」という表現を使います。「I think of you」は「あなたのことを思う」という意味。例文は恋人や親しい友人に送るのにとてもよい暖かい言葉ですね。逆にビジネスや初めてやり取りをする相手には適さない文面です。
fall is just around the corner:秋はすぐそこの角まで
Fall is just around the corner, and I can’t wait for the colorful leaves and cozy days to come.
(秋はもうすぐそこです。色とりどりの葉に心地よい日々が待ち遠しいですね。)
初秋に使える表現です。暑い夏の終わり、ちょっとした秋の気配を感じた際に使ってみましょう。長い夏が終わり、秋が待ち遠しいといった気持ちを表すことができます。例文はカジュアルな手紙にピッタリですよ。
冬に使える手紙の書き出し定型文
冬は雪や寒さだけでなく、クリスマスという楽しみもある季節。そんな冬の季節によく使われる手紙の表現をご紹介しましょう。
With the arrival of winter:冬の訪れにあたり、
With the arrival of winter, I wish you health and happiness.
(冬の訪れにあたり、ご健康とご多幸をお祈りいたします。)
「春」の表現でもご紹介しましたが、「With the arrival of 〜(〜の訪れとともに)」はどの季節にも万能の表現です。「I wish you health and happiness」は相手の健康や幸せを願う定型文。
despite the cold weather:寒さ厳しい折にもかかわらず
I trust you are doing well despite the cold weather.
(寒さ厳しい折にもかかわらず、お元気でお過ごしのことと存じます。)
「despite」は「〜にも関わらず」という表現。「寒く辛い季節ではあるけれど」といった意味で使える表現です。
stay warm:暖かく過ごす
Hope you’re staying warm this winter.
(寒い冬ですが、暖かく過ごしておられることと思います。)
「stay warm」は「暖かく過ごす」という意味。寒い季節だからこそ「暖かい」という言葉を使うことで心が緩やかになる表現です。例文はカジュアルな表現です。
As the Christmas season approaches:クリスマスの季節が近づく中、
As the Christmas season approaches, I would like to extend my warmest greetings to you and your family.
(クリスマスの季節が近づく中、あなたとご家族に心よりご挨拶申し上げます。)
「approach」は「近づく」という意味。クリスマスを祝う国では、11月ごろからクリスマスの雰囲気になりますので、早くからこういった表現を使うことができます。またこの文はクリスマスカードのメッセージとしてもピッタリの言葉です。フォーマルな相手に送りましょう。「extend greetings」は「挨拶を伝える」という意味ですよ。
The Christmas season is here!:クリスマスシーズンですね!
The Christmas season is here!
(クリスマスシーズンですね!)
仲の良い相手であれば、こんなふうな書き出しでもいいでしょう。「〜 is here!」は「〜が来た!」という意味。楽しみにしているイベントなどで使える表現です。
With snowflakes falling outside:雪が舞い落ちる外の景色を見ながら、
With snowflakes falling outside, I thought it was the perfect time to write to you.
(雪が舞い落ちる外の景色を見ながら、あなたに手紙を書くのにピッタリの時だと思いました。)
「snowflakes」は「雪の結晶」という意味。「ふわふわと舞い散る雪片が外に降る様子を窓越しに見ながら、家の中で暖かくして手紙を書いている」という表現の文章です。こちらは親しい友人や恋人などへの手紙にピッタリの例文です。
季節ごとの挨拶を英語で話してみよう!
メールが主流の時代に、用件を簡潔に済ませることも大切ですが、心のこもった手紙や季節の挨拶は、相手への気持ちを伝えるとともに、教養や知識の深さも表してくれます。ぜひ積極的に季節の挨拶を取り入れてみてください。
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