“If”と聞くと、「もし~なら」という意味を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。Ifには「~かどうか」という意味もあり、使い方を間違えると誤解を招くことも。さらに、Ifには「名詞節」と「副詞節」があり、文の役割によって使い分ける必要があります。
本記事では、Ifの本当の意味と正しい使い方を詳しく解説し、英語の表現力をアップさせるポイントをご紹介します!
Ifの基本的な意味と使い方
Ifは中学英語で習う基本単語ですが、冒頭で述べたように2つの異なる意味があります。一つは「もし~なら」という仮定を表す使い方で、もう一つは「~かどうか」という意味で使われるパターンです。まず、それぞれの意味と使い方を例文とともに詳しく解説します。
仮定を表す「もし~なら」のIf
Ifは主に「もし~ならば」という仮定を表すときに使われます。この場合、If節は副詞節として機能し、条件を表します。
If it rains tomorrow, we will stay home. (もし明日雨が降ったら、私たちは家にいるよ)
If I had more time, I would learn another language. (もしもっと時間があったら、別の言語を学ぶのに)
この場合、If節が条件を表し、その結果が主節に続いています。また、時制によって「現実的な条件」なのか「仮想的な条件」なのかが変わる点も重要です。
「~かどうか」のIf
Ifには「~かどうか」という意味もあります。この場合、If節は名詞節として機能し、動詞の目的語などとして使われます。
I don’t know if she is coming. (彼女が来るかどうか分からない)
Let me know if you need any help. (助けが必要かどうか教えてね)
この場合、If節は「Yes/Noで答えられる内容」を表し、「~かどうか」を意味します。仮定のIfとは異なり条件を示すわけではないので、文の構造に注意しましょう。
Ifの名詞節と副詞節の違いを理解しよう
Ifの使い方を正しく理解するためには、「名詞節」と「副詞節」の違いを押さえることが大切です。どちらも文章の中で重要な役割を果たしますが、意味や使い方が異なります。
すでに述べたように、名詞節のIfは「~かどうか」という意味を持ち、副詞節のIfは「もし~なら」と条件を表します。見分け方を理解し、正しい使い方を身につけましょう!
名詞節としてのIf:「~かどうか」
名詞節とは、文の主語や目的語、補語の役割をする節のことです。Ifが名詞節を作るときは、「~かどうか」という意味になり、主に動詞の目的語として使われます。
I’m not sure if he will come. (彼が来るかどうか確かではない)
Can you tell me if this train goes to Tokyo? (この電車が東京へ行くかどうか教えてくれますか?)
この場合、If節全体が「~かどうか」という意味を持ち、動詞の目的語になっています。前述した通り、「Yes/Noで答えられる質問」に対応する点が特徴です。
<名詞節のIfの見分け方>
・「~かどうか」と訳せる
・動詞(know, ask, tell, wonder など)の目的語として使われる
・Whetherに置き換えられることが多い(文によってはWhetherの方が適切な場合も)
副詞節としてのIf:「もし~なら」
副詞節は文全体の意味を補足する役割を持ち、条件や時間、理由などを表します。Ifが使われる副詞節は、仮定の「もし~なら」という意味。
If it’s sunny tomorrow, let’s go to the beach. (もし明日晴れたら、海に行こう)
If I were you, I would take that job. (もし私があなたなら、その仕事を受けるよ)
この場合、If節は「ある条件が満たされたときにどうなるか」を表し、主節とセットで使われるのが特徴です。
<副詞節のIfの見分け方>
・「もし~なら」と訳せる
・主節(メインの文)とセットで使われる
・主に未来や仮定の状況を表す
【Ifの名詞節と副詞節の見分け方まとめ】
種類 | 意味 | 役割 | 例文 |
名詞節のIf | 「~かどうか」 | 動詞の目的語になる | I don’t know if he likes coffee.(彼がコーヒーを好きかどうか分からない) |
副詞節のIf | 「もし~なら」 | 条件を表し、主節とセットで使われる | If it rains, we will stay home.(もし雨が降ったら、家にいるよ) |
名詞節のIfと副詞節のIfを正しく使い分けることで、より自然な英語表現ができるようになります。
間違えやすいIfの使い方と注意点
Ifはシンプルな単語ですが、使い方を間違えると意味が伝わらなかったり、不自然な英語になったりすることがあります。特に、「名詞節と副詞節の混同」「Whetherとの使い分け」「仮定法のIfのミス」などは、多くの学習者が間違えやすいポイントです。ここでは、それぞれの間違いやすい点と正しい使い方を解説します。
名詞節と副詞節の混同
Ifの名詞節(~かどうか)と副詞節(もし~なら)の違いを理解していないと、誤った文を作ってしまうことがあります。
☓ → If he comes or not, I will go. (彼が来るかどうかに関係なく、私は行く)
この場合、「~かどうか」を表すときに Ifは使えません。Whetherに置き換えましょう。
◯ → Whether he comes or not, I will go. (彼が来るかどうかに関係なく、私は行く)
<ポイント>
・「~かどうか」の場合は Whether使うのが自然
・Whether or notの形で使うことが多い
If と Whether の使い分け
IfとWhetherはどちらも「~かどうか」という意味で使われることがありますが、以下のような違いがあります。
If | Whether | |
使える動詞 | think, know, ask など | ask, decide, discuss など |
or not の使い方 | If では基本的にor notを後ろに置かない | Whether or not の形で使われる |
前置詞の後に使えるか | ☓(前置詞の目的語にはなれない) | ◯(前置詞の目的語になれる) |
I don’t know if she is coming. (彼女が来るかどうか分からない)
Let’s discuss whether we should change the plan. (計画を変更すべきかどうか話し合いましょう)
It depends on whether he agrees or not. (それは彼が同意するかどうかによる)
<ポイント>
・Ifは動詞の目的語になるが、前置詞の後では使えない
・Whetherはフォーマルな場面でよく使われる
仮定法のIfのミス
仮定法では、現在のことでも過去形、過去のことでも過去完了形を使うため注意が必要です。
☓ → If I was you, I would accept the offer. (もし私があなたなら、その申し出を受けるのに)
◯ → If I were you, I would accept the offer. (もし私があなたなら、その申し出を受けるのに)
☓ → If I knew about the problem, I would have helped. (もしその問題を知っていたら、手伝ったのに)
◯ → If I had known about the problem, I would have helped. (もしその問題を知っていたら、手伝ったのに)
<ポイント>
・現在の仮定 → 過去形(例:If I were…)
・過去の仮定 → 過去完了形(例:If I had known…)
【間違えやすいIfのポイントまとめ】
間違えやすい点 | 誤り | 正しい例 |
名詞節と副詞節の混同 | If he comes or not | Whether he comes or not |
IfとWhetherの使い分け | It depends on if he agrees | It depends on whether he agrees |
仮定法のIfの時制 | If I was you | If I were you |
仮定法のIfの過去形 | If I knew the problem | If I had known the problem |
これらのポイントを押さえることで、Ifを正しく使いこなせるようになります。次の章では、会話やライティングで役立つIfを使った便利な表現をご紹介します!
Ifを正しく使いこなして英語力アップ!
Ifの使い方をしっかり理解できれば、英会話やライティングの表現力が大きく向上します。特に、ネイティブがよく使う便利なIf表現を身につけることで、より自然な英語を話せるようになるでしょう。
ここでは、日常会話で使えるIfの英語表現をご紹介します。
会話でよく使われるIfの英語フレーズ
Ifを使った表現には、決まり文句のように使われるものがたくさんあります。以下のフレーズを覚えておくと、英会話がスムーズになりますよ!
If you say so. (あなたがそう言うなら)
If I were you, I would… (もし私があなただったら…)
If I remember correctly, … (もし私の記憶が正しければ…)
If you ask me, … (私の意見を言うなら…)
If anything, … (どちらかと言えば…)
<ポイント>
・”If you say so.”は、納得していなくても会話を流すときに使える
・”If anything, …”は、「むしろ…」と逆のことを言いたいときに便利
条件を表すIfの表現
Ifを使って条件を提示することで、相手に伝えたいことを明確にできます。
If possible, let’s meet tomorrow. (可能なら、明日会おう)
If necessary, I can help you. (必要なら、手伝うよ)
Call me if you need anything. (何か必要なら電話してね)
If not, let’s try another way. (もしダメなら、別の方法を試そう)
<ポイント>
・”If possible,”や”If necessary,”はフォーマルな表現としても使える
・”If not”,は会話の中でスムーズな流れを作るのに便利
Ifを使った意外な表現
Ifは「もし~なら」だけでなく、少し意外な使い方もあります。
It’s as if he knew everything. (まるで彼がすべて知っているかのようだ)
If only I had more time! (時間がもっとあればなぁ!)
I’d appreciate it if you could help me. (手伝っていただけるとありがたいです)
You can’t be too careful if you travel alone. (一人で旅行するときは、いくら注意してもしすぎることはないよ)
<ポイント>
・”As if”は「まるで~のようだ」という意味で、仮定法と一緒に使うことが多い
・”If only”は「~さえあれば!」という強い願望を表現するときに便利
【Ifを使いこなすためのポイントまとめ】
Ifを使った表現 | 意味 | 例文 |
If you say so. | あなたがそう言うなら | If you say so, I’ll trust you. |
If anything, … | どちらかと言えば | If anything, it’s too cold. |
If necessary, … | 必要なら | If necessary, I’ll come early. |
If not, … | もしそうでないなら | If not, let’s change our plan. |
As if … | まるで~のように | It’s as if he saw everything. |
If only …! | ~さえあれば! | If only I had more money! |
Ifを使いこなして表現力をアップさせよう!
“If”は「もし~なら」という意味だけでなく、「~かどうか」や「まるで~のように」など、さまざまな使い方がある単語です。名詞節・副詞節の違いを理解し、間違えやすいポイントを押さえることで、正確な英語を話せるようになります。また、日常会話でよく使われるフレーズを覚えれば表現力もアップし、英語の理解力も向上し、よりスムーズなコミュニケーションが可能になるでしょう。
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