「国名」と「その国の人」で英単語が違うということはよくあります。例えば「日本」は「Japan」ですが「日本人」は「Japanese」ですよね。また「日本の」という形容詞も「日本人」と同じ「Japanese」ですが、国によってはそれも違うということもあるようです。そこで今回はよくある変化のパターンや注意点をご紹介し、最後に「国の正式名称」、「その国の人」「その国の(形容詞)」を指す英単語をリストにして幾つかご紹介したいと思います。
国名から「〜人」に変化する際によくある接尾語
皆さんは「国の名前」は英語で書くことができても、「その国の人」を英語で書きたい時に戸惑った事はありませんか?例えば「Japan(日本)」「Japanese(日本人)」のように、「国名」と「〜人」とで英単語が違うことがほとんどで、一つ一つ覚えるのは大変ですよね。しかし実は、国名から「〜人」に変化する際には、いくつかのパターンが存在します。このパターンを知っていると覚えやすくなりますので、ぜひご一読くださいね。
-(a)nの接尾語がつく
よく使われるのが「- (a)n」。例えば「Australiaオーストラリア / Australian オーストラリア人」や「Korea韓国 / Korean 韓国人」、「Indonesia インドネシア / Indonesian インドネシア人」、「Mexicoメキシコ / Mexican メキシコ人」など多くの国がこれに当てはまります。
-ianの接尾語がつく
国名の後ろに「- ian」の接尾語がつくパターン。たとえば「Brazilブラジル / Brazilianブラジル人」、「Italiaイタリア / Italianイタリア人」などが当てはまります。
-eseの接尾語がつく
国名の後ろに「-ese」の接尾語がつくパターン。たとえば「China中国 / Chinese中国人」や「Japan 日本 / Japanese日本人」もこれに当てはまりますね。
-iの接尾語がつく
国名の後ろに「-i」の接尾語がつくパターン。「Israelイスラエル / Israeliイスラエル人」、「Nepalネパール / Nepaliネパール人」などがあります。
-ishの接尾語がつく
国名の後ろに「-ish」の接尾語がつくパターン。「Swedenスウェーデン / Swedishスウェーデン人」、「Spainスペイン / Spanishスペイン人」「Britainイギリス / Britishイギリス人」などがあります。
国名等に関する注意点
先程お伝えした接尾語はよくあるパターンではありますが、実際にはそれに当てはまらない国もたくさんあります。またパターンから外れているだけでなく、使い方を注意すべき国も存在します。記事の最後に世界各国のリストをご紹介しますが、そのリストの中でも特に注意して使いたい国名や「〜人」についての英単語をご紹介しましょう。
英国の正式名称「United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland」は
「England(イングランド)」
「Scotland(スコットランド)」
「Wales(ウェールズ)」
「Northern Ireland(北アイルランド)」
の4つの国(地域)から成り立っています。私達が「イギリス」という時、通常はこの4つの国(地域)をあわせた連合王国のことを意味します。とても長い国名ですので省略形の「UK」で呼ぶことがほとんどです。またイギリスのことを「Britain」と呼ぶこともあり、「イギリス人」を「British」と表現することができます。
しかし上記4つの地域はもともと言語文化が全く違う国同士であるため、自分たちを「British」とひとまとめにまとめられるのを嫌い、「English(イングランド人)」「Scottish(スコットランド人)」「Welsh(ウェールズ人)」「Irish(アイルランド人)」と自称することがあります。
たとえばスコットランド出身のイギリス人の方に向かって「Are you English?」と聞くと、「No, I’m Scottish.(いいえ、スコットランド人です)」という答えが返ってきます。というのも、「Are you English?」は「あなたはイングランド人ですか?」という意味だからです。もし「あなたはイギリス人ですか?」と聞きたい時は「Are you from UK?」と聞くのが安全でしょう。
オランダについて
オランダは国名の中でもとても覚えにくい国で有名ですよね。「オランダはHolland」と覚えた方も多いでしょう。もともとHolland(ホラント)とはオランダの12ある州のうち北ホラント州と南ホラント州を指す言葉でした。19世紀にこれらの都市が経済的に勢力を持っていたため、非公式にHollandという国名が使われるようになったのです。日本人が使う「オランダ」も「Holland」のポルトガル語「Hollanda」が語源となっています。
しかし2020年にオランダ政府は「Holland」という通称を今後国名として使わず、「the Netherlands」で統一することを正式に発表しました。今後は「the Netherlands」がより広く使われていくことになるのではないでしょうか。
また「オランダ人」「オランダの」を表す「Dutch」も国名とは似ても似つかず、覚えるのに苦労します。これは神聖ローマ帝国時代、現在のドイツとオランダは同じ国であり、その後国が別れたから。その後、海洋国家としてイギリスのライバルとなったオランダを限定して「Dutch」と呼ぶようになったとされています。現在の「Deutschland(ドイツ語でドイツという意味)」と音が似ているのはそういった背景があるためです。
韓国について
韓国(大韓民国)は、北朝鮮と区別する形で、「South Korea(韓国)」と表記されるのが正式ですが、会話の中では「Korea(韓国)」と言われることもしばしばあります。同様に、「韓国人」「韓国の」を「South Korean」ということもあれば、「Korean」ということもあります。
トルコ、フィリピンなどについて
「Japanese(日本人)」「Japanese(日本の)」のように、ほとんどの場合「〜人」と「〜の」は同じ単語です。しかし下記にご紹介するリストの中では「トルコ」のように「Turk(トルコ人)」と「Turkish(トルコの)」で単語が異なる国も存在します。
フィンランド「Finn(フィンランド人)/Finnish(フィンランドの)」や、ルクセンブルク「Luxembourger(ルクセンブルク人)/Luxembourgian(ルクセンブルクの)」、フィリピン「Filipino(フィリピン人)/Philippine(フィリピンの)」も同様です。
まだデンマークのように「デンマーク人(Dane)」という言葉がありながらも、「Danish(デンマークの)」という単語で「デンマーク人」の意味も言い表せる場合も多々あります。
「〜人」の文章内での表現方法について
最後にご紹介する国名リストでは「〜人」についての英単語を確認できますが、実際に文章にするとなると間違いやすいものです。例えば「彼女は中国人です」と個人について話す時と、「中国人は中国語を話す」のように複数の人々について話す時とでは、同じ「中国人」でも微妙な使い分けが必要です。
個人について話す時
・She is Chinese.(彼女は中国人です。)
=She is a Chinese person.(彼女は中国の人です。)
=She is from China.(彼女は中国出身です。)
通常、「She is Chinese」という時は「a」などの冠詞はつけずに表現します。一方「She is a Chinese person.」という時は「a(an)」の冠詞をつけて表現します。
複数(人々)について話す時
・The Chinese speak Mandarin.(中国の人々は中国語を話す)
=Chinese people speak Mandarin.(中国の人々は中国語を話す。)
上記のように複数の「中国人(中国の人々)」を表す時は「The」を「形容詞形」の前につけて表現することが多くあります。例えばフランスなら「The + French(フランスの)」で「The French(フランスの人々)」、韓国なら「The + Korean(韓国の)」で「The Korean(韓国の人々)」といった形で応用できます。
国の正式名称と「〜人」「〜の」の表記リスト
最後に一部の国名の正式名称と、「〜人、形容詞(〜の)」の表現を合わせた英語表記リストをご紹介しましょう。※国名はアイウエオ順に並んでいます。
アジア・大洋州
国名(略称) | 国名(正式名称) | 〜人、形容詞(~の) |
インドネシア共和国 Indonesia | Republic of Indonesia | Indonesian |
インド共和国 India | Republic of India | Indian |
オーストラリア連邦 Australia | Australia | Australian |
大韓民国(韓国) South Korea | Republic of Korea | South Korean |
中華人民共和国 China | People’s Republic of China | Chinese |
日本 Japan | Japan | Japanese |
フィリピン共和国 Philippines | Republic of the Philippines | Filipino(人) Philippine(形容詞) |
北米・中南米
国名(略称) | 国名(正式名称) | 〜人、形容詞(~の) |
アメリカ合衆国 The United States | United States of America | American |
アルゼンチン共和国 Argentina | Argentine Republic | Argentine |
カナダ Canada | Canada | Canadian |
ブラジル連邦共和国 Brazil | Federative Republic of Brazil | Brazilian |
メキシコ合衆国 Mexico | United Mexican States | Mexican |
欧州
国名(略称) | 国名(正式名称) | 〜人、形容詞(~の) |
アイルランド Ireland | Ireland | Irish |
イタリア共和国 Italy | Italian Republic | Italian |
英国 UK・British | United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland | British |
オーストリア共和国 Austria | Republic of Austria | Austrian |
オランダ王国 the Netherlands(Holland) | Kingdom of the Netherlands | Dutch |
ギリシャ共和国 Greece | Hellenic Republic | Greek |
スウェーデン王国 Sweden | Kingdom of Sweden | Swedish |
スペイン王国 Spain | Kingdom of Spain | Spanish・Spaniard(人) Spanish(形容詞) |
チェコ共和国 Czech | Czech Republic | Czech |
デンマーク王国 Denmark | Kingdom of Denmark | Dane・Danish(人) Danish(形容詞) |
ドイツ連邦共和国 Germany | Federal Republic of Germany | German |
フィンランド共和国 Finland | Republic of Finland | Finn(人) Finnish(形容詞) |
フランス共和国 France | French Republic | French |
ブルガリア共和国 Bulgaria | Republic of Bulgaria | Bulgarian |
ベルギー王国 Belgium | Kingdom of Belgium | Belgian |
ポーランド共和国 Poland | Republic of Poland | Pole・Polish(人) Polish(形容詞) |
ポルトガル共和国 Portugal | Portuguese Republic | Portuguese |
ロシア連邦 Russia | Russian Federation | Russian |
中東・アフリカ
国名(略称) | 国名(正式名称) | 〜人、形容詞(~の) |
サウジアラビア王国 Saudi Arabia | Kingdom of Saudi Arabia | Saudi, Saudi Arabian |
トルコ共和国 Turkey | Republic of Turkey | Turk(人) Turkish(形容詞) |
南アフリカ共和国 South Africa | Republic of South Africa | South African |
※国名の正式名称は外務省の下記のページの英語表記から参照しています。
(外務省HP: https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/)
世界各国の国名の英語表現がわかったら
世界各国の国名や、その国の人を表す英単語は異なることが多く、パターンを覚えたり、個々の独特の変化を覚える必要があります。またその国の歴史的背景によって気をつけなければならない場面もありますので、注意しましょう。
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