PDCAってそのまま英語で使える?まるっとビジネスの略語を攻略しよう!

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「PDCA」という言葉が日常的に使われるようになってきました。これは「Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)Action(改善)」の頭文字を取ったもので、ビジネスを効率よく回転させる手法とされています。アメリカで生まれた言葉ではありますが、海外でも日本とまったく同じ意味で使われているのでしょうか。「SWOT」「3C」といった現代ビジネスでよく使われる英語の略語も取り上げ、英語の会話の中で使いこなせるようにしていきます。

PDCAを使いこなそう

PDCAはPDCA Cycle(PDCAサイクル)とも言い、一連の流れを繰り返して仕事を進めることを推奨するものです。すでになじみがある人も多いかと思いますが、英語ではどのような意味がある言葉なのか、改めて見直してみましょう。

PDCAはすべて動詞

日本語ではよく「Plan、Do、Check、Actionの略」とされますが、元の英語ではActionではなくActが使われ、この4つの単語はすべて動詞。それぞれ次のような意味を持ちます。

Plan=計画する

目標を決める、具体的な方法を考えるなど、日本語とほぼ同じ意味。

Do=実行する

doは「行う」という広い意味を持つ動詞で、ここでは「計画したことを実行に移す」ということだと思っていいでしょう。

Check=評価する

checkには「確認する、調べる、評価する」などさまざまな意味がありますが、PDCAの場合、実行したことがうまくいっているかどうか、データなどを分析しながら「評価する」ことを指します。

Act=行動を起こす

actそのものには「改善する」という意味はなく、評価の結果を見て改善策を考える、または先へ進むかどうかなど、「何らかの行動を起こす」ことを表します。

英語で見るとDoとActが似ていますが、Actのほうが、何らかの目的を持って行動するという意図が感じられます。

PDCAの使い方

We will apply the PDCA Cycle to solve the problem.(問題を解決するために、PDCAサイクルを採り入れます)

PDCAを「使う、採り入れる」と言うには、applyを使います。use(使う)やtake(取り入れる)を使用することも可能です。

We are in the Check stage of PDCA.(現在、PDCAのCheckの段階にいます)

PDCAの4つの「段階」をstageと呼びます。phase(フェーズ)やstep(ステップ)を使ってもかまいません。

アルファベットのビジネス略語を攻略

元の英語の意味がわかると、PDCAに対するイメージが少々変わってくるのではないでしょうか。日本のビジネスの世界で使われているその他のアルファベットの略語についても、本来の意味を考えてみましょう。

「方向づける」のOrientを使うOODA

意思決定のプロセスを表す言葉。以下の頭文字を取って「ウーダ」と呼ばれています。PDCA同様、すべて動詞です。

Observe=観察する

全体をよく見ること。

Orient=方向づける

次に何をするべきか考えること。日本語ではよく「状況判断」とされています。

Decide=決定する

手段を考え、どうするか決めること。

Act=行動する

考えたことを実行すること。PDCAのActとは意味合いが異なります。

orientは、普段「東方、オリエント」という意味の名詞としてよく使われていますが、OODAでは「方向づける」という動詞だということに注意してください。

It will help us orient our business towards success.(それは私たちのビジネスを成功へと方向づけるのに役立ちます)

「強み」や「弱み」を表すSWOT

自社の強みや弱みを分析して、経営判断に役立てること。以下の頭文字を取って「スウォット」のように読みます。これはすべて名詞で、英語では通常複数形で表します。

Strengths=強み

strong(強い)の名詞形で、物の「強さ」を表すこともあれば、「強み、長所」の意味で使われることもあります。

Weaknesses=弱み

weak(弱い)の名詞形。「弱点、欠点」を表すのに使われます。

Opportunities=機会

日本語では「チャンス」に近い言葉で、市場環境など、「よい外部要因」を指します。

Threats=脅威

競合、市場環境、自然環境などでの「マイナス要因」を指します。

opportunityは「機会」というより「好機」と考えたほうがいい語です。

Use it as an opportunity for achievement.(業績達成のための好機として利用しましょう)

数字を含むビジネス略語を攻略

ビジネスでは、3C、4Pなど数字を使った略語もよく登場しますが、「3CはCustomer(顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の略」と聞いただけで、なんとなく安心してしまってはいませんか?英語では実際にどのような意味を持つ語なのかを考えてみましょう。

3CsのCompetitorは「競合」

ビジネス戦略を立てるために把握すべきマーケティング環境を指します。Cから始まる以下の3つの語から、通常sをつけて「3Cs」と呼ばれます。すべて名詞です。

Customer(s)=顧客

一般に広くビジネスの「顧客」を指し、3Cs分析では「市場」を意識することもあります。

Competitor(s)=競合

「競争相手」という意味の語ですが、3Cs分析では特に「競合他社」を指します。

Company=会社

一般に広く「会社」のことですが、3Cs分析では特に「自社」を意味します。

competitorは、例えばcompetition(コンペ、競争)の「競合」を指すこともできます。

Who will be our competitors in the next competition?(次のコンペの競合はどこだろう?)

商品にもサービスにも使われる4Ps

マーケティングを方向づけるための要素。Pから始まる以下の4つの語から、通常sをつけて「4Ps」と呼ばれます。すべて名詞です。

Product=商品

productは基本的には「工場などで製造したもの」ですが、4Psではサービスなど物理的な形がないものも、比ゆ的にproduct(商品)とすることがあります。

Price=価格

これも基本的には「物の値段」で、サービスには通常fee(料金)を使いますが、4Psでは比ゆ的にpriceとしています。

Place=場所

placeは一般に「場所」という意味ですが、4Psではdistribution(流通)、store/shop(店舗)などの検討を含みます。

Promotion=販促

promotionは「ものごとを発展、増進させる」という広い意味を持つ語で、4Psでは「販促、プロモーション」として使います。

promotionは「昇進」という意味でもよく使われる語です。

I’m expecting a promotion next month.(来月昇進する予定なんです)

ビジネスの略語を英会話の中で使ってみよう

英語での意味がわかると、これらの略語に自信を持って使いこなせるようになるはず。例えば、次のような場面で活用してみましょう。

進捗状況を確認

A: What stage of PDCA are you in?(PDCAのどの段階にいるんですか?)

B: The Check. We are now analyzing the data.(Check<評価>です。現在データを分析しています)

検討事項を確認

A: Have you considered the “Place” of the 4Ps?(4PsのPlace<場所>については考慮しましたか?)

B: Yes, we have several innovative ideas.(はい、いくつかの革新的なアイデアがあります)

まとめ

このほかビジネスで使われる略語を見かけたら、元の英語とその単語の意味を辞書で確認してみましょう。その略語の持つ意味合いが、さらによく理解できるようになるはずです。日本語だけで理解したときとの微妙な違いにも気づくかもしれません。

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