英語で「空気を読む」「空気が読めない」って何て言う?

公開日:
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「あの人、KY(空気が読めない)だよね!」

「もう少し空気が読めるようにならないと!」

日本語ではこのように「空気を読む」「空気が読めない」という表現をよく使い、空気が読めない人のことを「KY」と表現しますよね。けれども、「空気を読む」「空気が読めない」という表現は「察する文化」である日本独特の表現となるため、英語で表現するのはなかなかハードルが高いかもしれません。

英語圏にはそもそも察する文化は存在せず、「自分の意見をきちんと言葉で表現する」ことが大切だと考えられてるため、察する必要がないのです。そのため「空気を読む」「空気が読めない」にピタリと当てはまる英語表現はありませんが、ニュアンスが近い表現は存在するのでご紹介したいと思います。

「空気を読む」にニュアンスが近い英語表現

「空気を読む」とはその場の雰囲気や状況を察することです。言い方を変えると、その場で何をするべきか、何をしてはいけないか、相手が何を望んでいるのか、何を望んでいないのかを推察して判断することを指します。

冒頭で述べたように「空気を読む」「空気が読めない」という表現は日本独特の言い回しなので、言葉の意味を噛み砕いてニュアンスが近い表現を使いましょう。けれども英語圏には「空気を読む」文化がないので、日本ほどこれらのフレーズが日常会話で使われることはありません。

read the room

「空気を読む」に最もニュアンスが近いのは、read the roomでしょう。意味は「その場の雰囲気を把握して行動する」こと。特定の状況や環境において、周囲の雰囲気や人々の感情を的確に理解し、それに応じて適切に行動することを意味します。特に社会的なスキルや洞察力が重要とされる状況でよく使われる表現。

room(部屋)の代わりにsituation(状況・状態)、atmosphere(雰囲気)でも表現できます。

Read the room. (空気を読めよ)

You should learn to read situations better. (もっと空気が読めるようになった方がいいよ)

I was surprised that the children read the atmosphere and remained quiet. (子どもたちが空気を読んで静かにしていたのには驚いた)

read between the lines

read between the linesは「行間を読む」という意味。言外の意味を読み取ることなので、「空気を読む」にニュアンスが近いでしょう。他人の言動や意図を読み取る際に、表面的な意味だけでなく裏に隠れた意味や気持ちを理解することが重要なときに用いられます。

You have to read between the lines a little more!! (もう少し空気を読まないと!!)

understand the situation

Understand the situationは「状況を理解する」「状況を把握する」という意味なので、「空気を読む」に近いニュアンスでしょう。

I need more time to understand the situation. (状況を理解する[空気を読む]にはもう少し時間が必要だ)

take a hint

hintは「暗示」「ほのめかし」という意味でtake a hintは直訳すると「ヒントを得る」となり、、他人からの暗黙の意図や気持ちを悟ったり察したりして、それに応じることを指します。つまり、相手の意図や感情を読み取り、「気を利かす」「悟る」「察する」こと。

I tried to politely decline her invitation, but she wouldn’t take the hint at all. (彼女の誘いを丁重に断ろうとしたが、彼女はまったく察することがなかった[空気を読まなかった])

go with the flow

go with the flowは「流れに従う」「流れに順応する」という意味のイディオムで、他人と同じように行動したり、周囲に合わせたりすることを指します。微妙に「空気を読む」とは異なりますが、「同調する」場合のニュアンスなら当てはまるでしょう。

Many of my friends always go with the flow. (私の友人の多くはいつも流れに従う[周囲に同調する])

「空気が読めない」にニュアンスが近い英語表現

「空気を読む」にニュアンスが近いフレーズを解説しましたが、ここでは「空気が読めない」の英語表現を見ていきましょう。「空気が読めない」は「空気を読む」で示したフレーズをcan’tやdon’tを使って否定形にします。

can’t read the room

can’t read the roomは「その場の雰囲気を把握して行動できない」こと。もちろん、roomの代わりにsituation、atmosphereでも表現可能です。

During the serious business meeting, she kept interrupting with irrelevant comments and clearly couldn’t read the room. (真剣なビジネスミーティング中に彼女は無関係なコメントで中断し続け、明らかに空気が読めていなかった)

He could not read the situation and continued to speak loudly when others were silent. (彼は空気が読めず、他の人が黙っているのに大声で話し続けた)

She couldn’t read the atmosphere and couldn’t understand the gravity of the situation. (彼女は空気を読むことができず、事の重大さを理解できなかった)

can’t read between the lines

can’t read between the linesは表面的な意味だけでなく、裏に隠れた意味や気持ちを理解できない場合に用います。

Despite many hints, he could not read      between the lines and was unaware of her feelings. (多くのヒントがあったにもかかわらず、彼は空気を読むことができず、彼女の気持ちに気づかなかった)

can’t understand the situation

can’t understand the situationは「状況が理解できない」「状況を把握できない」ときに使います。

She couldn’t understand the situation and kept joking. (彼女は状況が理解できず[空気が読めず]、冗談を言い続けた)

can’t take a hint

can’t take a hintは他人からの暗黙の意図や気持ちを理解せず、それに応じることができないことを指します。

His friend was yawning a lot but he couldn’t take a hint and didn’t finish the conversation. (友人は何度もあくびをしていたが、彼は察することなく[空気が読めず]会話を終えなかった)

can’t / don’t go with the flow

can’t go with the flowは他人と同じように行動したり周囲に合わせたりすることができないこと。

When traveling to a new country, you can get into trouble if you don’t go with the flow. (新しい国を旅行するときは、流れに身を任せないと[周囲に同調しないと]トラブルに巻き込まれる可能性がある)

party pooper

party pooperは楽しい雰囲気を台なしにする人を指すスラング。パーティーの雰囲気を悪くする人に対して使われますが、一般的な社交イベントや活動の場で楽しさや興奮を減退させる行動を取った場合にも使われます。

A: It’s a party! Why aren’t you talking or dancing with someone?(パーティーだよ!どうして誰かと話したり踊ったりしないの?)
B: …
A: Oh, you’re such a party pooper. (えー、しらけるなぁ[場 をしらけさせる人だなぁ])

wet blanket

wet blanketは「他の人が楽しむのを妨げるような発言や行動をする人」、つまり「空気が読めない人」を指します。wet blanket(湿った毛布)は体温を下げて暖かさを奪うため、この表現は喜びや楽しみを奪う人や状況を表現するのに使われるようになったそう。

I hate being around Debbie when she’s in a bad mood. She becomes a real wet blanket. (デビーが機嫌が悪いときにそばにいるのが嫌いだ。彼女は本当に場をしらけさせる人になるんだ)

「空気を読む」「空気が読めない」に似た英語表現

「空気を読む」「空気が読めない」にはいろいろな意味があるので、これまでに解説したフレーズ以外の似た英語表現も見ていきましょう。

その場の雰囲気や状況を察することが「空気を読む」こと、察することができないのが「空気が読めない」ことなので、意味を広く捉えてフレーズを見ていきます。

be sensitive to / be insensitive to

be sensitive toは「~に敏感な」「~を気にして」、be insensitive toは「~に鈍感な」という意味。微細なことにも気づく、あるいは気づかないという意味合いでは「空気を読む」「空気が読めない」にニュアンスが似ているでしょう。

Be more sensitive to what others say! (他人の言葉にもっと敏感になりなさい[空気を読みなさい])

Teachers were insensitive to children’s needs (教師は子どものニーズに鈍感だった)

be considerate of / be inconsiderate of

be considerate ofは「思いやりがあって」、be inconsiderate ofは「思いやりがなくて」という意味。considerateが「熟考する」「よく考える」という意味の動詞considerの形容詞であることからもわかるように、他人や状況を思慮深く考えることです。ofをto do ~に代えると「~するとは思いやりがあって・なくて」という意味。

Sarah always tries to be considerate of other people’s feelings and not say anything that could hurt them. (サラは常に他の人の気持ちを思いやり[空気を読んで]、彼らを傷つける可能性のあることは言わないように努めている)

It’s completely inconsiderate to speak loudly when others are trying to concentrate. (他の人が集中しようとしているときに大声で話すのはまったく配慮に欠けている)

sense the mood / can’t sense the mood

sense the moodは「気分を察知する」「雰囲気を察知する」という意味で、senseは「察知する」「感じ取る」という意味の動詞。言葉や行動だけでなく、非言語的なサインや微妙なニュアンスも感じ取ることを指します。「空気が読めない」を表す場合はcan’tを加えましょう。

She sensed the mood in the room and realized that it was inappropriate to bring up the subject.(彼女は部屋の雰囲気を察知し、その話題を持ち出すのは不適切だと気づいた)

The therapist could not sense the client’s mood. (セラピストはクライアントの気分を察知できなかった)

good social skills / no social skills

「空気を読む」ことを社会的スキルとすると、have good social skills(社会的スキルが優れている)と表現することも可能です。goodの代わりにexcellentを使ってもいいでしょう。

Through his travels, he also developed excellent social skills. (旅行を通じて、彼は優れた社会的スキルも身につけた)

反対に社会的スキルがない場合は、以下のように表現します。上から下に向かって表現が強くなります。

He sometimes can’t understand the feelings of others. (彼は時々他人の気持ちが理解できないことがある)

He doesn’t have very good social skills. (彼はあまり社会的スキルが優れていない)

He is socially awkward. (彼は社交的に不器用だ[扱いにくい])

He has no social skills. (彼には社会的スキルがない)

He’s so selfish. (彼は自分勝手だ)

「空気を読む」「空気が読めない」の英語表現を実践で使ってみたいなら

「空気を読む」「空気が読めない」は日本独特の表現ですが、英語でもニュアンスが近い表現や似た表現があるので、それぞれの違いを理解して使い分けてみてくださいね!

「空気を読む」「空気が読めない」の英語表現を実践で使ってみたいという人は、ぜひ、レアジョブ英会話の無料体験レッスンを活用してみましょう。

初回レッスンのレベルチェックをもとに日本人カウンセラーがあなたのためにアドバイスします。

まずはレアジョブ英会話を無料登録しよう

Please SHARE this article.

英語を話せるようになりたいなら
学習のプロにみてもらおう

英語を学んできたのに、いざ話そうとなると全く言葉が出てこない、その原因は圧倒的にアウトプット量が不足していることにあります。
英会話の経験量を増やしたいなら断然オンライン英会話がおすすめ。1日25分だけ英語を話す習慣が鍵を握っています。高いお金を払って海外留学する必要はないのです。

無料登録しておくとお得な情報が届きます

今すぐ無料体験する

最適な学習サイクルが
レアジョブ英会話ひとつで完結

レアジョブ英会話の新しい学習体験 レアジョブ英会話の新しい学習体験

※「ソロトレ」は有料会員様のみご利用いただけます

レアジョブ英会話なら、英会話レッスンはもちろんのこと、「聞いて話す」発話トレーニング「ソロトレ」や一歩一歩英語力を積み上げられるオリジナル教材など、オンライン英会話市場で長年培ってできたコンテンツを豊富に取り揃えています。(追加料金なし/教材無料)苦手を克服したいなら使うべき選りすぐりのコンテンツです。

利用者インタビュー

無料登録~7日以内なら初月半額

今すぐ無料体験する

編集部おすすめ記事

英語に関する最新記事を
メルマガでチェックしよう!

メールマガジンを購読する