「夕飯を作る」「棚を作る」「書類を作る」の「作る」って英語でなんていう?数多くある「作る」の使い分け方とは?

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日本語で「作る」と訳す言葉は、英語には沢山あります。「make」「create」「produce」など皆さんも耳にされたことのある単語も多いでしょう。しかしこうした「作る」の英単語をどう使い分ければいいのでしょうか。

今回は「作る」と訳す沢山の英単語の使い分け方や違いを例文とともにご紹介したいと思います。

「作る」の基礎英単語の使い分け方

まずは「作る」と訳す英単語の中でも、これだけは知っておきたいという基礎英単語をご紹介しましょう。よく目にする頻出のものばかりですので、使い分け方を知って、つかいこなしてみてくださいね。

make:最も一般的な「作る」

He made a little statue of clay.(彼は粘土で小さな像を作った。)

「make」は最も一般的な「作る」の動詞で、料理や製品、工作や衣服など、様々な分野で使うことができます。とくに「材料や素材から作る」といったニュアンスがあり、「Aを〜で作る」と言う際に、材料の形が原型をとどめている場合には「make A of 〜」という形をとり、元の形をとどめていない場合には「make A from 〜」という形を取ります。(元の形をとどめていない例:We make sake from rice.「米で酒を作る」)

例文の「statue」は「像」、「clay」は「粘土」の意味です。

create:「創造する」という意味の「作る」

The designer created a new fashion.(そのデザイナーは新しい流行を作り出した。)

「create」はそれまで存在しなかったものを新たに作り出す、というニュアンスで、「創造する」という言葉でおぼえておくと便利です。「芸術作品などを作る」というときにも、この「create」がよく用いられますよ。

produce:「産出する」という意味の「作る」

They produce rice.(彼らは米を作っている。)

日本語にもなっているproduct(プロダクト・生産物)の変化形で、「作物などを生産する」や「商品を製造する」といったときに使う英単語です。Produceはもともとの語源が「pro(前へ)」と「ducere(導く)」に由来していて、「何かを生み出してより良い方向に導く」というニュアンスが根底にあるようです。

manufacture:「大規模に製造する」の意味の「作る」

The company manufactures a wide variety of petrochemicals.(その会社は幅広い石油化学製品を作っている。)

「manufacture」は「大規模に製造する」という意味で使われています。変化形の「manufactory」は「工場」という意味ですね。「manufacture」の語源は「manu(手)」、「factura(作る)」で、元々は「多数の手を借りて大量にものを作る」という意味でしたが、その後機械が導入され、現在は「機械で大量に作る」というニュアンスが大きい英単語です。

なお例文の「a variety of〜」は「様々な〜」、「petrochemicals」は「石油化学製品」の意味ですよ。

build:「積み重ねて構造物を築く」の意味の「作る」

Ken built a bookcase.(ケンは本棚を作った。)

「build」は「家」「道路」「ダム」など比較的大きい物を「積み重ねて作る」際に使われる単語です。また「積み重ねる」という部分を強調して、小さいものであっても、日曜大工や機械などを作る際にも用いられます。また「財産」や「国家」、「事業」など比較的規模が大きいものをコツコツ努力して築き上げる際にも使われますよ。

特定のシーンに応じてかっこよく使い分ける「作る」の英単語

「作る」の基礎英単語の使い分けについて理解したら、次は特定のシーンに応じてかっこよく使い分ける特殊な英単語もご紹介したいと思います。特にビジネスシーンでは最適な英単語を選ぶことでプロフェッショナルな印象を与えることができますので、ぜひマスターしてくださいね。

construct:形式ばった「建造する」の意味の「作る」

We’ll start to construct the fundament of this building tomorrow.(明日この建物の基礎工事を始めます。)

先程ご紹介した「build」と似た意味ですが、より形式ばった言い方で「construct」という言葉があります。ビジネスの場などで「建築する」や「建設する」などのようにプロフェッショナルな用語を用いたい際にはこの言葉を使いましょう。名詞形は「construction」で「建設工事」「建築」などの意味がありますよ。

なお、例文の「fundament」は建設物などの「基礎」「土台」という意味です。

compose:「詩を詠む」「作曲する」の意味の「作る」

The writer compose a poem.(その作家は詩を作る。)

「compose」には「構成する」という意味があり、特に歌などを作曲する際や、詩や文を作る際に用いられる単語です。もともとの語源は「composer」で、「バラバラのものを組み合わせて一緒に(com)置く(poser)」という意味。音符や言葉など、バラバラなものを組み合わせて一緒にすることで作曲したり詩を書いたりできるということですね。

cook:「料理をする」の意味の「作る」

He cooked dinner.(彼は夕飯を作った。)

おなじみの「cook」も「作る」と訳すことがある単語です。料理を作る際の代表的な単語ですが、もちろん「make a cake(ケーキを作る)」など、「make」を使う場合もあります。その他、「食事を作る」という際、「prepare meal」というように「prepare(準備する)」という単語を使うこともありますよ。

form:「ある形にする」という意味での「作る」

He formed the clay into a bowl.(彼は粘土で鉢を作った。)

「form」は「形を成す」「形ができる」という意味の単語で、ある形になることを特に表現するときに用いる単語です。例文の場合も、「粘土から鉢の形にした」という意味合いが含まれているわけですね。また「形作る」という意味で似た単語に「shape」という単語もありますよ。

draw up:「書類などを作成する」の意味の「作る」

I need to draw up a contract.(契約書を作成しなければならない。)

「企画書を作る」「予算案を作る」「リストを作る」など、書類関係を作成するという意味で使える表現が「draw up」です。もともと「draw」は「引く」という意味があり、そこから「鉛筆やペンで線を引く」という意味にも派生した単語です。鉛筆やペンで線を引き、ものを書き上げる行為が、書類を作成するということにつながるわけですね。

なお例文の「contract」は「契約」「契約書」の意味。

organize:「組織する」という意味の「作る」

She organized a new company at the age of thirty.(彼女は30のときに新しい会社を作った。)

会社や組合を作るという際に使われるのが「organize」です。語源は「organ(組織・器官)」と「-ize(〜化する)」で、物事をまとめ、組織する際に使われる単語です。「設立する」と訳すこともありますよ。例文の「at the age of 〜」は「〜の歳で」の意味。

「作る」の英単語がわかったら

「作る」といえば「make」が一般的ではありますが、実はそのシーンや場面に応じて様々な「作る」の単語に使い分けることができます。適切な単語を使えるようになれば、プロフェッショナルな印象を相手に与えることができ、物事がうまく運ぶきっかけにもなるかもしれません。ぜひ今日ご紹介したすべての単語を積極的に使ってみてくださいね。

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