break a legは「足を折る」じゃない!?体を使ったイディオムで英語表現力アップしよう!

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英語のイディオムは日常会話や英文を理解する上で欠かせないもので、英語力アップに数多くのイディオムを覚えて使いこなせることが必須です。特にこの「使いこなせる」というのがカギで、知っていてもパッと聞いて理解できない、会話で使えないという人も多いのではないでしょうか。

前回の記事では動物を使った、よく使われる面白いイディオムをご紹介しましたが、今回は体を使った言葉を学びましょう。高校・大学受験や、TOEICや英検などの英語試験対策でイディオムをたくさん覚えたと思いますが、試験対策のようにひたすら覚えるだけの作業では英会話で実際に使えるようにはなりません。今回は覚え方のポイントも解説しますので、ぜひ英語学習に取り入れてみてください。

イディオムの覚え方

イディオムは学び始めると本当に楽しいものです。自分なりの覚え方のコツがあるなら、その方法を続けるといいでしょう。「イディオムがなかなか上手に覚えられない」「同じ動詞を使ったイディオムがたくさんあって混乱する」「イディオムを覚えても口から出てこない」という悩みがある方は、次の方法が効果的です。

自分なりのイメージをもつ

イディオムに限らず単語一つ一つやフレーズも「言葉のイメージをもつ」ということが大切です。日本語を話すときにも無意識に頭の中にいろいろなイメージが湧いていると思います。英語も同じで、受験英語のように「単語を必ず対応する日本語と一緒に覚えないといけない」ということはなく、むしろそうしない方が英語脳が作られて実践では役立ちます。

例えば「get」という単語は通常「受けとる」という日本語と対で覚えた記憶があると思いますが、ほかにも英和辞典を見ただけで「手に入れる」「してもらう」「理解する」「買う」「捕らえる」「注目する」etc たくさんの和訳が並びんでいます。これ全部覚えるの大変ですし、英会話中に「どの意味あてはまるのかな」といちいち考えていたら思考がそこで停止してしまいますよね。

そうではなく、まずは「何かを自分が受け取る」「ある状態になること」の2つの意味をイメージします。そうすればごちゃごちゃといろいろな和訳を覚えなくても、”Do you get it?”と聞かれたら、it=今話していたことを受け取っているか、つまり理解しているか聞いているんだなとわかりますし、”I got a new car.”と言われたら「新しい車を買った」ことがわかります。

また「off」が「何かから離れていくこと」をイメージできていると、”The project got off the ground.”という文を聞いた時に、たとえget off the groundというイディオムを知らなくても、「地面から離れる」イメージと合わさって、「プロジェクトが始動した」という意味だと想像できます。

このように単語のもつ基本となる意味のイメージをもちましょう。イディオムのようにいくつかの単語が組み合わさっていているものは、こじつけでもいいので自分がパッと頭にイメージしやすいものを想像します。このように日本語と照らし合わせた意味を覚えるのではなく、イメージで覚えていくと楽ですし、聞き取りや英文の読み取りが格段に楽にできるようになります。

簡単な文章で覚える

イディオムを覚えても使い方がわからなければ、実際に使えるようになりません。イディオムは簡単な例文の中で丸ごと覚えてしまいましょう。あとは、その例文の中身を変えて使うだけ。例えば主語を変えてみたり、現在形を過去形にしてみたり、対象を変えてみたり、時間などを加えたりすることで何百通りもの文が一瞬でできてしまいます。

例文はできるだけシンプル、かつ自分が情景をイメージしやすいするものを選ぶといいですね。例文を選ぶときは、Cambridge Englsih Dictionaryなどの英英辞典で覚えたいイディオムを検索すると、ネイティブに違和感のない自然な例文が出てきます。

覚えたイディオムを使った英文を作る

イディオムをイメージして例文も覚えたら、次に行う作業は「自分で英文を作ってみること」です。一つのイディオムを使って主語や時制を変えたり、フレーズを付け加えたりして5個ぐらい自分で英文を作ります。

最初はワードや携帯メモに打ち込んだり、紙に書きます。書いたものはぜひ口に出して読み上げてみてください。英文を作るのに慣れてきたら書く作業を飛ばし、覚えたイディオムを使った英文を口にしてみましょう。

こうすることで英会話の際にサッと口からついて出てくるようになります。これはイディオムに限らず単語やフレーズを覚える時にも同じような手順を踏んで練習するといいですね。

体の部位を使ったイディオム20選

体を使ったイディオムを、頭から下に向かって順にリストアップしました。どれも会話やドラマ・映画でよく使われるものなので覚えておくと便利です。そのまま解釈すると意味がわからないのもあるので、解説を参考にイメージしながら確認しましょう。

head over heels (in love)「夢中だ」

元は頭のてっぺんからつま先までのイメージから、「完全に」という意味ですが、通常は誰かに恋して夢中な状態をさします。

Tom fell head over heels in love with Stacey.(トムはステイシーにベタ惚れだ)

I’m head over heels in love with my girlfriend. She’s amazing!(彼女に惚れまくってる。彼女、最高なんだ)

pick someone’s brain「知恵を借りる」

pickは「何かをとる」という意味ですので、「誰かの脳をとる」つまり「知識のある人の知恵を借りること」がイメージできます。

I’m out of ideas for Christmas gifts for my husband. Can I pick your brain?(夫へのクリスマスプレゼントのアイディアが切れちゃって。知恵を借してくれる?)

You should pick his brain on how to deliver a good speech. He’s good at giving powerful and engaging speeches.(良いスピーチしたいなら彼に聞くといいよ。パワフルで魅力的なスピーチをするのが得意だから)

let one’s hair down「リラックスする」

古い時代を舞台にしたドラマや映画を見るとわかるように、昔の女性はきちんとアップした髪を下げるというのは寝室のプライベートな空間で行うことととらえられていました。このことから「フォーマルな外向けの自分の姿を脱ぎ捨ててリラックスする」という意味になります。日常会話やドラマでよく出てくる表現ですので、ぜひ覚えておきましょう。

Come on, it’s your party! Let your hair down and enjoy!(おいおい、君のパーティなんだからもっとリラックスして楽しもうぜ)

I’ve been so busy lately. I just need to let my hair down.(最近すごく忙しくて。ちょっとのんびりしないと)

be all ears「一心に話を聞く」

自分が耳だけになった状態をイメージすると、「話に集中している状態である」意味を自然とくみとれます。このように目にしただけでは一瞬なんのことかわからないものはイメージすると簡単に意味がわかるものが多いです。

So, tell me what happened last night. I’m all ears!(昨夜どうなったか話してよ。聞きたい!)

How did the interview go? I’m all ears.(面接はどうだった?教えて)

keep an eye on「見守る」「監視する」

誰かにずっと目をつけた状態でいる、つまり誰かを監視したり、何かを預かることに使います。

Keep an eye on your sister. I’ll be back in an hour.(妹から目を離さないでね。1時間で戻るわ)

Will you please keep an eye on my bag while I go to the toilet?(トイレに行く間、カバンを見ていてくれる?)

have a (good) nose for something「鼻が効く」

特定のものを見つけるのが上手なことを意味します。日本語も同じですね。

I have a good nose for new restaurants.(私は新しいレストランに鼻が効く)

My mom has a nose for knowing when I hide something from her.(お母さんに隠し事するとすぐバレちゃうんだよね)

my lips are sealed「秘密にする」

唇を閉じておくと何も言えなくなります。つまり「誰にも言わずに秘密にしておく」という意味になります。”My lips are sealed.”と言いながら、口にチャックする動作をすることも多いです。

A: Oh, please don’t tell anyone about this!(このことは絶対誰にも言わないで!)

B: No worries. My lips are sealed.(大丈夫よ。秘密にするから)

on the tip of my tongue「口から出かかっている」

tipは「先端」を意味する単語です。舌の先まで出ている状態をイメージすると、on the tip of my tongueは「ここまで出かかっているのにあと一歩で思い出せない」という意味を自然と導くことができます。

I’ve seen him before. His name is on the tip of my tongue. It’s ‘T’ something.(以前、彼を見たことがあるんだよね。名前なんだっけ、ここまで出かかっているんだけど。T何とかだったかな)

I know this, no, no, don’t tell me the answer! Just give me a second. It’s on the tip of my tongue.(これ知ってる!ダメ、答え教えないで!ちょっと待って、喉まで出かかってるんだけどな)

keep one’s chin up「元気をだす」

何かを失敗して落ち込んだり、自信がなくなったり、辛い状態にある時は下を向きがちです。顎を上げる、つまり「前を向いて元気をだす」という意味です。これも顎をあげた状態がどんな気分かをイメージすると覚えやすいですね。

落ち込んでいる相手に「Chin up!」とひとこと励ましの声をかける使い方が一般的ですが、keepを使って文章を作ることもできます。

Chin up! We’ll be on holiday soon.(元気出して! もうすぐで休暇だから)

I know you didn’t get that job but keep your chin up! I’m sure you’ll find something better!(その仕事に就けなかったのはわかるけど、元気を出して! きっともっといい仕事が見つかるよ)

get something off one’s chest「胸のつかえを下ろす」

何かをずっと隠していたり、誰にも相談できない悩みごとがあると胸に何かが刺さっているような気持ちが続きますよね。get something off one’s chestは何かを胸から下ろすこと、つまり「言えなかったことを誰かに言って心が軽くなること」を意味します。

I’m so glad that I talked to you. I needed to get it off my chest!(相談して本当に良かったわ。ずっと悩んでいたの)

You’ll feel better if you get it off your chest. Just tell me what’s bothering you.(話して胸のつかえをとったらすっきりするよ。何に悩んでいるのか話してみて)

give someone a hand「助ける」

誰かに手を貸す、つまり助けるという意味です。日常会話で非常によく使われるのでぜひ覚えておきましょう。なおgiveの代わりにlendを使うこともできますが、会話ではgiveを使うことがほとんどです。

Can you give me a hand? This is so heavy!(手を貸してくれる?これ、すごく重いんだ)

Let me give you a hand carrying the suitcase.(スーツケースを運ぶのを手伝ってあげましょう)

pat (someone) on the back「褒める」

「よくやった」と肩を叩くイメージですが、皮肉的に使われることもあります。たまに海外のSNSの返信に”pat, pat”と書き込まれていることがありますが、これも「よくやった」と素直に称賛したり同意している場合と、皮肉的に「はいはい」みたいな感じに使われている場合とがあります。

Great job! You deserve a pat on the back.(よくやったね!褒められるべきだ)

Her boss patted her on the back for the success of the new project.(彼女の上司は新企画の成功を讃えた)

be on someone’s back「口うるさく言う」

相手の背中につきまとう、つまり同じことをグジグジと繰り返して言ったり、批判し続けることを意味します。

My mom is on my back about my grades.(成績のことでお母さんがうるさい)

Be careful! As soon as you make a mistake, he’ll be on your back.(気をつけろよ。ミスをすると彼はすぐ批判し始めるから)

you scratch my back and I’ll scratch yours「困った時はお互いさま」

日本語でよく「困った時はお互いさま」と声をかけるときがありますが、同じことを言いたい時にぴったりの表現です。そのままだと「背中を掻いてくれるなら私も背中を掻いてあげるよ」という意味ですが、お互いに何かをしてあげる・助け合う様子がイメージできる面白いイディオムです。

企業や政治家同士の「癒着」を意味するのに、「back-scratching」という表現がありますので、こちらも合わせて覚えておきましょう。

Can you help me out with this report? I’ll introduce you to that client you wanted to meet. You scratch my back and I’ll scratch yours!(このレポートを手伝ってくれる?会いたがってたあのクラインアントに紹介してあげる。困った時はお互い様)

In my office, everyone has a “you scratch my back and I’ll scratch yours” attitude.(私の会社では、みんな「困った時はお互い様」という態度です)

break a leg「成功を祈る」

“Good luck!”(幸運を!)と同じ意味で使われますが、足を折るのは不幸を願っているように聞こえますよね。特に公演前のパフォーマーに向かって投げかける言葉です。幸運を祈るのは逆のことが起きる可能性があるから、失敗や不幸を願った方が成功に繋がるという迷信からきてるようです。

The stage director shouted to his actors, “Break a leg!”(舞台監督は役者たちに 「よし行ってこい!」と叫んだ)

We’re so excited about your play! Break a leg!(あなたの劇がとても楽しみ。頑張ってね!)

cost (someone) an arm and a leg「高額だ」

何かを買う対価が腕と足ということをイメージすると、自然に「非常に高い」ということを意味しているのがわかりますね。

My new handbag cost me an arm and a leg.(私の新しいハンドバッグはすごく高かった)

It cost us an arm and a leg to get our car fixed.(車の修理にすごくお金がかかった)

pull one’s leg「からかう」

誰かをからかったり冗談を言ったりして、事実でないことを信じさせようとすることを意味します。

Stop pulling my leg! I know Katy Perry isn’t your cousin!(からかうのはやめて!ケイティ・ペリーは あなたのいとこじゃないでしょ!)

I think she was just pulling your leg. She won’t leave you, don’t worry. You know her.(彼女は本気じゃないと思うけど。大丈夫、彼女は君を捨てたりしないよ。よく知ってるだろ?)

get cold feet「怖気づく」

結婚式などの大事なイベントや計画の前にナーバスになって自信をなくしてしまったり、諦めてしまおうとすることです。日本語の「足がすくむ」に近い言葉ですが、一般的にはあらかじめ計画された大きなイベントに対して怖気づく意味で使われます。

I hope you’re not getting cold feet. Tomorrow is your big day!(ナーバスになりすぎてないといいけど。明日は君の大事な日なんだから)

My wife got cold feet about moving overseas.(妻が海外への移住に怖気づいた)

drag one’s feet「のろのろする」

足を引きずる、というと疲れているイメージですが、これは「やりたくなくてグズグズする」という意味のイディオムです。

You can’t be late for school! Stop dragging your feet and get dressed!(学校に遅れるわよ!グズグズしてないで早く着替えなさい!)

The president has been dragging his feet about deciding whether to invest in the new project.(社長が新しいプロジェクトに投資するかどうかの決定に足踏みしている)

put one’s foot in one’s mouth「言ってはいけないことをうっかり言う」

足を口に突っ込むとは想像するとおかしいですが、まさに馬鹿なこと、相手を怒らせたり傷つけるような言うべきではないことをうっかり口にしてしまうこと、失言することを指します。

I put my foot in my mouth when I called my girlfriend by my ex-girlfriend’s name.(彼女を前の彼女の名前で呼んじゃってヤバかった)

She put her foot in her mouth with Sally. She congratulated her on her engagement, but she didn’t know her fiance had left her for another woman!(彼女サリーに対して失言したの。婚約のお祝いを伝えたんだけど、婚約者が別の女性に走って別れたこと知らなかったのよね)

体の部位を使ったイディオムの使い方がわかったら

今回は受験英語的な単語暗記の方法は捨てて、イディオム・単語をイメージで覚える方法を解説し、各イディオムも「こんな感じで覚えるといいんだな」ということがなんとなく想像できるようなものにしました。

イディオムを学ぶのは本当に楽しいですし、英語のリスニングや会話には避けて通れません。たくさん覚えてぜひ使いこなせるように頑張りましょう。

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