TOEICのテスト結果はどう見るの?TOEIC満点の著者が正しい見方・分析方法を解説!

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TOEICのテスト結果「公式認定証(スコアシート)」は受験からおよそ1か月後に手元に届きます。ですが、「見方がよく分からない」「Abilities Measured?いったいなんのこと?」「みんなどうやって活用してるの?」なんて思ったことはありませんか?

この記事では、テスト結果の基本的な見方と、今後のTOEIC学習に活かすための分析方法を解説していきます。この記事を読めば、TOEICのテスト結果を正しく読み取れるようになりますよ。

TOEICテスト結果「公式認定証(スコアシート)」の見方

TOEICテストでは合格・不合格の判定はなく、リスニング5~495点、リーディング5~495点、トータル10~990点の間でスコアが算出されます。まずはテスト結果「公式認定証(スコアシート)」の構成から見ていきましょう。

スコアシートの構成

スコアシートの構成は下記のとおりです。

上段には受験者情報、リスニング・リーディングそれぞれのスコア、トータルスコアが記載されています。横棒グラフの下には「Percentile Rank(パーセンタイル ランク)」が記載されています。Percentile Rankとは、あなたのスコアに満たない受験生が全体でどのくらいを占めているのかをパーセンテージで示したものになります。

中段は「Score Descriptors(スコア ディスクリプターズ)」。スコアをもとにしたリスニング・リーディングのレベル別評価が記載されています。

そして下段は「Abilities Measured(アビリティーズ メジャード)」。項目別正答率で、リスニング・リーディングそれぞれ5項目の正答率が、受験者の平均正答率とともに示されています。

ではここから、Percentile Rank、Score Descriptors、Abilities Measuredの各項目について、詳しく解説していきます。

Percentile Rank(パーセンタイル ランク)の見方

Percentile Rankは、自分のスコア未満の受験者が全体のどれくらいであったのかを示したものです。たとえば、Percentile Rankが60%であった場合、自分のスコア未満の受験者は全体の60%で、つまり自分は上位40%に入っている、ということになります。

たとえば、リスニングとリーディングのスコアが同じくらいなのに、リーディングのPercentile Rankの方がずっと高いという場合、リーディングが苦手な受験者が多い、あるいはリーディングの方が高いスコアを出しづらいということがわかります。

Score Descriptors(スコア ディスクリプターズ・レベル別評価)

スコアをもとにした、リスニング・リーディング能力それぞれの長所が記載されています。各受験者に対する個別評価ではなく、スコアを大きく3つにわけた3段階のみの評価です。

国際ビジネスコミュニケーション協会の「Score Descriptor Table(レベル別評価の一覧表)」には、長所だけでなくレベル別の弱点についても記載されています。

Abilities Measuredの見方

Abilities Measuredは左がリスニングパート、右がリーディングパートになっています。それぞれ5項目の正答率が示されているのですが、TOEICのリスニングパートはPart1~Part4の4パート、リーディングパートはPart5~Part7の3パートの構成なので、パートごとに対応した正答率というわけではありません。

パートごとの正答率であれば見やすいのですが、そうはなっていないため少し見づらく、スコアシートを有効に活用できないという人がとても多いのです。この記事では、これさえ理解していれば自分の弱点がきちんと把握でき、今後の課題がしっかり見えてくる!という重要ポイントにしぼって解説していきます。

Abilities Measuredリスニングパートの見方

まずは、リスニングパートの5項目について説明します。

1.短い会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる:TOEIC問題Part1&2が該当

「今何時?」という質問に対して「2時だよ」が正解となるようなストレートな問題ではなく、「今何時?」に対して「あれ、今日は時計してないの?」が正解になるような、ちょっと遠回しで推測が必要な問題が該当します。

2.長めの会話、アナウンス、ナレーションなどの中で明確に述べられている情報をもとに要点、目的、基本的な文脈を推測できる: Part3&4

Part3&4のうち、長めの音声を聞いたあとに、「この会話は、次のうちどこで交わされているものでしょうか?」といった具合に、こちらも会話の内容から推測が必要な問題に該当します。

3.短い会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる:Part1&2

1と同じくPart1&2の問題に該当しますが、こちらは文脈の推測は不要です。「今何時?」に対して「2時だよ」と回答するストレートな問題で、具体的な情報を正確に聞き取る能力を評価するものです。

4.長めの会話、アナウンス、ナレーションなどにおいて詳細が理解できる:Part3&4

2と同じくPart3&4に該当しますが、長めの音声から、3のように具体的な情報を正確につかめるかが評価されます。推測は不要で、音声の中でズバリ正解が言葉にされている、ストレートな問題が該当します。

5.フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できる:Part2&3&4

ストレートな回答を選ぶ問題ではなく、1~4にすでにふりわけられた問題の中から、状況に依存し推測を要する問題を再度対象としたものです。たとえば「今何時?」という質問に対し、もし電車の発車時間にぎりぎりでホームに向かってあわてて走っている状況であれば「まだ2分あるから大丈夫!」が正解になる、といった問題です。

Abilities Measuredリーディングパート

次はAbilities Measuredの右側、リーディングパートの見方についてです。

1.文書の中の情報をもとに推測できる:Part7

Part7の長文問題です。文を読んで、何に関する文章?何が目的?手紙を書いた理由はなぜか?など明記されていない回答を推測して導きだせるかという問題になります。たとえば、「このメールの目的は何ですか?」といった設問に対し、文中には明記されていない「製品クレーム」との解答を文脈から推測して導き出す力を評価するものです。

2.文書の中の具体的な情報を見つけて理解できる:Part7

同じくPart7の長文問題ですが、こちらは推測が不要で、文章に書かれている具体的な情報を的確に探しだすことができるかという問題が該当します。

3.ひとつの文書の中でまたは複数の文書間でちりばめられた情報を関連付けることができる:Part6&7

文中の複数箇所や、あるいは複数の文書にちらばった情報を、照らし合わせて関連づけて解答を導きだすという力を評価する問題が該当します。たとえば、プレゼンの内容を上司へ報告するメールが書かれていて、「プレゼンはどこで開催されますか?」という問題。その答えはメールにはなく、もうひとつのプレゼンの予定表に記載されている、といった具合です。

4.語彙が理解できる:Part5&6&7

Part5&6&7の語彙力をみる問題に該当します。同義語の言い換えなど、言葉の意味に注目して選択する問題です。

5.文法が理解できる:Part5&6

Part5&6の文法ルールを使って解く問題。品詞の区別や、時制、関係詞など、文法の知識があれば解ける問題です。

テスト結果「スコアシート」をTOEIC学習に活かす方法

一見理解しづらいスコアシートですが、TOEIC学習者にとってスコアシートは貴重なデータ。スコアだけ見て終わり、というのはもったいないです。きちんと分析し、以降のTOEIC学習にしっかり活かしていきましょう。

スコアシートのここを見る!

スコアシートの肝はズバリ、Abilities Measuredの部分です。スコアシートは、単にスコアをみて一喜一憂するのではなく、Abilities Measuredの正答率から自分の弱点をしっかり把握しましょう。ここでは、Abilities Measuredのリスニングパート・リーディングパートそれぞれの正答率から見える弱点と対策について解説します。

正答率からみるリスニングパートの弱点と対策

リスニング1が低い:
弱点:とぎれとぎれに聞こえてくる単語だけに頼りすぎていて、全体像を把握できない。
対策:公式問題集・対策本で遠回しの問題になれる。

リスニング2が低い:
弱点:聞きながらも解答をさがすことに意識が移り、最後まで集中力を維持できていない可能性あり。
対策:まずは聞くことに集中してリスニング力をきたえる。公式問題集・対策本で文脈を捉える練習をする。

リスニング3が低い:
弱点:短くてストレートな問題なので、ここが苦手ということであればリスニングそのものが苦手。また、瞬間的な集中が苦手。
対策:まずは文頭を確実に聞き取れるようになる。文頭が聞き取れれば正解できる問題も数多くある。

リスニング4が低い:
弱点:長文のリスニングで細かな情報を正確につかめない。
対策:設問を先読みして、問われている内容を把握する。音声が流れ始めたら、聞くことに集中する。

リスニング5が低い:
弱点:音声が聞き取りとれたとしても、会話の状況判断ができていない可能性あり。
対策:公式問題集・対策本でたくさん問題に触れ、どんなシチュエーションがあるのかを確認しておく。

正答率からみるリーディングパートの弱点と対策

リーディング1が低い:
弱点:長文が苦手。全体像・テーマがつかめない。
対策:公式問題集・対策本で抽象的で推測が必要な問題のパターンをつかむ。

リーディング2が低い:
弱点:長い文章の中から、必要な情報をピンポイントで探しだせない。
対策:設問を先読みして、問われている内容を把握する。英文をひたすら読んでリーディング力をきたえる。

リーディング3が低い:
弱点:複数箇所にちらばった情報を探し出して、照らし合わせる作業が苦手。
対策:公式問題集・対策本でマルチパッセージ問題(複数のパッセージからなる問題)に慣れておく。

リーディング4が低い:
弱点:語彙が不十分。
対策:Part6&7の約半分は語彙問題。単語帳を使って語彙力の強化をはかる。

リーディング5が低い:
弱点:文法の知識が不十分。
対策:中学レベル+αの文法を理解する。

以降のTOIEC学習へのつなげ方

Abilities Measuredで分析した弱点の攻略がTOEIC学習の基本ですが、まだTOEIC初級者で、全体の正答率が低い場合には、下記の対策がおすすめです。

リスニングパート

スコアアップをねらいやすいPart1&2のストレートな問題を攻略するのがおすすめです。たとえば、Part2の文頭をしっかり聞き取る訓練をくりかえしましょう。When、Where、Whoなどの疑問詞が聞き取れるだけでも、消去法で正解をえる確率があがります。

リーディングパート

時間もかかりハードルも高いリーディング3の部分(Part6&7)は気にせず、まずはTOEIC対策本を使って、Part5の語彙力と基礎文法の強化をはかります。そして、公式問題集や対策本の英文を何度もくりかえして読みこみましょう。全体的なスコアアップがねらえます。

TOEICの結果を見てTOEIC学習のやる気が出てきたら

TOEICテスト結果「公式認定証(スコアシート)」の見方、分析の仕方について解説しました。単にスコアをみて一喜一憂するのではなく、自分の弱点を把握し、今後の対策につなげる見方が大切です。

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