シャドーイングで効果が出るまでの期間は?勉強がはかどるアプリも伝授!
シャドーイングは効果が出るまでに日数がかかると言われています。そこで今回はシャドーイングが結果につながるまでの期間の目安、実際の進め方について解説します。
効率よく勉強を進めるためのアプリや、独自教材を使う場合に気をつけたいポイントも紹介するので、シャドーイングをこれから始めようかなと思っている人はぜひご参考にしてください。
シャドーイングとは?
シャドーイングとは、聞こえてくる文章のすぐ後に続いてできるだけそっくり正確に復唱する英語の練習方法です。黙読やただの音読と違い、よく聞いて自身で発音をするため、リスニングとスピーキングを同時に鍛えられるという効果もあります。
主にシャドーイングと呼ばれるのは「音声だけを頼りに口頭で繰り返す」方法ですが、これ以外にもいくつかのやり方があります。手元にテキストを用意して補助として見ながらする方法や、1文ごとに音声を止めてしっかり復唱するやり方などがあるので、自分のやりやすい方法をみつけて試すとよいですよ。
シャドーイングのやり方は?
シャドーイングの具体的な流れを4つのパートに分けて解説します。扱う教材の難易度やステップごとに気をつけたいポイントもご紹介するので、ぜひ教材選びやシャドーイングの進め方の参考にしてみてください。
1. 教材を用意する
シャドーイング専用のテキスト集やアプリがあるので、それらを使うのが始めやすくておすすめです。自分で用意する場合は必ずスクリプト(英文)があるものにしましょう。スクリプトの難易度は、初めて目を通した際に7~8割理解できる程度がおすすめです。
2. スクリプトを読み込む
音声を流す前にまずは文章を読み込みます。内容はおおむね理解できるはずなので、この段階では難しい単語を辞書で引いたり発音を確認したりするとよいでしょう。実際に音声と合わせる際に検討がつけやすくなります。
3. 文章を見ながらシャドーイング
先ほど調べた部分の正確な発音を音声でチェックします。その後、実際に発音してみましょう。スクリプトを見ながら音声の後追いができるようになれば、その後のシャドーイングもスムーズになるでしょう。
4. 文章を見ずにシャドーイング
最後にスクリプトなしで、音声のみを聞いて発音できるよう練習します。もし難しい場合はスクリプトを見ながらシャドーイングするステップと交互に行ってもいいでしょう。慣れてきたら、文の意味やトーンの高低にも意識を払うとより完成度が高まります。
シャドーイングの4つの効果
シャドーイングは耳と発話の両方を同時に鍛えられる練習方法です。これらを鍛えることによる具体的なメリットについて、以下で詳しく解説します。
発音がうまくなる
シャドーイングでは、イントネーションと同様に発音も正確に真似しないと次の文章の読み上げが間に合いません。シャドーイングの精度を上げようとすればするほど発音の再現度も自然と上がるため、発音のクオリティアップにも役立つでしょう。
特に、ネイティブの発音にはリンキング(特定の単語の発音がくっつくこと。“want you”を「ワントユー」ではなく「ワンチュー」と読む、など)が頻出します。文章を読むだけではわかりにくいリンキングを音で覚えられる点はシャドーイングの大きなメリットです。
英語を英語のまま理解できるようになる
シャドーイングは、やっていくうちに翻訳せずに英語を英語のまま理解する流れが自然と生まれます。リーディング中心で学習を進めているとどうしても、和訳をすることに引きずられるため、和訳を抜きに英語のまま理解するということは容易ではありません。シャドーイングは1人でできる学習法でありながら英語で考える力を養えるので、英語脳を育てるのにもぴったりです。
シャドーイングの効果が出るまでの期間は?
シャドーイングは効率的な学習法ですが、効果が出るまでには一定期間続ける必要があります。効果が出るまでの目安期間を以下で確認しましょう。
まずは毎日15分を1ヶ月続けよう
シャドーイングは「1日に長時間×短期間」より「1日に短時間×長期間」で効果を発揮する学習法です。このため、まずは毎日15分×1ヶ月を目途に実施してはいかがでしょうか。
早く効果を実感したい場合は1日30分~60分に伸ばしても問題ありません。しかしシャドーイングは長期的に繰り返し行うことで効果が出る勉強法なので、無理せず続けられる時間に設定した方が最終的には成果につながるでしょう。
教材は1週間同じものを使っても問題ありません。大事なことは1つの文章を音声通りに復唱できるようになることです。1つの良い教材を長く使う方がシャドーイングでの音声の再現もしやすいですし、教材を用意する手間も減らせます。
焦らず継続することが大切
シャドーイングは難易度が高い学習法です。始めたばかりでは「ぜんぜん追いつけない…」「これで本当に英語力が上がるの?」と不安になるでしょう。しかし、粘り強くチャレンジを続ければ、徐々に文章に追いつけるようになった自分に気づくはずです。
最初はクオリティや成否よりも、まず続けることを第一目標にしましょう。質の向上はコンスタントな学習習慣が身についてからでも遅くありません。もしモチベーションが続かないようなら、後ほど紹介する対処法も参考にしてください。
シャドーイングの効果を高めるコツと注意点
シャドーイングの手順を理解できたところで、ここからはシャドーイングの効果を高めるコツと注意点について解説します。これらのコツや注意点を意識するだけで、シャドーイングへの抵抗感が薄まり、練習の効果もアップするはずです。
適切なレベルの教材を選ぶ
シャドーイングにおいてもっとも重要なのは、適切なレベルの教材を選ぶことです。英語のレベルを短期間でアップさせるためには、あえて難しい課題で訓練したほうが良いと考えている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
初心者がいきなり上級者向けの課題に挑んでも、音声のスピードやレベルについていけず、そもそも訓練になりません。シャドーイングの目的は、難しい音声を聞き取ることではなく、聞き取った音声の意味を理解し、それを正確かつ素早く再現できるようになることです。すなわち、最適なレベルの教材を選ぶことではじめて、シャドーイングの効果を最大限に引き出すことができます。
シャドーイングはもともと同時通訳者の訓練法だったこともあり、数ある英語学習の方法の中でも難易度が高めです。自分にあった教材を選ぶ目安としては、音声を聞いてその場で内容を50~60%くらい理解できるものが最適なレベルだといえます。初心者の場合は、まずもってネイティブが話すスピードにはついていけないはずです。初心者向けの教材では、音質は変えずに話すスピードだけを実際よりも遅く加工した音声が使われているものも多くあり、最初の入り口としておすすめです。
しっかり声を出すように意識する
しっかり声を出して練習することも大事です。聞き取れなかったところや発音に自信がないところでは、どうしても声が小さくなりがちです。しかし、ブツブツつぶやく程度の声で真似ているだけでは、自分がどのくらい正確に音声を捉えられているのかを評価できません。はっきりと発声することで、再現率や発音の課題が明確になります。また、スピーキング力をアップさせるうえでも、まず相手に伝わる音量で発生できているかがとても重要です。
最初は自分の発音が気になってしまうかもしれませんが、最初から完璧を目指す必要はありません。精度は高くなくても良いので、はっきりと声に出すことが大事です。英語は日本語よりも、口を大きく動かす言語です。普段よりも口を大きく動かし、顎や唇、舌の動きも加えることで発音も変わってくるはずです。
口が回らない場合は発音の基礎から見直す
口が回らない場合は、発音の基礎から見直したほうがいいかもしれません。口が回らない場合には、一つひとつの単語の発音を意識し過ぎている可能性があります。たとえば、単語の発音の練習においては、「v」の音は下唇を噛む、「th」の音は舌を噛む、と習っているはずです。ただし、これをいちいち実際のシャドーイングにおいても実践していると、とてもネイティブが話すスピードには追いつけません。
これらは摩擦音という種類の音ですので、それぞれ「下唇をかする」「舌先を上の歯に軽く触れさせる」というイメージを持つといいでしょう。自然にできるようなるまでには一定の時間はかかりますが、発音の基礎を見直すことで、スムーズに口が回るようになっていくはずです。
集中してシャドーイングを行う
シャドーイングには高い集中力が求められます。脳に英文を定着させるにはある程度の量は必須ですが、だらだらと続けるだけでは質の高いインプットは得られません。
シャドーイングは毎日すれば、1回15分でも効果が出ますが、裏を返せば15分間に全神経を集中させる必要があるとも言えます。「スマートフォンなど、気が散る物をあらかじめ片づける」「ヘッドホンで音声への没入感を高める」「関心が持てるトピックを選ぶ」など、自分が集中してできるように工夫しましょう。
徐々にレベルを上げていく
シャドーイングは中期的な視点で取り組むべき訓練法であり、レベルアップには一定の時間がかかります。一気にではなく、「段階的に」レベルを上げていくことも、シャドーイングの効果を高めるポイントのひとつです。
シャドーイングのレベルに関しては、「題材の難易度」「話すスピード」という2つの要素があります。そして、それに伴ってシャドーイングの教材も、「入門編」「中級者向け」「上級者向け」というような形でレベル分けされています。
初心者の場合、一つひとつの内容が短く、スロースピードの「入門編」を選んで、まずはシャドーイングがどのようなものを体感するところから慣れていくといいでしょう。最初は負荷の低いプロソディシャドーイングから始め、音声がとれるようになってきたらコンテンツシャドーイングに移るという流れも大事です。
入門編がスムーズに聞き取れ、意味も理解して発声できるようになったら、「中級者向け」→「上級者向け」の教材へとステップアップしていきましょう。
シャドーイング練習におすすめのアプリ
数多くの英語学習アプリを実際に使ってみて、おすすめできるものをご紹介します。シャドーイングに特化したものとそうではないものがありますので、一度試してみて自分の学習目的やレベルに合った、使いやすいアプリを選ぶといいでしょう。
ソロトレ(レアジョブ英会話)
リピーティング→オーバーラッピング→シャドーイングの3つが練習できます。レアジョブの一部のテキストに連動しているため、レアジョブ会員の方は予習・復習やスキマ時間の自学習用に使うことがおすすめです。
特徴的なのは、自分の声を録音できること。意外とこの録音機能がないものが多いので、この機能はポイント高いです。シャドーイングの効果を高めるために、自分の声を録音してチェックすることは欠かせません。
もう一つの特徴として、教材がTEDやYouTube動画、あるいは単なる一文ではなく、「英会話」であること。英会話ならドラマや映画を使う方法もありますが、いきなりドラマや映画を使ってシャドーイングするのは初級者には難しいですし、ネイティブならではのいわゆる言葉や文法を「崩した」英語になっている場合も多いです。ソロトレは教材を元にしているため、自然かつ英語学習者向けの英会話なので安心して練習することができます。
スピードも選ぶ変えることができるので、その点も初級者に優しいアプリとなっています。
詳しい機能はこちら
booco(アルク)
月刊誌『イングリッシュ・ジャーナル』や数多くの自学習英語教材やテキストで有名な英語学習専門出版社アルクのアプリ。アルクといえば以前は『1000時間ヒアリングマラソン』というものがあったのを覚えている方もいらっしゃるのでは。現在は販売されていませんが、このアプリには「1000時間ヒアリングマラソンモード」で学習時間をチェックすることができるので、モチベーション維持に役立ちます。
特徴は、アルクの教材を無料プランでは限定されたものの中から、有料プランでは使い放題なことです。アルクは特にTOEICのテキストが充実しているので、試験準備にもいいですね。シャドーイングだけであれば、無料でも十分利用できます。教材のダウンロードは有料会員のみですが、無料の場合はオーディブルのようにテキストのコンテンツごとに音声を聞くことができますので、シャドーイングができない場所にいる時でも、リスニングの練習や通勤・通学中にラジオ感覚で聴く使い方もできます。
有料コンテンツは飽きがこないよう非常によくできていて、クイズ形式で内容理解やシャドーイング(録音機能あり)、穴埋め問題、ディクテーション、表現確認など、単元ごとにしっかり学べるようになっています。なお有料コンテンツは3日間無料で利用できますので、試してみて気に入ったら、普段の英会話レッスンと合わせて自学習として利用するといいでしょう。
mikan(mikan)
実際に販売されている411冊の有名な教材が集められているアプリ。テキストの読み上げのため、短文でシャドーイングやリピーティングを練習したい初級者に便利です。
特にTOEICや英検など資格試験の教材が充実していて、時間制限のあるTOEICの試験対策問題では、タイマー機能で推奨回答時間と実際に自分がかかった時間の比較もできるようになっています。また、自分の苦手なタイプの問題を自動抽出して出題もしてくれます。瞬間英作のテキストを使って問題を口頭で解いて、模範解答を確認したり、英単語教材を使って問題を解きながら遊び感覚で単語を確認していったりと、目的やレベルに合わせて楽しく自学習ができるようになっています。
シャドーイングだけではなく、総合的に英語を学習したい方や、しっかりと実績のある教材を使って学習を進めたい方におすすめのアプリです。
LanCul(ランカル英会話)
英会話カフェの運営会社のアプリで、「学習する」というよりはコミュニティ要素が強いものです。「メイト」と呼ばれる英語講師ホストの実店舗のカフェでの交流セッションや、オンラインでの英会話ライブやイベントにも参加できます。
アプリの中に「シャドーイング」セクションがあり、映画・ドラマ、挨拶、プレゼンなど好きなトピックを選んでシャドーイングの練習ができます。再生スピードはネイティブ、標準(学習者向けに少しゆっくり0.8倍速)、ビギナー(初級者向けにもっとゆっくり0.6倍速)の3つがあります。
例えば映画・ドラマを選択すると、実際の映像から一文ごとにシャドーイングやリピーティングができるようになっていて、録音もできます。それを繰り返して一場面の会話が終わると、最後に個別に行ったシャドーイングやリピーティングを繋げたものが、役者の演技に合わせて再生されます。これは他のアプリにない機能で、ゲーム感覚で楽しくできるように工夫されている点です。
運営会社の目的が、友達といるように気軽に英語でコミュニケーションすることなので、がっつり英語を学びたい人というよりは、気が向いたときに英語に触れたい人向けです。
Shadowing Gym
シャドーイングに特化したシンプルなアプリ。初心者・初級者にはシャドーイングはハードルが高いですが、このアプリは初級者向けです。日常会話のさまざまな場面で使える例文が一文ごとに読み上げられるので、リピーティングあるいはシャドーイング練習が気軽にできます。
日常会話シーンも選べるので、読み上げられた例文を繰り返し口に出して覚えて、英会話レッスンや外国人とのコミュニケーションで実践する、という使い方がおすすめ。中高生の英語学習にもレベル的にちょうどいいです。
特に初級者にとってはシンプルな例文をたくさん覚えてさっと口に出せるようになることが、英会話上達の一番の早道です。アプリで学んで文の一部を色々な単語に置き換えて話してみることを毎日繰り返せば、数週間後にはかなり英会話が楽になったと感じると思います。
無料版は一日にできる再生回数が決まっていますが、有料版は無制限になります。録音機能がついていないので、録音アプリを立ち上げてそちらに自分の音声を録音するようにしましょう。
シャドーイングに慣れてきたら、音声を聞き取り、それを書き取る練習する“ディクテーション”すると英語力が上がります!詳しい内容は「「ディクテーション」って効果的な英語学習?メリットと正しい方法を解説」を参考にしてくださいね。
シャドーイングと並行してのアウトプットが効果的
スピーキング・リスニングで重要な抑揚・強弱を学ぶにはシャドーイングはうってつけの学習法です。一方で集中して取り組む必要があったり難易度が高かったりするため、楽しく続けて結果を出すには工夫が要るでしょう。
シャドーイングと並行してオンライン英会話を進めればさらなる効果を発揮します。培った英語力をレッスンで披露すれば成果をより強く実感できるはずです。
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