苦手な英語克服法はある?高校生の英語やり直し勉強法で着実に英語力を磨こう

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「苦手科目は何?」と聞かれて、真っ先に英語と答えた人はいませんか?英語と言っても、単語、英文法、ヒアリング、長文読解…さまざまありますよね。

今回は、どうすれば苦手なポイントを克服して英語力を伸ばせるのか、高校生の英語学習をベースに、レベルアップにつながるさまざまな英語勉強方法を伝授します。

日々の学習に取り入れやすいものばかりなので、ぜひご一読ください。

高校生は英語の基礎をしっかり固めることが大事

高校時代に立ちはだかる壁は、なにも英語だけとは限りません。選択内容や今後の進路にもよりますが、数学や国語、歴史、化学など、さまざまな科目をまんべんなく勉強する必要があります。その分、英語学習に割ける時間は限られます。

そこで、できるだけ効率よく学習成果を高められる勉強方法が必要になります。とはいえ、例えば英会話スクールでネイティブの先生に学べば一気に成績アップが期待できるかというと、そうとは限りません。

英会話スクールはその名のとおり英会話を中心に学ぶ場。きちん積み重ねてきた基礎があって初めて、アウトプットが可能です。

高校生の英語学習にまず必要なのは、この確固たる基礎固め。次の3つのポイントでご紹介する勉強方法やテクニックを活用すれば、着実に基礎が身に付きますよ。

単語を覚える

英単語の暗記が苦手な高校生は多いと思います。英単語は英語の土台を構成する要素。単語習得が疎かだと、「聞く・読む・書く・話す」の4つの力がバランスよく育成されません。

高校生が3年間で覚えるべき英単語数は、たとえば大学受験であれば4,000〜6,000語程度と言われています。必須の単語数は、どのレベルの大学を受験するか、どの資格試験(TOEIC、英検2級・準1級など)を受験するかなどで変わります。

効率的な単語暗記に重要なのは、学習時間よりも学習頻度。たとえば、1日のうち1時間集中して勉強するよりも、1日のうち15分間を4回などと分散させて学ぶほうがベター。記憶への定着率が高まります。朝起きたらすぐ、電車で移動中、昼休み中など、生活の中で取り入れやすいタイミングを定めて取り組むことが大事です。

また、単語は単体では情報として吸収しづらいため、会話や例文など、使われる文脈をイメージしながら覚えると効果がアップします。

さらに、次のようにメリハリをつけて暗記すると、学習効果がさらに高まります。
・まず単語を見て意味を回答し、次は逆に意味を見て単語を回答する
・覚えた単語には蛍光ペンで印をつけておき、記憶のあやふやな単語に注力する
・ノートに単語を書き出しながらスペリングや意味を覚える
・音声データを聴きながら発音する

文法に慣れる

単語が英語の土台を成すなら、英文法は骨組みに当たる部分。とにかく地道に覚えていくしか習得方法はないため、文法が苦手な高校生は少なくありません。

勉強は、以下のステージに分けて進めるのが効果的です。

最初のステージは、文法全体の網羅。英文法の参考書1冊や学校や塾の講義ノートなどを一通りおさらいして、全体的な骨組みを把握します。細部にこだわる必要はなく、あくまで体系的な理解が目標です。明らかになった不明点は次の英文法演習で集中して取り組めます。

第二のステージは、英文法の演習。まずは英文法問題集を選定する必要があります。図解や説明文、レイアウトなどを吟味のうえ、自分のレベルに合っていて使いやすいと思える1冊を選びましょう。

問題集が決まったら、すべての問題を解きます。1回通しでやってみると、理解が浅い部分やウィークポイントが浮き彫りになります。回答でミスをしなくなるまで、徹底的に問題を繰り返し解くのが肝心です。着実に正しい文法が定着していきます。

最後に、小テストや定期テストなどの場で腕試しをしましょう。自分の今の実力が具体化されれば、さらなる克服ポイントが見えてきます。

英文解釈をやる

単語と文法が身に付いたら、いよいよ英文解釈に取り組みます。

英文解釈とは、英文の意味を正しく読み解くこと。先に習得した英単語と英文法が、英文解釈の下地になります。

まずは、英文解釈の学習教材となる長文を準備します。特に参考書でなくても、たとえば英文のニュース記事や試験の過去問題でもOK。重要なのは、今の自分のレベルに合った内容かどうか。知らない単語が多すぎる、構造が複雑すぎるなどの理由で読み進めづらいと、ストレスがたまって挫折する恐れがあります。さほど無理なく読解が可能な長文を準備しましょう。

一方で、参考書を使用する利点は、和訳と解説がしっかり付いていること。分かりにくい単語やフレーズ、文法があっても、たいていは解説を読めば理解できます。TOEICや英検、大学入試など、各試験に特化した英文解釈の参考書も出ているので、ニーズに合わせて1冊を選び、重点的に活用することで学習効率がアップします。

教材が決まったら、各長文を読み進めていきます。一読した限りではわかりづらい単語やフレーズがポツポツ出てくるので、最初は和訳をチェックしたり、参考書や辞書で調べたりなどして、不明点が解消されるまで咀嚼を繰り返します。最終的にスラスラと読んで理解できるレベルにまで上達したら、さらなる高みに進む用意が整ったと見てよいでしょう。

基礎が付いたら長文問題を解いてみる

英単語・英文法・英文解釈の基礎がしっかり身に付いたと実感できたら、次にチャレンジしたいのが、長文問題。大学入試、TOEIC、英検など、試験の種類にかかわらず長文問題は高配点の傾向があるので、成績アップのためにもぜひ重点的に伸ばしていきたいエリアです。

長文問題の解答力アップに役立つ学習のコツをご紹介します。

読解力を身に付ける

試験で長文問題を解くのにまず必要なのが、英文を適切に読み解く「読解力」です。

読解力の養成には「音読」が効果的です。長文を何度も繰り返して声に出して読んでしいくうちに、それまでの「読む→和訳する→理解する」という脳内プロセスが、次第に「読む→理解する」へと短縮されます。日本語を介さず、英文を英文としてとらえる理解力が身に付きます。

このプロセス短縮化に役立つもう1つの方法が、「多読」。1つのトピックに限定せず、多岐にわたる分野の長文を読み進めること。読解のスピードアップだけでなく、多種多様なジャンルの長文を読解できる応用力が身に付きます。

解答力を身に付ける

読解力とは別に、長文問題を解くのに必要なのが「解答力」。設問内容を適切に理解して、正しい答えを導き出す力のことです。

解答力強化の秘訣は、できるだけ多くの問題を解くこと。学校や塾のテスト、長文問題に特化した問題集、大学入学共通テストの過去問や赤本、英検やTOEICの問題集などのさまざまな教材を利用して、いろいろな問題にチャレンジしてみましょう。

解答力を伸ばす秘訣は、1回限りでは終わらずに、もう一度復習すること。前回間違えた設問や不安が残る箇所など、丁寧な見直しを通じてさらに解答力がアップします。

リスニングを強化する

リスニング力は一朝一夕では身に付かないため、ある程度時間かけて訓練する必要があります。

試験のリスニング問題は、一般的にさほど配点は高くない傾向があるものの、リスニング力に優れていれば効率よく点数を稼げます。特に最近の大学入試ではリスニングの重要性が高まっている一方、TOEICのような試験ではリスニングが高く配点されているため、重点的に強化しておいて損はありません。

リスニング力向上に効果的な学習テクニックを2つご紹介します。

ディクテーションを行う

有効なリスニング強化テクニックの1つが「ディクテーション」。英語の音声を聞き取り、その内容を紙に書き出す作業です。書き出した内容は、実際のスクリプトと照らし合わせてチェックし、どれだけ自分が聞き取れたかを確認します。

冠詞や前置詞など、細かい部分まで聞き逃さずに書き出せるまでかなりの時間を要するため、ヒアリング力が飛躍的に向上します。

また、すべての単語を綴りミスがなくなるまで繰り返し書き取ることで、正しいスペリングが身に付き、語彙力が強化されます。そのため、英語力の総合的な底上げに適したメソッドの1つです。

シャドーイングを行う

ディクテーションのほかに高い効果が期待できるのが「シャドーイング」。英語の音声を聞き取って、やや遅れたタイミングで声に出して内容を繰り返す作業です。

最初のうちは不慣れなので、手元にあるスクリプトを目で追いながら声に出して繰り返します。次第に慣れてきたら、スクリプトを隠し、耳から聞こえる音だけを頼りに声に出して繰り返します。

シャドーイングでは、基本的に視覚的な助けが一切ない状態で、耳に入ってくる音のみに集中するため、ディクテーションよりも難易度が高い勉強法といえます。リスニング力強化のみならず、英語を英語として捉えることで読解力も向上。さらに、ネイティブの発音を忠実に再現しようと発声を繰り返すことで、発音矯正の効果も期待できます。

英語の成績をアップさせるための5つのコツ

ここまで、基礎固め、読解力、リスニング力など、さまざまなポイントからレベルアップを図る勉強方法をご紹介しました。次にご説明するのは、さらなる成績アップに役立つ5つのコツです。ぜひ参考にしてくださいね。

勉強を始める前にスケジュールと目標を立てる

英語は成果が出るまでに時間がかかる教科です。そこで、実際の勉強に着手する前にまずやっておきたいのが、目標設定とスケジュールの立案。その英語学習で達成したい目標は何かがはっきりしていないと、何を学習すべきか、どれくらい時間をかけるべきか、いつまでにやるべきかなどの細かい道筋が見えてきません。

目標を立てる際は、短期で達成できる事柄なのか、あるいは「大学入試合格」のように長期的視野で取り組むべき課題なのか線引きすることが大切です。長期的目標ほどモチベーションの維持が困難なので、綿密な計画を立て、余裕を持って早くから着手しましょう。

「TOEICのスコア50点アップ」「定期テストで90点以上を取る」などの短期的目標なら、数週間、あるいは2か月などの短いスパンで、何をいつまでにどう学習すべきかを明確にしてスケジュールを組み立てられます。全体スケジュールだけでなく、1週間単位、あるいは1日単位でのスケジュールも整理しておきましょう。

また、できるだけ実現可能な計画を立てることが肝心です。モチベーションを維持しやすいうえに、達成すれば小さな成功体験が得られます。そうした成功の積み重ねが実際の英語力向上と自信につながり、さらに大きな成功を導き出す力となるのです。

反復学習を意識しながら勉強する

繰り返しになりますが、英語学習で重要なのは、学習にかけた時間よりも頻度。もともと人間の集中力持続時間は非常に短く、現代人は金魚(9秒)よりも短い8秒という驚くべき研究データもあるほど。そのため、何十分あるいは何時間と勉強に費やしても、集中力が長続きせず、非効率です。

そこで、思い切ってかなり短い時間、たとえば5分間を6回、あるいは10分間を3回分など、短いスパンで区切って学習時間を分散させるほうが、集中力が長続きするうえに記憶力もアップします。起床後すぐや通学での電車移動、昼休み、夕食後、就寝前などのスキマ時間を活用すれば、学習頻度は容易にアップします。

単語や文章を口に出して読んでみる

音読の効果については、すでに文章読解やリスニングの項目で解説済みですが、英語学習全般で効果が高い勉強法です。

目で読み取った単語やフレーズ、あるいは耳で聞き取った内容を音として口に出すことで、記憶の定着率が高まります。語彙力、リスニング力、スペリング、発音、読解力などが鍛えられるため、英語力全般が底上げされます。

手持ちの単語帳や音声データ、長文問題の参考書などを活用して、ぜひ音読を積極的に普段の勉強に取り入れてみてください。

予習と復習をする時間を取る

予習は古典的かつ効果的な勉強法です。中学校の英語教育と比べ、高校の英語の授業ともなれば授業の進行スピードが早く、内容もより高度化します。そのため、何の準備もしないままだと、途中から授業についていけない状況が出てくる恐れがあります。

事前に予習をしておけば、授業で学ぶ内容をある程度把握できます。そのため、余裕をもって臨めるとともに、予習でわからなかった部分の説明を特に注意して聞いたり、先生に質問したりすることで不明点が解消され、全体的に学びの質が向上するでしょう。

一方、復習も大事です。いったん学んだ事柄はできるだけ早いうちに復習することで、脳への記憶固着率がアップします。「エビングハウスの忘却曲線」という数値データによると、人は何かを学んでそのままの状態だと、20分後には42%、1時間後には56%、1日後には67%、1か月後には79%の事柄を忘れてしまうそうです。せっかくかけた時間と努力が無駄にならないよう、復習に努めましょう。

自分にぴったりな教材を選ぶ

繰り返しになりますが、教材選びのポイントは、自分のレベルに合った内容かどうか。難し過ぎれば途中で挫折する可能性があり、逆に易し過ぎると刺激がないためモチベーションが下がります。

図解や説明文、レイアウトや色遣いなどが自分の好みに合っているかも、取り組みのモチベーションに影響を与えるので、吟味すべきポイントです。

持ち運びのしやすさも考慮すべき点です。手に取って重すぎないか、普段持ち歩くバッグに収まるサイズか、電車の移動中もストレスなく広げられるかなどを吟味しましょう。

現在は、紙の参考書や問題集だけでなく、スマホアプリや動画など、さまざまな形態の教材が利用可能です。休み時間や通学中などの隙間時間を有効活用したい場合は、携帯性に優れたこれらの教材を学習に取り入れるのも1つの手です。

高校生におすすめの英語の参考書3選

最後に、高校生の英語学習におすすめの参考書をご紹介します。ぜひ、あなたにぴったりな書籍選びの参考情報として役立ててください。

イラスト満載でわかりやすい、高校英文法の入門書!

高校英文法をひとつひとつわかりやすく。』は、学研の大人気シリーズ『ひとつひとつわかりやすく。』シリーズの高校英文法版。英文法は重厚でとりつきにくいと尻込みしている高校生向けに親しみやすい英文法を、という制作陣の思いから誕生した一冊です。

英語を使いこなすうえで本当に必要な知識は何かを考え抜き、厳選された55のテーマを網羅。1テーマは見開き2ページの構成で、左ページに文法の解説、右ページに付随する練習問題を掲載しているため、参考書と問題集両方を兼ね備えています。

練習問題の英文を読み上げた音声が収録されたCDも付属しているので、リスニングや音読のトレニーニングにも活用できます。

おすすめレベル 初級~中級
著者 富岡 恵
出版社 学研
価格(税込み) 1,210円

基礎固めから共通テスト突破までの重要1,400語!

速読英単語 入門編』は、「高1の春から使える」をモットーに、基礎固めから共通テストまでをカバーする1,400語を収録。楽しみながら学習できる英文により、文脈の中で自然に単語が身に付くのが大きな魅力です。

「改訂第3版」では収録語が大幅増強され、英文68本中53本が新英文に大幅入れ替えとなりました。英語・単語・例文の音声データはインターネット経由で無料ダウンロード可能なため、リスニング対策にも活用可能。発信にそのまま使える例文や重要語を扱ったコラムも充実しています。

おすすめレベル 初級~中級
著者 風早 寛
出版社 Z会
価格(税込み) 1,430円

英文法の本質がわかる参考書の最新版

定番の英文法書『総合英語Evergreen』は、英文法をただ丸暗記するのではなく、「なぜ?」をしっかり理解したうえで、基本から発展までスムーズに学習できる点が特徴。わりやすさを徹底追求して構成されています。

参考書に加え、付録の解説動画と学習アプリで学習をサポート。解説動画では、英文法の重要項目の基本的な概念を著者がわかりやすく解説。学習アプリでは、ターゲット例文をさまざまな形で確認でき、コミュニケーションの基盤となる基本英文をしっかりとマスターできます。

高校生だけでなくビジネスパーソンにもおすすめの1冊です。

おすすめレベル 初級~中級
著者 堺タカユキ 他
出版社 いいずな書店
価格(税込み) 1,672円

まとめ

ここまで、単語や英文法、長文読解、リスニングなどに効果的な勉強方法やテクニック、成績アップのヒント、おすすめの参考図書などをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

どれも普段の学習で取り入れやすいものばかりなので、ぜひ積極的に活用して、苦手ポイントの克服と英語力向上に役立ててくださいね!

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